THE IDOLM@STER DearlyStars

【あいどるますたー でぃありーすたーず】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 2048MbitDSカード
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 マイクロビジョン
発売日 2009年9月17日
定価 6,279円
周辺機器 DSi/LL独自機能対応
通信機能 ニンテンドーWi-Fiコネクション対応*1
レーティング CERO:C(15歳以上対象)
判定 なし
ポイント ジャンル変更及び新規ユーザー向けの構成
シリーズ初のグラフィックつき男性キャラの登場
概ね高評価なシナリオと問題もあるシステム
誇張された売り上げ不振
まさかの男の“娘(こ)”
THE IDOLM@STERシリーズ


概要

本作は『THE IDOLM@STER(通称『アイマス』)』シリーズの外伝的作品*2。「PROJECT IM@S 2nd VISION」と銘打たれた『アイマス』シリーズ新展開の第1弾。アイドルマスターDS、アイマスDSとも記載される。

新興プロダクションの「876(バンナム)プロダクション」を舞台に、「日高愛」「水谷絵理」「秋月涼」の3人の新人アイドル達の成長と活躍が描かれ、アイドルは876組、DS組とも記載される。ディアリースターズの呼称はゲームタイトルを指したり、主人公3人の総称を指したりしたが、『OFA』で1つのステージに立つユニットライブが実現したのを契機にユニット名と認知された。

ジャンルが過去作のアイドル育成SLGからアイドル視点のADVに変更。マルチエンディング制を採用しており、ゲーム上の成績(オーディションの勝敗)によってシナリオ展開やエンディングが多彩に分岐する。初の任天堂ハードタイトルでもあり、全体的に新規ユーザーやライトユーザー層を意識した構成で期間の制約がない等、ゲームの難易度は若干低い。実際に本作で『アイマス』に触れたというファンも少なからず存在する。

特徴

  • シナリオは、各人1本ずつ、合計3本を収録。あるアイドルのシナリオ中に他のアイドルが登場する事も頻繁であり、3人が強い友情とライバル意識で結ばれていることが強調されている。
    • 他作品でゲスト出演してもDS組と呼ばれ、目立った動きが無いにもかかわらず本作が唯一アイドル3人の物語を知る原典として尊重されている。
  • 本作の主人公となるアイドル候補生の数自体は無印の頃と比べると少ないが、765プロや本作のサブキャラを含めた人間関係が織り成すストーリーにより深く掘り下げられている。
+ 876プロ・アイドル候補生達
  • 日高愛 13歳 [声:戸松遥]
    誕生日 6月25日
    身長 149cm
    体重 40kg
    血液型 O型
    B・W・H 78/55/79
    趣味 バーゲンの一点買い・金魚すくい
    • いつも元気で大きな声が取り柄。オーディションを受けては失敗……を繰り返していたが、ある人の助けで876プロのアイドルとしてデビューした。(取扱説明書より)
    • 超有名アイドルの娘。コンプレックスをはねのけ自分の力でアイドルになれるか?(パッケージ裏面より)
  • 水谷絵理 15歳 [声:花澤香菜]
    誕生日 3月7日
    身長 152cm
    体重 36kg
    血液型 B型
    B・W・H 82/53/76
    趣味 映像編集・ジグソーパズル
    • 人前に出るのが苦手で、初めはアイドルになるつもりはなかった。フリープロデューサーの尾崎にスカウトされたのをきっかけに、876プロに所属することに。(取扱説明書より)
    • 元ヒキコモリの気弱な少女。芸能界で真の絆を見つけられるか?(パッケージ裏面より)
  • 秋月涼 15歳 [声:三瓶由布子]
    誕生日 9月15日
    身長 162cm
    体重 54kg
    血液型 O型
    B・W・H 82/53/76
    趣味 掃除・料理
    • ダンスが得意なアイドル。とある理由があって、876プロでアイドルとして活動することを決意した。ほかの人には言えない秘密を抱えているようだが……。(取扱説明書より)
    • 女顔のヘタレ少年。イケメンアイドル目指し、女装してアイドルデビュー?(パッケージ裏面より)
  • 前作からのキャラのキャラクターデザインに関しては引き続き窪岡俊之氏が担当しているが、本作初登場キャラクターについては田宮清高氏がキャラクターデザインを担当している。
  • シリーズの例に漏れず本作も、他作品と設定が統一されずストーリーも連続していない「パラレル設定」を採用している。
    • とはいえ全体的な設定は無印をベースにしており、無印の「あり得る後日談のひとつ」として受け取る事が可能なつくりである。
    • 765プロダクションのメンバーに関しては、すでに一定の地位を築いた先輩アイドルとして876アイドル達と関わっていく事となる。
    • なお、『THE IDOLM@STER SP』に登場した961プロダクション所属アイドルに関しては、本作では最初から765プロダクション所属アイドルとなっている。
      • そもそも961プロ自体登場せず、『DS』予約特典の雑誌『ViDaVo!(ビダヴォ)』には“ここの所活動が不明”と書かれている。
      • ただし、響・貴音は開発当初961プロ所属となっていたので、9+6+1=16週目、9×6×1=54週目で出現するようになっている。
  • 本作では、当初「男の娘」アイドル涼の存在や、彼を含めシリーズ初のグラフィック付き男性キャラが数名登場する点、愛の母親である日高舞の設定*3など、特にプロデュースゲームという形式にこだわる旧作ファンの間で好みが分かれたが、いわゆる9・18事件として知られる『2』における男性アイドルユニットやプロデュース不可グループをめぐる騒動、携帯電話向け展開に伴うアイドル増加とシステムの多様化、アニメからのファン流入など紆余曲折を経て拒絶された理由が希薄化し、肯定的に受け入れられている。
    • 特に秋月涼に関しては、キャラ造形については公式側でもかなりの配慮を窺わせる部分が多い*4。また、本作が「外伝的位置づけ」(どうしても許容できなければ無視してしまえば良い)を前面に押し出した事が功を奏した部分も大きい。性格は男性プレイヤーが女性アイドル視点でプレイする際に感情移入がしやすい事を考慮されている。
  • ライトユーザーを意識した構成ではあるものの、過去作品と比べてシリアスでシビアな展開も多く、ベストエンディング以外のエンディングの中には、いわゆる鬱エンドになる場合や、それまでの主人公の努力を否定するような結末を迎える場合もわずかだがある。
    • 例えば涼シナリオで。男性アイドルデビューを見極める低ランクのオーディションで敗北するとイケメンになるために女性になりきるという矛盾した努力をしたのに道が閉ざされたショックから、それ以降本物の女と思い込んでしまう「りゅんりゅん」エンドが代表としてあげられる。
      • ただし、涼の過激な描写はそれくらいで、いわゆる女装・男の娘作品の主人公という枠でみればテンプレ的な受難状況、その場の勢いに流されて女装から始まるイケメンロードを歩きだす超展開、後ろめたさから恋愛関係に発展するフラグが自然に折られる涼の天然キャラクターを踏まえればコミカルでマイルドな表現である。当時のアイドルマスターの中では存在が異例で免疫がないと刺激が強過ぎたのかも知れない。
      • ちなみに涼シナリオを書いたのは、以前に坂上陽三プロデューサーから「星井美希シナリオは暴走し過ぎ」と公式で突っ込まれた経歴のある坂本正吾氏だが、むしろ関与していない『2』でもシナリオが批判されている点を踏まえれば、良くも悪くも氏の手腕が遺憾なく発揮されたおかげで個性的なキャラクターを確立出来たと言える。
    • エンディングの種類そのものはそこそこ豊富。前向きな決意を持って別の道へと歩き出すなど、ベストエンドとは異なるなりに筋の通った終わり方を見せるものも多い。また敗北が全てゲームオーバーに直結するわけでもなく、負けた方がかえって余分のエピソードを楽しめる場面も少なくない(それはそれで攻略上は厄介なのだが詳細は後述)。

