SUPERMAN

【すーぱーまん】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 ケムコ(コトブキシステム)
発売日 1987年12月26日
判定 クソゲー
定価 5,500円(税別)
ポイント スーパーマンらしさ皆無
単調すぎる内容


概要

  • アメリカンコミック初のヒーローとして絶大な知名度を誇る、『スーパーマン』のゲーム化作品。
  • 「アメコミ調は日本では受けないのでは」という理由から、キャラデザインにいしかわじゅんを起用、子供向けに仕上げている。

特徴

  • プレイヤーの任意で各エリアを探索するタイプの横スクロールアクション。
    • 基本的なゲームの流れは、取材を命じられる→取材先で事件と遭遇→事件の首謀者であるボスを倒す→シナリオクリア→次のシナリオへ。全部で5つのシナリオをクリアするとエンディング。
    • シナリオは基本的にクリストファー・リーヴの映画版を原作としており、本作発売と同時期に公開された映画版4の内容も含まれている。
  • ゲーム開始時はクラーク・ケント(スーパーマンの世を忍ぶ仮の姿)だが、あちこちに設置してある電話ボックス等に入るとスーパーマンに変身する。
    • スーパーマンになると、飛行能力やブレス能力などの特殊能力を使用できる。各能力には上限があり、一定回数以上は使用できない。
    • HPがある程度減少するとクラーク・ケントに戻ってしまう。この状態でも敵を倒したりすることは可能。
    • 敵を倒すとHPや特殊能力使用度を回復するアイテムを入手できる。

問題点

  • アクションゲームとしては非常に単調。
    • ザコ敵の種類も少なく、ボス敵も「攻撃を避けつつ、隙を見て接近して攻撃を繰り返す」オンリー。最後まで何の変化もない。
  • 画面切り替え直後に敵の攻撃を食らう理不尽な場所がいくつかある。
    • 特に危険なのが階段をあがる時、地下鉄から出てきた時。
  • やるべきことのヒントが少なく、また分かりにくい。
    • 2面以降はその最たるもので「株の暴落の原因を取材して来い!!」と言われるものの、証券取引所の場所を誰も教えてくれない。
      • ニューヨークの地理に詳しければ大まかなアタリをつけられるだろうが、そうでなければ自分でマッピングするしかない。
      • マップも無闇にだだっ広い。全く何のイベントも起きない地域、ビルも多数存在する。
    • 核人間を探せというイベントに至っては、ノーヒントでニューヨーク中を探し回らないといけない。しかも三体もいる。
    • モブキャラのほとんどは無意味なことばかり話す。
      • 「ワタシニホンゴワカリマセン」「なによアンタ!」「おいらなんにもしらないよ」「スーパーマンのえいがみたかい?」「おれにちかづくとけがするぜ!」など。まったく無言のキャラも3、4人くらいいる。
  • BGMの問題
    • 部の場面を除いて基本ずっと映画のテーマ曲なので段々うんざりしてくる。
  • 設定ミス
    • クラーク・ケントの勤務先がデイリー・プラネッツ(Daily Planets)。最後のsは不要。

評価点

  • スーパーマンらしい演出
    • ステージクリア時に「鳥だ!飛行機だ!いやスーパーマンだ!」という台詞と共に新聞が出てくる。
  • スーパーマンに変身すると映画のテーマ曲が流れる。

バカ要素

  • デモ画面およびエンディングでは、可愛らしくデフォルメされた自由の女神が出てきてスーパーマンに話しかけてくる。
  • ゲーム開始時に、なぜかスーパーマンの名字(クラーク・ケントのケント)を変更できる。
    • 名前ならまだしも、なぜ名字?
  • ゲームを始めてすぐデイリープラネッツ社を出ると、いきなりギャングが拳銃をぶっ放してくる。さすが超犯罪都市。
    • 一方スーパーマンも、変身する前から大ジャンプしたり普通に敵をボコったりする。正体を隠す気は無いらしい。(一応デイリープラネッツ社に入ると自動的にクラークに戻る)
  • 攻撃モーションが謎。
    • Aボタンを押すとスーパーマンが体をひねるような謎の挙動をする。すると1キャラ分ぐらい離れたところにいる敵がダメージを受ける
      • 多分パンチなのだろうが、手抜きで判定もおかしい。
  • 地下鉄の乗客はなぜか普通の頭身。さらに言うとなぜか影絵風。
    • その中で二頭身のスーパーマンが(`・へ・´)←のような顔で突っ立っている図はシュールという他ない。
  • コンピューターセンターの中に竹林があり、入るとたけのこが襲い掛かってくる。倒すと微妙な情報が貰える。
  • 前述の株暴落の犯人はメンタンピン一味。
  • モブキャラの無駄話の中に、「この辺でヒロミとリーを見た」という意味不明なものがある。
    • 郷ひろみとその元妻である二谷ゆりえのことらしい。
  • FBI二人組がバカ。「われわれはエフビーアイだっ!!」 地元警察が入手できる情報すら知らなかったりする。
    • そして、終盤唐突にこの二人がバブルガムブラザーズ(実在するミュージシャンコンビ)だったことが明らかになる。
  • ケムコUSAのビルもある。でも中はザコ敵がうようよしているだけ。
  • エンドロールではいしかわじゅんによる主要スタッフの似顔絵が表示される。
    • それ以外のグラフィックはいしかわじゅんでなくても、同じと思えるレベル。

総評

キャラデザの変更や妙な設定の数々でスーパーマンらしさがまるっきり削がれ、原作破壊と言って差し支えないゲームになっている。
アクションゲームとしても単調で進めづらいという褒められない出来である。


余談

  • いしかわじゅんの苦労
    • 著作「フロムK」によると、そういう時代とは言えいしかわはキャラのコミカライズからドット絵まで全て担当(方眼紙に手書きのドット絵をケムコとリレーしていたらしい)している。
      • 相当にしんどい仕事であった上に、発売直後にワゴンゲーになっているのを見て、担当者から「またやりましょう」と言われ「もうカンベンしてください」と発言したとか。
      • また、エンディングのスタッフの似顔絵も、送られてきたスタッフの「変顔」写真に「フツーの顔を見ないと似顔絵は描けないんだけどなー」と困ってる描写もあった。

海外版

  • そのままでアメリカでも発売された。
    • しかも何らかの理由で映画の曲が使えなかったらしく、ゲームオリジナルのBGMに差し替えられてしまっている。
      • 一部のBGMは同社から発売されたRPG「インドラの光」から流用されている。