注意:このページでは、オリジナルである『戦国BASARA X』(不安定/バカゲー)と、同名のPS2移植版(劣化移植)を紹介する。



戦国BASARA X

【せんごくばさら くろす】

ジャンル 格闘ゲーム
対応機種 アーケード(System246/256)
販売元 カプコン
開発元 アークシステムワークス
稼動開始日 2008年
判定 ゲームバランスが不安定
賛否両論
バカゲー
ポイント 『北斗』の再来
クソゲーこそが褒め言葉
格ゲー?いいえ戦国陸上です
存在そのものがカオス
元就様流石でござりまする
稼働直後から過疎ゲーに
原作ファンには黒歴史扱い
戦国BASARAシリーズ


果たし合え!燃え尽きるまで!



概要(アーケード版)

『戦国BASARA』シリーズのカプコンと『GUILTY GEAR』シリーズ等で有名なアークシステムワークスのコラボレーション…だったのだが「開発は『北斗の拳』のチーム」との一報が入ると怪しい雰囲気に。
そして、第1回目のロケーションテストで人々が見たモノとは…。→ニコニコ大百科参照


本作の特徴(というか賛否両論点)

永久コンボ

  • 『北斗』の再来と言うべきか、ほぼ全キャラが実戦投入可能な永久コンボ持ち*1
    • 本作の永久コンボは反復横跳び、フルマラソン、走り幅跳び、胴上げといった俗称で呼ばれ、ゲーム自体についた渾名は「戦国陸上」。トッププレイヤーたちはあたかも呼吸をするかのように永久コンボを決めて画面を縦横無尽に跳ね回り、「戦国陸上部」「武将」「アスリート」などと呼ばれて恐れ親しまれている。
  • しかし、本作の永久コンボは「相手を倒せない」という特徴がある。
    • というのも、10Hit程度で入る大幅なダメージ補正と、それに比較して多い体力のため即死に至ることは少ない*2。もっとも、相手がミスしない限りはそのままタイムアップまでもっていかれるので即死とあまり変わらず、コンボを食らっている側のプレイヤーはひたすらに暇。「永久食らってる間にジュース買いにいける」等と揶揄される。
      • あまりに待ち時間が長いため、一部プレイヤーは100Hitを超えたあたりでギブアップし、永久コンボを中断した上で殺してもらっていたという逸話がある。
    • 誤解されがちだが、補正は確かに大きいものの、実際の対戦でコンボが決まった時のダメージが少ないとは言い難い。研究が進んだ結果、真田幸村の「真田スペシャル」や長曾我部元親の「サマーループ」はプレイヤーのコンボ精度次第で3割超のダメージを叩き出すことができるようになり、豊臣秀吉やお市に至ってはワンチャンスから7割以上の体力を奪うことが可能となった*3
    • また、研究が進んだことで永久コンボの火力も全体的に伸びている。毛利や真田、慶次などは最低保証ダメージが高い必殺技を組み込むことができるため、現実的な範囲で即死を狙えるほどの火力を叩き出せる。比較対象があの『北斗』であることに加え、稼動初期のイメージから「減らないゲーム」という認識が定着してしまったものと思われる。
  • 当然ながら、これらの永久コンボの難易度は非常に高い。特にあるキャラの永久は練習中に誰もが一度は腱鞘炎になるなどと言われるほど。
  • 永久コンボのみを語ればただのクソゲー扱いされて終わる程度のものなのだが、以下の「援軍」と組み合わさることで本作の異次元さが垣間見えてくる。

