RPGツクール SUPER DANTE
【あーるぴーじーつくーる すーぱーだんて】
ジャンル
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RPGコンストラクションソフト
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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8MbitROMカートリッジ
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発売元
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アスキー
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開発元
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空想科学
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発売日
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1995年3月31日
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価格
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9,800円(税別)
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書換
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ニンテンドウパワー 1997年12月1日/1,000円/F×2・B×16
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セーブデータ
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ゲームデータ:1つ、プレイ用セーブデータ:3つ (バッテリーバックアップ。周辺機器によって複数保存可能)
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周辺機器
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ターボファイルツイン対応
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判定
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なし
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ポイント
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コンシューマー用ツクールの元祖 粗の目立つ出来 ツクールシリーズを広めた功績はある
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ツクールシリーズリンク
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概要
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RPGツクールシリーズ初のコンシューマー作。
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PC-98用ツクール『RPGツクールDante98』の移植作。副題の「SUPER DANTE」にその名残がある。
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後にPS2版で発売された『RPGツクール』との混同を避けるため「(RPGツクール初のコンシューマー作として)1」をつけたり、サブタイトル等で呼称される事がある。
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販促としてサテラビューにてエディット機能を省いたサンプルゲームの配信が行われた。
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ファミ通関係者による作品・コンテスト入賞作・懸賞付き宝探しゲームなどジャンルは多岐に渡り、いずれもフルでプレイできた。
特徴
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全体的に『ドラゴンクエスト』シリーズを模倣したゲームシステム。
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アイテムが個別式、コマンドウィンドウ、歩行時のグラフィックなどにドラクエ感が見られる。ただし、本作は移動時でもセーブ可能。
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基本システムはDante98と同等だが、街、城、洞窟が1マス毎ではなく4×4マスでできたパーツを組み合わせて作る仕様だったり、フィールドは4種類から選択という様に簡略化されている。
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あらかじめサンプルゲームが同梱されており、実際にプレイしてどういうゲームが作れるのかが理解出来る様になっている。
サンプルゲーム
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サンプルゲーム『FATE』は『Dante98』収録作の移植版。
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容量の都合か、元のPC版と比べて内容が削除・縮小されているイベントが多いが、それでも残容量はほぼ0である。
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町は大きいが住人が非常に少なく、会話しても無意味なものがほとんどで活気が感じられない。
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フィールドが固定なので、場所移動時に使われていない所へ行かないようにしたりするテクニックを用いるなど、今作の仕様を掴める内容である。
評価点
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作成までの準備がほぼ不要でとっつきやすい。
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カセットを差し込んで起動すればすぐに作成が可能。
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PC版の場合はインストール・アップデート・認証などで、始めるまでの準備に少々時間を取られる。
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当時としては使いやすいインターフェース
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説明書の内容も解りやすくゲーム制作のステップも記載されているので、全く使いこなせないという事は起こりにくい。
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メモリ制約や記憶容量を除けばDante98と同等、改善されて使いやすくなったインターフェースもあり「SUPER DANTE」の名に恥じない性能を持っている。
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Dante98をベースとしたシンプルな機能、システム
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魔法や道具制限を除けば、ほぼDante98と同じシステムが採用されている。
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パーティは1レベル上がる毎に設定した値だけパラメーターが上昇、「攻撃力-防御力÷2=ダメージ」など計算式も極力解りやすくなっている。
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歩く速度が当時のRPGとしては速く、FFシリーズの「ダッシュ」相当なので快適。
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敵への魔法の有効・無効が「魔法1種類ごとに」設定可能。
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ボスを眠らせたりできたら困るんだからそんなの当たり前、と思われるかも知れないが、RPGツクール3やRPGツクールDSのようにそれすらできないタイトルもあるゲーム機版RPGツクールシリーズにおいては、1作目にしては配慮ができている。
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キャラクターやモンスターのグラフィック、BGMが多種類で使いやすい。
