ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊

【けろろあーるぴーじー きしとむしゃとでんせつのかいぞく】

ジャンル 仲間と共鳴するRPG
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 1GbitDSカード
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 セブンスコード
発売日 2010年3月4日
定価 4,980円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
テイルズ オブ シリーズ関連作品リンク
ケロロ軍曹ゲームリンク


概要

吉崎観音氏の人気漫画およびそのアニメ化作品である『ケロロ軍曹』を題材に用いたRPG。
アニメや漫画、カードなどで展開されている「武者ケロ」・「海賊ケロ」・「騎士ケロ」それぞれの世界観を取り込んだ世界「トリニティア」を舞台にしたケロロ小隊の冒険が描かれる。
本作は「テイルズ オブ シリーズ」の制作でおなじみのナムコ・テイルズスタジオの監修*1により、シリーズおなじみであるリニアモーションバトルシステムによるスピーディーな戦闘を実現している。
その他にも、フェイスチャット、グレード、料理システム、それ以外にも本作ではコードネームとなっているが、称号などといったシリーズの定番となっている要素もある。
また、アニメにおけるケロロ小隊の面々を演じた声優陣がテイルズ オブ シリーズそれぞれの作品に関わっていたこともあってか、本作の予約特典ではケロロ小隊メンバーとシリーズの該当キャラクターのコラボレーションイラストが描かれた特製のクリアファイルが付けられた。
それ以外にも、シリーズで非戦闘キャラクターを演じていた小桜エツ子氏演じるタママだけは毛色が異なるが、その他の小隊メンバーはそれぞれ同じ声優が演じたキャラクターに由来する技を一定の条件を満たすことで修得することが出来るようになる。
その他、テイルズ オブ シリーズや歴代のバンダイナムコゲームスに由来する技や武器、キャラクターも登場する。

ケロロ小隊それぞれの担当声優とテイルズ オブ シリーズにて演じたキャラクター
小隊メンバー 担当声優 テイルズ オブ シリーズで演じたキャラクター
ケロロ軍曹 渡辺久美子 カロル・カペル(ヴェスペリア)
タママ二等兵 小桜エツ子 コーダ(イノセンス)
ギロロ伍長 中田譲治 ヴァン・グランツ(アビス)
クルル曹長 子安武人 ジェイド・カーティス(アビス)
ドロロ兵長 草尾毅 クレス・アルベイン(ファンタジア)

あらすじ

ある日、宇宙人街のリサイクルショップで見つけた謎のゲーム機で遊んでいたケロロ。
ゲームのなかに現われた怪しいマークをクリックしたことがきっかけで、画面に突然出現した禍々しい城からモンスターが溢れだしてくる。
そして、なんと現実の地球にもゲームと同じモンスターが溢れだしてしまう。

ゲーム機を調べていたクルルに指定されたボタンをケロロが押すと、今度はケロロたちがゲームのような世界に送り込まれてしまう。
クルルによると、事態を解決するには、この世界にあるはずのもう1台のゲーム機を探し出さなければならないという。

もう1台の手がかりを求めて、ケロロ小隊はまずモンスター発生のきっかけとなった城を訪れる。
そこで3つの伝説の装備によって封印された魔王アゴンの存在を知った一行は、魔王の城に入るため、伝説の装備を求めて世界各地を旅する。

日本の戦国時代や江戸時代のような地域や、海賊たちが海を駆ける地域、そして騎士とプリンセスの伝説めいた地域――伝説の装備を探してさまざまな場所を冒険するケロロ小隊の前には、強力な力を持った3姉妹が敵として立ちはだかる。

はたしてケロロたちは無事に伝説の装備を集め、世界の危機を救うことができるのか!?

