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ダライアス コズミックコレクション
【だらいあす こずみっくこれくしょん】
ジャンル
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シューティング
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(Switch・通常版)
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対応機種
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Nintendo Switch PlayStation 4
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発売元
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タイトー
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開発元
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M2
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発売日
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2019年2月28日(特装版/通常パッケージ版) 2019年9月5日(通常DL版/CE版)
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発売日
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2019年2月28日(Switch・特装版/通常パッケージ版) 2019年9月5日(Switch・通常DL版/CE版) 2020年3月5日(PS4版・AE版/CE版)
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価格(税抜)
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5,200円(Switch・通常版) 16,800円(Switch・特装版) 5,200円(PS4・AE版/DL専売) 6,500円(Switch/PS4・CE版/DL専売)
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プレイ人数
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1~2人
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レーティング
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CERO:A
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判定(パッケージ版ver1.0.0)
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なし
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判定(ver1.1.0以降)
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良作
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改善
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ポイント
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2Dダライアスの完全移植アーカイブス 全体的にファンサービス強めのラインナップ 初期verは『外伝』に問題点が散見されたが、アプデでほぼ解消 『スーパーダライアス』『ダライアスII(3画面版)』は収録されず
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ダライアスシリーズ
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概要
長年タイトーの顔であったダライアスシリーズ。初代やIIのように多画面筐体であること自体が移植難であったり、外伝のように移植しても何かと問題点のある移植であったが、2Dダライアスをまとめるという名目でついに完全移植への挑戦が行われた。
Gダライアスとダライアスバーストシリーズはポリゴンを利用した2.5Dダライアスという事で、今回の収録対象からは外れている。
略称はダライアスCCが使われている。
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特装版、DL版のコンシューマーエディション(CE)版の追加ソフトは以下の通り。
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2020年3月5日のVer.1.2.0へのアップデートおよびPS4版での特装版、DL版のコンシューマーエディション(CE)版への追加ソフトは以下の通り。
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SAGAIA(GENESIS)
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SUPER NOVA(SNES)
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ダライアスプラス(PCE)
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これに加え、アマゾンプライムデー限定版にはゲームボーイ版『サーガイア』のダウンロードコードが付属していた。こちらはダライアスCCのDLCではなく、単品のダウンロード版という扱いとなっており、ダライアスCCのROMをSwitch本体に入れていなくとも起動可能。
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開発はシリーズのアーカイブということで「発掘された資料やインタビュー記事を載せた本を付けたい」ということで特装版から開発が始まり、当時の客層はROMを求めている人が多い事からROM版のみの発売が決定した。
その後特装版だけでは値段がかかりすぎる事や、ACだけプレイしていた人は家庭用部分は要らないと思う人がいるという判断で、ACのみの通常版が制作された。
後にダウンロード版が欲しいという声や、通常版を買ったけど特装版の部分が欲しいという声に応え、通常版とCE版に分ける形でダウンロード販売が行われている。
評価点
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移植のクオリティ
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M2のお家芸である『SEGA AGESシリーズ』や『M2 Shot Triggersシリーズ』で使われている「自作エミュレーターを用いて、可能な限りオリジナルのプログラムを走らせる」移植により、今までより違和感の少ない移植を実現している。