評価点

当初は、2nd VISIONでは765プロがリストラされるといったような見当違いのデマ(実際にはそれを超える酷い扱いだった)がゴシップ系ブログ等もあって警戒されたが、発売から日数の経過とともに実際に手にしたプレイヤーが増えるにつれて下記のような正当な評価がなされていった。

  • キャラクター造形の魅力の高さと丁寧な作りのシナリオ。
    • 各シナリオのルート分岐・ボリュームは十分にあるので遊びごたえの点で満足度が高い。
    • オリジナルキャラはややアクの強い者が多いが、準主人公級・脇役ともに総じて好評であり、シナリオをうまく盛り上げている。今では各人に根強いファンがいるが、神出鬼没の行動力と圧倒的スケール感で物事を収束させる日高舞、無表情で空気など読む気がない武田蒼一*5のようにシリーズの枠を越えてネタにされるほどサブキャラまで評価が高い。
    • シナリオの傾向も選択キャラによって、言うならば日高愛は「コミカル系ローティーン向け少女漫画風」、水谷絵理は「シリアス系ハイティーン向け少女漫画風」、秋月涼は「萌え+熱血系少年漫画風」…と言った感じの多彩で幅広い作風となっている(後に3作同時連載された漫画版も、まさしくそのような内容であった)。選べるキャラが少ないという弱点を、シナリオ方向性の個性でうまくカバーしているとも言える。
    • 全シナリオの共通項として、それぞれのキャラごとに「自分にとってアイドルとは何か?」「自分はどんなアイドルになりたいのか?」という、アイドルに対する姿勢、永遠の問いが投げかけられ、悩んだ末に答えを出し成長していく。「プロデューサーを信じぬけるか?」というアイドル視点から、これまでのスタンスを考えさせる側面もある。描写も納得のいくもので、『アイマス』に成長劇を求める層からは高く評価されている。
    • そういうマジメなシナリオが根幹に据えられている一方で、一部コミュの内容は「公式が二次創作に本気で勝ちに来た」とまで評されるほど先鋭的なものが存在しており、それらはネタ的に高い評価を得ている。
  • 765プロアイドルのファンに対する丁寧なフォロー。
    • 選んだ主人公により、3~5名の765プロアイドルがシナリオ上重要なキャラクターとして登場する。公式で時を経てトップアイドルとして大成功しつつもプロデューサーと信頼関係を築いている*6彼女たちに出会えることは、旧作ファンにとっては大きな喜びになった。
      • 登場のさせ方も主人公が面子を失うほど過度に主張させず、逆に主人公の踏み台にもさせないよう配慮*7するなど人間関係のバランスが良い。
    • メインストーリーに絡まない765プロアイドルは、主人公がレッスン場に向かった時に現れてレッスン効果を増幅してくれて、さらに後述の「振り付けパネル」をくれるという役どころである。
      • この「振り付けパネル」の中身もなかなかネタ性が高い。ほとんどはアイマス曲(未収録曲含む)のダンスの一部を切り取った断片なのだが、中にはやよいの「ハイ、ターッチ!」や春香の「(のヮの)」など、「それ絶対ダンスの振り付けじゃないだろ」とツッコまずにはいられない物も混じっている。
      • 765プロアイドルたちとの不意の遭遇と会話、そしてもらえるアイテムを集めるコレクション要素のため、シナリオクリア後も本作の周回プレイを続行しているファンも珍しくない。特に最後の「サンクス」パネルをもらう時の会話はグッとくるものがある。
      • 例外として響と貴音は特定の時期に会話ができるだけで、ストーリーやパネルをくれるという要素にも関与しないのは、本作の開発は『SP』の開発と同時進行であり、2人の登場を急遽盛り込んだためである。『SP』で改変された美希の性格が無印で言う“覚醒後”に戻った件は、ユーザーの声を聞いて戻されたのではなく『SP』の情報が入らず隔離されていたので影響を受けなかったというのが正確なところかと思われる。
      • もうひとつの例外は日高愛シナリオにおける水瀬伊織で、愛と伊織は両事務所のアイドルの組み合わせ中で唯一、ゲーム内で顔を合わせるシーンが一度もない。特別な事情はないだろうが、本作の魅力ある部分で挨拶さえかわすことのない組み合わせがあるのは残念な点である。
    • 2016年時点で最新作のPS4『プラチナスターズ』でも765プロのアイドルは再び下積みからのキャリア開始である。『OFA』DLC(ソフト1本の価格になる)に成功後のエピソードもあるが、プロデューサーが居ないところでも敬意を口にしながら先輩として接する場面は見られない。
  • ソフト1本以上の追加コストや期間限定の取り逃し要素がない。
    • 期間限定キャンペーンや購入店舗別のゲーム内限定アイテム、課金限定要素のDLCが一切配信されていないが、これはいつでも追加出費を気にせずすべての要素を楽しめるという事でもあるので、ライトユーザーや未成年者にも薦めやすい。
      • 例えば、PS4『プラチナスターズ』ではララビット予約特典アクセサリ、ローソンのキャンペーン限定アクセサリのような取り逃せば永久に手に入らないかもしれない要素が存在している。
      • シリーズ全体を通して見ても、『アケマス』や携帯電話専用タイトルはゲームシステムの関係上プレイにかかる費用が膨大な額になりがち。それら以外の家庭用タイトルはDLCにかかる費用でソフト数本分になる事などを考えると、本作は非常に良心的な仕様といえる。
    • DLCがない代わりの独自機能として、雑誌などのQRコードをDSのカメラで読み込むとゲームを進めずとも新しい衣装を手に入れる事が可能であった。カメラを持たないDSをサポートしていることもあり、全てQRコードを用いなくても出現するので課金させるよう仕向けるような要素ではない。
      • QRコード配信終了が予定したよりも早くポテンシャルを活かしきれなかった点、ユーザー作成データをQRに出来なかった点が惜しまれる。ステージやTシャツデザインもQRコードで配信される筈だったが、一度も配信される事が無かった。
