ファインディング・ニモ 新たなる冒険
【ふぁいんでぃんぐ・にも あらたなるぼうけん】
ジャンル
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アクション(実際にはミニゲーム集)
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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発売元
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THQ
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開発元
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ユークス
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発売日
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2004年11月19日
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定価
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4,800円(税抜)
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レーティング
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CERO:全年齢対象
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判定
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クソゲー
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ポイント
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一応映画の後日談なのにストーリーの完成度低し というかミニゲーム集 何気に鬼畜気味な難易度
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ディズニーシリーズリンク
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概要
ディズニー/ピクサーの大ヒット映画、『ファインディング・ニモ』のゲーム版。
GBA版はこれが第2弾となる。
映画に登場したタンクギャング達が歯医者を脱出してマーリン、ドリー、ニモの助けを借りて海に帰るのがストーリーである。
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公式サイトによると、正式なタイトルは『ディズニー・ピクサーのファインディング・ニモ 新たなる冒険』らしいが、amazonや任天堂のサイト含めて大半の情報源で前半部分はカットされているので、この記事でも『ファインディング・ニモ 新たなる冒険』とさせてもらった。
ゲームの流れ
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ゲームを始めるとワールドマップに入る。ワールドマップではタンクギャングのメンバーから1人を選び、そのキャラクターを海に返すのを目標にする。最初はバブルス、フロート、ピーチしか選べないが各員クリアごとに選べるメンバーが増える。
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各キャラクターの最初のステージは、共通して歯医者から海に至るまでの陸上でのアクションになっている。障害物に当たって体力がゼロになる前に海にたどり着くのが目標。コースの構造はキャラクターごとに異なるが、キャラクター性能は全員同じ。動きには少し慣性がかかり癖がある。
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マップにはパズルピースという物が各員16枚配置されており、これを全て集めると映画のスティールがもらえる特典がある。
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アクションステージをクリアすると、今度はミニゲームステージになる。各員ごとに異なる3つのミニゲームを順番にクリアしていくと、そのキャラクターは家にたどり着く。これを繰り返して全てのキャラクターを家に帰すのが目標である。
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一度クリアしたミニゲームは、もう一度遊ぶとスコアアタック(一部はエクストラゲーム)になっていてハイスコアを競うことが出来る。ここでも規定以上のスコアを出すと、映画のスティールがもらえる。
問題点
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ボリュームはお察し。
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7つのアクションステージ+21種類(+1)のミニゲーム。以上がこのゲームの全てである。
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アクションステージは大して長くなく、ギミックも使い回しが大半なので新鮮味に欠ける。一応配置は工夫されているので、最後のギルステージはそこそこ難易度が高いが…。
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ミニゲームの方は、スコアアタックモードでは多数のステージが追加されてるミニゲームもあるが、基本的にやることはストーリーモードと同じなのでやはり微妙なところ。
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基本的に幼児向けのゲームであり、クリアするだけならさほど難しいミニゲームは存在しない。
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…が、一部のミニゲームのスティール獲得はかなり高難度であり、本当に幼児向けか怪しい面もある。
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(一例)EACハーモニー…リズムゲー。4方向からやってくるカメのアイコンに合わせてボタンを押す。ストーリーでも結構難しい方に入るが、スティール獲得に必須なレベル3以上の譜面はかなりの難譜面である。
普通の音ゲーなら一方向から来るアイコンだけ注視すればいいのに対し、これは4方向全てに気を配る必要があるので忙しい。
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ダーツバッティング…ジャックが石を投げるのでそれを打ち返し、的に当ててポイントを稼ぐゲーム。ストーリーでは規定の数で規定のポイントに達すればクリアだが、スコアアタックでは的の指定された部分に順番に石を当てて石の数を増やしていく内容になる。
一見普通だが、石の数を増やす度に的の形状が変わるという嫌らしいギミックがあり、後半になると指定された部分を狙うだけでも一苦労な複雑怪奇な形状の的も出現してくる。
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これ以外にも、目標スコアが高すぎて終盤は完全集中力の勝負になるミニゲームも多い。
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かと思えば、「一カ所にじっとしているロブスターをクレーンの位置を合わせて釣り上げるだけ」という単純きわまりない内容のミニゲームもあり、落差が激しい(これはこれでダレるが)。
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地味にスティール獲得の目標スコアが表示されないのも厳しい。何を目標にすればいいのかの目安がないのである。
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公式サイトで全てのステージの目標スコアが公開されているので、一応これで確認は可能。
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ストーリーはあってないようなもの。
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ほとんどのステージでトラブルが発生したから、ミニゲームをクリアして障害を取り除こう、という単純きわまりない内容。しかもクリア後の会話イベントが皆無なのでクリアしても感慨もなにもない。
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各キャラクターのミニゲームを全てクリアすると○○の家というアイコンが出現する。行くと何かイベントが起きるのかと思いきや入れない。何のためのアイコンなのか不明。
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ミニゲームの内容もキャラクターと噛み合っているのかいないのか微妙なところ。バブルス関連のミニゲームが全て「泡」にちなんだ内容なのは妥当と思われるが、ジャックは「バッティング」「クレーンゲーム」「障害物回避型スクロール」と彼の個性である「掃除好き」に絡んだミニゲームが皆無。ガーグルも「潔癖症」という個性が見えるほどではなく、デブに至っては彼女の最大の個性である姉妹のフローが完全に無視される始末(出しにくいキャラではあるが)。
評価点
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グラフィックはまぁまぁ綺麗。映画のスティールもGBAの小さい画面であることを除けば、よく取り込まれている。
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一応個々のミニゲームは操作性内容も異なり、ブロック崩しやエアホッケー、パズルなど多彩ではある。やることは単純なものが大半ではあるが。
総評
かなり薄い上、キャラゲーとしての完成度も低い。
幼児向けミニゲーム集と見れば遊べなくはないが、やりこみ難度の高さは一体どの層をターゲットにしているのか謎で、結果的にかなりバランスの悪いゲームになってしまった。
また映画公開の1年後というブームの過ぎた時期の発売と言うこともあり、あまり話題にならなかったようである。
最終更新:2020年05月23日 08:52