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微妙なフレームレートの違いを吸収するため、特定のフレームで「前のフレームと同じフレームを出力」して、ゲームスピードを合わせ込むという事も行っている。
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『M2 Shot Triggers』シリーズの「M2ガジェット」に類似の画面表示が多数実装されている。特に残りアーム枚数や銀アイテムのスコア合計値を表示する機能は歓迎をもって迎えられた。オプション画面等のUIも、既に同シリーズで実績のあるUIを使用しているため、自社パブではないので名乗っていないだけの姉妹作とも言える。
もちろんアーケードと同様の環境で遊びたいプレイヤー向けにガジェット表示をOFFにすることも可能。
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『ダライアス』のアーム枚数に25枚の制限が存在するという事実は本作の発売によって32年越しに明らかになったことである。
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ver.1.2.0でボスおよびパーツの耐久力やヤズカ出現および撃ち返しの発生・ボスの強制形態変化や自爆までの残り時間、内部ランクの表示が追加され、より突き詰めた攻略がやりやすくなった。『外伝』では一部の中ボスが持つ特殊攻撃のコマンドも表示される。
また、ガジェット表示とは異なるがポーズ画面にゾーン分岐一覧およびゾーン別のアイテム数一覧が表示されるようになっている。難易度によってアイテム数が変わる作品でもちゃんと反映される。
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『SAGAIA(AC)』の移植
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今回IIに合わせて初移植が実現。IIとは異なる海外版があるというのは知られていたが、ROMが2種類あるというのは知られておらず、ver2の方はゲーム内の説明でも「市場にはほとんど出回っていない」と断言される程。
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ちなみに基板自体はダライアスIIと共通で、ROMの差し替えによって変更されているというのが今回の解析によって明らかになっている。
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共通点として、ステージ分岐が2ステージごとに行われ7ステージ制・全16ゾーン・最終面4種となっている。
ボスの配置も変更されており、特筆すべきはキラーヒジアが単独ボスとなりラスボスに昇格していること。これに伴い最終面4種は全て固有のボスが配置されるようになった。
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ver.1はオリジナル版のステージを配置を入れ替えて流用しつつステージを短め・ボスの耐久を低めに・雑魚の攻撃を激しく、といった形に再調整したバージョン。
ボスはそこまで弄られていないが、一部のボスで行動のインターバルが短めに調整されたほか、ラスボスに昇格したキラーヒジアは大幅に攻撃が強化されている。
Aゾーンのボスがスティールスピンとなり、代わりにハイパースティングがリストラされている。
ちなみに、このバージョンではどうやっても全装備を最強にする事が不可能となっている。
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一方、実質今作にて初公開となったver.2はほぼ全ての面の構成が完全新規となり、既存のボスも見た目こそ同じながら行動パターンが大きく変化しているものが存在するなどほぼ別ゲーと言っていい仕上がりであり、大いにプレイヤーを驚かせた。
Aゾーンのボスはハイパースティングに戻り、入れ替わるようにスティールスピンが居なくなっている。
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「HD振動」対応(ver1.1.0にて実装)
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『ダライアス』『ダライアスII』『SAGAIA(AC)』でJoy-ConおよびProコントローラーに搭載されているHD振動機能を利用して実機でのボディソニック振動を再現している。
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いずれも現在ではアーケード版純正筐体は極めて僅少。形こそ違えどアーケード実機の要素を体感可能になったのは評価点として挙げられるだろう。
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フルエミュレーションによって実現された便利機能
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エミュレーターというのを活かし、ボム、ショット、ボム+ショットのボタンを5連から30連の間で可変シンクロ連射として設定可能。
アプデにより『外伝』に「通常30連」に加え「表30連、裏30連」というスコアラー以外は気にしない連射設定が追加されているほど。
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連射設定としてはいささか遅い5連は、連射速度よりショットを途切れさせないことが重要な『ダライアス』で遅い連射が欲しい、という開発陣の要望により実装されたものである。
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ver.1.2.0にてさり気なく「コンティニューのカウントダウン中やネームエントリー時には連射が自動でOFFになる」という細かい変更が入っている。
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他にもクイックセーブ/ロードで特定の部分だけ練習したり、DL可能なリプレイで上級者のプレイの研究等、フルエミュレーションが生かされている。
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ver.1.2.0にてユーザーの要望が多かったトレーニングモードが追加され、より手軽に練習が可能になっただけでなく、パワーアップ状態や内部ランクを自由に設定可能となっており、通常のプレイでは不可能な「フルパワー状態で序盤のボスをフルボッコする」「反対に内部ランクが上限の状態の序盤に挑む」などのお遊びも可能となっている。
また、発売時点ではタイトルごとに6個ずつだったクイックセーブが12個に拡張されている。
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ver.1.2.0ではその他にもダウンロードした他プレイヤーのリプレイの途中から自分が介入するという事も可能となっている。
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優れたオンラインランキング機能
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発売時点で「難易度・残機などの基本設定がデフォルトかつノーコンティニュー」の場合の「ARCADE」、「デフォルト以外の設定かコンティニュー使用」の場合の「ALL-MIX」の両方のランキングが用意された。
