Gダライアス

【じーだらいあす】

ジャンル 横シューティング
対応機種 アーケード(FX-1B)
発売・開発元 タイトー
稼動開始日 1997年
判定 良作
ポイント 3D演出を多用
キャプチャーが必須スキルに
グレートシング改めG.T.
ダライアスシリーズリンク

概要

  • AC版ダライアスシリーズ4作目。時系列はシリーズ中で最も古い時代とされ、主人公2人はダライアス星人の先祖となるアムネリア星人の少年と少女。敵もシリーズおなじみの「ベルサー星人」ではなく、海洋生物モチーフの機械生命体「THIIMA(シーマ)」。
  • ダライアス外伝』に引き続き一画面だが、ダライアスシリーズで初めてフルポリゴン描画を採用した事、また機械生命体という設定により、ボスの巨大さや挙動の豊かさで例を見ないスケールとなった。
  • BGMは従来のACダライアスシリーズから引き続いてOGRこと小倉久佳氏が担当。
  • ステージは分岐式全5ステージで全15ゾーンと従来より減少。ただし全ゾーンで途中からの2エリア分岐、そして全てのゾーンに異なるボスが配置され、選択エリアでパターンが変化するなど総合的なボリュームはむしろ増している。
    • なお本作では「α,β,…ο(オミクロン)」とゾーン名にギリシャ文字表記が用いられている。ゾーン内のエリア分岐は「A~Z、U'、V'、W'、X'」とアルファベット表記。
      またゾーン名にサブタイトルが用いられているが、その全ての頭文字が「G」になっているというこだわりも。

特徴・評価点

基本システム

  • シルバーホークの性能自体は対地用のボムとバリアのアーム、ミサイル・レーザー・ウェーブの三段階成長するショットと『初代』に近い性能である。
    今作ではショットの性能はいずれも無難なものであり、過去作のようにあえてアイテムを逃す必要はない。
    これに加え、『外伝』にも登場したキャプチャーシステムが回数ストック制の特殊攻撃に起用されている。
    • 『外伝』では中ボスのキャプチャーボールを取り外す事で一時的にキャプチャー(捕獲)しオプションとするものだったが、今作では自分でキャプチャーボールを発射して敵に当てる事で中ボスのみならず雑魚もキャプチャーする事が可能になった
      • 但し、ソリドナイト(金色の金属)製の敵には弾かれてしまい捕獲できない。また中ボスは必ずソリドナイト製の装甲をもっており、捕獲の前にその装甲を破壊しておく必要がある。
    • キャプチャーした敵は、機体ごとに異なる個性的な攻撃を自機と連動して発射する。さらに無敵でこそないが、アームの数倍以上の耐久力を持つ(敵弾数発程度では破壊されない)ため、自機を守る盾にもなる。
      • 中ボスをキャプチャーした場合、『外伝』と同様に格ゲー風の特殊コマンドを入力することで各中ボス毎に用意された特殊攻撃を行うことができる。
        特殊攻撃を発動した後は一定時間再発動ができなくなるが、後述のαビームのチャージキャンセルを使うとウェイト時間がキャンセルされ、即座に再発動可能になる。
  • キャプチャーした敵を強力な攻撃に変換することもできる。
    • ショットを長押ししてから離すと、強力な「αビーム」を発射。
      • αビームで倒した敵は普通に倒すより4倍のスコアが手に入る(ちなみにキャプチャーした敵の攻撃で倒すと2倍スコア)。この為、スコア稼ぎにとっても重要な要素になっている。
      • 威力は凄まじく高く、ボスを除く破壊可能な敵ならばちょっとあぶっただけで瞬殺できる。しかも照射時間も長く、ショットボタン連打で更に伸ばすことが可能。
      • 中ボスを変換してαビームにした場合、通常ザコの時よりもチャージに必要な時間が少し長くなる代わりに、一段階強化された(後述のビームカウンターで一回目のカウンターを成立させたのと同じ状態)ビームが発射される。
        ビームの火力、照射時間が長くなるほか、獲得スコアにかかる倍率が6倍に変化する。
      • ほぼ全ての敵の攻撃を掻き消すことが可能で、前方の敵に対しては無敵とも言える性能を誇る一方で、発射にチャージが必要、前方以外からの敵や攻撃、αビームでは打ち消せない一部の攻撃には無力、ソリドナイト製の敵には全く通用しないなどの弱点がある。
      • αビームのチャージが完了する前にショットボタンを離すとチャージがキャンセルされる。チャージ途中のキャプチャーした敵が縮小されている間はキャプチャーした敵の被弾判定が一時的に消失するため、これを利用してキャプチャーした中ボスを延命させる事が可能。稼ぎプレイにおいては重要テクニックとなる。
    • キャプチャーボタンをもう一度押すと緊急回避の「キャプチャーボム」が撃てる。
      • 広範囲攻撃で敵弾も消すことができ、しかも爆発エフェクトが出ている最中は自機が無敵となる。こちらで倒した敵は3倍スコア。
      • 基本的にαビームが非常に強力な上にスコアを稼げるので、こちらが使われることは少ない。ただし、緊急回避手段としてはこちらが優秀。
      • 炸裂させた敵が大型である程、キャプチャーボムの爆発の規模が大型化。無敵時間も2秒から最大4秒まで変動する。
  • アイテムは『II』『外伝』のような勲章から『初代』のような色つきのボールに戻った。今作ではさり気なく敵弾を消す効果も復活しており、すぐに取らずにおくのも立派な戦術。
  • 本作のシルバーホークの通常ショット・ボムは「パワーアップアイテムを取っていけばどんどん強くなる」性能になっているため、以前のシリーズ作*1のようにパワーアップアイテムが思わぬ弊害になるということはなくなっている。

