【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ】
ジャンル | オープンワールドRPG | |
対応機種 |
プレイステーション3 Xbox 360 Windows XP/Vista/7 |
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発売元 | Bethesda Softworks | |
開発元 | Bethesda GameStudio | |
発売日 |
【PS3/360】2011年12月8日 【Win】2012年1月26日 |
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定価 | 7,980円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
備考 |
360版はアップデートでKinectに対応 Win版はSteamのアカウントが必要 |
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レーティング | CERO:Z(18才以上のみ対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント | 日本ローカライズ担当:ZeniMax Asia | |
The Elder Scrollsシリーズ |
オブリビオンの争乱によってセプティム王朝に終止符を打たれた帝国は、その後百年余りにわたって属国の離反とサルモールとの大戦により勢力を衰えさせていた。
とりわけスカイリムの地ではその爪痕の1つである信仰の規制に激しい反発が巻き起こっており、上級王トリグが首長の1人・ウルフリックに殺害されたことで、内戦の勃発はもはや時間の問題と思われた。
そんな中、帝国軍のテュリウス将軍はスカイリム国境付近で反帝国派ストームクローク軍と、それを率いるウルフリックの捕縛に成功する。
トリグの死から数年後、第4紀201年。スカイリムの国境でたまたまウルフリック捕縛の場に居合わせたあなたは巻きこまれる形で逮捕され、同じ馬車でヘルゲンへと護送されていた。
そして半ばとばっちりで処刑されそうになった正にその時、黒いドラゴンが突如飛来し、ヘルゲンを火の海に変えてしまった。
その混乱でストームクロークたちともども処刑を免れたあなたは自由の身となったが、古のドラゴン達の復活により混迷を極めるスカイリムはさらなる脅威に晒されようとしていた。
高い自由度と緻密な世界設定でコアなファンを持つファンタジーRPGである『The Elder Scrolls』シリーズの第5作。
前作から200年以上経過した第4紀201年で、大陸北部地方・スカイリムが舞台となる。
メインシナリオは、プレイヤーが時空の竜神の祝福を受けた存在 「ドラゴンボーン(*1)」であることが明らかになり、「声の道」を修める隠者の一団・グレイビアードや素性を隠して生きていたドラゴンスレイヤーとの出会いを経て、ドラゴンを蘇らせる「世界を喰らう者」こと黒竜アルドゥインに挑むというもの。
竜は神々に連なる長命で力ある存在として重厚に描かれ、プレイヤーを導く老賢者のような竜も登場する。
そのストーリーとは別個に、盗賊ギルドや暗殺者集団への加入、魔法大学への入学、山賊の討伐、一般人から神々にまで到る幅広い層からの頼まれ事など、無数のクエストが用意されており、それらをいつ行うも掛け持ちするもプレイヤーの自由。
オーロラ、流氷、針葉樹林など寒冷地らしいロケーションと、古代墓地や失われた種族の遺跡などのファンタジー要素を満載した広大なマップ。
そして、そこで生活する数々のNPCは異世界を旅する気分を大いに盛り上げてくれる。
一度行ったロケーションポイントに高速移動できる「ファストトラベル」機能も健在。
前作『Oblivion』からゲームエンジンを大幅に改修し「Creation Engine」として実装。
さらに『Oblivion』と同じゲームエンジンの兄弟作『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』の要素も多数取り入れられたうえでアレンジされている。
ステータスの簡素化
スキルツリーとPerk
戦闘スタイル
特殊能力
その他の戦闘要素
+ | DLCの紹介 |
+ | 竜語の翻訳 |
アクの強いキャラクター造形
ロケーションの少なさ
その他の賛否両論点
バグとフリーズ
もはやシリーズの悪い伝統であるバグ、フリーズは今作でも残念ながら健在。
かゆいところに手が届かないUI
PS3版のみ発生する致命的なラグ
従者(フォロワー)の問題点
質の低い翻訳
+ | 会話のドッジボール例~メインクエスト序盤編~ |
戦闘バランス
シリーズ物の宿命か、この作品も前作『Oblivion』と比較されることが多い。
いつでもどこにでも現れるドラゴン
+ | ネタバレ注意 |
自由度を許容するシステムの受け皿がシンプルにまとまりつつも広くなったことで、美しい景色と心躍る冒険が待ち受ける広大なフィールドを気分の向くまま冒険する楽しさは格別に。
「キャラクターになりきって遊ぶ」という、本来の意味でのRPGの1つの完成形とも言える。
ただしゲームの持つ世界観や雰囲気に没入できず、かつ据置機版ユーザーなどMOD導入ができない場合には、難点で上げた問題点の数々が襲いかかる。