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更にver.1.1.0にてランキングがゾーン別に行われるように変更。
『ダライアス』の被りゾーンである上Z・下Vも別ゾーン扱いで集計されており、より各ゾーンでのスコアアタックに熱中出来るように改善された。全ゾーン統一ランキングも引き続き存在している。
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これ、および一部の不具合修正に伴いアプデ前のランキングはリセットされてしまったが、リセット直前のランキングについてはタイトーゲーム公式Twitterの投稿にて閲覧できる。
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ver.1.2.0にてARCADEランキングに最終ゾーンクリア限定の部門が追加された。
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『ダライアスアルファ』の移植
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抽選で特定の購入者に配布され、現在の落札価格が3万円以上、当選者への手紙まで付いた完品であれば30万以上の値が付くほどのプレミア価格を誇る幻のバージョンが29年越しの移植を果たした。
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気軽にボスとの練習が出来るのは大きい。
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タイトー社内にもROMは保存されておらず、たまたま入荷していた中古ショップ「Beep」から貸し出しを受けて制作された。同様にSMS版SAGAIAも、M2側がアメリカで買ってきた私物が使われている。
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ver.1.2.0にて進行状況表示のガジェットが追加された他、オンラインランキングに対応となり、通常モード・4分モードの他に新たに追加された残機無制限で全16体撃破までの時間を競うタイムアタックモードが対象となっている。
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同じくver.1.2.0にてベース作である『ダライアスプラス』が追加収録された。
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スーパーグラフィックスでの動作を再現したモードのON/OFFが切り替え可能となっている。
賛否両論点
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基本的にすべて生移植という点。
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AC作品でのボスラッシュモードやアレンジモードの類は一切収録されていない。
新規ゲームモードは前述の通りAC作品のトレーニングモードや『アルファ』の全ボスタイムアタックが発売から1年経ってから追加された程度。
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AC作品はいずれもCE作品と比べて難易度は高い。『外伝』は癖のあるゲームバランスを理解する必要がある、『II(SAGAIA含む)』に至っては当wikiで不安定判定であるほどの異常な高難度作品のため、当時を知らない・知っていても手が出なかったプレイヤーにはかなり厳しい。難易度設定はあるが、焼け石に水である。
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AC3作に比べ、CE版の移植がベタ過ぎる。
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AC版にはガジェットが追加されているのに対し、CE版は基本的に移植しただけでSFC版2作の隠しコマンドが生移植では入力が困難なために変更されたり、発売から1年経ったver.1.2.0にて前述の『アルファ』の進行状況表示や各作品のボスラッシュモードのオンラインランキングが追加された程度。
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そのオンラインランキングも一部作品での永久パターン対策すら取られていない。
問題点
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『ダライアスII』3画面verの未収録
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基板が『ダライアス』とも『ダライアスII』とも異なり、『ニンジャウォーリアーズ』の物をベースにしている事が解析初期に発覚。解析の時間が取れないために早々と未収録が決定した。
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一応M2側としては「時間があれば対応したい」と発言はしているが、SEGAAGESのインタビューで毎回のように修羅場になっている現状を見るになかなか難しいとは思われる。
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リプレイの早送りが異常に遅い。
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これについてはM2開発の他社作品にもある問題ではあるのだが。
サウンドの再生状態までの再現や巻き戻し機能といったものの処理が高度なものである為と見られる。
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ver1.1.0アップデート(2019年9月5日実施)で解消済みの問題点
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初期verは『外伝』に移植ミスが散見された
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開発元が「解析が一番難しかった」と語るほどであり、実際基板で処理落ちしない場面でも処理落ちが多発したり、一部演出が移植されていないなど移植ミスが散見されていた。
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『外伝』は完全な移植に恵まれない作品故に期待していたプレイヤーも多く、発売直後はかなり物議を醸したが、発売後まもなく「アップデートで対処予定」であることが発表された。
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ver1.1.0にて最初のソースコードを破棄し、エミュレーションエンジンをほぼ作り直したというあまり例を見ないアップデートで解消された。
これにより、ようやく名実ともに『ダライアス外伝』初の完全移植となったと言えるだろう。小手先の修正で済ませなかったために、ほぼ半年待たされる事にはなったが…。
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『ダライアス』でボスの特定パーツに攻撃が弾かれてダメージが通らなかったときの音が鳴らない不具合があった。