αビームカウンター

メタルブラック』の影響を色濃く受けた、ビーム干渉システムを搭載している。

  • 本作のボスはβビーム(αビームと同性質という設定)を放ってくるが、βビームに対してこちらもαビームを当て返す事で「αビームカウンター(連打勝負のビーム合戦)」へ持ちこむ事が出来る。
    • 連打勝負に勝った側のビームが相手のビームを吸収し、攻撃力が上がった極太ビームを一方的に照射できる。勝てばボスに大ダメージを与えられるが、負ければ逆に極太ビームが帰ってくるのでリスクも大きい。
    • ビームは自機側、敵側共にカウンターを成立させていく毎に「カウンター→ダブルカウンター→トリプルカウンター→フォーフォールドカウンター」の最大4段階まで成長。ビームを成長させる毎にビームの火力、太さ、そして獲得したスコアに掛かる倍率*2が上昇する。
      文字通り画面中を超極太のビームで埋め尽くさんとばかりのフォーフォールドカウンタービームはまさに圧巻。
      • 「こちらのαビームがボスのβビームに吸収された場合でもビームが一段階成長する」という点を利用して、二人同時プレイ時では片方のプレイヤーのαビームをわざとボスのβビームに吸収させた後、もう片方のプレイヤーのαビームでカウンターすることで、一人プレイでは到達できない段階までαビームを成長させるという荒業が可能。
    • キャプチャーする機会が少なくアイテムも出てこないボス戦では、キャプチャー敵やボールストックを失うと悲惨な状況を招きかねないが、ご親切にもβビームを放つタイミングが近づくとキャプチャー可能なオブジェクト(雑魚敵等)をわざわざ吐いてくれることも多い。良くも悪くも、まずビーム合戦ありきのゲームなのである。

