このページはアーケード作『ローリングサンダー』とシリーズ作品・移植作品の紹介をしています。



ローリングサンダー

【ろーりんぐさんだー】

ジャンル アクション
対応機種 アーケード
発売・開発元 ナムコ
稼動開始日 1986年12月
プレイ人数 1~2人(交互プレイ)
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソールアーケード
【Wii】2009年7月21日/800Wiiポイント
判定 なし
ポイント スパイ映画を彷彿とさせるゲーム
小回りがききにくい故の高難易度

概要

1986年12月にナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)からリリースされた横スクロールアクションゲーム。
当時のナムコ製のゲームとしては珍しく、1960年代に流行していたスパイ作品の影響を大きく受けたハードボイルド色が強い作風となっており、
敵が人造生物・敵首領も正体不明の宇宙人らしき存在と、サイバーSF風味な味付けも加わった、一風変わった舞台設定が特徴となっている。

1~2人交互プレイ可能、全5ステージ×2周構成。


ストーリー

1968年のニューヨーク。
緑色の肌を持つ謎の男「マブー」が率いる秘密組織『ゲルドラ』は、人造生物を用いた世界征服を目論んでいた。

これを察知したWCPO(世界刑事警察機構)は、ゲルドラの野望を捜査し未然に防ぐべく、直属の特殊工作チーム『ローリングサンダー』を召集。
女性スパイ「レイラ・ブリッツ」が情報収集の為にゲルドラに潜入するも、スパイの潜入を察知したマブーにより彼女は捕らえられてしまった。

事態を重く見たWCPOはレイラの救出及びゲルドラ壊滅のため、
ローリングサンダー最強の工作員である青年「アルバトロス」を現地へ派遣したのだった。


主なルール

  • 使用コントローラーはレバー+2ボタン。レバーでアルバトロスの移動、ボタンは各自、銃攻撃とジャンプに使用する。
    • レバー操作は左右でアルバトロスの移動、下でしゃがみ。攻撃は立ち状態としゃがみ状態のみにおいて可能で、ジャンプ中は攻撃が一切できない。
    • 通常ジャンプはレバー操作無しで垂直、レバー左右でその方向にジャンプする。高度は必ず一定だが、レバー左右による空中制御が極僅かに可能。
      • 空中制御は「一見して殆ど分からない」くらいの微妙な変化しかつけられないが、後半ステージでは明暗を分ける要素の一つとなりうる。
    • アルバトロスの真上に足場が無い状態でレバーを上に入れながらジャンプボタンを押すと、垂直にハイジャンプする。
      • 真上に足場がある状態でハイジャンプするとその足場に飛び移り、逆に「手すり付の」足場に乗った状態でレバー下+ジャンプで、手すりを乗り越えて下に飛び降りる。
    • ドアがある場所でレバー上操作をすると、その部屋に入れる。入っている最中にレバー下操作を行うか、入ってから暫くすると部屋から出てくる。
      • 金網の隙間の近くでも同じ操作をすると、金網の中への出入りが出来る。金網に入った状態であれば、金網の奥にあるドアに入る事も可能。
  • アルバトロスの銃の弾丸には制限がある。
    • 銃のマークがついたドアに入ると弾丸を補給でき、逆に弾丸を全て撃ちきってしまうと、ペナルティとして低性能の銃攻撃しか放てなくなる。
    • 銃は計3種類存在し、その状況によって自動的に使用できる銃が変わる様になっている。どれも前方にて直線に弾を放つのは共通している。
      • 「ハンドガン」…ゲームスタート時の初期段階で50発所持している銃で、連射力も弾のスピードもそこそこ。「BULLET」と表示されたドアにて補給が可能。
        マシンガン入手後に弾が尽きると再びこれに換装される。換装後はマシンガン入手前に消費した分の弾は回復せず、そのままの弾数が維持される。
      • 「マシンガン」…「ARMS」と表示されたドアのみで入手できる機関銃。ボタンを押しているだけで連射が可能で弾のスピードも速いが、ムダ撃ちもしやすい。
      • 「低性能ハンドガン」…ハンドガンの弾が尽きると武器のランクが落ち、弱体化してしまう。画面内に一発しか撃てず、弾のスピードも非常に遅い。
    • ミスすると、次のスタート時にて初期段階のハンドガン50発状態に戻る。ステージクリアした場合は次ステージへ銃弾が引継ぎ可能。
  • 最終ボスを除いてこのゲームにはエリアごとのボスが存在しない。よって、ほとんどのステージはゴール地点まで進む事がクリア条件となる。
  • ライフ+残機制で全て無くなるとゲームオーバー。ミス条件は「ライフを全部失う」「落とし穴に落ちる」「各ステージに設定されている制限時間が0になる」のいずれか。
    • 主人公のライフは8メモリ存在するが、実質は2ライフしかない。敵に触れる・パンチ等のダメージを受けるだけで4メモリ消費され、敵の銃火器攻撃を受けると即死となってしまう。
      しかもダメージを受けた際の無敵時間も存在しない為、実質的にはダメージを受ける=即死と思った方がいいだろう。
    • ゲームの設定次第では回数限定でコンティニューが可能だが、必ずそのステージの最初からの再スタートとなる。