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乗り物も船、飛行船と揃っている。
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特にBGMの評価は同作曲者のRPGツクール2のものと同様、シリーズ後発のものより秀逸、という意見も多い。
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サンプルゲームの同梱による制作難易度の緩和
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サンプルゲームのデータはロードする事が可能で、データを覗いたり改造する事も出来る。
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RPG作成におけるイベント処理の方法やバランス調整も把握できるので、手探り状態で模索しながら作成していたDante98よりも親切になっている。
問題点
作成面
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256KbitのSRAM容量は非常に少なく、ツールとしても発展途上であるため、ゲーム制作上の制約が非常に多い。
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特に記憶容量はかなり厳しく、他の仕様も考慮するとせいぜいドラクエIに毛の生えた程度の作品が精一杯である。
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具体的に言うと、文字1つで容量を1消費する「シナリオ」の作成容量が18000弱しかなく、まともな長さの作品を作るのは至難の業。
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サンプルゲームや後の投稿作品に関しても(レベル1から始めた場合)大体20レベル前後でクリア出来るように調整されていることが多かった。
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ベースがDante98なのでFC製ドラクエ風のRPGしか作れない。
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インターフェース自体は当時のPC版とほぼ同等か改善された部分もあり決して低性能ではないのだが、この頃のSFCのRPGは20Mbit以上の大容量カートリッジを使用しドラクエタイプから脱却、進化した次世代RPGが発売されていた時期だった為、ROM容量8Mbitの本作はボリュームの面でも一般のユーザーからは「期待外れ」、「子供騙し」と言った印象を持たれてしまった。
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映像面でも3年前に発売した『ファイナルファンタジーV』を彷彿とさせるもののそれに匹敵するとは言い難く、ゲームシステム面もファミコン時代のドラゴンクエストと同等かそれ以上に単調なものだったため、全体的に時代遅れなのが否めなかった。
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画像やBGMを自作できない。
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先発のデザエモンシリーズはファミコン版の時点で実現しており、マリオペイント、SFC版デザエモン、と続いた後でこの仕様なので遅れていると言わざるを得ない。
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無論、本家であるPC版からの大きなオミットであるのも言うまでもない。
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先述のマリオペイントやSFC版デザエモンと違い、SFC用マウスにも非対応。
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全てコントローラーでの操作となるため、特に文字入力で非常に手間がかかる。
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フィールドマップは自由に制作できず、あらかじめ決められた4つの中から選択しなければならない。
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マップチップは街・城・洞窟の3種類と乏しく、模様も選べない。
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マップなどのBGM選択は共有式で、BGMをザコ戦とボス戦、普通の街とイベント等で異常状態の町という風に使い分けられない。
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サンプルゲームでは、BGMをあらかじめなしにして、街に入った直後にBGMを流すというテクニックを活用して対処していた。
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イベントをサーチする機能が無い。このためイベントを探しにくい。
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ダンジョンや町はまだしも、特に上述のようにワールドマップは固定でやたらと広いため、ワールドマップのイベントの配置場所を調べるのは非常に困難。
ゲームシステム面
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上記の通りパーティのレベルアップでのパラメーター上昇値は毎回固定、かつ不親切な面も
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その為にレベルが上がっていく程キャラクター間の能力格差が酷くなっていく。
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もっとも、イベントの容量も厳しいのでそこまで引き伸ばしをしにくいのが救い。
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主人公の初期装備の設定は不可能。
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戦闘が極端すぎてバランスを取りづらい。
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敵も含め、必ず素早さの高い順に行動し、ランダムな行動順の入れ替わりがない。
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与えるダメージのランダムな変動がないのでバランスを取りやすいのはいいが、敵も味方もランダムで会心の一撃を出すのでせっかく設定したバランスを壊してしまう。
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加えて戦闘計算式も難があり、会心&痛恨時は通常の戦闘計算式の「攻撃力-防御力
÷2
=ダメージ」から「攻撃力-防御力
÷4
=ダメージ」へと変化するため、防御力が高いほど通常時とクリティカル時のダメージ格差が酷くなり、ゲームバランスが崩壊しやすい。
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敵への魔法は「効く」か「効かない」の設定しかできない。
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味方には「効かない」の設定すらできないため、敵が唱えた魔法は必ず効く。敵に睡眠魔法や混乱魔法などを設定したりすると、まともに戦うことすら難しくなる。
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ダメージ魔法は敵と味方で受けるダメージを変えることができない。
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戦闘不能になった味方を蘇生する手段がない。
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移動中は戦闘不能にならず戦闘後にHP1で復活する仕様だが、このSUPER DANTEに限りデスペナルティとしてMPが0になってしまう。
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尤も、次回作のRPGツクール2でも「特定の種類の回復アイテム限定で」HPとMPを満タンの状態でしか蘇生できないのでバランスをとりづらく、RPGツクール3に至ってはHP1の状態でしか蘇生できず、蘇生させた仲間が直後に即死する賽の河原に放り込まれるのでそれと比べれば「ある意味」まだ有情と言えたりするのも、このシリーズ全般の「ゲームとしての雑さ、詰めの甘さ」が表れているとも言える。
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不可解な魔法の仕様
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あらかじめ用意された効果にグラフィックや名前等を設定していくのだが、回復と攻撃魔法以外は1個づつしかない。