援軍システム

  • Dボタン1つでの操作で各キャラ固有の援軍を呼ぶことができる。『KOF』におけるストライカーに近いものと捉えていい。本作における最重要システムであり、その内容や行動はここに書ききれないほど多岐に渡る。
    • 援軍には1~100までのレベルがあり、レベルが高いほど性能が高くなる。レベル50、100で性能が大幅に変化する。
      • レベルは時間経過で上昇していくが、仕様は少し複雑。試合中に最初に援軍を呼ぶタイミングが重要で、早く援軍を呼べばそれだけ早く援軍を使えるがレベルは低く、遅く援軍を呼べばそれだけレベルの高い援軍を使えることになる。ただし、キャラによってはレベルが上がりすぎるとつながらなくなるコンボがあるため、ただレベルを上げればいいというわけではない。
      • また、援軍性能は要請した時点のレベルで固定されてしまう*4ため、操作ミス等で要請タイミングを間違えてしまった場合、その試合中はずっと低性能な援軍で戦わなければならない。
  • 援軍には攻撃だけでなく「援軍カウンター」という『GGXX』のサイクバーストのような相手のコンボをカットさせる防御システムがある。自身が食らい中に1ゲージを消費して発動でき、相手のコンボのみならず後述する一撃必殺技に対しても発動可能*5であり、基本的に相手のループコンボ・永久コンボから脱出する場合はこれを使う事になる。
    • しかしこれを使うと、成否を問わずに「援軍レベルが下がる」「援軍がしばらく使えなくなる」「使用回数に応じて援軍カウンターが弱体化していく」というペナルティがあるので、使いどころを間違えると大幅に不利になってしまう。
      • さらにこの援軍カウンターを防ぐ「援軍ブロック」というシステムもある。使用には1ゲージと少量の援軍ゲージが必要だが、成功すると相手を一時的に無防備な状態にでき、さらにコンボ補正が一度切れる(=コンボダメージが上がる)ので、成功すれば一気に有利になる。
    • これらの仕様のため、本作における永久コンボには『北斗』や他の格ゲーのような確実に試合を終わらせる連続技というだけでなく、相手に援軍カウンターを使わせることによって相手の援軍の使用を禁止させ、多対一の状況を強要することと、援軍レベルを下げさせることで相手の援軍性能を低下させ、火力や永久コンボ、立ち回りの性能を削いで試合全体の状況を有利にするという重要な意味合いを持つ。永久コンボと援軍、そしてそれらに伴う立ち回りと状況判断こそが対人戦の駆け引きにおける最大のファクターであり、そもそも永久コンボを使えない事にはまともな勝負ができない。即ち永久コンボが基本コンボという凄まじい状況になっているのである。
  • また、基本的には永久コンボを眺め続けなければいけないのは何もできないor死んだ方が得な状況で致命打を食らっている場合ぐらいであり、先述したような「何もすることがない」という状況は割と少ない。各種リソースに常に気を配り、コンボを狙いつつ相手のコンボを食らわぬように慎重かつ大胆に立ち回り、永久コンボに入った場合は正確な操作を要求され、永久コンボを食らった場合は状況を素早く判断して対処に移す。このように、ある程度の腕前以上になると退屈には程遠いシビア極まりないゲーム性になる。
    • 前述の援軍カウンターや援軍ブロックも、外した場合は使用した側が不利になるため適当に振っていいものではない。特に援軍カウンターは相手本体と援軍両方に当たるタイミングで使用しなければ不利になりやすいので、基本的に永久を食らっている時は非常に難しい状況判断が迫られる。援軍を利用した行動も多岐にわたり、「どのタイミングで援軍を要請するか」「どのタイミングで援軍を使用するか」「どのタイミングで相手のコンボをカットするか」などといった状況判断が果てしなくややこしい。
      • トッププレイヤーたちの間では「永久コンボを食らったが、コンボカットしても体力差的に逆転は難しいため諦めて死ぬ」「自分の援軍性能が目標に達したので、相手の援軍性能が上がり切らないうちにわざと死ぬ」「相手が援軍使用不可能なうちに死にたかったが、相手に読まれて殺してもらえなかった」などという異次元の駆け引きが繰り広げられている。
  • そして一番厄介なのが、こうした援軍システムの使い方・駆け引きを理解した先にこのゲームの本当の楽しさがあるという点。永久コンボも含め、とてもライトユーザーが気軽に手を出せるゲームではない*6