評価点

  • スパイ映画を彷彿とさせる、当時としては非常に斬新な設定。
    • グラフィックやBGMに関しても、いかにもそれっぽい雰囲気を漂わせており、スパイ映画好きにとってはニヤリとできる存在であった。また、SF風味を加味した独特なテイストも新鮮である。
    • また、主人公のアルバトロス、主な雑魚敵である「マスカー」のグラフィックパターンは当時としては極めて多く、かなり滑らかに動くのも特徴であり、製作側の細かさが伺える。
      この滑らかなグラフィックパターンは後の『チェルノブ』(データイースト)などでも見られ、アーケード業界に少なからず影響を与えたとして評価されている。
      • マスカーのデザインも、アメリカの過激な白人至上主義団体『クー・クラックス・クラン』のマスクに酷似しており、不気味な怪しさや危なさを感じられるものである。
  • ドルアーガの塔』等で知られる小沢純子氏が作曲を担当したBGM・SEは、何れもゲームの雰囲気に似合った、渋めながらもかっこよさを感じられるテイストに仕上がっている。
    • BGMは曲数こそ少ないが、1986年当時のアクションゲームでは珍しかったであろう、木琴やボンゴのような音が比較的前面に押し出された曲が多く、BGMだけを取ってもクオリティが高い。
      • メインBGMと言える1・2・5面のBGMは徐々に盛り上がっていく曲調、洞窟内が主な舞台の3・4面では常に落ち着いた曲調と、対照的な作りとなっているのも印象的ではないだろうか。
    • SEも雑魚敵のマスカーを倒した際に発する少々間の抜けた断末魔*1、ステージによって変わるアルバトロスの足音やドアの開閉音と、こちらも1986年のゲームとしては鮮明に聞き取れる部類である。

賛否両論点

  • 当時のナムコ製のゲームとしては、ややお色気色の強い部分がある。
    • ステージをクリアしていくと、敵司令室のモニターに捕らわれたレイラの姿が映し出されるビジュアルシーンが挿入されるのだが、中には衣服を破られ電気ショックを受けるという際どい描写がある。
      これの影響で下記のナムコミュージアム関連のCEROは「ローリングサンダーだけがB指定(他の収録ソフトはA指定)」という異例の判定がなされている。

問題点

  • 非常に高い難易度。
    • アルバトロスの行動の制約と「ダメージを受けるとほぼ一撃死」「一度ミスをすると弾数リセット」というシステムが相まって、多くの熟練を要しないと1コインクリアの道は開けない。
      • 画面を1画面以上スクロールさせるとキャラクターが初期化されるようになっており、画面をスクロールさせてから弾丸補給部屋に再び入ればまた補充できるようになる。
        1つの扉ごとに弾丸の補充数に違いがあるが、クリアには時間が許す限り各所の部屋でコレを繰り返して弾丸をたっぷり補充してから先に進むことがほぼ必須となるだろう。
        それでも一度のミスでその全てが水の泡となるので、クリアには「プレイヤーの忍耐力」と「各面を知り尽くした上で、ミス無く迅速なプレイ」という、相当なゲームテクニックが要求される。
      • しかもコンティニューが可能な設定だったとしても回数制限付きなので、コイン任せのゴリ押しプレイも一切通用しない*2
    • また敵や罠の意地悪な配置や初見殺しも非常に多い。
      • 一例としては、アルバトロスの目の前でしゃがんで発砲する敵、画面端からほぼ予兆がなく飛んでくる*3手榴弾、後半ステージには攻撃を当てにくい敵が大量出現してきたり、と相当なる苦難が待ち構えている。
    • 更にやっかいな事として、エンディングを向かえるには二周目をも攻略しなければならない事が挙げられる。もちろん二周目の難易度は一周目以上に高くなり、ただでさえ難関なステージがもっと熾烈になっている。
      • 敵の数や出現頻度も上がっている為、「ドアから出ようとしたらドアの前に敵が止まってしまい、触ってミスしないよう、扉を出てはすぐ戻る…」等の事実上の詰みに陥ってしまうこともしばしば。