  • 従来作に比べレッスンやオーディションの簡略化が行われており遊びやすい。
    • レッスンは、ヴォーカルが『もじぴったん』ダンスは『太鼓の達人』ビジュアルは『塊魂』と、それぞれナムコのゲームをモチーフにしており、親しみやすい見た目でアイマスに詳しくない層の心理的なハードルを下げようという心配りがなされている。
      • アクション要素の強いビジュアルレッスンのみ追いかけようとすれば難しく感じるが、狭い画面なので画面中央付近で跳ね返るのを待てば良いことに気がつけば実は簡単である。
    • オーディションは、従来作のような多人数の対戦ゲーム形式ではなく、画面に百分率表示された「合格率」を変動させて合格を目指すという形に改められた。合格率は主にアイドルの能力値によって決められる。これはゲーム終盤に従って厳しくなっていくので、継続的なレッスンは大事。
      • 合格率を変動させる手段として「思い出アピール」がある。ADVパートの成績によって得られる「思い出」で審査中のアピールを増やすより、オーディションのジャンルとイメージを合わせてGOODが多いルーレットにする事がコツ。目押しに失敗すると合格率は下がるが何もしなくても10%まで落ちる。ルーレットの速度を上げすぎず審査終了のタイミングを見計らって一気にアピールする駆け引きも重要になっている。
      • 合格率の最大値は90%、最低値は10%である。本当に表示通りの合格率で「抽選」されているため、何度もリセットを繰り返して合格することが可能で、レッスンを重視しなかったプレイヤーの救済策、シナリオ回収目的でレッスン無しの周回プレイに利用出来る。一方で、どうやっても100%にできないことで、いわゆる「レベルを上げて物理で殴る」みたいなプレイの抑制にもなっている。
  • 携帯機とは思えないほど充実した「ステージモード」を搭載。
    • ストーリーモードはアイドル視点のシナリオであるが、ステージをじっくりと構築して観賞する事、オンラインランキングによって実質的なプロデューサー視点、コールを作成して複数人で楽しむファン視点も味わえた。オンラインランキングは、2014年5月20日のWi-Fiコネクション終了で機能しなくなっている。
    • アイドル(3人)、曲(10曲)、衣装やアクセサリー、会場などを自由に選べるうえに、「振り付けパネル」を組み合わせて自分だけのオリジナルダンスを創作したり、事前のプログラミング形式でカメラワークを制御することが可能。さらにコール(ファンの掛け声や手拍子)をリアルタイムで入力することもでき、おまけに規定の譜面どおりにコールを鳴らす音ゲーまで搭載している。まさに至れり尽くせりである。
      • ただし衣装、アクセサリー、振り付けパネルは基本的に通常ストーリーモード内で入手する必要があり、衣装、アクセサリーはQRコード、振り付けパネルはローカル通信でも交換が出来る。入手頻度が低いうえに、どれが手に入るかランダムなので、自分の思うままのステージを組み立てるには時間と忍耐力が要求される。だからこそQRコードの価値がでる仕掛けだったが、配信を継続しなかったことで救済措置が機能しなかった。
    • また、ステージモード専用衣装の一つ「Tシャツ」の柄として、自分で絵やデザインを描き込む事ができる機能もある。サイズは32×32と小さく、さほど綺麗な仕上がりにはならないが、シャツのデザインを交換可能にしている仕様を考えると(DSでも動くことを考えれば仕方ないが)QRコード等での外部保存が出来ず、ストックできる数が少ないこと以外は妥当である。
      • 実は「無地のカラーTシャツ」として意外に映える衣装だったりもする。レッスン中のジャージと合わせて本編中でこれを選べない点は惜しまれる。いきなり使えるのはシリアスな場面までも台無しになりかねないが、周回ボーナスとしてあっても良かったかもしれない。
    • 同時にステージに上がれるアイドルは『SP』同様1人のみ。
      • ただしDSワイヤレス通信機能を利用すれば、複数のDSで曲を同期させることにより、擬似的に複数アイドルユニットのステージを鑑賞することも可能である(ユニットライブモード)。この時、開始前に特別な台詞が聞けるようになっている。3本所有していれば一人でユニットライブを体験できるため複数本買ったファンも少数いるようだ。
      • またソフト1本で5台のDS/3DSに配信出来るダウンロードプレイではカメラ切り替えで1曲の中に3人が登場するスペシャルステージが収録されている。これは通常プレイでは聴けない特別データである。さらにキャラクター紹介を行うスペシャルインタビューもフルボイスで収録されている為、複数台のDSを用意出来れば試して欲しい。
    • アイドルの背中越しにサイリウムが揺れる客席を映すカメラは本作での採用が初である。
    • ステージモードのプレイリスト再生中はDSを閉じてもイヤホンで音を聴ける。
  • シナリオとの高い親和性が評価されている楽曲。
    • 本作では4曲の新曲が用意されており、うち1曲は、このゲーム自体の主題歌に相当する「"HELLO!!"」という曲。そして残りの3曲は3人のアイドルそれぞれの持ち歌となっているが、楽曲そのものがストーリーに組み込まれており、各人のストーリー中で重要な役割を果たす。
    • 各アイドルの物語とそれぞれに特別な1曲がクライマックスで結びつき、たった1度のステージにキャラクターたちの想いが集約される物語構造が、本作の評価を高める大きな要因の一つである。
    • 本作に登場しない主題歌CD・キャラクターCDに収録のオリジナル楽曲まで人気が高いのは、単純にクオリティが高いだけでなく、作中で培われた感情移入の強さ、その楽曲を歌っているイメージのしやすさと無関係ではないだろう。