問題点

毛利元就

  • …が、北斗のように出来の悪いクソゲーに見えて実は高次元で絶妙なバランスが取れているという幻想をあっさり粉々にするキャラクターが本作には存在する。
    毛利元就(通称:オクラ)である。
    • あの「ジョインジョイントキィ」ですらかわいく見えるほどの歴史的壊れキャラと名高く、戦国陸上部名誉顧問として武将(あるいは戦国陸上部員)達の尊敬と憎しみを集めている。
+ 毛利元就の性能について
  • 援軍「毛利軍」
    • まず全キャラ中ダントツでゲージ効率が良い。他のキャラが3回連続までしか使えない援軍を6~7回連続くらいは平気で使える。
    • 援軍レベルの上昇も圧倒的に速い。本作には援軍の性能が特殊で制約が多いキャラは援軍レベルの上昇が速いように調整されているのだが、それすらもぶっちぎって全キャラ中最速である。
    • 援軍の性能も猛烈に高い。中でも特にぶっ壊れているのが「令・槍兵前進」。
      • 本体の後ろから槍を持った兵士を突進させる技なのだが、これが「出がかり2F無敵」「コマンドいらずのワンボタン入力」「本体はノーモーション」「発生保障つき」「強判定かつ高威力」という素敵な性能を誇る。画面端に追い詰められても援軍ボタンを連打しているだけで切り返せてしまい、一発刺さればそこから永久コンボに移行可能。その上出てきた槍兵は本体で殴って飛び道具にすることもでき、ついでに自分のパワーゲージが増加する。名無しの雑兵ってレベルじゃねーぞ!
      • 毛利の同キャラ戦ともなればもはやSTGと言った方が適切であり、お互いに距離を取って槍兵を出しまくり吹っ飛ばしてゲージ回収をしつつ事故を待つという地獄絵図が展開される。画面内を血飛沫のように槍兵が飛び交う様は「戦(IKUSA)」と称され、「どっちの槍兵だよ」と叫びたくなること請け合い。
      • ちなみに、槍兵どうしがぶつかると大方は相殺して終わるのだが、時たま片方の槍兵が一方的に勝つという不思議現象が起こる。戦国陸上部の解析班によると、槍兵は走行中に攻撃判定が上下しており*7、ぶつかった瞬間攻撃判定が上にある方が勝つということらしい。このため、オクラ同キャラ戦は対策の出来ない運ゲーと化している。
  • 本体の性能
    • 「ここまで酷いのなら援軍がいなければ最弱なのでは?」そんなことは一切ない。本体性能も最強クラスである。
      • 通常技はリーチと判定に優れた技を取り揃えている。特に長いリーチと凄まじい判定と隙の無さを併せ持つしゃがみBは超強力で、これをぶんぶん振られるだけで地上戦が終わってしまうとまで言われることも。
      • そして凄まじい判定を持つ上に発生が異常に速い立ちBや前方3キャラ分ほどに加えて真上付近をもカバーする恐ろしい判定の広さを誇り、さらに上半身無敵が付いているエリアル攻撃などを持つことから対空がこれまた超強力。前述のしゃがみBで地上戦を嫌がって相手が飛ぶと、今度はこれらの強すぎる対空技で叩き落せてしまう。
      • さらに本体の喰らい判定が非常に小さく、専用のコンボを組まなければコンボが非常に失敗しやすい。後述の先の手「発」などの存在もあって、援軍がいなくても普通に戦えてしまう。トキはナギッが無ければ弱キャラと言われている*8
      • 某武将曰く「トキと毛利では毛利が8:2有利」。それくらい異常に強いのである。
      • 一応、単体では切り返しがガードキャンセルくらいしかないという弱点もある…のだが、このガードキャンセルがエリアル攻撃と同モーションで非常に範囲が広く、ガードされても硬直差が-2Fしかないので反確を取れる技が異常に限られるとこれまた超強力。無法にも程がある。
  • 先の手「発」
    • ガード不能で持続が長く、当たれば追い撃ち可能という設置技。
    • 画面端でダウンを奪ったら設置技→追い撃ち→ダウン→設置技のループでほぼ勝利が確定する。
    • 「伊達政宗」「前田慶次」「長曾我部元親」はバックステップの無敵時間がこの設置技の持続時間より短いため、起き上がりに合わせられると実質的に回避不能。他のキャラについても毛利側がミスしない限り回避は極めて困難であり、「常識があればこんな技は実装しない」とまで言われる超絶なクソ技である。
    • なお、古参陸上部の証言により、ロケテの段階ではガード不能属性がなかったことがわかっている。つまりこの技は調整ミスや調整漏れの類ではなく、調整した結果こうなったのである。アークの開発部は本当に何を考えているんだ…。
      • その一方で、「上杉謙信」は下段技のはずの小足が驚きの中段判定という訳の分からないバグを所持していた*9のだが、ロケテから正式稼動に至る段階で修正されている。どうしてこうなった。
  • 禁じ手「縛」
    • 相手の援軍使用を禁止するという特殊効果を付加する超必殺技。先のシステム説明を読めばこの効果がどれだけヤバいものかは簡単に想像できるだろう。
      • この技をコンボに組み込んだ上で追い討ちをかけ、前述のガード不能ループや永久コンボにもっていくことが可能である。こうなってしまったら毛利側がミスしない限り脱出不可。いったいこいつをどうしろと。
  • 毛利軍終局采配
    • 本作にもアーク恒例の一撃必殺技システムがある。しかし、「スタイリッシュポイントが一定値に達したあと、一撃準備という前動作を挟む必要がある」「一撃必殺技を発動しても暗転を見てから援軍カウンターで割り込まれる」という点から対戦で一撃必殺技を決めるのは非常に難しいのだが毛利だけは別。援軍使用を禁止した上で「戦国フルマラソン」と呼ばれる永久コンボに移行し、吹き飛び中に一撃準備を仕込むことで、一撃技による感動のフィナーレを迎えることが可能となっている。このため「オーモーイーガー*10」の発生元は今なお9割方毛利である。
    • このゲームの一撃技は全体的に地味なのだが、毛利だけは例外で、他のキャラと比べても異常なまでに派手で手が込んでいる。こうした事情から、「スタッフが意図的に優遇したキャラ」と言われることもある。
  • 他のキャラを使って毛利に勝つ方法は「援軍が来る前に速攻で1R目を獲り、そのまま押し切る」ことのみ。
    • しかし、このゲームはキャラ本体の攻撃を当てるだけではかなり多くのヴァイタルソース(回復可能体力)が残る仕様となっている。これが災いし「開幕から必死に攻めて体力ドットまで追い詰めたのに毛利の援軍が来て巻き返され、コンボされてる間に体力半分くらいまで回復されてた」なんてこともザラ。
    • 毛利戦は体力1割まで追い詰めたとかじゃ全然惜しくない」などという名言も生まれた。体力1割まで追い詰めたとしても、毛利の圧倒的優位はまったく揺るがないのである。
  • あまりのぶっ壊れた性能から、全キャラに最低でもダイヤグラム7:3以上の有利を付けられるとされる。
    • あのトキでさえ研究が進むにつれ「突き抜けた壊れキャラではない」という結論に至ったにも拘わらず、毛利は「どんな戦法が見つかろうが毛利一強は絶対に揺るがない」と断言されるほど。それどころか「毛利にはまだ伸びるところが沢山ある」とまで言われている。やめろ。
    • 一部キャラとはもはや対戦が成り立たないレベルのキャラ差があり、毛利乱入は「さっさと終わらせて飯食いに行こうぜの合図」などとまで言われている。
  • そんなオクラの抱える数少ない欠点は「相手が簡単に死にすぎる」事である。
    • 勝てば勝つほど流れ作業的になって行き、オクラを使っての野試合は自分が飽きるのが早いか、対戦相手の根気or資金が尽きるのが早いかというマネーゲームの様相を呈する。
      • 毛利は金で殺す」とはある古参武将の弁。これ福本のギャンブル漫画じゃねーから!
    • また、「選んだ時点でめんどくさい顔をされ、勝っても白い目、負けたら"毛利使って負けた道化"扱い」というヒール役になりやすいため、「使い続けるには鋼鉄のメンタル・鉄面皮が必要」「 真にキャラ愛が必要なのは伊達より毛利 」とも(やや冗談交じりに)言われる。あまりに簡単に勝てるキャラを使い続けるにはある種の精神力が必要なのだ。