ゲームバランス

  • とにかくαビームへの依存度が高い。
    • αビームカウンターを前提としているためか本作のボスは全体的にかなり堅い。これまでと違い、特定の一箇所しかダメージが入らないというボスは殆どいないが、その耐久力からちまちまとショットを撃っているだけではなかなか倒せない。
      • また生命体という設定もあり、破壊できる部位もその殆どが再生する。この仕様は他のシリーズにはあまりないもの*3であるが、これを逆手にとったスコア稼ぎが非常に熱いものとなっている。
    • そのためボス戦はαビームカウンター狙いになりがち。αビームは「溜め」が必要で、またボスがβビームを放つまでは猛攻を耐える形になり、どちらかといえば「避け」に比重が置かれている。やや弾幕STGに近い物があるかもしれない。
    • ボス、こちらがキャプチャーしている敵、連射装置の有無にもよるが、3面ボスまでなら敵がβビームを放つ前に撃破することも可能だったりする。
      • ちなみに本作では、2P側単独でゲームを開始するとボスの耐久値が一人プレイにもかかわらず二人同時プレイ時のものが適用されてしまうバグが存在する。
        ボス撃破が長引く分難易度も上がるが、これを利用して更にスコアを稼ぐ上級プレイヤーも見られた。
  • 外伝のボンバーに比べ、本作はキャプチャーボールを落とす敵が多く出現する。その為、道中はケチらずにαビームを使いまくる事が出来る。
    • 逆にボールだけ持っていても捕獲可能な敵が居なければ使いどころがなく、かといって敵を幾つも捕獲してストックしておくことも不可能。
      捕獲していない状態ではαビーム・キャプチャーボム共に撃つことができず、結果、『外伝』のようにボス戦でボムを使ったゴリ押しは出来ない。
  • 過去作品と比べて復活難易度が低下した。
    • 今作で特筆すべきは自機成長の速さである。ボムは特に成長が早く*4、ルート選択次第では2面ボスで既にマルチボムという従来シリーズでは考えられない成長の速さを見せる。ショットもほとんどのルートで3面道中でウェーブまで成長する。つまり3面ボスまでノーミスで到達するパターンさえ作れれば、少なくとも装備不足で復活できないという事態にはほぼ陥らない。
      唯一アームだけはノーミスでも最終面でようやくハイパーに成長するという遅さだが、それを考慮してか今作では複雑な地形に悩まされる場面は少ない。青アイテムの出現数の少なさも、キャプチャーで耐久力を補える今作のシステムを考えればうなずけるバランスである。
    • 毎度槍玉に上がるレーザーも、今作では過去作のような極端な弱さはなく無難な性能。キャプチャーで攻撃範囲を補えるのは大きい。
    • アームには『外伝』同様*5の枚数制限があり、またミス時にはアームも復活しないが、キャプチャーした敵は基本的に耐久力が遥かに高いため必然的に「もう一つのバリア」となり、それで敵の猛攻を防ぐ事が可能。
      • 雑魚敵の種類によって援護射撃や防弾性能がそれぞれ異なっており、それに関して優秀な敵をキャプチャーすれば、ある程度戦闘力を補える。
      • たとえ役に立たない敵をキャプチャーしたとしても、αビームやボンバーで敵を一網打尽にできるチャンスが有るのは変わらない。
  • 『外伝』のピラニア・シャコのような突出した凶悪ボスはおらず、シリーズ伝統のクジラルート(今作では一番下のルート)も他のラスボスに比べて突出した難易度というわけではない。
    逆に言えば『外伝』でいう所の「ウナギルート」のようなわかりやすい初心者向けルートが存在しない。出てくるルート・ボスはいずれも比較的同等に難易度が高いのである。
    • 唯一、3面ζゾーンのアブソリュートディフェンダー(マツカサウオ)だけは頭ひとつ抜けて強敵と言われているが、それでもクジラルートの門番としての配置であるためあちこちに居たシャコほどの場違い感はない。
    • ボスの動きはパターン化による覚え要素が強く、攻略のしがいがあると言える。『外伝』のような激しいランク変動も存在せず、覚えれば攻略が進むというわかりやすいゲームバランスになっている。
    • 「α上A→γ上E→ε下J→ι下R→ν上Yまたはξ下X'」と、比較的パターン化が容易なルートも存在。νルートはクリオネルートと呼ばれる。
      また、一番上のゾーンを進む「α上A→β下D→δ上G→η上M→λ上U」も初心者向けとしてよく挙げられる。シリーズにおいて「上を選ぶと楽」という風評が生まれたのは恐らく今作から*6
      ただしβゾーンだけは上Cが高難易度であり下Dが推奨される。*7ラスボスのライトニングコロナタス(オトシゴ)も最初のカウンターで倒しきれないと発狂パターンに突入し、凄まじい難易度になってしまう(発狂までは緩いので初心者向けとされてはいるのだが)。
    • 本作のボスの多くは特定のタイミングまでに撃破できないと発狂パターンに突入するため、クリア目的では早期撃破が求められる。ただしβビームを短時間撃って、その射線上に突進してくるという罠を仕掛けてくるボスも。いつものようにカウンターすると轢かれる。