総評

スパイらしさを巧みに表現した演出類・システムは当時としてはハイクオリティで評価点だが、その高難度がとにかくネックとなってしまった。
確かにスパイ作品では華麗に任務遂行する場面がお約束ではあるが、本作も生半可なプレイでは即座にふるい落とされてしまうシビアさを持つ。
「状況に応じて慎重or大胆に行動できなければ任務完了はほぼ不可能」という、ある意味で特殊部隊の工作員っぽさを体感できる一作である。


家庭用移植

そこそこの知名度な割に、単体の家庭用移植はファミコン版に留まり、後はナムコミュージアム関連ばかりとなっている。
かっこいいゲームだが、ナムコとしては少し異質なゲームだったのが移植されにくい要因であろうか。
全てナムコ発売(『バーチャルアーケード』のみバンダイナムコゲームス)。

  • ファミリーコンピュータ版(1989年3月17日発売)
    • FCのハード性能の都合上、発砲数の制限や、画面に登場するキャラの数・マスカーの種類が大幅に減少等、アーケード版と異なる部分が多々見受けられる。
      • ステージクリア後のビジュアルシーンは全て書き直された他、ボスの攻撃方法や2周目の演出などにも変更が入っている。
        とは言っても各ステージの形状や配置、キャラの滑らかな動きは概ね再現されており、サウンドもN160音源を搭載し、通常のFCソフトと比べて少し豪華。
      • 特定のドア*4に入るとライフ・時間・残機のいずれかが増加する救済要素も追加されている。
    • 移植担当は作りからノバとアークシステムワークス(当時はアーク)とされているが、クレジットがないため詳細は不明。
    • 海外でテンゲン社*5により任天堂に無許可で発売されたNES版は、特殊音源が使用不可の為にサウンドが一から作り直されている。
  • オムニバスソフト(PS2版以降のソフトはすべてローリングサンダーのみCERO:B)
    • ナムコミュージアム アンコール(プレイステーション、1997年10月30日発売)
      • PS2の本体でローリングサンダーをプレイすると、正常に動作しなくなるという不具合がある。
    • ナムコミュージアム アーケードHITS!(プレイステーション2、2006年1月26日)
    • ナムコミュージアム Vol.2(プレイステーション・ポータブル、2006年2月23日発売)
    • ナムコミュージアム バーチャルアーケード(Xbox360、2009年11月5日発売)
    • ナムコミュージアム(Switch、2017年7月28日配信)

余談

  • このゲームは細かく分けると4つのバージョンが確認されている。ゲーム内容はほぼ同じだが、一部仕様と演出面に相違がある。変更点はWikipediaの項に列挙されているので、そちらを参照。
  • アルバトロスの容姿が「ルパン三世(赤ジャケット)に似ている」とか、イベントシーンでのマブーの顔が「ウッチャンナンチャンの南原清隆氏に似ている」とか、稼働当初からネタ面でも有名であった。
    • アルバトロスの件に関しては、彼が使っている拳銃もルパン三世のそれと全く同じ『木製グリップ付のワルサーP38』である*7
  • 海外においては、そのゲーム内容から本シリーズを『タイムクライシス』の元祖と見る意見が多々見られている。
    • 「スパイ作品がテーマで主人公は凄腕工作員」「遮蔽物を挟みながら多数の敵を倒していく」「制限時間が厳しい」点は確かに酷似している。
      事実、バンダイナムコのスタッフのツイートによると、同シリーズも企画当初は本シリーズの延長線上になる案もあったことが判明している。

ローリングサンダー2

【ろーりんぐさんだーつー】

ジャンル アクション
対応機種 アーケード
発売・開発元 ナムコ
稼動開始日 1991年
プレイ人数 1~2人(同時プレイ)
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソールアーケード
【Wii】2009年10月27日/800Wiiポイント
判定 なし
ポイント 二人同時プレイが可能に
良くも悪くもあまり変わっていない