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例えば「攻撃力上昇魔法を複数作る」といった事はできない。
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グラフィックは十数種類あるが効果音は全て同じ。
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キャラ1人につき10個しか覚えられず、それ以上覚えると古い方から忘れてしまい使えなくなる。
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魔法を覚えない設定ができない。
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覚えさせたくない魔法は習得レベルを99(デフォルトの値)にしておくしかないため、レベル99になると覚えていない魔法を一気に覚えてしまい、上の仕様と合わさって魔法を覚えては忘れる様を延々と見させられる事になる。
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さすがによほど極端なゲームバランスでない限り起きないが。
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ザコ戦向けの小型サイズモンスターは4体まで出せる。ボス戦向けの大型サイズのモンスターは1体のみ。
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大型はイベント戦闘でしか使えず、小型も基本的に同一の敵を複数出せない。
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一応別Noに同じ敵を設定して同範囲に出現するようにすれば擬似的に複数出せるが、今作にはモンスターのコピペ機能がないので結構大変である。
プレイ面
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他人にプレイしてもらう、複数の作品を作る為のハードルが高い。
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作った作品をプレイする場合データが入ったカセットが必要。
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カセット内には1作品のデータしか記憶できない。
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PC版ならフロッピー等の(当時でも)比較的安価な記憶媒体が存在したが、今作で複数のRPGを作成するならターボファイルツインが必要となる。
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カセットに関してはバックアップ用の電池切れ・ショック等の外的要因などで容易に消えてしまうので、現在このソフトで作成する(物好きな)ユーザーの場合ターボファイルツインはほぼ必須である。
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そのターボファイルツインも非常に低容量であり、このゲームのセーブデータは最大で3つまでしか保存できず、次回作のRPGツクール2のセーブデータに至っては最大でも2つまでで、仕舞には定価7500円もする始末。
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これは家庭用ツクールにおいて最大の問題点とも言える。
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発売から約20年後の2015年に本作を買い集めた報告があるが、バックアップデータはほとんど全滅していた。(参考記事)
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アイテムの所有が制限ありの個別式(1人につき装備品込で10個)のため、少数しか持てない。
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重要アイテムをやたら持たせると、装備品の関係で回復アイテム等がろくに所有できなくなる。
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離脱するように設定したキャラに重要アイテムを持たせるとハマってしまう。
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所有上限をオーバーすると、アイテムを捨てる選択が発生するが捨てられないように設定してあるアイテムでも捨てられてしまうため、アイテムをイベントフラグとして使いづらい。
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船や飛行船を呼び出す機能がないため、進め方や作り方によっては簡単にハマリ状態に陥る。
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自由度の高いRPGの場合、プレイヤーによるハマリを防ぐには、ワープ魔法または乗り物を出さないようにすれば良い。ただし、後者を選んでもハマる可能性がある。
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別途でワープイベントを各地に配置すればある程度カバー可能だが、その場合はワープ魔法と乗り物のメリットが消えるので一長一短である。
その他
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説明書中のフラグの説明が非常に不親切。
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本ソフトでは『ゲームスイッチ』という名前で呼ばれているのだが、「そもそもどういうものなのか」、「どういう時に使うのか」を適切に解説していない。
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例えば「オンかオフかを切り替えられるスイッチが、0番から199番までの合計200個用意されています。」「最初は(設定ミスで0番以外は)全部オフ。どの番号もオンにしただけでは、何も起こりません。」「使い方の1例。話すと戦闘になり、勝つと倒れるボスのイベントの最後に、スイッチのどれかをオンにして、ボスのイベントページ2に『その番号のスイッチがオンの時』を条件にします。ページ2の内容は空白。そうすれば、倒したボスは復活しません。」「同じイベントを何度も起こされたくない場合や、そのイベントを終わらせた後でないと開始しないイベントを作りたい時などに必要になります。」とでも解説しておけば良さそうなものだが、その程度の的確さすら無い。
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その為、「スイッチが分からなかったからアイテムで代用した。」という、使い方は分かるのに根本が分からなかったユーザーの書き込みや、「台詞を1回言わせるごとにいちいちスイッチをONにして、次のページに続きを作った」、用途が分からなかったユーザーの中古データもあった。
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説明書に載っていないテクニックはこの頃から存在している。
総評
ツールとしては未成熟であり、制作できるゲームのクオリティが当時のRPGに追いついていない為にガッカリツールの烙印を押されてしまった印象があったが、
低年齢でも解りやすく使いやすいツールであり、RPG制作入門ソフトとしてみれば十分及第点である。
また、当時はPCの普及率が低く、年少者は「この作品が初めてのツクール」「ゲームを作りたいと言う夢を叶えてくれた(あるいは作ることの厳しさを思い知らされた)ソフト」といった者も多く、
同時期に発売されたシューティングゲーム制作ソフト『デザエモン』と並びゲーム制作の間口を広げた功績を持つ作品である。
余談
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今作にはツクールシリーズの知名度を高めた功績もある。
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Dante98もシンプルながら工夫次第で色々な作品が制作できるソフトだったが、当時はまだPCの普及率が低く低年齢層はほぼ触れられなかった事やネット環境も整っていなかったので「知る人ぞ知る」マイナーソフトに過ぎなかった。
今作におけるゲーム制作のコツが記載されている「RPGツクールSUPER DANTE公式ガイドブック」(入門編と実践編とデータ編)が発売されている。
入門編は実際に超短編RPGを作り、どうやってイベントを発生させてフラグを立てるかが記載されており、低年齢向けに書かれている為にわかりやすくツクールシリーズの基礎をしっかり学習できる。
実践編はRPGでありがちなイベントの作成例やRPGのネタなどが記載されている。
特にRPGネタ(「バランス崩壊RPG」、「30分で作成するプチRPG」、「ストーリーのないRPG」、「全て自動で進行しプレイヤーはボタンを押すだけ」)等は超大作を作ろうとして挫折してしまいがちなツクールユーザーに対する答えの一つ(?)とも言われる。
どちらもツクールシリーズの構造や心構えが理解しやすく、現行のツクールシリーズでも応用が効き易いので一読の価値はあるかもしれない。
最終更新:2024年08月16日 15:57