演出

  • ポリゴンで生き生きと動き回る海洋生物系ボスキャラクター。
    • このゲームのボスは画面内に収まりきらないサイズを持つものばかりだが、画面奥まで使った動作で悠々と泳ぎ回ることで、画面の窮屈さを感じさせないプレイの快適さと、練り込まれたキャラクターデザインを効果的に魅せることを両立させている。
    • 花に囲まれて現れ、ひれで顔を隠すしぐさを見せるトライポッドサーディン(サンキャクウオ型戦艦)、ロボットアニメばりの合体分離を見せるエターナルトライアングル(ミツクリザメ型戦艦)等、シリーズの中でも突出した個性を持つボスが多数登場する。
    • シリーズおなじみのボスは今作では登場数が少ないが、超巨大化したシーラカンス「クイーンフォスル」とお馴染みのクジラ「G.T.」(グレートシング)は新規ボスたちと比較しても決して劣らない存在感を放っている。ちなみに今作でも稼ぎならばクジラ1択とされている。
    • 戦闘中の挙動も非常に芸が細かい。威嚇するように咆哮する、軽く予備動作を入れてから大きな動きをする、微妙な緩急をつけながら揺らめく様に動くなど生物的かつリアルな動きをする。このあたりに関しては昨今のゲームと比較してもなんら遜色のないレベルの高さを誇る。
  • 道中も、中ボスの射撃で高架道路が落とされるなどの背景演出が光る。特に雷鳴とともに一瞬シルエットを現すG.T.はシリーズ中最高レベルの演出と評価されている。
  • ただし当時レベルのポリゴンで描写されているため、前作までの精密なドット絵と比べると、グラフィック的には少しぼやけた印象が否めない。プレイに支障をきたすレベルではないが。
    • むしろ2.5Dのゲームとしては三次元演出の使い方が非常にダイナミックな部類。敵が画面の手前や奥などあらゆる角度からフィールドインしてきたり、撃破時に爆発のさなかにパーツごとに分かれて燃え尽きていくなど、グラフィック自体の古臭さを感じさせないほどによく動く。
+ インパクトあふれるラスボス勢
  • ZONE λ(ラムダ) "GRAND CLIFF" AREA U/V:ライトニングコロナタス
    • おなじみのオトシゴ。厳密には近縁種のウィーディ・シードラゴンがモチーフ。
      攻撃自体は緩めなものの安全地帯の類はほぼ存在せず、初心者向けのポジションながら地力はそこそこ要求される。
      1回目のカウンターまでなら初心者でも十分対応可能なレベルの攻撃しかして来ないが、そこで倒しきれないと全ボスでも指折りの凶悪発狂パターンに突入する。
      ちなみにUとVでは行動パターンが完全に点対称になっている。
    • ラスボスにもかかわらず唯一『Adam』が流れず、他ルートでは3面ボス用の『nonsensecodon』が流れるという微妙な冷遇がネタにされる。一番上のルートは他のルートとはBGMの配置が異なっており、『Adam』は4面ηボスのファイアフォスルに持って行かれている。
  • ZONE μ(ミュー) "GREAT FORTRESS I" AREA W/X:ヘビーアームズシェル
    • こちらもおなじみのカメ。今回はオサガメだが、本来のオサガメに出来ない首の出し入れもこなす。
      行動パターンのランダム性が強く今作のラスボス勢の中でも屈指の強敵。首を引っ込めるせいで実数値以上に耐久力が高く、序盤のカウンターチャンスでは倒しきれないこともザラ。
      ちなみに耐久力の実数値(4,200)は意外にも全ラスボス中で最低で、全ての4面ボスよりも低い*8
    • WとXは行動の選出順や背面時の行動に違いが見られ、どちらかと言うとWのほうが強いと言われているが評価が分かれる。
  • ZONE ν(ニュー) "GENESIS" AREA Y/Z:ジ・エンブリオン
    • モチーフはクリオネ。本作の敵である「シーマ」の各個体を生み出す「母胎」(エンブリオン)であり、本作の真エンドルートである。
      設定通りαゾーンボスのエクリプスアイの頭部を生み出す攻撃を行うなど、全体的に攻撃自体は激しい。残り体力によって3段階に分かれるという独特の特徴もある。
      キャプチャーしてαビームを当てるチャンスがやたら多かったり、時には安地があったりと、ラスボス勢の中でも攻略はし易い部類。νゾーン道中のアイテムの多さもポイントか。
    • ダライアスバースト』のとあるエンディングにシーマ代表としてゲスト出演しており、さらに後の『ダライアスバースト クロニクルセイバーズ』ではクリオネの近縁種であるウミウシ型のシーマ所属戦艦が登場している。
  • ZONE ξ(クサイ) "GREAT FORTRESS II" AREA W'/X':アコーディオンハザード
    • モチーフはアノマロカリス。こちらも恒例の古代生物枠。
    • カメ同様行動にはいささかランダム要素が強い。特徴的なのはαビームを遮断するソリドナイトを活用した攻撃を多用することであり、αビームで難所をスルーしたと思ったら逆に追い詰められることがまれによくある。
      それでもカメよりはマシであると評価されることが多く、クリオネルートからのステップアップとしてよく提示される。
    • このルートのエンディングは2機のシルバーホークが融合し"白銀の鷹"と化すというものであり、各ルートEDでも特に難解(見ようによってはバッドエンド)とされていた。後のPS版で他のエンディングともどもフォローが入っている。
  • ZONE ο(オミクロン) "GRAVE OF CULTURE" AREA U'/V':G.T.(ジー・ティー/グレートシング)
    • もはや居るのが当然と言わんばかりのお約束のマッコウクジラ。耐久力は圧巻の14,800であり、2番目のジ・エンブリオンの8,000の2倍近いという理不尽なまでの耐久力を誇る。
      実は行動にランダム性がないこと、ジ・エンブリオン同様キャプチャーのチャンスが非常に多いことからクジラを倒すだけならそこまで飛び抜けた難易度ではない。クジラルートの難しさはどちらかというとアブソリュートディフェンダーを筆頭とした道中の難しさが語られることが多い。
    • むしろ本作のクジラで語られるのは難易度ではなくスコア稼ぎであり、お馴染みのドリルミサイルだけでなく背中の復活砲台、V'の次元砲へのαビーム撃ち込み点(仕様かバグか不明)などなど凄まじいほどにスコア稼ぎのフィーチャーが仕込まれている(破壊物は当然αビームの倍率が乗る)。当然ハイスコアも他のラスボスとは比較にならないものとなっており、他のラスボスが4,000万点弱あたりの中、クジラルートのみが圧巻の5,500万点超えという別次元のスコアを叩き出している。
    • クジラルートのエンディングはベルサーのがG.T.のパーツを回収し、グレートシングを筆頭とするベルサー軍が生まれるきっかけとなるというもの。
      本作の真エンドはクリオネルートのものとされているが、他シリーズのベルサーのグレートシングはシーマのG.T.を回収・修復したものとされており、このルートのエンディングも公式設定に組み込まれている。
  • ビーム干渉とキャプチャシステムなど、過去作STG(メタルブラック、ダライアス外伝)にあった要素を昇華し、演出としてもゲーム性としても印象的なものへと押し出されている。
  • 1作目ダライアスへ繋がる前日譚的作品という立ち位置もあり、ストーリー・世界観や登場人物と敵勢力であるシーマの設定がこれまで以上に詳細に作られている。
    • ネタを挟みこむのには無理がある程ということもあり、外伝までおなじみだった夢オチ・ゲームオチといったおふざけEDは一切ない。それを毎回入れる必要があるのか?という意見もあったりした。
      • このことからシリーズ最鬱作品とも言われることがあるが、基本的には「創生・誕生」や「新人類」「アダムとイブ」がテーマであり、 ダライアス星や新しい人類の歴史が始まるエンディングが中心 となる。(ベルサー軍の誕生にまつわるEDもある)その流れを鬱ととるかどうかは人それぞれである。
      • AC版では1作目と同じくED内で音声や文字による解説が無く、公式情報を見ていない場合はムービーの絵や動きだけで内容を推察する必要がある。この点は下記の移植版で改善された。
    • 尚、ゾーンνのジ・エンブリオン(クリオネ型戦艦)撃破ルートが正史とされており、当時開発者も雑誌で「このエンディングこそが真のエンディングです」と明言していた。
      本作の最終面は基本的に対になるゾーンが存在し(λ↔ο、μ↔ξ)、道中の展開を意図的に似せているのだが、中央に位置するこのゾーンνが唯一完全に独自となっており、作中でも扱いが別格である。
      • ダライアスバースト』にもその設定は引き継がれており、驚くべき展開を見せるEDがある。
      • ただし、本作発表当時と『バースト』発表後では設定に少し食い違いがあり、例えば本作の開発者は雑誌「ゲーム批評」のインタビューで「『ダライアスII』は一作目の何万年後というとんでもない未来」と発言していた。『バースト』発表後に公開された年表ではおよそ1600年後になっている。
      • もっとも、当の『ダライアスII』のOPデモでは「数千年後」と明言されているので本作の設定でも食い違いが見られる。結局当時としてはシリーズ全体として統一された設定は確立されておらず、『バースト』制作を期に正式な統一設定が作られた、というのが実態のようである。