概要(2)

前作の正式なる続編。基本的なゲームシステムはそのままに、二人同時プレイが可能となり、グラフィックやBGMがより進化した。
1~2人同時プレイ可能(1P側がピンク/白服のレイラ、2P側が白/茶服のアルバトロスを操作)、全8ステージ構成。


ストーリー(2)

前作から約30年後の199X年。各国の人工衛星が何者かに次々と破壊され世界中の情報が途絶、同時に真偽不明の情報が流れ始め、世界は大混乱に陥った。
捜査を開始したWCPOは、かつて壊滅したゲルドラが武器商人「ギムドー」の手によって『ネオゲルドラ』として復活、この事件を起こした事を突き止める。
WCPOは『ローリングサンダー』にネオゲルドラの捜査及び活動阻止を命令、アルバトロスとレイラは米・マイアミのギムドー邸へ送り込まれたのだった。


主なルール(2)

  • 大方は前作同様だが以下の相違点がある。
    • 概要でも述べたとおり、二人同時プレイが可能となり、二人交互プレイはなくなった。なお、レイラとアルバトロスの性能差は一切なし。
      • 厳密には銃の発射音が異なり、それぞれレイラはこもったような音・アルバトロスは派手な音となっている*8
    • 通常ジャンプ中の軌道調整がかなり自由になった。但し、ジャンプの飛距離は短くなっている。また、ジャンプ中の銃攻撃ができないのは前作通り。
      • あと、レバー入力が8方向に対応となっており、しゃがみながらの振り向きが攻撃中でなくとも可能になっている。
    • ライフメモリは前作の8つから2つに変更、通常の敵に触れただけではお互いが吹き飛ぶだけでダメージを受けなくもなった。
      • 敵の格闘攻撃を受けたり、敵そのものが攻撃判定を持っていた場合は1ダメージを受け、銃火器のダメージは相変わらず2(即死)。
  • 前作にあったステージクリア時の弾数引き継ぎはない。ボーナス点に換算された後、次ステージは初期弾数からのスタートとなる。
  • デフォルトでコンティニューが可能となった。但し、一人プレイ時では必ずそのステージの最初に戻されてしまう。
    また、コンティニューは進んだステージまでのステージセレクトも兼ねている(例えば、ステージ4でミスすればステージ1~4までのセレクトが可能)。

評価点(2)

  • 5年越しの続編だけあって、SYSTEMII基板を活かした豪華な外観となり、拡大演出の追加や敵種類や罠の種類も増した。
    • 本作のコンポーザーはAYAこと佐宗綾子氏が担当。前作と比べるとハデでオシャレだったり、緊張感を煽るハイテンポの曲調がメインとなっている。
      • 特に4面の「WHERE IS THE TARGET?」は中盤までは緊迫感溢れる曲調だが、終盤に前作の1・2・5面のアレンジに転調する曲で、旧作ファンを喜ばせた*9
    • 細かいながら敵・味方共にボイスの種類が増加しており、主人公は敵との接触時・ダメージ時・ミス時に異なる悲鳴を上げるようになった。
  • ステージのバリエーションも、途中で上下にスクロールしたり、特定のポイントに入るとBGMが切り替わるといった変化が見られるようになった。

問題点(2)