そういう意味で本作は、短所を埋めることで手堅くまとまるのではなく、これまでと同じく長所を出来る限り伸ばす一点突破戦法で評価を勝ち取った、やや癖の強いゲームと言える。
【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ すぺしゃる えでぃしょん】
2016年のE3で発表された『Skyrim』のリマスター版。通称SE版(*29)。
ただのリマスターではなく、PS4/Oneでも公認MODが扱えるようになっているのが最大の特徴。
名作RPG『Skyrim』がより美しく楽しめる上に、家庭用機でもMODが導入可能に。
すでにオリジナルでMODを入れまくって遊び尽くした、という人には魅力はないかもしれない。
だが、今から『Skyrim』を遊びたい、MODを気軽に体験してみたいという人であればこちらのSE版を手に取ることになるだろう。
【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ】
Nintendo Switch初報PVの中で明らかにされた名作RPG『Skyrim』の移植作。
SE版をベースにSSAOの削除やMOD非対応などでSwitchへの最適化が施されている。
すでに発売から7年経っているが、今遊んでも充分楽しめる名作RPG。
バニラを手軽に遊びたい既プレイ者や、これから『The Elder Scrolls』シリーズに初めて触れる初心者にはオススメできる選択肢であろう。
【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ ぶいあーる】
ジャンル | オープンワールドVRRPG | |
対応機種 |
プレイステーション4 (PlayStation VR) Windows (Steam VR) |
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対応VRヘッドセット |
HTC Vive Oculus Rift/Quest (*33) Valve Index Windows Mixed Reality |
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発売元 | Bethesda Softworks | |
開発元 | Bethesda GameStudio | |
発売日 |
【PS4】2017年12月14日 【Win】2018年4月3日 |
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定価 | 7,980円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:Z(18才以上のみ対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
本家リリースとは別バージョン ベセスダのVR作品で唯一Oculus対応 |
SteamVR及びPSVRに向けたVR対応版。
通常版の原作とは別なので、遊びたい場合はVR版を別で買い直さなければいけない。
発売からかなり経っているが、VRに対応したことでまた新たに蘇った一品。
VRを購入したばかりの既プレイ者や、遊びたいVRタイトル不足に悩むVRプレーヤーが本作に初めて触れる初心者にはオススメできる選択肢であろう。
【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ あにばーさりー えでぃしょん】
オリジナル版発売10周年記念作品。日本語版はダウンロード専売で、海外でもパッケージ販売はPS4/One版のみとなっている。
3つのDLCである「Dawnguard」「Hearthfire」「Dragonborn」はもちろんのこと、2021年11月11日までに公開されたCreation Clubコンテンツ(*36)を含む500にも及ぶ追加コンテンツをパッケージした決定版。
未だに世界中の人々を惹きつける魅力を持つ『Skyrim』発売から10年の集大成となる決定版。
まだ遊んだことのない人はもちろん、既プレイでもサバイバルモードや新アイテムなど新鮮な気持ちで遊べるので、次回作まで遊んでおくのにちょうどいいかもしれない。
*1 竜神アカトシュの守護を受けて稀に生まれる人間を「ドラゴンボーン」と呼ぶが、前作までの帝国(ミード朝)もそれとは別にアカトシュの守護を受ける契約をしていた。よって過去のミード帝もドラゴンボーンと呼ばれることはあったがあくまで本作主人公のドラゴンボーンとは別物かつ、その守護する契約も終了している。
*2 前作では腕力・知力・気力・速度・敏捷・持久力・魅力・運の8つのステータスが対応スキルの上昇値やキャラクターの属性に合わせて複雑に成長し、それを元にマジカや体力、スタミナと言った要素が成長した。要するに思い通りのステータスのキャラクターを作ろうとすると、プレイ方針が縛られて大変な苦労を要した。
*3 前作ではレベルアップできるタイミングが完全に任意ではなく、スキルを上げすぎると成長ボーナスが不十分なままレベルアップしたり、成長ボーナスが切り捨てられたりした。さらに得意分野に設定したスキルは簡単に上がりすぎるうえ経験値も損するので、魔法特化キャラを作るとスキルだけが高く能力値が不十分な微妙なキャラに育ったりした。
