太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ
【たいこのたつじん ちびどらごんとふしぎなおーぶ】
| ジャンル | 和太鼓リズムゲーム(音楽ゲーム) |  
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| 発売・開発元 | バンダイナムコゲームス | 
| 発売日 | 2012年7月12日 | 
| ダウンロード版 | 2014年9月4日 | 
| 定価 | 5,040円 | 
| ダウンロード版 | 4,800円 | 
| プレイ人数 | 1~4人 | 
| セーブデータ | 2個 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 廉価版 | ハッピープライスセレクション 2016年3月17日/2,700円(税別)
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| 判定 | 良作 | 
| 太鼓の達人シリーズリンク | 
 
概要
子どもから大人まで幅広い年齢層から支持される音ゲー『太鼓の達人』シリーズ初の3DS版シリーズ第1作。
前作にあたるDS版『太鼓の達人DS ドロロン!ヨーカイ大決戦!!』同様、ストーリー仕立てのゲームモードが搭載されており、今作は「ファンタジーRPG」をモチーフとしている。
全般の特徴
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前作同様、アーケード版同様に通常のスタイルで楽しむ「演奏モード」とストーリー仕立てのゲームモード「ちびドラゴンと不思議なオーブ」の2つのモードに分かれる。
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DS・3DSシリーズで初の裏譜面を収録。これまでの旧DS版『太鼓の達人』では裏譜面は搭載されていなかった。
 
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アーケード版で大規模な難易度の改訂があり、その改定された難易度に準拠している。
 
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ゲームミュージックの新曲が多く、9曲中7曲が新曲である。
 
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ゲストの踊り子
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本作では「モンスターハンター」、「初音ミク」、「アイドルマスター」と新筐体で削除された「ドラえもん」の4作品が登場。
 
ストーリーモード「ちびドラゴンと不思議なオーブ」
不思議な声に導かれて異世界にたどり着いたどんちゃんとかっちゃんが、ハーモニー王国の王女ソプラノ姫の幼なじみであるちびドラゴン・ラルコと共に、姫の声を奪った悪しきマオウを倒すため、世界中に散らばったオーブを集めるというファンタジーRPG仕立てのストーリーで進行する。
基本は前作のRPGモード同様、敵との演奏バトルを主軸として進んでいく。
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相棒のちびドラゴンのラルコに「オーブ」を装備させることにより、演奏バトル中にオーブの力で様々な手助けをしてくれる。
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敵やボスには属性が設定されており、草の相手には炎を、炎の相手には水を、などの策略が練れるようになり、攻略に幅が生まれた。
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相手の弱点を突いてゲージに直接ダメージを与える他、演奏オプションを取り除いたり、発動中はばいそくが掛かるが攻撃力が上がったり、通常ではダメージを受ける爆弾音符を叩く事で相手にダメージを与えられるといった補助効果を持つものの存在する。
 
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ストーリーを進めて各所のボスを倒し「オーブ」を集めていく毎に選べる「オーブ」も増えていく。
 
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演奏バトルでは終了までに相手の体力ゲージを0にすれば勝利で、逆に倒せなかったり不可や爆弾音符を叩いたりしてこちらの体力が無くなると負け。
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最初は1つのステージしか行けないが、1つのステージをクリアすると2つステージが現れ、それらのステージをクリアすると3つステージが現れる……と、進行に伴ってどんどん世界が広がっていく。
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ストーリー中には「秘宝」を集めるというちょっとしたやりこみ要素もある。
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普通に勝負するとランダムでもらえるようなものではなく、様々な条件付きで勝たないと秘宝をもらうことが出来ない
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これらを一定数集めると隠し曲がもらうことが出来る。
 
 
評価点
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ハードが3DSになったことにより画質、音質が向上。
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DSの頃に比べてグラフィックが大幅に向上し、AC版と遜色ないクオリティとなった。音符の動きも滑らかになっている。BGMもモノラルだったものが他作品と同じくステレオ音源になった。
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今までDSではできなかった裏譜面が収録され、上級者もより楽しむことが出来るようになった。
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DSシリーズの最大収録曲を更新。
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今作の収録曲は全55曲。前作の収録曲は51曲。
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5曲には裏譜面が収録されている。
 
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前作と比較してストーリーのボリュームが増えた。また、キャラクターもユニークかつ個性的なものが増えた。
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中でも、ラスボスのマオウは、コミカルながら非道な振る舞いをしつつどこか憎めないキャラクターや持ち歌「マオウのショウタイム」などで際立つキャラクター性で強い印象を残した。
 