上記のような評価点の一方で、主にゲームシステム面を中心に、問題・賛否両論となる不備も挙げられた。

賛否両論点

  • アイドルのプロデュース要素がないこと。
    • ゲームジャンルが育成・対戦ゲームからADVに変更された事は育成ゲームとしての『アイマス』が好きだった旧来ファンの一部を失望させた。当時の『アイマス』シリーズの他作品が備えていた、効率的な育成方法を模索する戦略性、対人対戦の興奮は、本作には無かった。
    • ただし本作の充実したストーリーは、ADV形式だからこそ可能だったという評価がふさわしく、最初から無いと判っている要素を求めて「出来ない」というのはゲームの評価として正当とは言えないし、ましてや現在では多種多様なシリーズ展開によって相対的に固執するプレイヤーは多くない。
    • 本当にプロデュース要素を支持するファンは、プロデューサーが男性でアイドルは女性という構図から安直な「ギャルゲー」にカテゴリされる事に歯がゆい思いをしてきたはずで、そうした構図を排した本作により『アイマス』の概念が明確になった事を歓迎しても良いはずだが、前述したようなデマ等により当時は正しく伝わらなかった。

問題点

  • 収録曲数は10曲。うち新曲は4曲。これまでのアイマスと比べると少ない?
    • だがこれはDSというハードの特性上、仕方のない面も大きい。10という収録曲数は元祖であるアーケード版と同じであり、むしろよく頑張ったという意見もある。
    • 新曲のうち3曲は物語中で特別な意味を持つ関係上、ストーリー終盤まで出現せず他アイドルの特別な持ち歌も選択できず10曲中7曲からしか選べないため、ストーリー中盤のみプレイした段階では曲数以上にボリューム不足と錯覚した評価もあるが、ストーリーと楽曲の結合しているシステムとのトレードオフと考えれば必然であり、他アイドルの特別な持ち歌もステージモードで選択できる以上、それでボリューム不足とは言えない。
    • 曲はボーカル系、ダンス系、ビジュアル系の3種類に分けられるが、収録されている曲の本来のジャンルにかなり偏りがあり、ボーカル1(3)、ダンス5(6)、ビジュアルは0(1)である(カッコは新曲を含めた数)。そのため本来ダンス系のGO MY WAY!!とキラメキラリの2曲がビジュアル系に変更され、ボーカル3、ダンス4、ビジュアル3でバランスをとっている。
    • ちなみに、ダウンロードプレイの“HELLO!!”とクリア後のDazzling worldは別バージョンが用意されているのでデータ的には32曲収録されていると言える。
  • 全くボイスのないキャラクターがいること。
    • 本作の3人の主人公と765プロのアイドル達はほぼフルボイスだが、それ以外のキャラクター達には一切音声が収録されておらず、シナリオ上でどれほど重要なキャラであっても「ぽぽぽ」的な効果音があてられている。
    • 特に、主人公と他のキャラクターが長い会話を交わす場面では、声優による熱演と「ぽぽぽ」を交互に延々と聞かされ不自然な印象もあるが、逆にテキストを送り読ませる事で頭の中でしか再生できないノベルゲーム的な表現もされているので良し悪しはある。
    • 仮に声がついていても、今度は歌で対決する場面のある日高舞、桜井夢子、サイネリア(鈴木彩音)の3人に歌が欲しいと際限無く要求が高まったのは必定で、そこまでしても想像で補うしかないから楽しめる日高舞の魅力を失うデメリットが生じる。
    • 後に漫画版の特典ドラマCDで主人公以外の主要人物にも声が付けられたが他に出演実績も無く、サブキャラが「ぽぽぽ」ではドラマCD企画が(キャラクターCDの前例から無理ではないが)限定されるため便宜的な仮設定という扱いになっている。
  • 物語性を重視したゲームの方向性と、実装されたシステム要素の噛み合っていない面がある。
    • オーディションとレッスンのアクション性の高い各ミニゲームをこなす必要性の是非。
      • 営業、レッスン、オーディションとシリーズの特徴を踏襲しているが、物語の大半が営業イベントの中で語られ、レッスンとオーディションは、周回前提のアイテム取得バランスも相まってゲームを進める為にやらされ感のあるミニゲームとなってしまっている。しかし、レッスン中のかけ声などは高く評価されているので、それ自体は不要だったと言い難い。とはいえ、「形式的な踏襲」でしかないことは否めない。
      • スケジュールが「日」で管理されているためかレッスンの効果が低く、正攻法で安定した合格率を得るためにはより多くの回数の「レッスン」をプレイしなければならない(ただし周回プレイでは1レッスンの判定が上がって緩和され、最初からパーフェクト狙いしなければ気にならなくなる)。このため後述の10%でも合格できるオーディションの仕様は、意図した訳ではないだろうが実用性もありマイナスと言えない。
      • レッスンの効果が低いというより、流行合わせのレッスンや衣装がオーディション前のパラメーターとしてルーレットのGOOD/BAD比に反映されている効果を感じづらい、リザルト画面で合否結果をブーストされた効果を感じられない演出面の不備と言うほうがシステム上適切かもしれない。
      • リセット技を使いメイン営業だけをこなしてプレイする限りレッスンは無視出来るが、サブ営業まで楽しみつくそうとした場合には、レッスン・振り付けへのパネル積み・アクセサリー積みといった不毛な調整をするしかない点が本質的な設計ミスと言える。せめて流行に合わせて切り替え出来るようにプリセット枠を用意しておくべきであった。
      • ストーリー重視のADVにしたはずが、中途半端に育成要素が残っているためにシナリオをテンポよく楽しめなくなっている。なお、能力値のキャップに達した場合(いわゆるカンスト)はアイドルがその旨を教えてくれる他、週明けにはレッスンが充分かどうかを教えてくれるので、気がつかずに際限なくレッスンを繰り返す無駄はない。