伊達政宗

  • 逆に伊達政宗(通称:農民、バナナ)はそれとは正反対の超絶弱キャラ。原作ではメイン主人公の扱いであるキャラクターを最弱にするとはある意味恐れ入る。
    • 「攻略サイトで"絶対に本キャラにしてはいけない"と書かれる」「レシオ制大会で前代未聞のレシオ0」「ランダムセレクトで伊達を引いてギャラリーから"ざまあ"の大合唱」など、逸話には事欠かない。
+ 田舎農民の弱さ
  • 「飛び道具」「無敵対空」「突進技」「当身」といった格ゲーの基本要素を網羅したスタンダードなキャラなのだが、どれもこれも他のキャラの下位互換。悲しいほどの器用貧乏さにより「1人だけゲームに参加できていない」「武士じゃなくて農民が混じっている(足軽ですらない)」とまで言われている。
  • 彼を象徴するのが無敵対空技の「DEATH FANG」。攻撃判定発生前に無敵が消える上「ヒットしても援軍でフォローしなければ受身から反撃される」という斬新な性能であり「あれはただのガッツポーズ」などと言われてしまっている。
    • ガッツポーズに無敵がついてるとか高性能すぎる」という意見も一応ある。
    • 一方「真田幸村」の無敵対空技である「虎炎・参」は極めて長い無敵時間を持ち、カウンターヒットから永久コンボに移行することもできるという無法な強さを誇る。原作では対等のライバル関係なのに…。
  • その上座高が「本多忠勝」「豊臣秀吉」に次いで3番目に高く、昇り中段を決められやすい。陸上部員からは「農作業のしすぎで腰を悪くしたから」と言われている。
  • そして一番の問題は「永久コンボがキャラ限定かつゲージ必須」ということ。他のキャラがワンチャンスから永久コンボに持ちこんで勝利を確定させられる中、彼は何度も読み合いに勝ってターンを奪い、体力を削り切って勝たねばならない。
  • 無理矢理探せば「単発の火力自体はそこそこ高い」「中段攻撃が全キャラ中唯一ジャンプキャンセル可能」「一撃技がオクラに次いで使いやすく、ほぼノーモーションで撃てる上に範囲も横一直線と広い」といった長所はあるが、永久コンボができて当たり前の戦国陸上界においては「だから何?」というレベルの話でしかない。
    • 一応フォローしておくと、普通の格ゲーに出ていたとすれば少なくともダントツの最弱キャラでは無く、そこそこ戦えることが某界隈でも実証されている。え?格ゲーじゃないのかって?本作は戦国陸上です。
  • ちなみに「農民」の由来は「武士と言えるほど強くないから」。「バナナ」の由来は「兜の装飾がバナナに見えるから」「ゴリラ(秀吉)にめっぽう弱いから」。
  • 一時期、前田慶次が最弱の座に位置していたが、慶次に強力な永パが発見された事でめでたく伊達が最弱に返り咲き今に至る。因みに、慶次最弱説が流れていた頃も古参プレイヤーからは「伊達最弱の方が面白いから伊達でいいよ」という政治的理由で伊達は慶次とともに最弱と呼ばれ続けていた。流石奥州筆頭、貫禄が違う。
    • 「高すぎるキャラ性能に振り回されてしまう」「秀吉戦は限りなく詰みに近い五分」などという名言もあり、「強さはどうでもいい。かっこいいから使う」と言い放つプレイヤーもいるなど、ネタ的には非常に愛されている。そこは腐っても原作での人気ナンバーワンキャラといったところだろう。
      • 実際に大会で伊達を使ったプレイヤーが優勝したこともあったりする。
    • 一応「前田慶次」相手には5分からやや有利がつき、多くのキャラを苦しませる「真田幸村」相手にも6:4不利程度で済んでいる。「豊臣秀吉」「長曾我部元親」「本多忠勝」あたりは確実に7:3不利以上がつくが、永久コンボ対応キャラということもありプレイヤースキル次第で「果てしなく遠いがワンチャンは一応ある」と言われている。
    • 毛利相手については言わずもがな。ワンチャン?ありません。
  • 伊達の弱さは原作ファンから批判される原因のひとつとなっていたが、最近では原作ファンからも「ボコボコにされる政宗かわいい」との声も聴こえるようになった。