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演奏バトルの演出もより迫力が増している。
    
    
        | + | 終盤のネタバレ | 
特に、声を取り戻したソプラノ姫と本性を現したマオウ、双方の持ち歌が交互にぶつかり合いながら展開していくラストバトルが非常にアツい。
ラスボス戦からエンディングに至るまでの流れもまさに王道RPGの趣で感動的。
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かっちゃんの見せ場
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プロローグにてどんちゃんと一緒に異世界に巻き込まれてしまうもののかっちゃんは離れ離れになってしまい、残念ながら一緒に冒険する機会が一切ないのだが、重要な役どころを担っており、終盤のイベントシーンで活躍してくれる。
    
    
        | + | ネタバレ | 
マオウ戦第1回目終了後、相手の罠にかかってオーブを奪われ、魔法で動きを封じられ絶体絶命となったどんちゃん一行を助けに駆けつけ、マオウに体当たりをくらわしてオーブ奪還の機を作るという大活躍ぶりを見せてくれる
エンディングではハーモニー王国の王様からどんちゃんたちに賞賛の言葉が送られるが、かっちゃんも勝利に献身した働きを認められ、例外なく勇者と呼んでもらえてご満悦。
主役になりたいと願いつつもネタキャラ扱いで微妙な待遇が定番化しつつある中、とても厚遇されているといえよう。
シナリオ上、オーブの力に操られてボスとして立ちはだかるという展開があるが、人々を困らせるような悪事はしておらず、「墓場のロックバンドの花形スターとして人気者になる」という穏当な設定になっている点もキャラの扱いの点として配慮されていると言えるだろう。
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賛否両論点
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太鼓カウンターカンストが10倍増加
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太鼓を1打打った時に1ポイント増える太鼓カウンターのカンストが99,999(10万)から999,999(100万)ポイントに大幅に増加した。
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10万ポイントならストーリーをクリアする頃にはかなりポイントがたまっているが、100万ポイントは相当やりこまないとカンストできない。
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カンストすることによってもらえる景品があるのだが、それをもらえた人は少ないだろう。
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ちなみに、最も打数が多い曲でも一曲1000弱しか貯めれないので、単純計算で1000回以上演奏しなければカンストしない。
 
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そもそも過去シリーズにおいて「カウンターがすぐにカンストするのでもっとカウントさせて欲しい」という声もあったため、一概に悪いとは言えない。
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早々にカンストしないため今まで自分がどれだけプレイしたかの指標になるという利点もある。
 
 
問題点
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難易度表記面
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やや☆の数に見合わないほど難しい難易度の曲(詐称曲)がある。
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具体的にいうと、道中ですら☆7じゃキツいの非常に強烈なラス殺しがある「Sweet Sweet Magic」や、☆8とは思えない「The Magician's Dream」など。
 
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逆に☆の数よりも簡単な曲(逆詐称曲)もある。
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ごく普通のスピードで三連打が延々と続く「ウィリアム・テル 序曲」など。
 
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体感難易度は個人差があり、今作特有の問題点というよりは「音ゲーそのもの」につきものの問題なので仕方ないことではある。
 
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ストーリーの辛口の難易度低下
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辛口はむずかしいからおにプレイヤー向けの難易度であるが、本作では殆ど難しいがメインになっており、おには低難易度曲しか出てこない。
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ボス戦も全てむずかしいがベースでストーリークリア後におにに変わるといった仕様も無い。
 
 
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一部の曲の譜面が、アーケード版と異なっている。
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どの譜面も、譜面の配置がまるごと変わるといった大きな変化はなく気になるかどうかには個人差がある。
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この配置の問題に関しては今作のみで見られるわけではなく、他のソフトでも入れ替わったり入れ替わっていなかったりしている。
 
総評
今までのDS版『太鼓の達人』の正統進化と言える作品。
新しい難易度にも準拠しているので、アーケード版の練習にも使うことが出来る。またストーリーも前作と比較して大幅に改善されており、家庭用オリジナル要素として十分に楽しめる。
太鼓の達人を楽しみたい人も、オリジナル要素を楽しみたい人も双方、手に取る価値は十分あるといえよう。
余談
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本作のオリジナル楽曲は次回作以降含めて作品単体のサントラは出されていない(特定のアルバムに作品毎に分けて収録されている)が、本作のみ、イベントシーンなどのプレイ楽曲以外のBGMのみを抜粋したサウンドトラックがiTunseで配信されている
最終更新:2024年12月13日 21:43