  • プレイヤーの性能はほぼ前作譲りで、難易度も前作同様非常に高い。
    • 特に攻撃性能に関しては「弾丸はステージクリア時に得点に換算されて没収、ステージ毎にリセット」と明らかに弱体化し、この点が難易度の上昇に拍車をかけている。
      • プレイヤーにとってはいくら弾を節約しても得点にしかならないのは痛い所。この為、前作に比べて弾切れが非常に起こりやすくなっている。
        前作では一度弾を回収した部屋をスクロールアウトさせることで再度弾を回収する事が出来るという攻略に必須なテクニックが存在したが、本作では不可能。
      • 2P同時プレイで片一方がミスをした場合は即時に復活するが、この際に弾丸の補充が行われない為、弾切れが起こった状態で死んでしまうと絶望的。
    • 敵の強さが全体的に上方修正されている。具体的には耐久力を持つ敵が増加しており、敵によっては実に8発もの攻撃を加えなければならず、
      さらには出合い頭に躊躇なく弾を乱射してくるので避けられない。このため、ステージ2以降は『弾を撃たれる=死』と言えるほど尖った難易度になっている。
      • その為、敵の出現と同時に瞬時に無駄弾を撃たずに即殺する事が求められる覚えゲーとなっている。スパイらしいと言えばスパイらしいのだが…
    • 最終ステージであるステージ8の難しさは相当なもの。中盤以降の弾丸の補充機会が少なく、敵の配置とボスの攻撃が非常にシビアである事が理由。
    • これらの問題は稼働当初から槍玉に挙げられていたものであり、かつて『マイコンBASICマガジン』誌にてアーケードゲームのハイスコアが集計されていた時、
      長い間本作のスコア申請は最終面止まりばかりで、かつプレイヤー名や備考欄に必ずといっていいほど「弾が無い」という言葉が有ったほどであった。
  • 確かに前作よりは豪華になったものの、1991年リリース・かつ回転縮小機能を持つSYSTEMII基板のゲームとしては明らかに地味でパッとしない内容。
    • システム面においては二人同時プレイ以外に前作からの流用色が目立つために目新しさに欠け、それゆえに続編としてのインパクトが薄い点、
      なおかつ上記の「弾丸がステージを跨いで引き継げず、更に終盤の面では弾切れしやすい」点で爽快感が薄れたと感じやすい点も一因であろうと思われる。
    • 当時のゲームでは一般的になりつつあった、舞台が大転換する際のストーリー説明やカットシーンが無い。その為、4→5面の舞台転換が理解不可能。
      稼働後に発売された公式サウンドトラックでは、カットシーン用のボツBGMが複数収録されており、当初はカットシーンを搭載する予定だった事が伺える。
      • カットシーンの構想は、メガドライブ版で各面の開始時に流れるという形で実装され、大まかな物語が理解できるようになった。

総評(2)

ゲームとしての出来が悪い訳ではないが、前作からの進化を感じにくい地味めな内容が災いしてか、大してヒットせずに市場から消えてしまった。
リリースされたタイミングがあの『ストリートファイターII』がリリースされ大ヒットした後であった点は悲運だったと言えるものの、
それ以前に本作の作りこみ不足のシステム・SYSTEMII基板らしさを感じにくい演出類では、どうあがいても埋没する運命だったとも言えるだろう。

家庭用においても、メガドライブ版の後はWiiのバーチャルコンソールまで一切の移植無し、ナムコミュージアムにもSwitch版まで未収録であった。


家庭用移植(2)

  • メガドライブ版(1991年11月19日発売、ナムコ)
    • 新ステージ・新武器・前作のFC版と同様の回復アイテムの追加や、難易度の緩和といった家庭用向けに遊びやすいチューニングがされた。
      二人同時プレイも再現されているが、使用キャラが1面開始前に選択可能となり、アルバトロスがデフォルトの1P用キャラとなっている。
      各面の開始時には前述の通りカットシーンが追加、メッセージは全て英語ながら、基本的には主人公達の状況報告でストーリーの解説がなされる。
      • 一方でアーケード版の評価点だったBGMは後半面の約半分が削除。一部では新規曲もあるが、残存したBGMは大幅に短縮されている。
    • 2007年12月4日から、MD版もバーチャルコンソールにて配信されている、要600Wiiポイント。
  • ナムコミュージアム(2017年7月28日配信、バンダイナムコエンターテインメント)
    • 移植としてはバーチャルコンソールから8年ぶりでナムコミュージアムの収録としては事実上初収録。

Rolling Thunder 3


概要(3)

  • 『2』から2年後の1993年に北米でのみ、ジェネシス(メガドライブの海外版)でリリースされた。日本のメガドライブでプレイするには要メガキー*10
    • 但し、未使用データで日本用の「NAMCOT」ロゴや『2』と同様のタイトルロゴ、ローマ字によるパスワードシステムが発見されている。
      実際、1994年春に池袋で開催されていたCSGショーにも出展され、配布された総合カタログにも国内向けのパッケージイラストと共に掲載されていた。
      • そのことから察するに当初は国内でも発売の予定はあったものの、何らかの事情で国内発売中止という判断がなされた様子である。
    • 開発も他のナムコゲームを手掛ける事が多かったナウプロダクションが担当している。2014年時点でVCなどの配信は無し。
  • 1人プレイ専用、全10ステージ。主人公はアルバトロスでもレイラでもなくジェイ (Jay) という新キャラクターで、途中、バイクと水上バイクに乗った特殊ステージが一つずつある。
    • ジェイはアルバトロス達の上官という設定になっており、ストーリーも『2』の同系列でアルバトロス達とは別に行動している設定になっている。
  • ノーマルをクリア後に表示されるパスワード「RISKY」を入力するとコンフィギュレーション画面のMISSIONでHARDを選ぶ事が出来るようになる。
    MISSIONは難易度を表しており、ハードでクリアするとEDの最後にグラフィックが一枚追加される。
  • 完全な一人用作品で、二人同時プレイはおろか二人交互プレイすらない。