その他の問題点

  • 『北斗』と同じく、やっぱりキャラは10人しかいない。キャラゲーを原作としていることもあって、この点は特に批判が多い。
    • 本作では援軍システムが中核になっているため、援軍として登場しているキャラも含めればそれなりに数は多いと言える。
  • バグ、フリーズが非常に多い。
    • ただし、フリーズはともかくバグについては戦法として活かせるものも多い。
  • 一撃必殺技が北斗に比べて非常に演出が地味であり、「手抜き」と揶揄されることが多い。
    • 全キャラが地味と言う訳ではなく、かなり派手な上にネタとしても面白い「真田幸村」を筆頭に、そこそこ派手な「本多忠勝」「織田信長」、技自体は地味過ぎるがその後の専用勝利演出が派手な「前田慶次」など、凝っているキャラもいる。
    • また、家庭用追加キャラの二人も、「片倉小十郎」は非常に地味ではあるがむしろそれがキャラに合っていて逆に高評価。「竹中半兵衛」はネタ的な意味で幸村と並んで神がかっている。
    • 一方、「お市」「長曾我部元親」「豊臣秀吉」「上杉謙信」の地味さはフォローしきれない。特にお市の地味さは凄まじく、また謙信の「最後に上昇したかと思ったら何もせず終了」と言う肩透かしぶりも良く言われるところ。
    • 「伊達政宗」は地味と派手の中間ぐらい。とはいえ一撃技の中では射程が長く性能は良い。

評価点(?)

