もっともあぶない刑事
【もっともあぶないでか】
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ジャンル
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アクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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1Mbit+64kRAMROMカートリッジ
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発売元
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東映動画
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開発元
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マイクロニクス
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発売日
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1990年2月6日
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定価
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5,300円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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低すぎる難易度・完成度 ピーーーーーーーーーー 素直に原作映画を見るべき
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概要
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横浜の架空の警察署「港署」所属の刑事、タカ(演:舘ひろし)とユージ(演:柴田恭兵)の2人の活躍を描いた刑事ドラマ『あぶない刑事(でか)』。
バブル期の1986年にTVドラマが開始されるやいなや、シリアス有り・アクション有り・コメディ有りの内容で国民的な人気を獲得した名作である。
本作はその人気絶頂期の1989年に製作された映画化第3作目兼当初のシリーズ総集編『もっともあぶない刑事』をファミコン用にゲーム化したもの。
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『あぶない刑事』シリーズはレギュラー放送が終了した1990年代以降も根強い人気を維持し、2024年時点で計8作が劇場版化されている。
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ゲームジャンルとしては、当時比較的多くリリースされていた横スクロールアクションシューティングで、言わば東映版『ローリングサンダー』。
プレイヤーは「タカ」または「ユージ」を操作し、横浜エリアを牛耳る巨大暴力団「銀星会」に立ち向かっていくという設定は原作と同様である。
各ステージのゴール地点に到達・またはボスキャラを倒すとステージクリア。ボーナス面を含め全12ステージ。ライフを全て失うとゲームオーバー。
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当時のこのジャンルのゲームとしては珍しく2人同時プレイが可能で、その場合はタカ(1P)とユージ(2P)が同画面で共闘できる。
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通常のステージの内容は襲い掛かってくる銀星会の組員達を撃ち倒しながら進んでいくのだが、稀に倒した敵がアイテムを落とす事がある。
その内で武器アイテムを所持している際は、スタートボタンを押してポーズをかけた状態でAボタンを押すと、武器を以下から変更する事が可能。
初期装備で弾数も無限だが単発の拳銃の他、連射可能のサブマシンガン(99発所持可能)、広範囲攻撃の手榴弾(9個所持可能)から選択できる。
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敵が「ハートが描かれたアイテム」を落とす事もあり、こちらは取得するとライフが3ポイント回復する。
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通常ステージの他、1人称視点の射撃ゲームが2回、『ロードファイター』の様なトップダウンビューのレースゲームが1回用意されている。
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射撃ゲームの1回目はボーナスステージで、的に弾を当てるとライフが回復する。レースゲームは時間切れでゲームオーバーとなる。
問題点
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グラフィックはキャラも背景もあまりにベタ塗りで、流石にファミコンとは言え円熟期真っ只中の1990年発売と言うには見劣りが非常に激しい。
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主人公2人と敵組員はグラフィックは顔以外同じで、歩きモーションも下半身が2パターンで動くだけ(上半身は不動)。ラスボスも単なるザコの色違い。
しかも原作では色とりどりのオシャレな高級スーツを着こなしていた主人公2人のスーツも、本作では「タカがカーキ色」「ユージが赤色」と再現性が皆無。
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各ステージの順序こそ原作をなぞってはいるが、特徴的な建造物などの再現性は皆無。第2ステージの終点は港署前なのだが、原作のそれとは全く似ていない。
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しかも銃撃戦の真っ只中にもかかわらず、港署の玄関には制服警察官2名が立ち番をしている。描写の力の入れ所を間違えていると言わざるを言えない。
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そんなチープなグラフィックの割に処理落ちも酷い。マイクロニクス作品に頻繁に見られた「全く最適化されていない乱雑なプログラム」の影響と思われる。
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そして予想通りと言うべきか、2人同時プレイをすると処理落ちがさらに悪化する。
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ゲームの展開が単調。
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ゲームバランスも悪く、プレイヤーのライフが多い上に、しゃがんで銃を撃って少し歩く事を繰り返す「下歩き撃ち」で簡単にクリアできてしまう。
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ステージ内のギミックも乏しい。せいぜい岩が画面上から降ってくるステージや、階段を使って移動するシーンがあるくらい。
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一応、縦スクロールステージもある。ひたすら上にジャンプしていき、捕まっている仲間を助けにいくというもので、そこだけは比較的マシな作りをしている。
