ヘブンリーシンフォニー
【へぶんりーしんふぉにー】
| ジャンル | レースシミュレーション |  裏を見る
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| 対応機種 | メガCD | 
| 発売・開発元 | セガ・エンタープライゼス フジテレビジョン
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| 発売日 | 1994年4月23日 | 
| 定価 | 7,800円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 周辺機器 | バックアップRAMカートリッジ対応 | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | フジテレビとの共同開発 極限までに拘ったリアルなF1
 F1ファン必須の名作
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概要
セガとフジテレビによる究極のF1ゲーム。1993年に開催されたF1チャンピオンシップを題材とした作品。
フジテレビがデータやF1中継映像を、セガがゲーム部分を担当している。
その完成度の高さからF1ゲームの中では最高傑作との呼び声が高く、今でも熱心なファンが存在する。
評価点
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フジテレビによるF1の実写中継映像によるビジュアルシーンの演出の高さや細かいデータ。
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本作はフジテレビによる協力もあってF1の実写中継映像や1993年に開催されたF1チャンピオンシップのデータ(F1チーム、サーキットコース)等を取り込むなど細かい作りとなっている。
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監修の川井一仁はゲーム中に登場する架空のテストコース「セガパークサーキット」を設計している。
 
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ほぼ、実物に再現した全13チームのF1ドライバー。
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MD版『スーパーモナコGP』『アイルトン・セナ スーパーモナコGP2』ではほぼ架空のF1チームやF1ドライバーだったが、本作では実在のF1チームやF1ドライバーが登場する。
 
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本作の売りでもある「1993モード」が熱い。
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本作で初登場した「1993モード」は1993年のF1チャンピオンシップで実際に起こった出来事をプレイヤーがそのF1ドライバーとなって、その当時の状況を追体験できるモードであり、この演出が高い評価を受けている。
 
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高クオリティのBGM。
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本作のBGMの録音はアメリカで行われ、井上ヨシマサ、井上日徳、久保幹一郎、瀬上純、白津順子、尾形雅史等が参加しており、特に1993モードの演出を高めるBGMが熱い。
 
問題点
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メガドライブのF1レースゲームとしては高難易度となっており、要素がマニアックであるため、初心者にはハードルが高い。
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操作性もシビアなものになり、実在のF1レーサーが登場しているため、難易度はメガドライブで発売された『スーパーモナコGP』『アイルトン・セナ スーパーモナコGP2』よりも厳しい作りとなっている。そのため、F1をより深く知っておかないと、無理ゲー。
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ウィリアムズ、マクラーレン、ベネトン、フェラーリの強豪4チームに関しては、タイムラップを50~40秒台で切らなければ、契約出来なかったりと非常にキツイ。
 
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コーナー毎に矢印が出ない為、サーキットコースをしっかり丸暗記する必要がある。
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特にブラジルGP、モナコGP、ハンガリーGP、ベルギーGP、ポルトガルGP、日本GP、オーストラリアGPが最難関のサーキットコースである。
 
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諸事情の関係でアイルトン・セナだけ登場しない。
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その代り、マクラーレンの赤いヘルメットを被ったF1ドライバーとして登場する同ドライバーだけ、オプション画面で名前を設定することが可能。
 
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対戦プレイが出来ない。
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本作はリアル志向のF1ゲームを目指していたため、これはやむを得ない。
 
総評
まさしくMCDユーザーの必携のRACといっても過言ではない作品。
細かいところまでこだわって「リアル志向」のF1ゲームを作っている姿勢は後にも先にもなかったゲームである。
余談
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本作でウィリアムズFW15C、「セガ・パークサーキット」、ヨーロッパGPでは看板の絵としてソニックシリーズのソニック・ザ・ヘッジホッグやマイルス・テイルス・パウワーがゲスト出演している。
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これは1993年のキャノン・ウィリアムズ・ルノーのサブスポンサーがセガという事も関連している。
 
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CMのナレーションとサーキットの解説は「TOKIO HOT 100」のナビゲーター、クリス・ペプラーが担当している。
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本作発売の1週間後、F1界の歴史的大事件として今現在も5本の指に入るであろうアイルトン・セナの事故死などの「イモラの悲劇」が発生している。
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海外版タイトルは「Formula One World Championship: Beyond the Limit」。北米向けパッケージ写真には本作の時代設定と異なる1980年代のマクラーレンの車両が使われている。
最終更新:2021年11月21日 18:01