GAME Watchの紹介記事より転載。


評価点

ケロロ軍曹の世界観が良く出ている

  • 本作では至る所にパロディネタが仕込まれており、テイルズ オブ シリーズネタはもちろんのこと、町などに入ったり出たりする時のド○クエ風のSEやアイテムや技の説明文、作中の小隊メンバーの台詞など、その数・ネタ元はかなりの数にのぼるが、そもそもケロロ軍曹自体がそういったパロディネタを豊富に仕込んでいる作品で、その辺が受けている所もあるため、ファンからは好意的に受け止められている。
  • 作中描写においても、原作漫画やアニメを見ているファンが納得の細かい点の再現(冒頭の敵に襲われ撤退する小隊のシーンなど)をしていることも高評価に繋がっている。
  • また、この作品の防具は「ガーディアン」と呼ばれているのだが、その正体は何と「ガンプラ」。
    • しかも、ガーディアンの説明文もそのMSに関する紹介文で、画質こそ粗いが当該ガンプラのパッケージ画まで見ることが出来るようになっていたりする。
      • おまけに一度本編をクリアすると、クリアまでに一度でも入手したことのあるガンプラの発売時期などといった情報までも見られるようになる。
    • これは、主人公であるケロロがガンプラをこよなく愛しているという設定から来るもので、何かと原作でもガンダムネタが挟まれていることもあってか、これまたケロロ軍曹らしさと見られている。
    • 余談だが、ガーディアンには固定の「ガーディアンスキル」と呼ばれるものが付与されていることがあり、能力強化であったり、戦闘中にステータス異常になるのを防いだりといった恩恵を得られる。
  • また、アニメなどでも絶妙なタイミングでツッコミを入れてくる「ナレーター」は本作でも登場し、アニメなどと同様に本編の要所要所でツッコミを入れたりするだけでなく、マップ上でセレクトボタンを押すことで現在行うべき行動のヒントや助言をくれるが、状況が変わった直後は助言の前に色々な身の上話やボケなどをかますこともある*2
    • 本編でツッコミを入れたりする時は大抵、アニメなど同様に藤原啓治氏のボイス付きだが、流石にセレクトボタンでの助言にはボイスはない。
  • それ以外にも作中で出て来る原作登場キャラクターのそっくりさんやオリジナルのキャラクター達との掛け合いなどもこの手のゲームでは時折やられてしまいかねないキャラクターの性格などの改変が無く、原作ファンからも高く評価されている。
    • 原作において関連の深いキャラクターのそっくりさんとの友情の証である「絆のコードネーム」*3も各小隊メンバー分用意されている。
      • ただし、イベント展開の問題か、コードネーム獲得の流れが少々突拍子もないメンバーもいる。

BGMの質が高い

  • 今作のBGMをメインで担当しているのは名義こそ青山響となっているが、テイルズ オブ シリーズではおなじみである田村信二氏。
    • 町やダンジョンの曲も雰囲気が出ていて良いという意見が多いが、やはり評判が高いのは戦闘関連のBGMでハズレや捨て曲が無いなどという意見も見受けられるほど。
      • 特定ボス戦でかかる「乙女のプライド」・「トゲのある花」は特にお気に入りの曲で上がりやすいようだ。
  • ちなみに、本編ストーリーをクリアすると追加ダンジョンである「モーイヤこうどう(モーイヤ坑道)」に入れるようになる。
    • テイルズ オブ シリーズファンの中にはこの名前を聞いてあるダンジョンを思い浮かべた人もいるかも知れないが、『ファンタジア』のモーリア坑道および下層部が元ネタとなっており、構造も酷似している。
      • 更にはダンジョンのBGMもモーリア坑道の曲である「MORLIA GALLERY」のアレンジがかかり、こちらも原曲の雰囲気を残しつつ上手くアレンジをされている。…と言うよりも、曲名がそのままである。
  • 色々と権利問題もあるのだろうが、良質の曲が揃っているだけにサントラが発売されていないことが惜しまれる。

練り込まれたシステム

  • システムの細かい説明は省略するが、テイルズ オブ シリーズの積み重ねで蓄積されたノウハウもあり、戦闘におけるバランスも非常に良好となっている。
    • 更に、チェイン・キャパ(CC)やゲームスピードなどのおかげもあり、慣れてくると戦闘に爽快感も出てくる。
      • ちなみに、CCはPS2版『デスティニー』のように戦闘中に最大値が変動したりせず、常に固定値を取り、ステップなどの特殊行動でCCを消費しない*4ので、シンプルでわかりやすくなっている。
  • また、それ以外のシステム面でも若干難はあるものの、おおむね快適な操作性を実現している。