  • キャラの一強一弱は揺るぎないとされるが、それを差し引けばいろいろぶっ壊れていながらも大体のキャラが実戦で戦えるバランスにはなっている。最近の研究によって真田幸村がランク2位*11につけているものの、 他のキャラに関しては相性次第であるとされている
    • 毛利・伊達・真田を除いた7キャラには必ず1人以上天敵となるキャラが存在し、チーム戦での被せ合い(オーダー)の駆け引きが非常に熱いため、プレイヤー間では団体戦向きのタイトルとされている。
      • この状況下では最強の毛利(鬼札)も最弱の伊達(様子見・鉄砲玉・道連れ用)も非常に重要なポジションを担う事になるので、寂しい思いをする事もなく大いに盛り上がれる。
      • なお、毛利がいる場合は当然のごとく各軍の大将を任されることになり、他の面子は「捨て駒」と呼ばれる。毛利からすれば真田だろうと伊達だろうと別に大した違いはないのである。元就様流石でござりまする。
    • もっとも、「戦えるバランス」というのは本作の難解な仕様を把握し活用できることが前提である。バグ・永久コンボ・援軍絡みの戦術といった戦国陸上のレギュレーションを正しく理解していなければ、たとえ毛利を使っていても何もできないままやられてしまう。こういった点においてはまさに『北斗』にそっくりである。
      • 逆に言えば、戦国陸上のレギュレーションを正しく理解していない、或いは理解したくてもハードルが高すぎて理解不能に陥ったが故にクソゲーという判断を下すプレイヤーも多い。
  • これも『北斗』と同じであるが、極まったレベルの対戦は格ゲーの常識を超越した現象が頻繁に起こる。このため、傍から見ている分には非常に面白い。
    • 特に「お市」の人気は高く、「小足から即死コンボ」「登り中段から即死コンボ」「無敵昇竜割り込みから即死コンボ」「ブロッキングから即死コンボ」と圧倒的なエンターテイメント性を発揮している。中でも永久連続ガード連携である「フンフンディフェンス」のインパクトは凄まじいものがあり、ガードしているのに普通にコンボ当てるよりも体力を削って即死させるという戦国陸上の真髄を味わうことができる。
      • もちろん、そんなに無茶な永久があるからと言って強すぎると言う事はない。何かがおかしい。
  • BGMの評判はそこそこ高い。サウンドトラックも発売されている。
  • アークゲーの例に漏れず、キャラ絵のクオリティは非常に高い。線画担当は『BLAZBLUE』の森氏。
  • キャラが非常によくしゃべる。何もしていなくてもしゃべりまくる。ゲームを丸々一本作れるほどの容量をボイスに費やしているとさえ言われるほど。
    • 戦闘中の特定の状況で発生する台詞は一方がしゃべった後、もう片方が返すようにしゃべるという掛け合いのような形式になることもある。さらに、これらの台詞の多くは相手のキャラによって変化するというかなり手の込んだ仕様となっている。
  • OPの出来が本当に素晴らしい。英雄外伝』のものと比べてもクオリティの差は一目瞭然である。
    • ちなみに制作はSTUDIO4℃が担当。「プレイされてない時に流れるムービーの出来がいい」というのはある意味皮肉ではあるが。

総評

  • 総合的には『北斗』同様に「印象に残る面白いクソゲー」「愛されるクソゲー」であるとされる。クソゲーといわれるとネガティブなイメージが付きまとうが、本作のソレは寧ろ褒め言葉であり、壊滅したバランスそのものを楽しむゲームとも言える。
    • しかしその領域に達するには尋常ならざる努力が必要であり、初心者にはハードルがあまりに高すぎる(それどころか中・上級者も頭を抱える)複雑怪奇なゲームシステムが腐女子やライトユーザー層のファンに受け入れられなかったという部分が大きい。
    • 基本コンボからして難易度が高く、『ギルティギア』『北斗の拳』などに慣れた人間でも繋ぐのが難しい。それに加えて減らない永久コンボ、異常に強い毛利、全体的な作り込みの甘さといった問題がコアゲーマーをも呆れさせ、あっという間にゲーセンから撤去され、各都道府県・各地方のゲーセンから"1つ"見つけることすら困難な状況となっている。
    • 結果同じく世紀末ゲーに分類されている『北斗の拳』ほどの評価は得られず、ほんのごく一部、ある意味で"極まった"格ゲーマーくらいしか遊んでない状態。原作ファンは"ほぼ皆無"に等しい。
    • とはいえ北斗の後継作として見られる事の多い本作だが、北斗と比較してディスるのは避けるべきである。少しの共通点で劣化版のレッテルを安易に貼り付ける風潮は宜しくない。
  • そんな中でも一部のプレイヤーによって研究・対戦・布教が続けられ、現在では幾らか対戦事情は持ち直している。

