このページでは、『ONE ~輝く季節へ~』とPS移植版『輝く季節へ』を紹介する。(判定は共に「なし」)
【わん かがやくきせつへ】
ジャンル | 恋愛AVG | ![]() |
対応機種 |
Windows 95(初版) Windows 95/98(廉価再販) Windows 98~XP(フルボイス版) Windows 98~Vista(Vista動作確認版) |
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発売・開発元 |
Tactics(初版/再販) ネクストン(フルボイス版/Vista動作確認版) |
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発売日 | 1998年5月29日(初版) | |
定価 | 7,800円(初版) | |
レーティング | アダルトゲーム | |
廉価版 | メモリアルセレクション:2000年9月14日/3,800円(税別) | |
配信 | 2010年6月15日/2,880円 | |
判定 | なし | |
ポイント |
恋愛ゲームの転換点とも言われている 「泣きゲー」の元祖と呼ばれている作品 一部癖が強いものの後発の名作に劣らぬ、魅力的なシナリオとキャラ |
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Key関連作品 |
株式会社ネクストンのアダルトゲームブランド「Tactics」の3作目にあたる恋愛アドベンチャーゲーム。
「心に届くADV第2弾」として企画、開発された(ちなみに第1弾にあたる『MOON.』は表面上は鬼畜系やカルト系の作品になっている)。
後に「Key」を立ち上げることになるスタッフ達が作った作品であり、特にその方面で有名。
当時人気を博していた『To Heart』(Leaf)の後追い的な要素を持っていて、
いわゆる学園物で、システムはテキストを読みつつ、時折発生する選択肢を選んで分岐するものになっている。
1998年、冬。
普通の学生であったオレの中に、不意にもうひとつの世界が生まれる。
それはしんしんと積もる雪のように、ゆっくりと日常を埋(うず)めてゆく。
そのときになって初めて、気づいたこと。
繰り返す日常の中にある変わりないもの。
いつでもそこにある見慣れた風景。
好きだったことさえ気づかなかった、大好きな人の温もり。
すべてが自分をこの世界に繋ぎ止めていてくれるものとして存在している。
その絆を、そして大切な人を、初めて求めようとした瞬間だった。
時は巡り、やがて季節は陽光に輝きだす。
そのときオレはどんな世界に立ち、そして誰がこの手を握ってくれているのだろうか。
(公式サイトから引用)
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+ | ネタバレ要素があるので未プレイの方は注意。クリックで開閉。 |
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本作の様なギャグを交えた日常パート、ヒロインとの絆を深めるパート、破局の予感を漂わせながらも最後にはハッピーエンドという構図は「泣きゲー」あるいはシナリオ重視型恋愛ゲームの基礎となった。
普通の現代世界を舞台にしたエロゲーでありながら、そっち方面どころか日常や恋愛以外の物事に焦点を強く当てているという面が特徴的(*5)で、『ToHeart』の存在も大きいが恋愛以外のシナリオを重視したエロゲー・ギャルゲーの先駆け的存在とも言える(*6)。
推理物では無い通常の物語で謎を作り、想像の余地を多く残す手法(※手抜きではない)についても同様のことが言え、直接間接問わず業界に与えた影響は大きいと思われる。(この点は特にKanonで話題となった)
「泣きゲーの元祖」と呼ばれるだけあって、当時としては珍しい発想だけが評価されている訳ではなく作品自体の評価も高く、根強い人気がある。
例えば「Key」の作品やシナリオ重視型のADV、他にもキャラゲーなどが好きなら安定してお勧めできる作品である。
【かがやくきせつへ】
ジャンル | 恋愛アドベンチャー | ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
発売元 | KID | |
発売日 | 1999年4月1日 | |
定価 | 6,800円(税別) | |
判定 | なし | |
ポイント |
蛇足で微妙な追加CG 規制部分の改変・追加部分も微妙 黒歴史の追加ヒロイン 元シナリオの改変はほぼない |
ファンから「Key」関連作として扱われている『ONE ~輝く季節へ~』のPS移植版。
ただし、移植時に「Tactics」に残っていたのはプロデューサーのYET11(吉沢務)氏のみであり、他の主要スタッフは全員「Key」に移っている。
タイトルが変更されたのは、PSにおいて既に『ONE』というゲームが発売されていた為である。
+ | なつきシナリオ詳細(ネタバレ有り) |
バックログ機能追加とセーブ数の増加は大きな長所なのだが、表示方式変更の改悪が響いて(ハードの違いを考慮しても)利便性が増しているとは言い難い。
それら以外は大小は別として劣化要素となっているものが多い。
中でも「原作CGから浮いている追加CG」と「清水なつき」はその最たるものであり、完全になかった物とされることが多い。
追加CGと清水なつきの事情、自主規制部分があるということを分かっているなら、ベタ移植に近いまずまず無難な出来なので、PS版から入るのも悪くはないだろう。
*1 名前の変更が可能。
*2 テキストをよく読むとある程度の年齢が推測できるのだが、その辺をつっこむとどうにも年齢的にマズイ事になるため。
*3 ファンからは(「カレー先輩」と呼ばれた『月姫』のシエルに先駆けたカレー好き先輩キャラなので)「元祖カレー先輩」とも呼ばれている。
*4 ただし、浩平は共通ルート時点から癖が強い上に世話焼きでもあるので、麻枝氏と久弥氏の浩平の両方を比べて違和感を覚えるほどのものではない。
*5 主人公とヒロイン達の設定に至っては安易に真似出来るものでは無いせいか、未だに埋没していない。
*6 そういうのが全く無かった訳では無いし『MOON.』でも似たことが言えるのだが、『ONE』『Kanon』以前はあまり勢いがなかった。
*7 一介のゲームとして見るとそこまで悪くはないが特に良いという評価もされていない。ONE2という非常に話題性に溢れたタイトルを使っても埋没気味なので他のタイトルにしていたら完全に他作品の中に埋没していたと思われる、そんなゲーム。
*8 企画段階での「えいえんのせかい」は「クライマックスを演出するための舞台装置である」という言い回しやスタッフの退社の経緯など。
*9 第三者からすると確たる証拠がない為。