  • ちなみに、テンションについては「ドタキャン」もなく、維持する必要性もほとんどないので意識して管理しなくてもよくなっている。
  • シナリオのコンプリートを阻むシステムの不備。
    • ストーリー展開は基本的にストーリー最初と最後のオーディション以外は「合格するとトゥルーエンドに向かって進むが、2回連続で不合格だとそのアイドルランク時点でのバッドエンド直行」とシンプル。例外的に勝っても負けてもトゥルーエンドに向かう分岐、ある人物を信じるか信じないか営業中の選択での分岐がある*8が、全体をチャートで見渡せない事や回想モードが無いという悪い方向でシリーズを踏襲したせいで、後述のセーブスロット不足と重なりルートの網羅が面倒で周回プレイと付帯するミニゲームの繰り返しに作業感が生じやすい。
    • ストーリー網羅という点ではオーディション開放に必要なメイン営業は特別な事をしなくても順番に出るが、サブ営業を出す条件には攻略本を見ないと気がつきにくいものがあり、せめて周回プレイ時には一度出したサブ営業は無条件で出すとか見ていないサブ営業の存在を確認出来るチャート位は必要だった。
    • バックログや既読スキップ(これはXボタンを押し続けると早送り可能なので全く問題ないが)、「ロード」コマンド(あるいはソフトリセット)などがなく、セーブは3箇所だけで、しかも3人で共用のため、ルート分岐がある本作では明らかに少ない。
  • シナリオ展開とキャラクターの体調、プレイヤーの心理にギャップが生じる場合がある。
    • どの主人公でもゲームの終盤では何かしら重大な壁に突き当たるのだが、プレイヤーがシステムに慣れてくると体調面でのテンションは絶好調の状態をキープしやすくなるのは難易度調整は上手くできているといえるが…
    • その反面、一日が始まる時のコメント楽しげなのにもかかわらず、「営業」や「オーディション」では重い状況におかれ精神面でストレスを抱えるギャップが生じる事になるものの、重いからこそ一服の清涼剤になるという考えもあるし、全編共通のUIと割りきれば問題はない。愛の場合は悩んでいてもお腹はすく元気少女という性格に一致している*9
    • オーディションが90%でも不合格になり、逆に10%でも合格してしまう事がある。万全だったのに不合格でランクを落としたり、運だけで通ったオーディションを褒められてランクが上がるのは、テキスト的なシナリオ展開とは別にプレーヤー心理的に整合性がとれない事になる。ただ、逆転現象は頻発するわけでない(あくまでも見た目通りの確率で抽選されているに過ぎない)し、必死で勝負に来る相手がいたとか、相手も本調子ではなかったなど現実でも起こりうる事ではあるので、あまり問題はない。
  • やりこみ要素としての収集要素の仕様が周回プレイに作業感を生む場合がある。
    • DLCを用意できないから仕方のない面もあるし、有料DLC無しに遊べる評価点とのトレードオフでもあるがアイテムの価値を重く設定しすぎて、ゲーム進行に対して相対的に、衣装やアクセサリ入手のバランスが悪く周回必須になっている。ランダム入手で既に持っているアイテムを引くこともあるので拍車をかける。
    • 『アイマス』は、衣装とアクセサリのコーディネートを楽しむ着せ替えゲームとしての側面があり*10、それはむしろ本作もスペックの限界まで挑戦しているのだが、評価点であるステージモードにて自由なコーディネートを楽しめる程度に衣装・アクセサリを揃える為に無駄な周回が必要になってしまうのは本末転倒である。
    • DSi/LLにおいては救済措置として出現しにくい衣装・アクセサリに関してはQRコードによる取得が可能となっているが、販促の終了と併せて短期間で終わってしまった。衣装を全て取得可能なQRコードさえ用意してあったようだが公開されていれば評価は変わっていたと思われる。
    • 2画面、タッチパネル、カメラ、Wi-Fiランキング、高度な暗号化通信など、DS/DSiの機能を余すところなく使いきっている本作だが、同時期に発売された『ドラクエIX』が掘り起こした「すれちがい通信」、当然だが3DSの「いつの間に通信」には対応していない。これを用いていれば収集・交換要素は楽になっていたのは容易く想像がつくため、3DSでのリメイクが望まれる一因となっている。

総評

発売当初は後述の事実と異なる売り上げ不振などから面白くない作品という風評が先行したが、ゲームの出来は決して悪くなく、現在はシナリオを中心に一定の評価がなされている。その後の作品評価の見直しや関連商品の売り上げの高さに反して、自滅的な販促と供給打ちきりによる機会損失が影響しているため、売上の数字のみを以て本作の内容が悪かった根拠とするには苦しいものがある。

『アイマス』とは切っても切れない関係にある二次創作の現場においても今作のキャラクターたちが十分に市民権を得ている事も、今作がユーザーには黒歴史扱いされていない証であり、765組ではなく876組を創作の中心に据えているユーザーも少なくない。そうしたユーザーからの根強いフィードバックを無視して記録から抹消せず、むしろ定期的にゲームやアニメなどへのゲスト出演させている事からも公式の商業的な評価も決して低いものではないことが窺える。

DLCの追加出費が必要ないため、入手が困難な事を除いては『アイマス』の入門編として悪くない作品である。今では目立った展開が無い、関連商品が少ないというのも新規の「推し(ファン)」や「担当(プロデューサー)」が追いつきやすい利点と考えれば、876プロダクションのアイドルは入門者に間口が広いと言える。



売り上げ不振?