メインストーリー上のほとんどの台詞がボイス有り

  • キャラクターを題材としたゲームであるだけに重要になってくる要素でもあるが、今作ではメインストーリー上ほとんどの台詞にアニメ版と同じ声優によるボイスがあり、ゲームを盛り上げてくれる。
    • また、テイルズ オブ シリーズではもはやおなじみとなった戦闘終了時のパーティ同士での掛け合いも豊富に用意されており、中には残りのHPが一定以下であることなども条件であったりするため、全てを聞くのはかなり難しいレベル。
      • とはいえ、戦闘終了後というのを考えると些かやりすぎなレベルの長さの掛け合いもあるのは問題かもしれない。
  • ちなみに、作中で登場するそっくりさんは元になっているキャラクターと同じ声優が声を担当している。
  • また、BGMもろともになるが、音質も携帯機でありながら良好である為に好印象に繋がっている。

問題点

ストーリーは正直今ひとつ

  • 良く言えば王道とも言えるかも知れないが、捻りが無く淡泊。
    • ただし、そのストーリーを辿るケロロ小隊の面々が非常に濃いためにストーリーの淡泊さを感じさせず、むしろ小隊の個性を活かすという意味ではこの位のストーリーの方が良いという見方や、キャラクターの掛け合いなどを楽しむことを主眼に置けば問題はないといった意見も多い。
      • 購買層を考えて、敢えて分かりやすいシナリオにしているという考察もある。

難易度が全体的に低め

  • ほとんどのダンジョンの入り口でアイテムが買える上に、グレードショップでは高性能なアイテムが非常に安価で交換出来、おまけにテイルズ オブ シリーズ作品に比べて戦闘中のアイテム使用に制約がない*5ため、アイテムゲーという意見もある。
    • 今回は戦闘でグレードの減少は起こらない仕組みになっている*6上に、グレードの査定基準に敵の強さは含まれないので、弱い敵の出て来る場所で延々と戦っていればグレードが容易に溜まってしまうことがこの見方を強めている節がある。
  • 流石にクリア後ダンジョンや後述のケパロウの地図に絡んで戦うボスは話が別だが、そもそもの敵の強さもテイルズ オブ シリーズ作品に比べると抑えめにされているため、ある程度シリーズに慣れている者であればクリアまでひとりも戦闘不能を出さずにクリア出来るとも言われる。
    • だが、抑えめになっているとはいえ、手応えが全くない訳ではないし、逆に詰みを出しかねないほどに強すぎるという敵もこれまた見かけないため、トータルで見れば十分ゲームバランスは練られていることに変わりはない。
      • ただし、プレイヤーの設定如何では一気に詰みや無理ゲー化しかねない(詳しくは後述)。
  • また、作中では常に次の目的地がマップで提示されている上に、ヒントが過剰な位に出て来るため、自らで探す楽しみは正直かなり薄いと言わざるを得ない。
    • ただし、サブイベントなどに関しては話が別でこちらは自分で積極的に寄り道をしないと発生しないので、そういう意味では探す楽しみが皆無ではないと言える。

ケパロウの地図

  • もはやバンダイナムコゲームス作品を語る上では外せない悪質商法だが、今作でも関連商品などにある暗号を集めないと入手出来ないアイテムなどがある、「ケパロウの地図」が問題視されることがある。
    • 特に、本作は元々子供向けのタイトルのゲーム化であるため、「小さい子供のお小遣いまでもふんだくる気か」などと批判されることもある。
  • しかも、本作の発売から2ヶ月ほどして発売されたファミ通の攻略本に全ての暗号を掲載するという暴挙に出たため、暗号のために関連グッズを買ったファンからも猛烈な批判意見が上がっている。
    • ちなみに暗号は全部で301種類にも及ぶが、その中で本当に希少価値のあるアイテムは1割強あるかといった程度で大抵は他で入手出来るものであり、酷いと普通にお店で数百ゴールドで買えるようなアイテムであったりするため、更に批判意見が強くなっている面もある。
  • 当然ながら、ゲームとは別の出費を強制する上に稀少品が少ないとはいえ、皆無ではないためにコンプリートを目指そうとなれば手を出さざるを得ず、DLC同様に「ゲーム内だけで完結させろ」といった不満意見も多い。
    • 更に、全ての暗号を入力してアイテムを入手する事で手に入るコードネームもあり、もはや狂気の沙汰と言わざるを得ないレベルである。

