VALKYRIE DRIVE -BHIKKHUNI-
【う”ぁるきりーどらいう” びくに】
ジャンル
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攻撃的爆乳ハイパーバトル
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対応機種
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プレイステーション・ヴィータ Windows7~10
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発売元
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PSV:マーベラス Win:XSEED、Marvelous USA, Inc.
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開発元
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メテオライズ
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発売日
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【PSV】2015年12月10日 【Bikini Party Edition】2017年1月12日 【Win】2017年6月21日
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定価
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【PSV】 通常版:6,980円 限定版:8,480円 DL版:6,300円 Bikini Party Edition パッケージ版:4,980円 Bikini Party Edition DL版:4,611円 【Win】 Steam版:2,980円 Complete Edition版:3,980円
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プレイ人数
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1~4人
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レーティング
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CERO:D(17歳以上対象)
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判定
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なし
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概要
閃乱カグラシリーズに続くマーベラスの「爆乳ハイパーバトル」作品。
メディアミックスコンテンツ『VALKYRIE DRIVE』のコンシューマーゲーム編に当たる作品であり、アニメ編『VALKYRIE DRIVE MERMAID』、スマートフォン編『VALKYRIE DRIVE SIREN』とは異なる人工島が舞台になっている。
開発元は変わったが、ウリであったセクシー路線は健在。また、その要素がゲーム性にしっかり組み込まれている。
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オリエンタルな雰囲気とボリューミーなストーリー
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アニメ『MERMAID』は中世西洋モチーフだったが、本作の舞台であるビクニ島は和や東洋の色が強い。
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主人公たちを導く先生たちも、名前は五大明王から、見た目は東西南北の四神をイメージさせるものになっている。
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ステージ数は公式サイトでもそのボリュームは強調されている。またゲーム全体でも、オンライン限定の「大乱闘」など様々なシチュエーションが用意されている。
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「攻撃的」な戦闘
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×ボタン長押しによるチャージダッシュ「ファントム」が加わり、戦闘速度が向上。周囲の敵を巻き込みながら強引に高速移動し、ファントムを交えたコンボには攻撃力にボーナスもつくため、かなり派手なアクションをくり広げられる。
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他の動作をしながらでもチャージ出来るため「ファントムで接近→切り上げ攻撃で浮かせる→追撃しつつチャージしてもう一度ファントム→…」という流れるような連続攻撃も可能。空中で通常攻撃コンボを最後まで入れると地面への叩き付け攻撃になるが、そこまで繋がずファントムや切り上げで自由を奪い続ける戦法が有効となる。
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本作の登場人物は全員「VRウイルス」というリブレイターにもエクスターにもなれる特殊なヴァルキリーという設定により、全員がプレイアブルでありタッグの組み合わせも自由。ストーリー上は固定タッグだが、一度クリアしてしまえばセレクトが解禁される。またレベルで大きく能力が上がるため、誰で戦っても詰まるということはない。
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最初期は演出が今ひとつ地味だったが、パッチ公開後は目に見えて演出がド派手に。ただし、それが後述する問題点にも繋がってくる。
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セクシー要素が単なる自己満足でなくなった
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カグラシリーズではパイタッチ回数がゲームに与える影響がトロフィー取得程度だったが、本作ではボディタッチによっておっぱいレベルを上げることで、ステージ中の「キーパー」を介して隠し部屋に入ることができるようになる。
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プレイヤーキャラクターの状態によってステージクリア後のアドベンチャーパートの内容が変化する
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アクションパート中でプレイヤーキャラクターの体力の残量と衣装の状態によってステージクリアするとアドベンチャーパートの会話内容が変化するが、一度余裕でクリアしてからレベルを上げすぎると苦戦した状態でクリアするのが困難である。
評価点
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序盤に限ってはシリアスにもギャグにも振り切らないバランスよいシナリオ
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存在自体がギャグのような満腹丸ちゃんのようなキャラもいるのだが、決してただバカエロなだけではなくシリアスすぎもしない。『閃乱カグラシリーズ』の系譜を継いでいると言える。アニメとは雰囲気がかなり異なるが。
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ただし、一部キャラクターはどうしても賛否が分かれてしまっている。
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プレイ感覚はかなり爽快
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上記のとおりかなりの高速バトルで、しかも揺れて脱げる。そして触れる。今回も衣装部屋での衣装破壊は「挟んで両側からシゴく」というもの。これも『閃乱カグラシリーズ』譲り。
問題点
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かなりバグが多く、パッチファイルも巨大