*4 通常の人間でもシャウトの習得は可能だが、一語ごとに長い年月を厳しい修行に費やすことになるという設定。
*5 同DLCでは同時に吸血鬼も強化されたので風当たりは厳しいが。
*6 元々「邪神が人々を苦しめる疫病として生み出した」という設定で、特殊な魔法などを使うことが出来るが火に極端に弱くなる上、日中は外に出るだけで大ダメージを受け、さらに最も強い形態まで進化すると問答無用で市民から攻撃され、それを回避するために誰かの血を吸い病状を回復させると弱体化してしまうという踏んだり蹴ったりな仕様だった。
*7 素材のほとんどが無料で調達でき、体力とスタミナをリアルで最大十数分間常時微回復し続ける上に、飲んだ分だけ効果が重複する「野菜スープ」など、バニラ版で恐ろしく便利な効果を持つ物もあるにはあるが。
*8 ムアイクとは「開発の都合によって、実装されなかったことやゲームシリーズ中に生じた矛盾点を皮肉って話す」という自虐ネタキャラである。つまり、これは子供NPCがノルド種族しか実装できなかったのはメタ的に何らかの理由があったことを示唆している。
*9 ロード時のTIPSでは、「竜語(シャウト)を投げ掛け合うドラゴン同士の戦いは生命を懸けた議論である」といった説明がされる。この世界の竜が知恵ある重厚な存在であることを示す設定である。「Yol Toor Shul (「炎・業火・太陽」の意。炎の奔流を繰り出す「ファイアブレス」のシャウト)」と叫び合うのを「議論」と呼べるかはさて措き。
*10 実際、バグフィックスMODの配布も定例化してしまっている。
*11 アイテム名が判明する前はまとめられており、アイテム欄の負担にならず、判明後も事前に集めた分はまとめられたまま。
*12 初期装備としてプレイヤーが取得できない弓と矢を装備しているのが原因。
*13 ただ、正面からゴリラと呼ぶのは危険なので「ゴリディアさん」等と呼ばれたりする。
*14 本作に登場する種族の一種。本作の舞台であるスカイリム地方出身の種族であり、高潔と武勇を尊ぶ。従ってこの誤訳はとんでもなく失礼な言い回しである。
*15 前作までハイエルフの種族特性として魔法の親和性が高い=ダメージを受けやすいが高い魔力を扱えるという設定があったため、それを踏襲していると思われる。
*16 逆に弱体化する薬などを飲んで威力を上げることも可能と言えば可能だが。
*17 相手に気取られていない状態で攻撃すると与ダメージ倍増。
*18 前作においては、今作で達人レベルまで育成しないとできない魔法効果の重ねがけが簡単にでき、講呪も「詠唱者に炎ダメージを与えながら50フィートの照明効果、さらに水上歩行も可能になる魔法」といった訳のわからない魔法を作ることも可能で、ネタプレイに不自由しなかった。
*19 おまえの国では売らないの略で、国毎のCSハードなどの利権を理由に一切発売されない現象。日本ではセガやバンナムのソフトを中心に増加の一途。
*20 初めてゼニアジ名義で販売した『RAGE』のWin版でも似たアナウンスをしていた。
*21 従来の日本語版の音声やテキストを英語のそれに上書き移植や、新方式と呼ばれる日本語版に英語版実行ファイルを移植する。
*22 岩本けい氏がラジオインタビュー等で語った所によると「日本は日本でやれ」とある種突き放した部分もあったらしい。日本市場ではそこまで売れないのが原因かもしれないが…。
*23 一例として、最も多用されるであろうホワイトランの自宅は、アップグレード費用込みでも7000Gを超えない。
*24 従来はESPファイルに入っていた字幕がテキスト専用フォルダーから読み込む形になる場合がある。この場合、MOD側に対応言語のファイルが無いとCTDしてしまう。
*25 力・バランス・押すの単語で「揺るぎなき力」を意味し、対象を吹き飛ばす効果があるシャウト。メインクエスト=正規ルートでは最初に習得できる。
*26 国内の発売が来年に延期される事を暗喩している、もしくは年末年始の休みは『Skyrim』をどっぷり楽しむのだ! という公式からのメッセージである、など。
*27 日本語版の字幕とボイスでは正確には「膝に矢を受けてしまって…」なのだが。
*28 『Starfield』発売直前に『VI』の開発が初期段階に入ったと公式にアナウンスされている。
*29 オリジナルは全DLC同梱パックの名前からそのままとって「LE (Legendary Edition)版」と呼ばれ、現在では新規購入は事実上不可能になっている。
*30 特に多くのMODを動かすエンジンとも言えるSKSEなどが最新版更新直後は非対応≒連動したMODがすべて非対応 → 結果としてほとんど動かない…と言った場合も。
*31 要するにゲーム内になかった新しい装備といったMODは不可能。
*32 大雑把に言うと「大手サイトにある」MODでも移植されているのは1/3くらいの印象。
*33 PCとのOculus Link接続などが必要。
*34 近接戦闘はテレポートでは遊びづらい。
*35 かつてid softwareで『DOOM』『Wolfenstein』のゲームエンジンに関わったプログラマー。Oculus社をパーマー・ラッキー氏と共に立ち上げることになった。
*36 Bethesda Softworks公式のMOD販売サービス。