戦闘関連

  • おおむね良好ではあるのだが、後半のボスは相当数の攻撃を当てても怯まず、こちらの攻撃を受けながら反撃してくる上、強力な技をとにかく連発するという戦いに走りがちな傾向が見られるため、アーマーなどに調整を丸投げしすぎとする意見も見られる。
    • 雑魚でも一部はこの性質にものを言わせてごり押しの攻撃をしてくる。
  • また、CCのシステムの性質上、同じCCを2消費する行動でも、通常攻撃を2発使うよりCC消費2の特技を1回使う方が大抵効率が良いため、事実上通常攻撃が死に技扱いになってしまっている点を指摘する意見も多い。
    • 更に物語が進むと、本来通常攻撃のボタンであるAボタンに技をセット出来るようになるため、公式が通常攻撃を死に技にしている節さえある*8
  • 細かいことになるが、テイルズ オブ シリーズ同様にRボタンを押しながら十字キーの左右で攻撃対象を選べ、従来作では途中でキャンセルしてもその段階で選んでいた敵をターゲットに出来たが、今作ではAボタンで確定しないとターゲットの変更が出来ない。
    • 今作ではマニュアル操作でもターゲットの方に強制的に向かされて技を使うことになるので、逐一ターゲットを変更しないと適切に攻撃を与えることが出来ず、この仕様が地味にストレスになる。
      • 一応、Rボタンを短く押すことでターゲットをスムーズに切り替えられるが、これでは敵のHPなどの情報を確認することが出来ない上に、あくまで順番で切り替えるので、本当にターゲットにしたい敵にすぐに合わせられない。
  • 強制ではなく、あくまでプレイヤーの任意なので短所と一概には言えないが、戦闘に絡む点として上では「難易度が抑えめだがバランスは取れている」と書いたが、あくまでそれは難易度が初期設定の「ふつう」での話。
    • 本作はテイルズ オブ シリーズ同様に難易度設定が可能となっている。
      • だが、これで難易度を「マニア」や最高ランクの「アンノウン」にすると、今度は逆に終盤のボスが一瞬にして鬼畜ボスと化し、アンノウンの隠しボスに至ってはほぼ無理ゲー*9
      • が、尋常ならざるやり込みをもってアンノウンで隠しボスまで倒してしまう豪の者もいることはいるようだ。
    • また、隠しボスは倒しても何度も復活する上に、倒した時の難易度によって貰えるアイテムが変わるため、アイテムコンプリートを目指すならばアンノウンの隠しボスも倒さなくてはならない
      • それ以外にも、一部のザコ敵に難易度がマニアかアンノウンでなければ落とさない武器が設定されており、こちらもアイテムコンプリートを目指す上では避けて通れず、また、性能も高いレベルでバランスが取れているので攻略の面でも有用となっている。
    • 以上の要素はあくまでプレイヤー側での設定次第なので、ゲームそのものがバランスが歪であったり不安定とするのは筋違いであろう。
    • 余談になるが、テイルズ オブ シリーズでは難易度を上げたとしても敵の能力が上昇するものの、経験値などに変動がない場合がほとんどだが、本作は難易度に応じて獲得出来る経験値なども増加するようになっている。
      • また、敵の能力が若干低下する「やさしい」という難易度も用意されているが、こちらを選んだ場合でも経験値などが減少することはなく、ふつうでプレイした時と同じだけ獲得できる。

2周目の引き継ぎ

  • この作品も周回プレイが可能になっているのだが、俗に言う「強くてニューゲーム*10」しかない。
    • モンスター図鑑*11やガイドブック*12の情報だけを引き継ぎ、残りは初期状態からという形での周回プレイが出来ない。
      • テイルズ オブ シリーズ作品では、プレイ中に獲得したグレードを利用して引継ぎ要素の選択が出来る為、図鑑などの情報のみ引き継ぎして残りは初期状態から2周目以降をプレイすることも出来、これによってプレイヤーの好みに応じたスタイルでの周回プレイが可能となっていた。
  • なお、本作の場合はクリアデータをセーブしても即周回プレイ突入とはならず、クリアした状態でラストダンジョンのラスボス手前のセーブポイントから再開出来る。
    • 勿論、そこでまたラスボスに向かえばラストバトルになるが、そこで一旦脱出すれば前述したモーイヤ坑道や、後述するクリア後のケロカ自販機などのクリア後特典を楽しむことが出来るようになっている。
    • この仕組みにより、本作の強くてニューゲームはデータをロードする際にクリアデータが保存されているスロットにカーソルを合わせてXボタンを押すことで行うことが出来る。
      • 強くてニューゲームでプレイする際はクリアした時の状態ではなく、クリア済データの最新状況を元にする。
  • ちなみに引き継ぐのは、シナリオ上のイベントで入手することになるアイテムやサポート*13以外全てなので、最初から超必殺技が使え、技も最大8種登録可能、おまけにサポートも4枠登録可能となっている。
    • ケパロウの財宝に関しても入手済のアイテムに関しては入手済フラグが立ってしまっている状態を引き継ぐため、周回プレイで新たに入手することは出来ない。
      • また、本来はストーリーの進捗に合わせて道具屋のアイテムやグレードショップの品揃えも強化されるが、こちらも最初から全て取り扱っている状態となる。