音楽

  • 音楽は小倉久佳(OGR)氏が担当。
    • 音源は前作から格段に進化。どれも迫力のある楽曲であり、それらは非常に癖が強い前衛的な音色*9によって織りなされる。
      ノリの良さや爽快さを是とする従来的なSTGの音楽に比べると、解釈にプレイヤーの想像力を大きく要求するため、癖が強く賛否が分かれることは間違いなかった。
      • 前作の外伝の音楽は本作とは対照的に静かなアンビエント調だったため、やはりゲーム音楽として一部賛否もあったが、外伝も本作もコンセプチュアルな演出と非常にマッチしており「ゲーム世界観のモチーフを引き立たせるための音楽」という意味では両方共に間違いなく秀逸である。
    • シリーズの特徴であったステージとBGMのシンクロも健在。本作1ステージ目は序盤は無音で効果音のみの状態が続き、分岐地点に差し掛かるあたりからBGM「G-ZERO」が鳴り始め、分岐後に合わせて曲が高潮を迎え、ボス前に曲が終わるという計算のされたものになっている。
      • 今作の楽曲の中でも、特に前衛的な楽曲である「B・T・DUTCH」は2ステージ目のボス戦で流れる。
        他のボスの数倍のサイズを誇り、ボス戦開始時にエリア分岐が入る超大型艦「クイーンフォッスル」と一歩歩くごとに地響きと土煙を巻き上げながら大地を闊歩する「トライポッドサーディン」のBGMとして使用され、プレイヤーに凄まじいインパクトを与える。
      • 最終面BGM「KIMERA II」および最終ボスBGM「Adam」はラストに相応しく荘厳な曲調で、ダライアスシリーズ及び2Dシューティングゲームの中でもトップクラスの高い人気を誇る。
    • 実績としては1997年度ゲーメスト大賞BestVGM部門において、2位以下に大差をつけ歴代最高得票数で大賞を受賞という結果を残した。プレイヤーの食いつきが悪かったとされる本作がこのような記録を打ち立てたという事実は、音楽の評価の高さを物語っているといえよう。
    • あまり俎上に上がらないがスタッフロールの曲である「未来完了 From7」は初代の「BOSS SCENE 7」のアレンジというだけあってシリーズファンの間でも密かに人気のある曲だったりする。