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中ボスの「結城」が4回も登場する。原作再現と言えばそうではあるのだが、戦法にバリエーションがあるわけでもなく、露骨な手抜き・使いまわし。
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射撃ゲームの弾はただの白いドット。的に当てても「パスッ」という軽い音で爽快感は皆無。2回目の内容に至っては明らかに未完成と言える内容である。
2回目の内容は「拳銃を構えた県警警備局長(銀星会の内通者)を撃つ」のだが、相手は一切攻撃をしてこない。しかもこのような戦闘は原作には一切無い。
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全体的に曲が残念になりがちなマイクロニクス作品の中でもBGMはとんでもなく低水準。
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悪い意味で桁違いの完成度を誇り、特に最終面の曲のサビで流れる「ピーーーーーー」という人体に悪影響を及ぼしかねない主旋律が全てを物語っている。
大音量でプレイしない事を推奨する。効果音も酷く、銃を撃つ音は敵も味方も「パスッ」という、上述のボーナスステージと同じ、軽くてショボ過ぎるもの。
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原作の『あぶない刑事』シリーズは、バブル期ならではの様々なアーティストの書下ろし楽曲や主演2人の楽曲が使用された点も人気を博した要因であった。
ライセンスの都合上でそれらが一切使用できなかったのは理解できるが、それにしても手抜きにもほどがある本作の「音」は原作レイプと言って良いだろう。
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テストプレイしたのか疑わしい、雑すぎる仕様の2人同時プレイ。
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1人プレイと同じ構成を同画面で2人同時にプレイできるのだが、2Pが1Pから離れて画面スクロールに置いていかれると様々な不具合が発生する。
基本は1P基準で画面がスクロールするのだが、2Pが置いていかれた場合の処理が不十分で、キャラがワープしたり壁にめり込んだり分裂したりと色々おかしい事に。
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車で障害物を避けながら移動するミニゲーム面もなぜか2台を同画面に走らせる。
そもそもタカは自動車の運転免許が無い設定なのだから助手席に乗れよ。
しかも片方が障害物にぶつかって足止めされてももう片方は構わず走れる。同画面なので走ってるんだか止まってるんだかわからない状態になり、そしてバグる。
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本作の武器変更はスタートボタンでポーズをかける必要があるが、AVファミコンに存在する2P側スタートボタンは無反応。そのため2P同時プレイとの相性が悪い。
これは同じく2人で遊べるファミコン用アクションゲームの『怒II DOGOSOKEN』や『ダブルドラゴン3 ロゼッタストーン』のセレクトボタン問題に似たものがある。
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実機での対処法としては別途繋いだジョイカードなどの連射装置を2P専用スタートボタンにする事が挙げられる。
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主人公の内、ユージのニックネームがゲーム中では「ユウジ」と一貫して誤記されている。
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主人公2人のフルネームは鷹山 敏樹(たかやま としき)と大下 勇次(おおした ゆうじ)であるが、原作公開の1989年時点で公式な表記は「ユージ」であった。
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マイクロニクスがいかに(悪い意味で)適当に本作の制作を承ったかがうかがえる点であるかも知れない。
評価点
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前述通り、各ステージの順序は原作をなぞっており、ステージ間のデモの会話と1枚絵も再現性はそこそこ高く、マイクロニクス作品にしては努力がうかがえる。
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ハードボイルドで皮肉の効いたタカとユージのセリフも、平仮名カタカナのみと言えかなり忠実に再現されており、しかも句読点も欠かさず表示されている。
外箱とタイトル画面には原作の舘・柴田の画像を使用・再現し、会話場面では仲間の「カオル」「トオル」と上司の「近藤課長」も台詞で登場している。
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一方でエンディングはコメディ作品そのものだった原作と違い、映画第1作目の『あぶない刑事』のエンディングでの港署の面々のやりとりが再現されている。
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原作でのエンディングはあまりにコメディすぎてハードボイルドな雰囲気に似合わないと判断されたのか、もしくは1枚絵での再現を嫌がったのだろうか…。
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『ロードファイター』風のレースシーンに切り替わるステージもあるが、そのシーンのスピード感だけはなかなかのもの。
内容は同作のほぼパクりであるが。
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これもこれで「自車の色が原作での黒色ではない」という原作再現上の問題点があるが、各ステージの順序程度しか再現されていない本作では無問題だろう。
総評
いつの世にも存在する「大人気作品が原作の低品質な作品」「難しくてもクソゲーだが、飽きるぐらい易しすぎてもクソゲーになる」という典型例的な作品。
本作の存在自体は公式のイベントでカセットが展示されるなど黒歴史では無い様子だが、舘ひろしと柴田恭兵のファンでも本作を楽しめるかどうかは甚だ疑問。
原作である『もっともあぶない刑事』らしさを体感できるのはステージ間のデモのみと言っても過言ではなく、原作そのものを鑑賞した方が遥かに有意義である。
余談
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ニコニコ動画では「ピーピー動画」というタグがついている事が多い。
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ついでにゲーム中のタカが「カーキ色の服+サングラス」という格好をしているため、金正日、暴れん坊将軍などのタグがつけられることも。
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本作システムの元となっているナムコ『ローリングサンダー』は本作の約1年前にFC版が発売されている。
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更に、本作とほぼ同時期にカプコン『人間兵器 デッドフォックス』という似た様なシステムの作品が発売されている。
最終更新:2025年12月23日 16:50