SIMPLE2000シリーズ Vol.117 THE 零戦
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむひゃくじゅうなな ざ ぜろせん】
| ジャンル | 3Dフライトシューティング |  
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| 対応機種 | プレイステーション2 | 
| 発売元 | D3パブリッシャー | 
| 開発 | IML ENTERTAINMENT BIT TOWN
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| 発売日 | 2007年5月10日 | 
| 定価 | 2,000円(税別) | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 『THE 宇宙大戦争』と比べて単調なゲームに システム流用すれども改善せず
 ワンパターンなボイス演出
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| SIMPLE2000シリーズ | 
 
概要
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SIMPLE2000シリーズで発売された3Dフライトシューティング。
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太平洋戦争をモチーフに日米両方の立場から戦闘機パイロットとして戦っていく。
特徴的なシステム
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必殺技モード
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必殺技ゲージが溜まっているときにL1とR1を同時押しすることで発動。
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パワーブースト:発動中はエンジン出力が倍になる。
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カミカゼアタック:全ての敵に体当たりでダメージを与え、自分にも少しダメージが入る。
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ホーミングハント:敵機をロックオンすると、自機がミサイルのように敵後方に喰らいつく。
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マルチロックボム:最大8つの地上目標に爆弾や魚雷を連続発射する。
 
 
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ホットスワップ機能
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戦闘中に△ボタンを押すことで、同時に出撃している友軍機に操作を切り替えることができる。
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プレイヤー機は爆撃装備にしておいて、ドッグファイトしたくなったときに友軍機に切り替えるなどするための機能。
 
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時間・天候の設定
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一度クリアしたステージは再プレイするときに時間帯と天候を変更可能。
 
評価点
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やりやすくなったドッグファイト
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『THE 宇宙大戦争』と比べて敵機の動きはシンプルになり、かなり機銃を当てやすくなった。
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敵の耐久力も低めで、次々と撃墜したときには爽快感がある。
 
問題点
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『THE 宇宙大戦争』と同じくインターフェースが悪い
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敵との距離や種類の表示がなく、ロックオンしているかどうかも確認しづらい。
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メインの武装は機銃であるため、距離が把握できないのはかなりの足かせになっている。
 
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リアリティがない
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零戦が爆装まではともかく雷装、しかも両翼に一基ずつ懸吊する。バランスなんて飾りですよ。
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爆弾や魚雷やロケット弾はほとんどミサイル同然。ロックオンして発射する。
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速度が異様に遅い。時速500km以上で飛んでいるとは思えないスローモーさ。
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ちなみに零戦は本来加速力と旋回力に特化した戦闘機であり、一気に懐に潜り込んで機銃で仕留める格闘戦主眼の機体だったのでそんな重武装が出来るわけがないのだが…。
 というか紙装甲で発動機の出力も加速に全振りしているような機体でそんなこと出来るのか…?
 
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単調なステージ
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敵機を全滅させるか地上目標を全滅させるかのステージばかりでメリハリがない。
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ステージ総数すら『THE 宇宙大戦争』から減少している。
 
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ボイス演出がしょぼい
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セリフのパターンが少なく、同じミッションで聞き飽きるレベルで同じセリフを聞く事になる。オメガ11もびっくり。
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セリフそのものにガンダムなどのパロディやネタセリフがあり、ゲームの舞台とミスマッチである。
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具体的には「ザコとは違うのだよ、ザコとはっ!」や「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ…」といったものがある。
 
 
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SEに迫力が無い
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機銃の音はタタタタという軽い音、爆発音もパン!という紙を指ではじいたような音で気が抜けてしまう。
 
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特に使い道のないホットスワップ機能
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操作する機体を変えてもどこにいる機体なのかすぐにわからないため、戦況把握が困難。
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操作が移った機体がそれまでに受けていたダメージはそのままなので、ホットスワップしたら瀕死だったということもある。
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クリアのために必須という場面はない。
 
総評
『THE 宇宙大戦争』からシステムを流用したのだが、抱えていた問題点はそのまま残り、ゲームの題材が変わったことで余計な問題点すら生んでしまっている。
低価格帯の3DSTGとしてもかなり劣る出来である。ネタにできる要素はボイスぐらいであり、あえて買う意義を見出すのは難しいだろう。
最終更新:2022年12月22日 19:35