余談

  • 余りにトンデモない内容のため、カプコンを怒らせたとも言われ、原作ファンの一部からは黒歴史認定されている*12
    • しかし公式サイトの『戦国BASARA』シリーズ表にもきちんと記載されており、『3』では本作オリジナルの技を一部逆輸入している等、公式に黒歴史認定されたという訳ではなさそうである。2011年1月のファンイベントでも紹介された。内容は伊達と毛利の会話だったとか…。
  • 格闘ゲームは熱心なプレイヤーが特に多いジャンルであるが、その中でも本作のプレイヤーの本作にかける熱意はそれはそれは凄く病人とさえ呼ばれるほど。ここまで愛してもらえれば開発スタッフも冥利に尽きることだろう。
    • この手のゲームの常として、トッププレイヤーは東京に一極集中しており、対戦環境が整っていない地域も多い。そもそも東京でさえろくにインカムが稼げず、対戦しようにも筺体を置いているゲーセンを探すのが一苦労という状況である。
      • そんな中で筺体撤去の恐怖に耐えつつ孤独に走り込みや研究を続けてきた地方プレイヤーの一部は完全に手遅れな領域に達してしまい、「灰皿に1万円分の硬貨山積み」「40連敗しても笑顔」「東京まで(新幹線で)たった3駅です」「対戦のために新潟から一騎駆け余裕でした」「布教のために家庭用を5つ所持」「対戦が楽しすぎて財産20円」と数々の伝説を産み出している。
      • そしてついには海を越えて中国より武将が来襲するに至った。曰く「(飛行機で)一本です」。このように、プレイヤーの病気っぷりということなら圧倒的に他の追随を許さないゲームである。
  • 中でも特に本作の熱烈な愛好者として知られているのが「クソル」というプレイヤー。
    • 闘劇'09においてタツカプで優勝した際に、優勝者インタビューの時間約5分をほぼすべてこのゲームの宣伝に費やした''ことはあまりにも有名。
      • その成果があったのかどうかは不明だが、闘劇'10の種目として一時的に採用された。一番驚いたのが当の陸上部員たちであったことは言うまでもない。憶測が憶測を呼び、「タツカプ覇者が闘劇優勝賞品の"何でも願い事が1つ叶う権利"を行使した」という説まで飛び出したほど。当の本人はしっかりと全国一番乗りで闘劇出場を決めており、彼の戦国陸上に対する愛の深さが窺えるエピソードとなっている。
      • 当初は「ワンチャンオクラ16人まである」「そもそも地方予選ができるのか怪しい」などと言われていたが、江戸在住の戦国武将による布教兼遠征や隠れ地方武将たちの奮戦もあり、各地で熱い予選が繰り広げられた。ある予選では参加者が4人しかいない(そのうち2人は記念参加)という有様だったが、一応その予選で勝ち上がった武将も有名な格闘ゲームプレイヤーで腕は確かである。
      • 闘劇本戦も「いきなり筺体が故障」「初戦から家康誘拐*13」「画面が変わったらオクラがマラソンしていた」など数々の珍事・伝説を残し、大きな盛り上がりを見せた。
      • 1回戦でオクラ2人が沈むという波乱もあり、決勝は全一オクラ使いVS全一秀吉使いという組み合わせに。それでも結局はオクラ側が勝ち、ヤジや声援が飛び交う中でにこやかにコンボを完走しての閉幕となった。
    • 2012年春、米国で開催された『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』の大会に参戦。日本最強のプレイヤーと呼ばれていた彼は、現地でも指折りの強豪と名高いプレイヤーと当時の強チームを正面から打ち負かし観客の度肝を抜いた。堂々勝ち名乗りを上げる彼の手には本作のPS2版ケースが!
      • これで勢いに乗ったのか、その後も彼は次々と現地のトッププレイヤー達を蹴散らし、なんとなんと優勝*14してしまった。大会終了後は現地プレイヤーに威信を賭けてのマネーマッチ*15を挑まれまくったものの、本作での対戦を薦めて逃げ切るというおちゃめな撤退をしたとか。


PS2移植版

ジャンル 格闘ゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 カプコン
開発元 アークシステムワークス
発売日 2008年6月26日
定価 通常版:6,290円
限定版:8,390円
判定 劣化ゲー

概要(PS2)

プレイステーション2への移植版。

変更点(PS2)

  • 追加要素として「片倉小十郎」と「竹中半兵衛」が使用可能になっているが、この2人も当然のごとく実用的な永久コンボを持っている。
    • そして小十郎は明らかに伊達より強く、主君の立場がまるでない。しかも「本体性能自体は問題無いが問題は援軍の伊達が弱い事」と言われているなど、ここでも確固たるネタっぷりを披露している。
    • 竹中半兵衛に関しては、全キャラ共通のスタイリッシュポイント(溜まるとパワーゲージの増加率が上がる他、相手を一発で葬る一撃BASARA技が使用可能になる)が獲得できる行動をしてもポイントが加算されない物があり、一撃BASARA技のロックが外れるとフリーズする、宇宙旅行していても絶対に途中でズレて落ちるなど、作りかけ感が凄まじい。
  • アーケード版には画面外に天井があるのだが、家庭用には存在しない。この為、「宇宙旅行」と呼ばれる永久コンボが成立しなくなるケースが増えてしまい、家でアーケード同様の対戦をするには問題がある。
    • 厳密に言うと、二段ジャンプや空中ダッシュで高度調整を行うコンボレシピが成立しなくなる。高度調整を行わないレシピならば永久となるため、宇宙旅行自体が全部不可能となる訳ではない。
  • ゲージ増加量がアーケード版より多い(トレーニングモード中は1ラウンド制扱いのため)他、長曾我部元親の小判獲得レートの持ち越しがない、織田信長の慟哭スル魂・波動の判定の大きさが違う、お市戦での当身フリーズが修正されているなど細かい差異があり、コンボやゲージ回収量の最終確認は実試合・アーケードで行わなければならない。

問題点(PS2)