その他

  • ゲームオーバー時に、最終スコアと一緒にそれまでのプレイ内容に応じた「テクニカルランク」(称号)が表示される。「テクニカルランク」は上から順に「HAWK、CONDOR、EAGLE、SWAN、CROW、OWL、DUCK」の7つ。そこから更にそれぞれに「GOLD、SILVER、IRON」が用意された全21種類。
    -最上位称号は「GOLD HAWK」で、最下位は「IRON DUCK」となっている。
    • テクニカルランクに影響する要素は「最終スコア」「カウンター撃破撃破数」「被弾数」等様々。
      • 中でも「被弾数」についてはシビアな設定となっており、安定してノーコンティニュークリアができたり、ハイスコアを狙う上級者でも最上位称号の「GOLD HAWK」を取るのは難しい。
      • 逆に最下位称号の「IRON DUCK」は敵を倒さず適当にゲームオーバーにさせるとあっさりと取れる・・・と思いきや、実はこれだけでは条件を満たせず、1つ上の「SILVER DUCK」になってしまう。
        なお、この「IRON DUCK」の取得条件をAC版にて実際に検証したプレイヤーが存在する。参考動画

賛否両論点

  • 良くも悪くもαビームに偏重したゲームバランス。人によっては本作最大の魅力にも、最大の問題点にもなる。
    • ボス戦でのαビームカウンターは連射に勝つというシステムである為、連射の有無で難易度が大きく変わってしまう。
      • 連射なしでプレイした場合、ゲームが進むにつれてプレイヤーの体力が大きく消耗されていくため、ボスのβビームに打ち勝つのが難しくなる。
        それに加えて先へ進むほどボス戦でビーム干渉で打ち勝つために必要な連射速度数も上昇していく。特にラスボスのジ・エンブリオンとヘビーアームズシェル戦でのビーム干渉で打ち勝つには秒間16連射以上が必要と高橋名人ばりの連射速度を要求される。
        一応ボスの攻撃をループさせる毎にビーム干渉で必要な連射速度数が下がっていくという救済処置があるのだが、これによってビーム干渉に勝ちやすくなるメリットよりもボス戦の長期化による被弾率上昇のリスクの方が遥かに大きく、救済処置として機能しているかは怪しいところがある。
      • 連射ありでプレイした場合、明らかに出力を上回るβビームに対しても打ち勝つことができ、難易度が劇的に低下する。
        ただしアーケード版ではある理由により、ただ単に連射ボタンを押しっぱなしにすればビーム干渉に必ず勝てるという訳ではない。(後述)
      • 敵に密着してショットとボムを高速連射することでαビームカウンターに勝るとも劣らないダメージ効率を叩き出すことも理論上は可能なのだが、高度な張り付きパターンが要求されるためカウンターよりも遥かに高いプレイヤースキルが要求される。また、もう1つの問題点である連射機が必須に近いという点は全く変わらない。
    • このキャプチャーシステムとαビームの存在が、本作のゲームバランスを他のシリーズ作品と比べて大味なものにしているとされている。
  • 処理落ちの多さ
    • 本作の多彩な演出に対して、基板の性能が追いつかなかったためか、これまでのシリーズ作ではあまり見られなかった処理落ちが多発。
      終始スローに見舞われるという程ではないが、ゲーム進行のテンポがやや悪く、もっさり感や間延びしてる印象を受けがち。
      • また、この激しい処理落ちによって操作レスポンスにも少なからず影響を与えている。
        特に処理落ちの影響をモロに受けるのがビーム干渉時で、シンクロ連射を用いた場合、連射速度によっては処理落ちによって連射が正常に効かなくなり、連射ボタンを押しっぱなしにしてるにもかかわらず、ビーム合戦に負けてこちらのαビームが吸収された。といったケースが発生する。
        これを防ぐには速度の違う連射ボタンを複数用意する、処理落ちの影響を受ける場面では手連で代用するといった対策が必要になる。
      • 一方で、この処理落ちによって激しい攻撃が飛び交う場面でも弾を見切りやすくなっており、難易度の低下にある程度貢献しているといえる。
        また、処理落ちの利用を前提にゲームバランスを調整したと思わしき場面が数多く存在しており、処理落ちが改善された移植版では、これらの場面が軒並み高難易度化している。