初週の売れ行きが鈍かったこと、ワゴン送りになる一部の大型店舗の写真がゴシップ系ブログを中心に拡散したことで本作を黒歴史に推す動きもあった。様々な要因がもっともらしく指摘されていた。

+ 売り上げ不振の要因とされた点
  • 本作以前の自分の趣味を反映して競いあうプロデュースゲームにこだわる『アイマス』ファンの間で食わず嫌いが先行してしまい、やや様子見された傾向が見られたこと。
    • 前述のジャンル変更や設定の好みの分かれる部分に最後までついていけないプレイヤーがいたのも事実ではあるが、実際の評価が上がるにつれて購入者が増えたと立証するに足るデータは揃っており、十分な結果は出ていると結論付けることは可能。
    • その後の『アイマス』の拡大路線を見ればプロデュース視点といっても『DS』以前と質は様変わりしており、本作が「2nd VISION」の先駆けとして既存シリーズにとらわれない方向性を示した意味は(良くも悪くも)大きい。
  • ライト層の呼び込みを狙ったものの、ある程度『アイマス』シリーズの基礎知識がないとやや入りづらく、プレイしても理解し辛い部分があった。
    • システム上は過去作品の基礎知識を生かせるルールはない。一部サブ営業の出現条件である流行の逆レッスンなどは社長がメールでアドバイスをしてくれるが、むしろ余計な先入観がないほうが発生しやすい。
    • 一方シナリオやキャラクターの設定といった面についても、876プロという従来とは全く別の舞台を用意したのが功を奏した。然程詳しい知識は必要とはされず、精々インターネットを斜め読みして仕入れた情報があれば足りる程度、調べずとも世界観を理解することは可能となっている。
  • 発売時期が『ラブプラス』とバッティングしてしまい、あちらに話題を取られてしまったこと。
    • しかも、事前にファミ通が桜井夢子の人格を捏造して掲載した挑発的な台詞が対立煽りを加熱させ、本作が売上という尺度でゲーム内容や事実を無視してまで叩かれる一因になった。
  • コミュイベントでキャラが3Dではなくなった事やライブシーンでの『SP』よりも見劣りする3Dモデル表現の低下。
    • 『DS』としては相当高水準のグラフィックであるが、どう頑張っても勝負にならない部分よりも複数台を使ったライブ感のような『SP』には出来ない体験の提供や、サイリウムの揺れる客席カメラなど従来のシリーズに無い工夫が凝らされている。
    • ストーリーモードの大半を占めるコミュイベントで無理して3Dを採用しなかった割り切りで、プレイ時間に対して粗いテクスチャを殆ど感じさせずに済み、ストーリーを進めて感情移入が強まると不思議にポリゴンも気にならなくなる。スペックの高いハードでもLive2Dのような技術が採用される事が多々あるのも頷ける。
    • ボイスの収録数も携帯機とは思えないほどで、主人公1キャラあたりの総合ワード数は360版よりも多く充実している。更にサウンドサンプリングも上位機種のDSi/LLや3DSで本作をプレイした場合、性能の余裕から初代やLiteでは実質的に処理落ちしていたグラフィックやサウンド再生が、本来のデータの質で再生されることが判明した。
  • DSの仕様上、有料DLCによる定期的な話題作りと継続的な収入が無いことで、販促の規模が『SP』に比べ短期で終わってしまった。
    • 無料DLCである携帯サイト・各雑誌連動のQRコード配信も発売前から告知されていた期間限定の3ヶ月で終わっていることから、最初から『SP』との衝突を避けたとも考えられる。

しかし実際は、ワゴンの写真は発注を誤った一部の店舗、在庫を大型店舗に集約させたチェーン店の年度末セールのものであり全国的に見られた光景ではなく、2010年には初期出荷本数の大半が市場から消えている。
参考までに、メディアクリエイトの初週消化率から逆算した出荷本数と累計を元に最終的消化率を計算した数字を示す*11

出荷 55,740
初週 30,786 (消化率 55.23%)
2009年 44,408 (251/1000位)
2010年 7,129 (813/1000位)
累計 51,537 (消化率 92.46%)

販売不振のイメージに反して、廉価版、3DSリメイクやWiiUへの移植、VCによる復刻もないためそれなりに高値で維持されている。

  • 5年以上経った今日では、SNS等には手に入りづらい、売っていても昔のゲームなのに中古でも高いという声が多く見られる*12
  • 長期的な需要に対する供給が充分でなかったのは明らかで、自滅的な機会損失を続けている方がよほど問題である。