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『ダライアスII』に特定状況下でコンティニューすることで強制リセットが掛かり、異常なスコアが記録される基板由来のバグがあった。
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コンティニューが必須な関係上影響は「ALL-MIX」ランキングのみに留まったが、上位には5,000万点超えという通常プレイでは絶対に不可能なスコアが並んでいた。
この不具合がアプデ時にランキングリセットを行うことになった理由の1つであると明言されている。
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ver1.2.0アップデート(2020年3月5日実施)で解消済みの問題点
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キー設定
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Joy-Conおすそ分けプレイに配慮してか、キー設定はABXY+LRの6ボタンまでしか対応していなかった。ZRとZLはオプション呼び出しボタンで固定されていたが、本アップデートでZRかZLどちらかに機能を振ることが可能になった。
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PCEからの移植が『ダライアスアルファ』のみだったこと
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PCEのエミュレーションエンジンがPCE単体のエミュレーションにしか対応していなかったことでスーパーとIIがまず対象外になり、プラスとアルファの二択に。
当時はセーブ領域の関係でどちらか片方のみしか収録出来ないという制約が生じたため、貴重品ということでアルファが選択された。
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そもそもダライアスCCの開発が始まった段階のPCEエミュレーターは「なんとなくそういう仕事があるだろう」的なノリで、趣味的に試作していた段階だったというから驚きである。
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総評
小さな問題こそ存在するが、現代でも愛される横STGシリーズの名作『ダライアス』をほぼ完璧な形で移植したという事実は称賛に値する。
特に既に一桁まで稼働店舗が落ち込んでいる『ダライアス』、2画面版も3画面版もそれぞれ2店舗しか稼働していない『ダライアスII』(しかも本作収録の2画面版では、片方の店舗では非純正筐体稼働。)、そして日本での稼働が無い『SAGAIA』は実機でプレイするのが極めて難しいのもあり、本作で当時の興奮を体験できることだろう。
発売後のアフターサービスも非常に充実しており、発売から1年を経てほぼ完全形と言って差し支えない完成度となった。
『ダライアス』初期シリーズを語るにあたっては外せない一本となったと言えよう。
余談
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タイトーは2010年をもってスクウェア・エニックスに吸収される形で家庭用ゲーム事業から撤退していたが、本作をもって実に9年越しとなる家庭用ゲーム事業への再参入を果たした。
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家庭用部門撤退~再参入までの間のタイトルはスクウェア・エニックスの発売か、他企業がパブリッシングを担当する形で発売が実現していた。
ダライアスシリーズにおいては『ダライアスバースト クロニクルセイバーズ』が他企業のパブリッシングにより発売にこぎ着けたことで知られる。
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家庭用再参入タイトルということもあり納期が非常に厳しかったことが明らかにされており(参考)、上記の通り初期verの問題点にところどころ表面化してしまっていた。発売後の充実したアフターサービスはこの裏返しと言うことでもあるのだろう。
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現在タイトーの開発部門はプロデューサーなどの管理職とサウンドチーム「ZUNTATA」しかいない状態であり、本作の開発はM2が中心となって進められた。とはいえ断じて投げっぱなしではなく、両社の熱意の結晶というべきものに仕上がっている。
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2019年12月のM2 Shot Triggers弩感謝祭にて、PS4への移植が発表された。
通常版がAE(アーケードエディション)と、CE版に合わせた名前にされた。
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この時に新規タイトルとして『ダライアスプラス』、リージョン違い版として『ダライアスフォース』の海外版である『SUPER NOVA』と海外GENESIS版『ダライアスII』である『SAGAIA』の収録が発表された。今回も『スーパーダライアス』は収録されなかったが、仮にスーパーを移植しようとすると、CD-ROM2対応のために外伝に引き続きのエミュレーターフルアップデートが必要になってしまい、同時にαとプラスの再検証まで入ってしまうので工数的に難しくなってしまうのは想像に難くない。
更に併せてSwitch向けにこの3タイトルをver1.2.0へのアップデートで収録することまで発表された。有料DLCや別ソフトにまとめるのではなく、アップデートで済ませてしまう辺り商売っ気を感じさせない大盤振る舞いである。
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これに加えAC版各タイトルにトレーニングモードが追加、ガジェット表示関連も大幅に増強された。
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つまり基本的に両機種は同一内容となる予定であるが、トロフィへの対応有無と、リプレイの最大保存個数が異なり、Switch版はPS4版より保存数が少なくなる。これは前述のセーブデータ領域の問題によるものと思われる。
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更に通常版/AEのPC(Steam)移植版である『ダライアス コズミックコレクション アーケード』が2021年11月18日に発売された。
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Steam版独自機能としてマルチディスプレイと疑似ボディソニックとなるサブウーファー対応が追加され、よりアーケード版実機筐体に近い環境でプレイすることが可能に。ウルトラワイドモニターやスケーリングも対応している。
画面一つずつ個別に反転する機能があるため、4:3モニター3台とハーフミラーを2枚用意すると初代筐体の再現が可能。同様にスケーリングと反転を組み合わせ、ダライアスバーストアナザークロニクルの筐体に普通のPCを接続、モニター周りはDBACの物を使用するという形でダライアスII2画面筐体の再現も可能。そもそもDBAC筐体の入手の難易度が高いという弱点はあるが。
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本作の販売方法はかなり物議を醸した。