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プロローグシーンが挿入されない
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V1.00だと、初回プレイでストーリーモードを開始したときにプロローグシーンが挿入されず、いきなり会話パートが始まり、そのままエンディングまでゲームが続行してしまい、ストーリーの大まかな流れが分からない。これはV1.01以降で修正された。
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コミュニケーションルームで自分の好みのキャラに好きな衣装を着せポーズを付けることができない
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レベルアップしても攻撃技が増えない
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『閃乱カグラシリーズ』のようにエクスターのレベルが上昇しても攻撃技の種類が増加しないも不便。
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Drive(Chaos)17が出現しない
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アップデート後にDrive16までSSランクでクリアし続けるとDrive(Order)17のみが出現してDrive(Chaos)17だけが出現しないようになっている。
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中盤以降のシナリオ展開がひどい(特にCHAOSルート)
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序盤は少年漫画のような「対立していた同級生と戦いを通じて分かり合う」という王道展開なのだが、中盤で島の秘密が明かされた頃から主人公がおかしくなり
相手「外に出るために結界を壊せばあなたの妹や友達も含めて同級生数千人が実験動物や生体兵器にされてしまう。そんなの嫌! 私がみんなを守る!!」
主人公「それでも私は家族に会いたいの。邪魔しないで」
こんな押し問答を何度も繰り返しながらプレイヤーは妹や友達、四神と呼ばれる大型ボスと何度も戦うことになる。
主人公の動機がどう考えてもただのワガママであり、感情移入することが難しい、むしろ主人公を倒したい、という意見もある。
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例えるなら「感染症隔離病棟の患者が施設を破壊して脱走しようとしている」状況であり、プレイヤーは脱走する側である。
敗北してゲームオーバーになったほうがハッピーエンドではないだろうか
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そして、パートナーとの精神的な絆の結びつきが強くなるほどヴァルキリーとしてパワーアップする、という設定であるはずなのだが
主人公「他の人達が死ぬよりも辛い目に遭うのは分かってるけど、それでも私は結界を壊して家族に会いたいよ。やっぱり間違ってるのかな、迷っちゃうよ」
パートナー「そうなったら困るけど、定期テストで恩義があるからとりあえず協力してやる」
この精神状態で四神に挑み、以前は信頼する妹と全力かつ万全の状態で挑んで装甲に傷1つをつけるのがやっとだった四神を、なぜか次々と撃破してしまう。
パートナーとの絆はどこに行った
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そして立ちふさがる友達や四神を文字通り力ずくで倒し、最終的には結界を壊し「私達の戦いはこれからよ」状態で終わる。ひどい。
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全キャラクターのモーションが一部汎用
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移動、攻撃などのモーションは各キャラクター専用だがジャンプ、回避、ファントム、敗北シーンにおけるモーションが全キャラクターで汎用として使われているのが紛らわしい。
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倫花が途中で使用不可能になる
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ゲームを進めてDrive8のCパートをクリアすると神楽坂倫花がプレイアブルキャラクターとしての使用が不可能になってしまう。
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VR-ウイルスが治療されないまま終わる
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本来の目的であるVR-ウイルスの治療がエンディングまでゲームを進めても治療されないまま終わってしまうのが残念。
賛否両論点
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システム的にやや詰めが甘い。
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攻撃が基本□と○なので、それを押しつつ×だけ押しっぱなしというのはお世辞にも操作性がよろしくない。せめてRあたりに振り分けてくれれば…。しかしPS系列機にはキーコンフィグがないので叶わぬ夢。
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ダイニングルームでのハート獲得が一回につき一個なので、一気にステージをクリアし続けて好感度が溜まっている場合は何度もキャラチェンジや出入りを繰り返す必要がある。
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全員分取ったと思ってメインメニューへ行き、その直後にダイニングルームにハートが付いていたときはかなり煩わしい。
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また演出は上記のとおりに派手で格好いいが、その分視認性などがやや犠牲になっている。さらにチャージダッシュを入れた為か通常のダッシュがなく、ステージ内を移動する際には地味に不便。
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他にもロックオンの仕様など、痒い所にピンポイントで手が届かない惜しさがある。一つ一つはたいしたことないのだが…。
総評
閃乱カグラの系譜を受け継ぐメディアミックスの正統派おっぱいバトルアクション。
大ボリュームで遊び応えはあるが、細かい部分がまたしても気にかかってなかなか良作と言い辛い惜しい作品。
もし閲覧者諸氏がおっぱいとアクションと微百合を愛する紳士であれば、是非に。
現在では本作にあった不満点を解消して追加要素を加え、『Skyrim』でよく使われた公式MODとVRに対応したPS4版およびスイッチ版と続編の発売を望む声が根強いが、メインシナリオライターの松智洋が2016年5月2日に死去したため、続編などの制作が難しくなっている。
余談
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各キャラクターの衣装が学校の制服のようなものであるが、ヴァイオラと満腹丸ちゃんは例外である。
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ORDERルートのラスボスが何故か月影小春。
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月影小春の目的は神楽坂倫花たちを危ない橋に渡らせないという事である。
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2017年1月12日に全てのDLCが収録されたBikini Party Editionが発売され、2017年6月21日にはSteam版も配信が開始された。
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新規追加DLCの水着の名称が「LORELEI」と「OTOHIME」という、アニメ版での舞台「MERMAID」、ソーシャル版での舞台「SIREN」、ゲーム版での舞台「BHIKKHUNI」と関連性のある名前。
最終更新:2020年03月01日 13:24