その他

  • 関連商品の売り上げはシリーズ本流にも負けないレベルに到達していた。
    • 876プロダクションのメンバーのCDは当初伸び悩んだものの、その後作品評価の上昇とともに売り上げをじわじわ伸ばし、最終的には765プロダクションのメンバーのCDと比べても遜色のない売り上げを出した。
    • またオリコンチャートにおいて876プロのCDは、アニメ化によってファンが倍増する以前のゲーム中心のアイマスCDの中では最長の6週連続ランクインを果たしており、平均連続ランクイン記録でも765プロの「Master Artist」が2.5週に対し876プロの「Dream Symphony」が3.3週という記録を打ち立てた。
  • 本作の舞台が876プロになると発表された直後に、『SP』販促当時の公式サイト765pro.jp風のドメイン876pro.jpがファンによって先に押さえられて攻略Wikiにされてしまったことがゴシップ系ブログを中心に話題になったが、その後765pro.jpはアニメ公式の企画ページへの転送を経てリンク切れ、961pro.jpはジュピターが315プロに移籍したことには触れておらず『2』で時間が止まっている。さらに346pro.jpはドメイン転売目的と見られる占有、315pro.jpは取得すらされていない点から、876pro.jpを最初から取得する意思がなく、765pro.jpも広報活動が分散するだけでメリットがないと判断されたと思われる。
    • 本作では、水谷絵理のプロフィール欄に書いてある「まずはググれ?」に従い、Fountain of Ellieを検索すると彼女が書いているという設定のブログがヒットしたが、コミュニティサイト停止にともない読めなくなった*13
  • 本作の3人のアイドルをそれぞれ主人公とした漫画版が『Comic REX』で3本同時連載。アイマスシリーズのコミカライズ作品の中でも非常に良好な評価を得ている。
    • この漫画版3作品は基本的に3人のアイドルが相互に絡むシナリオの場合は共通の展開で進んでいく形となっており、例としては序盤で3人の同期オーディション対決があるのだが、この時は3作品とも涼が勝利した展開で進行している。
    • ちなみに、本作の同期対決は『SP』のプロジェクトフェアリー、『2』の竜宮小町のようにユーザーから反発を受けるような筋書きではなく3人にとってアイドルの自覚とお互いの絆を強くする試練として描かれており評価が高い。
    • また、2011年7月に発売された漫画版の各単行本第3巻限定版には、本作のキャストによるドラマCDが付属している。ドラマCDでは本編で声のなかったキャラにも声がついており、内容・キャスティング共に好評を博した。
  • ただ、外伝的扱いをされてきたため、上記作以外でのコミカライズ作品への出演はあまり行われてはいない。
    • 愛・涼は漫画『アイドルマスターブレイク!』にも一コマだけ登場したが、何故か絵理だけ登場しなかった。
    • 『G4U!』付録の雑誌「アイグラ!!」に掲載された漫画「765niアイマSHOW」に登場した。
  • テレビアニメ『アイドルマスター』以下『アニマス』にも本作の主人公3人がゲストキャラとして登場。ただし本筋にはそれほど関わらない短時間の出演であり、“愛は春香に憧れている”“涼は律子のいとこであり真を師と仰いでいる”といった本作を下地にしたキャラの設定は詳しく触れられていない。
    • そもそも『アニマス』は『2』に近い設定であり、無印の後日談に近い設定である『DS』とは亜美と真美の設定等に食い違いがある。そのうえ本作では春香に地位と実力があり愛を紹介した経緯を考えると765プロ自体が駆け出しでは仮に無印ベースでも“愛は春香に憧れている”設定を捩じ込めば矛盾が拡がるので実現するはずがない。“真を師と仰いでいる”涼の設定も同様である。
    • しかし『G4U!』の付録である雑誌「アイグラ!!」において765プロメンバー3人との対談が収録されており、“涼は律子のいとこである”点は補完されていたり、本作では淡白だった響と愛との交流が深まっていたり、絵理が尾崎プロデューサーの元で活動している点は『2』の世界における876プロの公式設定として興味深い。
  • アイマス関連を中心に、他のゲームへのゲスト出演もたびたび行われている。
    • 本作発売後、他メディアでの展開・客演がほとんどなくファンをヤキモキさせていた時期もあったが、現在はそれなりに活発な動きを見せている。
    • 『2』や『OFA』にはライバルキャラとして登場(『2』ではPS3版のみの有料DLC)。
    • 『シャイニーTV』には本作のキャラたちとその楽曲を収録、ただし有料DLC*14。PS3クオリティの美麗な3Dムービーと、本格的な譜面での音ゲーが楽しめる。
    • 『アイドルマスター シンデレラガールズ』と『アイドルマスター SideM』(秋月涼のみ)にはプロデュース対象アイドルとして登場。『アイドルマスター ミリオンライブ!』でも他アイドルのカードイラスト内に姿が描かれるなど、携帯電話用ソーシャルゲームタイトルにも一通り出演を果たしている。
      特に『SideM』では秋月涼のみだが、コラボ扱いではなくレギュラー格の男性アイドルとして、複数回にわたる新カードのリリース、イベントへの登場、新曲(ユニット曲)の発表など活発な動きを見せている。
      なお、このため結果的にではあるが涼は現時点では本作と765プロ本編、ソーシャル系列とほぼ全てのシリーズと繋がりを持つ唯一のキャラクターとなっている。
      • ただし本作の描写と食い違い・矛盾を見せている描写もあり、直接の続編ではなくパラレル設定と解釈すべきだろう。
      • 後に涼は『アニマス』やアニメ版『シンデレラガールズ』と世界観を共有するアニメ版『SideM』にもカメオ出演しているが、そちらでは315プロに移籍する前であり876プロアイドルとして登場している。
    • 太鼓の達人関連でACの『13』、Wii『2代目』、アイマス曲だけの太鼓の達人VITA『アイマストソング青盤』に"HELLO!!"が収録されている。
    • カードゲーム『ヴァイスシュヴァルツ』のカードとして収録されている。PSP版『ヴァイスシュヴァルツ ポータブル』にもカードとして登場。
  • 本作を担当した製作スタッフのトップ2名は、2010年2月の200人の希望退職募集に応じたと見られバンナムを退社しているのだが、一時期それを本作の評価に結びつけるための無責任なデマが飛び交った。
    • 大前提として、希望退職はバンダイとナムコの経営統合の強化、本作発売1年前のリーマンショックによる娯楽産業の縮小というグループ全体の方針が背景にあり、本作に的を絞ったリストラは行われていない。
    • プロデューサーの“ブンケイP”こと田中文啓氏は本作発売後バンナムを退社し現在『ヴァイスシュヴァルツ』の製作会社ブシロードに在籍、それを「ブシロードに好待遇で引き抜かれた」というのは事実としても只の栄転だが、少なからず『アイマス』に関わってアイマス公式ブログにも寄稿しているほどでバンナムとは円満退社であったことが推察される。
    • ディレクターの“梶岡D(『DS』以前はカメコJ)”こと梶岡俊彦氏に関しては、失業保険の手続きで「説明会のためにハローワーク」としか言っていないにもかかわらず、ゴシップを扱うブログを中心に「ハローワークに通うほどの苦境」や「売上不振の責任を取る為にクビ」等と本作の不振を印象付ける脚色がなされ流布された。ほどなくして同業他社5pb.に移籍している。
    • 2人の退社が原因か「『DS』に関わった全バンナム社員が何故か『1』『L4U!』に関わった社員も全員巻き込んでリストラされた」と言うデマも流れた。もともと本作は外部スタッフが多いことを踏まえれば根拠が無く(前述の希望退職の数字が独り歩きしたのだろうが)、例えば『G4U!』のディレクター村瀬氏は本作のキャラクター演出の中心人物で、その後のPS3の『2』以降のDLCに876プロを登場させるなどしている。
      • 冷静に考えれば一連の退社は半年前であり、この程度のデマは通常ならば一笑に付されるような現実離れしたものではある。しかし既に「『DS』スタッフは責任をとらされクビ」というデマが広く定着していた結果、先述した「9・18事件」直後に「邪魔なスタッフを追い出しファンのことを考えない人物が『2』まで崩壊させた」という批判に再利用される形で流布された時期が存在している。
        この時期は公式とユーザーの信頼関係が完全に崩壊していた事もあり「アイマス公式ならやりかねない」と信じてしまう人物が出るようなナーバスな状況だった事は頭に留めておくべきだろう。
    • 重ねて述べるがこれらは完全に事実から乖離した悪質なデマである為、不用意に踊らされないよう注意されたし。
  • 友利花(旧・落合祐里香/長谷優里奈)演じる萩原雪歩が登場するゲーム作品はこれが最後となった(次作の『2』から浅倉杏美に交代)。
    • この交替について、発表当時は混乱が大きくなることを避けてか、双方の方向性の相違ということになっていたが、5年後の2015年に彼女が精神的・肉体的に消耗していた時期に、当時の事務所の退所が決定していたことが重なって責任が負えないことを理由にマネージャーが決定したと友利花本人が語っている。当然ながら本作の影響は一切無い。
  • ゲームデザインの根本的不備も多々ありながら、DSのハード仕様が足かせになったと言葉を濁しつつ、続編やリメイク・VC(バーチャルコンソール)化を望む声が多い。2016年現在、アニメ後に急成長した市場規模に比べて流通が少なく物理的なパッケージしか存在しないため、年々入手が困難になっている。
    • スペック不足による表現の限界がネックなら、より性能の高いハードなら続編を出せるという期待がされていたが、HDの2作品にゲストでモデルが登場しただけで実現していない。
      • 2画面+タッチパネルのハード仕様にシナリオとシステムが最適化されていることがネックなら、仕様の近い3DSにリメイクが出せると期待されたがこちらも実現していない。
      • 声優のブッキングや流通などがネックなら、既にあるものをVCで出せるとWiiUにDSのVCが実現した際に期待されたがやっぱり実現していない。
      • 10周年記念インタビューにおいて、本作の展開がない理由をプロデューサーの坂上氏が「社内の人材(マンパワー)が不足しているため」と公式見解を説明している。
  • 業界はのちの『2』と共に本作を反面教師にしている節があり、実際ある業界人が開発中だったゲームのヒロインに関して「リストラは無いです。あと男の“娘”が出る事も無いです。」と当時語っている。
  • 後に『SideM』にて涼とは別の「男の娘アイドル」が登場しているが、そちらは自ら望んで女性の服を身に着け、日頃から女子のように振る舞うなど、涼とは根本から異なったキャラとなっている。