問題点

  • プレイ料金の高さ。1プレイ100円のゲームが主流だった中で、デフォルト設定で1プレイ200円。
    • 既に格闘ゲーム全盛の時代となっており、それなりに高い難易度もあってプレイヤーの食いつきは芳しくなかった。
    • 本作の開発にはかなりの資金とマンパワーが注がれたといわれ、のちにコストパフォーマンスの改善を狙って、1プレイ100円の『Gダライアス Ver.2』を出したが、これがプレイヤーにとって不利となる変更点が多い不評作であったため、テコ入れどころか止めを刺す結果となってしまった。以降、ダライアスシリーズの完全新作は『バースト』発売まで12年間沈黙することとなる。
      • 店舗によっては、この200円料金の割高感を埋める為に、倉庫で眠っていた50インチ筐体を用意する等、*10目に見えた努力をした所も多い。
  • ランキングの仕様
    • 本作のランキングは従来と同じく全最終ゾーンまとめて集計される方式だが、本作からランキングのスコアが電源を切った後も保存されるようになったため、最終的にランキングが全て稼げるルート(具体的にはスコア効率が他のラスボスと比べて頭一つ抜けている鯨がラスボスのοルート)で埋め尽くされてしまい、他のルートでスコアアタックを行うプレイヤーのモチベーションに影響を与えてしまう、といった光景が見られた。
      • スコアラーから批判が相次いだためか、『Gダライアス Ver.2』ではランキングが各最終ゾーン毎に集計されるようになり、どのルートでも公平なスコアアタックができるようになった。

総評

  • ダライアス外伝とメタルブラック、その双方からの影響が見られるゲーム。明白なメタルブラックへのオマージュも色濃い。
    • このメタルブラック・ダライアス外伝において、ゲーム性としては影の薄かったシステムを再調理して昇華させた点が本作の個性であり、そして評価点でもある。
  • 演出、システム的には良い意味で非常に個性的な面を持つもののゲーム的にはやや大味で大胆な部分が目立つGと、綺麗に纏まってはいるものの良くも悪くも普通のSTGといった趣のある外伝は比較される事も多いが、結局方向性が違うだけでどちらも良いゲームという意見が主流である。無論、双方共に好きなファンも多数いる。
    • αビームシステムの特異性に関しても、特に作品ごとの個性が強いダライアスシリーズの中では極端というわけではない。
      ACの本流だけを見ても画面構成や当時のハード性能の制約から「狙い撃ち」の重要性が最も高い初代、核トーチカ(破壊すると画面上の敵を一掃)が登場し、自機の武装が全く異なるII、ACでは初めて一画面になりブラックホールボンバー(縦STGのボムそのままの武装)や上記キャプチャーが初登場した外伝…のように常に構成要素が変わっている。

移植

対応機種 プレイステーション
Windows 95/98(SE含む)/Me/XP

発売元 【PS】タイトー
【Win】サイバーフロント
開発元 【PS】アイシステム東京
発売日 【PS】1998年4月16日
【Win】2001年9月7日
定価 【PS】6,090円
【Win】2,980円
配信 【PS】ゲームアーカイブス:2008年8月27日/600円
備考 Win版はメディアカイトやソースネクストからも発売
判定 良作

※表示価格は全て税込。

概要(移植)