主なルール(3)

  • 多くの点は『2』と同じなので割愛。
  • ライフの目盛りは5が上限。ノーマルでは5メモリ中3メモリ、ハードでは2メモリ分しか体力がない状態からスタート。
    敵の攻撃のダメージはパンチで1メモリ、銃弾で2メモリ。道中入ると体力を1メモリ回復させられるドアもある。
  • ジャンプ中の銃攻撃は相変わらず出来ないが、上を押しながらで斜め上への銃撃が可能になった。
  • サブウェポンはバズーカやグレネードなど飛び道具系の九種と常時携帯している近接武器のナイフで全十種類。
    • ステージによっては開始時に飛び道具系九種の内から一つを選んで持ち込める。一度持ち込んだ武器を後のステージでまた持ち込む事は出来ない。
    • 『2』同様に道中にはサブウェポンを入手できるドアがあるが、注意すべきは弾数が加算されるのは所持中の武器と同種の場合のみという点。
      異種の武器の場合所持中の武器を捨てての持ち替えとなるため考え無しに入ると勿体無い事に。なお、どの武器が入手できるのかはドア横に表示されている。
    • 飛び道具・ナイフ共に使用はAボタン。飛び道具系が先に使われ、それが無い場合にナイフで攻撃。
      『2』までは最低でも通常弾を消費しないと雑魚一人すら倒せないためステージの後になるほど低性能ハンドガンを使わされがちだったが、これで通常弾を温存して進むということが一応可能になった。
  • 表示されないが制限時間がある。『2』までと違い時間切れになっても即死はしないが、画面に自分を狙う照準が現れてどこからともなく撃たれ続ける状況になる。
    一機死ぬだけでは終わりにならず、そのステージにいる間これがずっと続くため、こうなってしまうと一気にゲームオーバーになる。ただしこの制限時間はかなり長い。

*1 2017年に行われたイベント『電撃ゲームミュージックライブ ~初冬の陣~』での小沢氏の発言によると、マスカーの断末魔は当時の他のナムコ製ゲーム同様、編集を加えた小沢氏自身の声であるとのこと。

*2 これは同期のナムコ製アーケードの多くにも当てはまる仕様ではある。

*3 一応、敵が手榴弾を投げる際にはなんとも言えない独特な効果音が流れるのだが、これが非常に地味なのでかなり気づきにくい。

*4 外見上はドアの無い壁に隠されたものもある。

*5 ナムコとは一時関連会社の関係にあった、アタリ社の家庭用部門。

*6 PS2版『ナムコミュージアム アーケードHITS!』等、極一部では制限時間が150秒または120秒の後期バージョンを収録している。

*7 一応、ファミコン版のビジュアルシーンではレイラも同じ拳銃を持っており、設定的にはあくまで「『ローリングサンダー』チームが採用している拳銃の1つ」に過ぎない可能性が示唆されていたが、続編の『ローリングサンダー2』ではアルバトロスのプロフィールで使用拳銃がワルサーP38と改めて公表されている。

*8 ナムコの無料雑誌『NG』等に掲載された公式設定や各イラストでは、レイラは『木製グリップ付のワルサーPPK』、アルバトロスは『黒色のワルサーP38』を使用している。

*9 同曲は後に『太鼓の達人』シリーズの家庭版『Vバージョン』『あつめて★ともだち 大作戦!』や、アーケード版の『太鼓の達人 ブルーVer.』に高めの難度を持つ曲として収録され、本作を知らない若年層の太鼓プレイヤーを中心に若干ながら知名度を上げる事となった。

*10 実際には本体内の止め具を取り外せばメガキーが無くてもプレイ可能。