ケロカのシステム

  • 本編とは別に様々な所でケロカと呼ばれるカードを手に入れることが出来、街に置いてある自販機やダンジョン内の宝箱やケパロウの財宝として入手するカードをコレクション出来る。
    • コレクションだけではなく、ケロカバトラーと呼ばれる相手とこのケロカを使っての対戦プレイ(ケロカバトル)も楽しめる。
      • ケロカバトルに勝つことで相手のカードを奪うことが出来、負ければ逆に奪われてしまう。
    • なお、あくまで本編と独立した要素であるため、別にケロカをプレイしたからといってストーリーを進めるのが楽になるといったことはないので、面倒であれば無視してしまっても問題ない。
      • 一応、ケロカ関連のコードネームが存在しているが、コードネームによる能力上昇*14は小さいので取得出来なくてもほとんど気にする事はない程度となっている。勿論、やり込みプレイヤーにとってはそうも行かないだろうが。
  • ケパロウの財宝やクリア後の色違いの自販機でレアカードを集めた上で、あとは敵の戦術さえ解れば最強のケロカバトラー以外は安定して勝てるようになってしまう。
    • ほとんどのケロカバトラーはいくつかのバトルで使うカードのパターンを構築しているが、一定条件を満たすと戦えるようになるケロカ四天王はパターンが1種類しかないため、所持カードが解ってしまうと余程弱いカードを出したり、ミスしない限りはまず負けることはない。
      • そのため、一部からは強いカードを出せばそれで勝ててしまうのと変わりないため、戦略性の欠如を指摘する意見も出てきている。
    • それでいて、ある別の条件を満たすと戦えるようになる最強のケロカバトラーは逆にあまりにも強すぎるうえ、運の要素が絡みすぎているためにこちらはまた別の意味で戦略性がないという意見もある。

総評

元々の題材が題材な事、更にはコラボレーションしているテイルズ オブ シリーズ自体がシナリオなどの面でクオリティの低下を見せていたこともあり、本作も当初は良くあるキャラゲークオリティのゲーム止まりだろうといった見方が強かった。
しかしながら、発売前のPVで解る異様な作り込みなどからも期待する声も出るようになり、いざ発売されてみればプレイヤーから高い評価を得ることになった。
それはリニアモーションバトルシステムといった様々なシステムの完成度もあるが、個性豊かな登場キャラクター達の織りなす物語が上で何だかんだと言ってもプレイヤーを引き込めるようなものとなっているのが大きい。
とはいえ、テイルズ オブ シリーズの問題点であるストーリーのお粗末さそのものは本作でも受け継がれてしまっているのも事実*15であり、ケロロ小隊やその周りの個性豊かなキャラクターによって救われているだけとも言える。

ケロロ軍曹好きでテイルズ オブ シリーズ好きの人には間違いなくお勧め出来るし、そのどちらかだけ好き(あるいはもう片方はよく知らないなど)の人でもどちらの要素で見ても楽しめるだろう。

しかし、その両方共に特別興味ないという人はそもそも気にもしないであろうが、ボリュームも特別多いわけでもないこともあって楽しめない可能性が十分にあるのでお薦め出来ない。
ひとつのゲームとしてもそれなりの完成度を誇っているゲームであるが、やはりキャラゲーというウェイトがかなり大きいタイトルであるため、キャラゲーとして見れば文句なしの良作以上と言えるが、ひとつのゲームとして見れば、ファンならば楽しめる要素もファンの人間ほど楽しめず、そうなるとストーリーの出来などの問題点が余計に浮き立ってしまうため、佳作程度と見られてもおかしくはない。