  • アーケード版にあった本多忠勝の飛行突進KO、本多忠勝・上杉謙信の援軍アシストで長曾我部元親のカラクリ兵器を破壊した場合のフリーズ現象は修正されているが、本多忠勝・竹中半兵衛に新たなフリーズ現象が出てきてしまっている。
    • これ以外にも、初期型付近の古い型番のPS2では織田信長使用時にトレーニングモードでフリーズが頻発するなど、バグ・不具合の多さは払拭できず、良移植とは程遠い。
  • また、トレーニングモードもアーク家庭用恒例の不親切極まりなさで、援軍レベルが非常にコンボ面で重要であるにも関わらずLv指定が0、50、100しかない。ガードの指定もランダムガードや、特定方向のみのガードなどの指定がなく、連携の練習にはメモリー機能を駆使しなければならない。
    • 例えば、援軍Lv55から成立するコンボを確認しようとすると、「メニュー→援軍Lv50固定→戻る(援軍Lv50が適用される)→メニュー→援軍Lv増加通常→戻る(援軍Lvが50から増加)→Lv55まで待つ→要請→メニュー→援軍ゲージ量無限→戻る(援軍が即到着)」として初めて確認できる。やってられるか!

評価点(PS2)

  • 既存のコンボを練習する分には全く問題ない移植度なので、ゲーセンデビューを考えているならば買って損はない。

総評(PS2)

『北斗』と同様アーケード版に忠実な移植とは言い難い。何故こうも移植で失敗するのか。
しかしアーケード版を設置しているゲーセンが稀少な上、必修コンボ難度がかなり高いゲームのため、戦国陸上部に入部したいならば必携の品と化している。

余談(PS2)

  • 初回限定版にはおまけとして豪華声優陣による読み上げボイス付きかるたが付属している。これがかるたのくせに「読み上げるフレーズの最初の文字と取り札の文字がまるで一致していない」「本編に登場していないキャラが平然と絵札にいる」「稀に見る"ん"の札あり」という強烈な仕様であり、本編に負けず劣らず油断のならないバカゲーとなっている。
    • そしてこれ自体でも某ゲーセンで大会が2度行われており、第1回は動画も公開されている。いい大人が元日のゲーセンに集合し、顔出しでガチのかるた対決をやっている姿は各所に衝撃を与えた。
    • そんな魔窟ぶりか、攻略サイトにもきっちりかるた攻略が載せられているとか。恐るべし、戦国陸上部。

最終更新:2021年05月30日 14:46

*1 「本多忠勝」のみ即死・永久コンボを持たないが、「ファンネループ」と呼ばれる強力な起き攻めループコンボを持ち、キャラランクでは上位に位置している。

*2 ダメージ補正システムは『北斗』と似ているのだが、最低ダメージが1で体力が『北斗』が192なのに対し、本作では824と4倍超の差がある。

*3 因みにお市の場合、条件をそろえれば体力満タンから10秒ちょっとで相手を即死させられる。

*4 一応要請後も援軍レベルは緩やかに上昇するが、援軍カウンターを始めとする援軍利用の行動をする度にレベルが下がっていくため、要請後のレベル上昇は期待できない。

*5 つまり援軍使用可能ならば一撃技は確定しない。

*6 そもそも元々の『戦国BASARA』のプレイヤー層、とりわけ女性ファンの多くが苦手とするであろう対戦格闘ゲームになった事自体がすでに賛否両論であるが。

*7 実際、人間が走る時は上下動が多かれ少なかれ必ず起こる。

*8 そのため、ナギッを封印した「那戯無闘鬼(ナギ無しトキ)」というお遊びスタイルが生まれた。

*9 この「小足中段」には、神雫という凍結状態にする飛び道具がしゃがむと当たらないため、「小足中段と凍結の2択をさせようとした調整だ」という説もある。

*10 一撃を決めた時に流れるT.M.Revolutionによる挿入歌「crosswise」に合わせて「オーモーイーガー」と呼ばれる。『北斗』の「テーレッテー」と同じ感覚である。

*11 以前は織田信長が天敵とされていたが、これに有利となる技が発見された。これにより苦手キャラ(毛利以外)が無くなり、元々の高性能と相まってキャラランク2位の地位を確定した。

*12 実際カプコンが怒ったのかどうかは不明。糞さを表した誇張表現である部分が大きいと思われる。

*13 本多忠勝でプレイしていると一定条件下で援軍である家康を誘拐しようとする忍者が現れる。これは『2』の忠勝ストーリーにおいて何度も誘拐される家康を再現したものなのだが、誘拐を阻止できずに家康が誘拐されてしまった場合は援軍とブーストが使用不可能という致命的なハンデを負う。

*14 『MvC』シリーズは海外での人気が非常に高く、対戦のレベルについても日本とは比較にならないほどの差があると言われている。日本人が海外の大会で優勝するなどというのは俄かには信じ難いほどの偉業であり、格闘ゲームの歴史にすら残る金字塔と言える。

*15 文字通りお金を賭けての対戦。