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まずDL版の販売遅れや、DL版も分売方式で両方買ったときの割高感が挙げられる。
DL版が発売されないことが発表されたのは発売の直前であり(2019年2月28日公開の任天堂公式のトピックス記事で初めて知った人も多かった様子)、DL販売も一般的となった昨今の情勢でDL版を用意しない理由が全く不明であったことからかなり物議を醸した。
後述のサーガイア(GB)がDL配信であることからもDL版は存在するだろうという予想は多く、まさかのパッケージ版限定であったことや後述の発送遅延騒動で発売前後は界隈がかなり荒れることとなった。
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問い合わせにてDL版の販売予定が無い旨は回答されていたが、これを筆頭に「聞かれなければ答えない」というパブリッシャーとしての姿勢も問題視された。
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更なる問題はGB版『サーガイア』をアマゾンプライムデー限定としたことだろう。アマプラ限定だけで完全版が手に入ればまだ許容範囲だったと思われるが、各ストアごとに限定特典の内容が違ったため、全てを入手するには4箇所で特装版を買う必要があった。
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通常版は各ゲームショップや家電量販店でも販売されたが、特装版に関してはこれらストアのみの販売となった。これについても公式サイト上での告知は一切されなかった。
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プライムデー自体が(30日無料体験があるとは言え)アマゾン有料会員限定であったこともそうだが、この時点でゲーム内容に関する詳細は収録タイトルと特典以外全く公開されておらず、その状況下で僅か2日間のプライムデーに購入を迫るのは非難されて然るべき展開であった。
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また、このプライムデー限定版以外にアマゾンに卸した物についてはかなりの混乱が発生し、人によっては1ヶ月以上の発送遅延が発生した。
プライムデー限定版ではなく、普通の特装版に『サーガイア』のDLコードが付いてきたという報告もある。
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納期の件のようにタイトーのパブリッシング復帰作として実績が求められたであろう事情や、このご時世に(移植とはいえ)大規模な2DSTGを発売する為なら仕方がないと理解を示す者もいる反面、ユーザーを馬鹿にしている、金づる扱いしていると不信感を表す人も少なくなかった。
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以上、当wikiのルールに則り「問題点」ではなく「余談」として記したが、一般には本作最大の問題点として広く認知されており、本作の評判に大きな疵をつける結果となってしまった。
逆に言えば、本作を激しく非難する声があったとしても、それはほとんどの場合はこの商法に対する批判・嫌悪から来るものであり、本作の内容がクソゲーであることを意味しないことをご理解いただきたい。
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現在は上述のように発売後のアフターサービスが非常に充実していたことから作品自体についての批判は概ね沈静化しているが、後に発表されたタイトー販売作品でも以下のようにAmazon限定のダウンロードソフトを特典として付属させたゲームを多数販売しており、その度に批判を浴びている。
販売時期
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タイトル
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限定ダウンロードソフト
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備考
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2018年プライムデー
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ダライアス コズミックコレクション
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サーガイア
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通常版と特装版で収録ソフトが異なる
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2019年プライムデー
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スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション
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スペースインベーダー90
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2019年サイバーマンデー
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バブルボブル 4 フレンズ
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ファイナルバブルボブル
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2020年プライムデー
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ダライアス コズミックリベレーション
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ダライアス EXTRA Ver. ※メガドライブミニ収録版『ダライアス』を調整した作品
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2021年プライムデー
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タイトーマイルストーン
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なし(プライムデー限定スペシャルCD付属版を販売)
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2022年プライムデー
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レイズ アーケード クロノロジー
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R-GEAR ※1面のみ実装された発売中止タイトル
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2023年プライムデー
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タイトーLDゲームコレクション