最終更新:2020年05月30日 13:58

*1 2014年5月20日にサービスは終了したが、本作はDSi以降の機種ならWPA2による通信に対応していた。

*2 ただし、外伝という位置付けはあくまで本作発売時には765プロ中心の世界しかなかった事、プロデュースで競うシステムしかなかった事との比較であって、別事務所を中心にしてシステムも様々な派生シリーズが増えた現在では外伝とわざわざ強調する意味はない。

*3 舞の年齢が29歳で娘の愛が13歳なので舞が16歳の時に出産した。そのうえ「実はかつて、日本史に残るほどの超トップアイドル」であり、13歳からわずか3年間しか活動しなかったにもかかわらず、未だに伝説として芸能界に語り継がれるほどのチート級実力者である。ただし、同様の実力者は本作以前にドラマCD『Eternal Prism01』に神長瑠衣(声:久川綾)、以後に『OFA』で玲音(声:茅原実里)が存在している。

*4 涼には“桜井夢子”という人物がライバル(ヒロイン?)として深く関わって、いわゆる「公式CP(カップリング)」ができあがっているうえ、涼自身も正体を隠している後ろめたさ、恋愛が目的ではない事から同じ事務所のアイドルに対しても鈍感である。その為プレイヤーが「765のアイドル達が涼と恋仲になるのでは?寝取られるのでは?」という心配を抱く可能性は低い。そのうえ、765のアイドルたちは自分のプロデューサーへの憧れをしつこいくらいアピールしているので、さらなる進展を見出すのはプレイヤー自身の寝取られ願望に他ならない。

*5 「そう、僕だ。」

*6 876プロのアイドルで唯一プロデューサーがついている水谷絵理と尾崎玲子のストーリーは信頼をテーマにしており、プレイヤーの手腕がありつつもポテンシャルの高いアイドルに商業的な成功をもたらす目標以上に大事な存在、アイドルが自立できる一定の成功をしても頼られていくという、アイドルマスターシリーズ全てに通じるプロデューサーの理想の関係がアイドル視点から示唆されている。

*7 765プロのアイドルは既に全員ランクAで幾度も勝ち負けを経験した末に勝ち負けで一喜一憂することがないステージから駆け出しの876プロへアドバイスをしてくれるうえに、日高愛のストーリーで母への対抗心に囚われ、アイドルを目指す理由や歌うことの楽しさを忘れていると天海春香に指摘させることでオーディションの勝敗が全てではない事が強調されている。これで勝ち負けにこだわれば、それは765アイドルを未熟と言っているに等しい。

*8 絵理のコミカライズは、本来バッドエンドに行く選択をしつつ重い展開を回避してトゥルーにいくフォローを入れていて原作以上に綺麗にまとまっているとの評価がある一方、未プレイには罠という評価もある。

*9 愛のコミカライズで登場する「ごはん山盛り太郎」により大食い的なイメージもついた。

*10 アーケード上がり家庭用機の古参プレイヤー中心だった当時の考え方で、視点こそプロデュース側だが自分の色に染める要素はない携帯電話機の『アイマス』シリーズが支持を集める現在では既に歴史的な意味しかない。

*11 エンターブレイン(ファミ通)集計では2009年の段階で1万本上振れしているが、消化率に着目するためメディアクリエイトの数字を採用した。

*12 2014年2月23日のSSA(さいたまスーパーアリーナ)で日高愛(戸松遥)が登場、2016年8月6日には『SideM』における秋月涼の声優に三瓶由布子の続投が決定して、特に携帯電話向け『アイマス』からの新規プレイヤーから注目を集めて需要が増加、一時期のように安価で購入することが一層難しくなった。

*13 現在はファンにより補完されたテキスト部分を読むことが可能なので、まずはググれ。

*14 『シャイニーTV』というソフト自体が、基本無料+楽曲課金式に近い作りとなっている。