とはいえ、全体的には丁寧に作られた作品ではあるのでケロロ軍曹やテイルズ オブ シリーズファンという方には是非手に取って遊んで欲しいタイトルである。



余談

攻略本について

エンターブレインから発売されているファミ通の攻略本は前述の通り、ケパロウの地図の暗号が全種類完全公開されている。
その他、攻略本内の全編を通じてケロロ小隊のメンバーやモアといったキャラクター達が様々な解説をしてくれているという体を取っている。
更には、ゲームにおける各種詳細なデータは勿論、原作者の吉崎観音氏へのインタビューも収録されており、読み物としても何気に楽しめる所があるものとなっている。
もっとも、「大丈夫? ファミ痛の攻略本だよ?」と揶揄されることもあるファミ通の攻略本なので、こちらでもやはりちらほら誤植などは見受けられるのだが。

レインについて

騎士エリアで登場するレインというキャラクターはケロロ軍曹の方にもテイルズ オブ シリーズの方にも登場していない、所謂オリジナルキャラクター。
だが、意志を持ち、喋ることの出来る剣・ケルロス(CV:置鮎龍太郎氏*16)を持っていたり、そしてレイン自身の性格や言動、担当声優が緑川光氏であったりと、完全に『デスティニー』のリオン・マグナスをモデルとしたキャラクターとなっている。
このレインもサポートとしてケロロ小隊を援護してくれるのだが、その時に放つ「ストームダンス」という技はPS2版『デスティニー』のリオンや『デスティニー2』のジューダスが使う「 崩龍斬光剣 (ほうりゅうざんこうけん)」のモーションとなっている。



*1 時折、テイルズスタジオの制作と勘違いされる事もあるようだが、実際にはセブンスコードが制作を担当し、テイルズスタジオは監修に留まっている。

*2 「忍の里」に着いた時には、「自分も子供の頃は忍者になりたかった」などと語ってくれる。

*3 ファミ通攻略本に記載のイベントタイトルを表記。

*4 ただし、ステップなどを行うとCCの回復が一旦止まるが、行動後はすぐにCCが回復し始める。

*5 シリーズでは通常、アイテムを一度使うと一定時間は使用が出来なくなるが、本作ではそのような制限が無く、連続で使用出来る。

*6 グレードが採用されているテイルズ オブ シリーズ作品では、戦闘中に操作キャラクターが戦闘不能になったり、アイテムを使用したりするとグレードがその分マイナス査定されるのだが、本作ではマイナス査定される要素が排除されており、加算する要素のみとなっている。

*7 プロデューサーがTwitterにて「DLCの配信はない」といった旨のつぶやきを残した後でこのシステムが判明したために余計に呆れの感情を煽っている所もある。

*8 ただし、これは操作モードを切り替えることでLボタンを押しながらBボタンで発動することも出来るようになるが、配置的に扱いにくい所もある。なお、そのモードにした場合は本来Lボタンで発動する、一定時間自身を強化する「ブレイジングライズ」(テイルズ オブ シリーズのオーバーリミッツ等に相当)やブレイジングライズ中に出せる「超必殺技」(同、秘奥義に相当)はスタートボタンで発動することになる。

*9 小隊メンバーをレベル最大の200にしてそれ相応のガーディアンを装備させた上で戦っても通常攻撃一発で5000近いダメージを受ける。ちなみに最大HPの上限は9999。

*10 本作内では「つよくてはじめから」表記。

*11 モンスターの姿形や能力、属性に対する耐性などの情報が確認出来るアイテム。

*12 ゲームに関する様々なチュートリアルを確認出来るアイテム。

*13 戦闘中に下画面をタッチすることで繰り出す援護行動。攻撃から回復、補助などその種類は多種多様。

*14 本作のコードネームは、テイルズ オブ シリーズの称号同様にセットすると、セットしたコードネームに応じて能力が変動する。なお、本作では初期状態で名乗っているコードネームにも能力上昇補正がかかっている。そのため、付けるコードネームによっては、部分的にではあるが逆に能力が下がることも起こりうる。

*15 上記にあるが対象年齢を考えれば致し方ない所でもあり、単純にお粗末と断じることに問題が全く無いとも言い切れない。

*16 ちなみに、置鮎氏は『テイルズ オブ デスティニー』においてスタンのソーディアン(ケルロス同様に意志を持ち、喋ることの出来る剣)であるディムロスおよびその元となったディムロス・ティンバー役を演じている。