  • PS版は概ね良移植。初心者向けにミス時の装備ペナルティを軽減した「ビギナーモード」やボス戦だけ楽しめる「ボスモード」があるのはうれしいポイント。新規追加OPムービーのルティアの靴トントンが可愛い。
    • ただしAC版より処理落ちが多く、CD読み込みの為BGMがエリア分岐付近とボス出現のかなり前で途切れてしまう。これは伝統のBGM演出が楽しめないということで残念がられた。
      またAC版では使えた一部の安地が使えない、αビームで消せなかったグレネード弾が消せるようになってるなど一部AC版との差異があるが、それでもPS2タイトーメモリーズ版よりはプレイヤーの評価は高い。
    • OP、EDのストーリーデモはAC版と同じだがリアルタイムレンダではなく取り込みムービーになっており、画質が低下している。
      • AC版のEDムービーの前にEDの内容が文字で解説されるムービーが追加され、内容の把握がしやすくなった。なお、一度クリアしたルートのEDはオプションでも鑑賞する事が可能になる。
    • 薄型PS2で起動すると処理落ちが減り、AC版にかなり近い感覚でプレイできる。
      • PSPのゲームアーカイブ版でもほぼ同等のゲームスピード。
    • WinやPS2版はACではなく、このPS版をベースにして移植されている。
    • 取扱説明書の後半には各ボスの耐久値や自機の無敵時間、スコア倍率等の細かいデータが記載されている。
  • Win版は基本的にPSと大きな差異は無い。
    • 解像度640×480対応でPS版より高画質化。
    • 2004年4月にメディアカイトから廉価版(1,980円)発売。
    • 2005年秋にソースネクストがファルコムとサイバーフロントを通して様々なPCゲームの廉価版を発売。本作については廉価版価格据え置きでレイストームと同梱にする『Gダライアス+レイストーム PACK』(1,980円)という形がとられた。
  • この他、PS2『タイトーメモリーズ 下巻』(タイトー 2005年8月25日/5,040円)*11に収録されている。
    • BGMの途切れや処理落ちが解消された。処理落ち解消についてはAC版から言われていた「もっさり感」がなくなった反面、AC版で処理落ち前提で調整されていた部分が高速化したため、全体的に著しく高難易度化しており賛否がある。残念ながら処理落ちの有無などは設定できない。
    • PS版の移植ではあるが、アーケードモード以外のモード(ボスモード等)は無い。また処理落ちがなくなったためBGM演出はやはりズレてしまっており、またPS版で再生開始位置が調整されていたαゾーンのBGMもそのままであるため最後まで流れずにボスに突入してしまう。
  • なお、動画などでのアーケード版と移植版の見分け方は簡単であり、ゾーンα開始時に「Bボタンでキャプチャーせよ!」のメッセージがあるのはアーケード版だけである。

余談

  • 今作のパイロットキャラのデザインはアメコミタッチだった『I』『II』、美形だった『外伝』と比較してオーソドックスなアニメ風の少年少女となっている。
    • 元タイトー所属のアオキヒロシ氏によるとデザインを担当したのは当時タイトーに在籍していた社員とのこと。
  • このゲームを作ったスタッフはVer.2リリース後にタイトーを離れた後、後に『旋光の輪舞』シリーズ、『まもるクンは呪われてしまった!』等を開発したグレフを設立している。
  • かつてアルカディアで連載されていた4コマ漫画「WARNING!!ダライアスさん」では今作ボスの一体「ジ・エンブリオン」をようじょ化させた「じ・えんぶりおんさん」がメインキャラとして登場。
    • また、2Pパイロットのルティアもゴスロリ幼女化されて「じぇねしすさん」として、1Pキャラのサムラックはじ・えんぶりおんさんの回想シーンでえんぶりおんさんをど根性化*12させる高校生としてそれらしいキャラが登場している。
    • ちなみに、同作主人公の里伊賀(りいが)くんも名前に反して「黒縁メガネをかけたサムラック」のような普通の青年になっている。改造されてリーガになるシーンも。


*1 『1作目』の三連ミサイル進行や『II』のショットをナパームに進化させない、『外伝』の赤ウェーブ+ミサイル×2止め等

*2 カウンターから順に6倍→8倍→10倍→12倍の2倍ずつ上昇

*3 「ダライアス外伝」では、ベレムナイトなど一部のボスの砲台が復活したりはしていた。

*4 本作ではショット(赤)、ボム(緑)、アーム(青)それぞれの成長に必要なアイテム数が異なっており、ボムはたったの4個である。ちなみにショットは7個、アームは6個。

*5 ノーマル:3枚、スーパー:4枚、ハイパー:5枚。

*6 過去作では上でも特別簡単な調整にはなっておらず、『外伝』に至ってはグレートシングが登場する捕鯨ルート。シャコも当然のように登場するため簡単どころか最難関ルートであった。

*7 上Cは分岐後の道中の攻撃がやや激しく、更にボスが発狂モード時にこちらのαビームを遮断する巨大玉を飛ばしてくることが要因。また下Dは普通にプレイすると「ちょうどボスの第1段階が削り切れるタイミングでβビームを撃ってくる→カウンターで発狂を飛ばして撃破可能」というのも大きい。

*8 厳密にはライトニングコロナタス(4,000)のほうが低いが、ライトニングコロナタスは頭部のパーツを破壊しないと本体にダメージが一切通らない。頭部パーツの耐久力は不明だが少なくとも200やそこらの数値ではないのは間違いない。

*9 機械のサンプリング音など楽器からは出せない音色を多用している。インダストリアルやノイズミュージック調の曲も存在する。

*10 そもそもの50インチ筐体が場所を取る、タイトー製50インチプロジェクターの画質がセガのメガロより劣る等嫌われる要素も多く、撤去されている事が多い時期でもあった。

*11 廉価版「TAITO BEST」(2006年9月7日/2,604円)、「TAITO BEST エターナルヒッツ」(2007年6月28日/2,500円)

*12 ずっこけてTシャツに吸収させるアレ