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宇宙戦艦ヤマト アーケードゲームエディション ※『LDゲームコレクション』収録の『宇宙戦艦ヤマト HDリマスター』とは異なる
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特装版限定特典ソフトとして 『タイトーLDゲームコレクション サウンドアプリ』 『タイムギャル リバース』のDLコード付属
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2024年プライムデー
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タイトーマイルストーン3
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なし(プライムデー限定スペシャルCD付属版を販売)
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2025年スマイルSALE 新生活 FINAL
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オペレーション・ナイトストライカーズ
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PCE版オペレーションウルフ
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なお、GB版サーガイアについては本編DL版配信後も長らくアフターケアは行われなかったが、2022年10月6日に一般販売された。
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『SDガンダム Gジェネレーション GENESIS』の特典『スーパーガチャポンワールド SDガンダムX』や『SAMURAI SPIRITS (2019)』の特典『サムライスピリッツ!2』のように、ゲームの購入特典として配信された非売品ソフトがその後一般販売される例は少なくはないが、いずれも「後日一般販売される可能性がある」という旨の注意書きがされている(参照:SDガンダムXについて4gamerの記事、サムスピについてファミ通の記事)。一方で本作の場合はそのような注意書きはネット記事や販売ページ、ダウンロードコード記載の紙にも一切されておらず(参考画像)、限定商品であるかのように誤認させる景品表示法違反にあたるのではないかという指摘もされている。
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2023年10月5日には『ダライアス コズミックリベレーション』のAmazonプライムデー限定特典であったメガドライブ版『ダライアス EXTRA Ver.』が、2024年6月13日には『スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション』のAmazonプライムデー限定特典であったメガドライブ版『スペースインベーダー90』が、2024年8月26日には『バブルボブル4 フレンズ』のAmazonサイバーマンデー限定特典であった『ファイナルバブルボブル』が、2025年4月10日には『タイトーLDゲームコレクション』の特装版限定特典であった『タイムギャル リバース』が一般販売されたが、いずれもゲームボーイ版『サーガイア』同様後日一般販売される可能性を表記していない。
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その後タイトーは『パズルボブル エブリバブル!』の早期購入特典で、スーパーファミコン版『パズルボブル』とSNES版『Bust a move』が限定ダウンロードソフトとして付属することを発表した。こちらはAmazonプライムデー限定ではなく通常の早期購入特典であり、今後一般販売する可能性も表記しているが、これまでの販売方法もあってユーザーからの歓迎する声は少ない。
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また、海外で発売された『ダライアス コズミックリベレーション』のパッケージ版は、国内版でも収録されている『Gダライアス』『ダライアスバースト アナザークロニクルEX+』に加えてゲームボーイ版サーガイアも収録された。
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既にハムスターの『アーケードアーカイブス』にて展開されていた作品を敢えて別展開としたことで、そちらとの比較で厳しい評を下されることもあった。
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あちらがモニターの継ぎ目や色合いの個別設定、5.1chサラウンドへの対応など筐体環境の再現が充実していたのに対し、本作はM2ガジェットの都合でインストラクションカードの位置が画面左に寄っていたり、モニター設定もランダム選出のみになるなど、環境再現では遠く及ばないものとなってしまっている。
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Switchにおけるダライアス初移植であった事から風当たりも強かった。特に同年7月にダライアスの筐体を使用した作品『ニンジャウォーリアーズ』のSwitchアケアカ版が配信され、こちらもPS4と変わらぬ環境オプションやHDではないものの振動によるボディソニック再現を成し遂げた事も痛手になった。
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無論納期の問題による所が大きいのだが、ノウハウがあるとは言えM2ガジェットへの力の入れようから「情報過多」「ゲームを攻略する事の方が優先されてしまっている」と、両者の方向性の違いが露呈してしまった。
ただし、アーケードアーカイブス版は単純に60fps駆動なのでゲームスピードが違って厳密な練習が出来ないという問題があり、単純な移植度は本作の方が高い。
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本作の発売記念として、2019年1月11日~2月28日に、タイトーステーション溝の口店併設のゲームバー『MEGARAGE』にて、シリーズ全作が一堂に会するというイベントが行われた。
設置内容は『ダライアス』『ダライアスII(3画面)』『SAGAIA(途中ver1→2入れ替え)』『ダライアス外伝』『Gダライアス』『ダライアスバーストアナザークロニクルEX』で、本作収録以外のタイトルもプレイ可能になっていた。
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PS4版配信開始日&Switch版ver1.2.0アップデート実施日に本作の続編『ダライアス コズミックリベレーション』の開発開始が発表された。対応ハードはSwitchとPS4。
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発売予定日は当初は「今冬」だったが、後に2021年2月25日に決定。
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「3Dのダライアス2作を軸にする」というコンセプトで『GダライアスHD』と『ダライアスバースト アナザークロニクルEX+』が収録されている。
最終更新:2025年03月29日 10:33