Shinobi 3D
【しのび すりーでぃー】
| ジャンル | アクション |  
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| 発売元 | セガ | 
| 開発元 | Griptonite Games | 
| 発売日 | 2011年11月17日 | 
| 定価 | 5,229円 | 
| 判定 | 良作 | 
| 忍シリーズ | 
 
概要
忍シリーズ『Kunoichi -忍-』(2003年)以来、8年振りの3DS専用完全新作。
基本的には3Dグラフィックの2Dアクションだが、立体視を活かした演出もある。
音楽担当は日比野則彦氏。
特徴・評価点
ストーリーモード
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各ステージ10分程度の全8ステージ。ストーリーや演出は実にシンプルであり、あくまでもアクションゲームが主体。
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アーケードゲームを思い起こさせる絶妙なバランスの高難易度。1ステージ目からなかなかの難しさ。
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多くのトライが必要になるが、次第に上がる腕前を実感できるため何度も挑戦したくなる。
 
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ゲーム進行上、3Dによるゲームモードに突入することがある。ジャイロを使用するものもある。
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ボーナスステージのような扱いなのか短い。そのため若干テンポが乱される印象も。
 
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難易度イージーでも安易な強化、敵の弱体化ではなく、残機無限、中継地点の増加という手法をとることによりゲーム性を保っている。
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難易度が上がると敵の配置が増える上に残機がシビアになる(ただし裏技により残機の制限は無くなる) 。
 
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「防御」操作によりほぼ全ての攻撃を防ぐことができる。
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敵の攻撃のタイミングに合わせてボタンを押すというシビアな操作が必要。故に決まった時の爽快感が高い。
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防御からの強力なカウンター攻撃も爽快感を与えてくれる。
 
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操作はシンプルなので複雑な操作を憶える必要はない。
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少ないながらも技を組み合わせることにより、上級者は奥深い攻略ができるようになっている。
 
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攻撃や防御を成功させて行くと得点倍率が上がって行く。
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ダメージを受けるとリセットされてしまう。
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クリアは簡単になったプレイヤーでも、高得点を得るためにはダメージを受けずに倍率を保つ緊張感が生まれる。
 
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実績・解除の要素により、クリア後にもリトライするモチベーションを与えてくれる。
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クリア後は「スコアアタック」モードで各ステージを自由に選んでプレイできる。
チャレンジマップ
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ストーリーモードの各ステージに隠されている「マスターコイン」を取ることで解除される。全8ステージ。
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ワイヤーフレームで構成された単発のステージをスコアアタック形式で攻略する。
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ストーリーモードとは一線を画す高難度。ジャンプテクニックを多く必要とすることになる。
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ゲームオーバー、即再スタートなのでストレスなく挑戦できる。
 
すれちがいチャレンジマップ
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全13ステージ。
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チャレンジマップと同じようにワイヤーフレームで構成されたステージだが、キャラクターが『忍 -SHINOBI-』の主人公ジョー・ムサシ。
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『忍 -SHINOBI-』にちなみ、一撃でゲームオーバーとなる。
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敵も一撃で倒せるようになるが動作やスピードは変わらないためとても難しい。
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ゲームオーバー、即再スタートなのでストレスなく挑戦できる。
 
 
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3DSのすれちがいによりランダムでステージがアンロックされる
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筆者を含め実際にすれちがったことがない者が大半だが、ゲームコインを使うことでもアンロック可能。
 
スコアアタック
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ストーリーモード、チャレンジマップ、すれちがいチャレンジマップ全てでスコアとクリアタイムが記録される。
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スコアによってランクC~Sが付けられる。
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ランク「S」の実績解除があるので是非チャレンジして欲しい。
 
録画機能
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ストーリーモード、チャレンジマップ、すれちがいチャレンジマップ全てで録画が行われる。
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クリアしたとしても、うまいプレイを記録したくて「見せるプレイ」をしたくなる。
 
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ステージクリアすると録画を保存できる。ただし保存できる本数は限られる。
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動画形式で保存されるわけではないのでPCなどで見ることはできない。
賛否両論点
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特徴でもある高難度。
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ミスしてミスしてテクニックを磨いていくというプロセスが必要なので、スイスイ進めたい人には全く合わない。
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特にチャレンジマップはかなり気合を入れて取り組まなければクリアは困難。困難に立ち向かいたいプレイヤーにはたまらないだろう。
 
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ラスボス含め各ステージのボスが弱い
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プレイヤーの腕にもよるが、行動パターンが少ないため攻略は難しくない。
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ただし、ノーダメージで倒すにはそれなりのテクニックが必要。
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ステージ攻略自体が難しいので、ボス戦はこのくらいの難易度でバランスが取れているという意見もある。
 
問題点
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他の作品と比べると見劣りするグラフィック。解像度の荒らさが少し目立つ。しかし動作はなめらか。
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説明不足なストーリー演出、簡易なエンディング 。
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開発者インタビューによるとプレイヤーの想像をかきたてるための演出らしいが…。
 
総評
アーケードアクションを好むプレイヤーにはぴったりのゲームではないだろうか。
高難度でとっつきにくい印象もある本作だが「乗り越えていく楽しさ」「歯応え」を求めているプレイヤーには是非挑戦して欲しい。さまざまなゲームを経験してきた筆者の感想だが、上級者でなければクリアが不可能というほどの難易度ではない。
敵の攻撃を見切ったときの防御をバシバシと決めていくテクニックを手に入れたときは録画機能で保存して見たくなり、高レベルなプレイを記録したいからもっと上手くなりたくなるという相乗効果で楽しみも膨らむ。
ストーリーモードとチャレンジマップとで違うゲーム性があるのでいろいろな楽しみ方ができ、ボリュームもたっぷり。是非クリアするだけでなく、全ステージで「S」ランクを手に入れるまで挑戦してほしい。
グラフィックは少し残念だが、ゲームの良し悪しはグラフィックではないことを体現している。
発売がビッグタイトルにはさまれあまりにも話題にならなかった不遇の作品だが、3DSの代表的アクションゲームとして取り上げても間違いない出来だと評価できる。
最終更新:2021年06月21日 09:47