クッキングママ2 たいへん!! ママは おおいそがし!
【くっきんぐままつー たいへん ままは おおいそがし】
| ジャンル | おりょうりアクション |  
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| 対応機種 | Wii | 
| 発売元 | タイトー | 
| 開発元 | クッキングママリミテッド | 
| 発売日 | 2008年12月4日 | 
| 定価 | 5,800円(税別) | 
| プレイ人数 | 1~2人 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | バカゲー | 
| ポイント | Wii版『クッキングママ』シリーズ第2作 ツッコみどころ満載のお料理風景
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| クッキングママシリーズ | 
 
概要
DSで発売されていた『クッキングママ』シリーズのWiiにおける2作目。
低年齢層をターゲットとした作品で、本作ではWiiリモコンを料理道具のように操作するのが大きな特徴となっている。
システム
プレイヤーはママの子どもという設定で、最初に性別・髪型・髪の色・服の色を決定する。
ゲーム中における調理は内容によって操作方法が異なるものの、基本的には実際の調理器具を扱うようにWiiリモコン自体を動かす仕組みとなっている。
ゲームモードは以下の3つ。
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「おりょうりしよう」
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ママの協力のもとで料理を作るモード。
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料理を指定し、料理ごとに設定された工程を順番にこなしていくことで完成させる。
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選べるメニューは最初は8種類のみだが、作ったことのない料理を完成させることで新しいメニューが追加されていく。
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1つの料理は複数の工程で構成されており、各工程において実際の調理方法に基づいた内容のミニゲームを行う。
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このモードでは失敗しても次の工程に進むことができるほか、特定の工程のみを練習することもできる。
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全工程をこなして料理が完成すると、各工程の成功度合により100点満点で評価され、該当の料理のアイコンに得点に対応したメダルが表示されるようになる。
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また、特定の場面で失敗するとママがサポートするミニゲームが始まり、うまくクリアできれば失敗を取り消してくれる。
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これらの失敗シーンやミニゲームは「アルバム」に追加されてゆき、「アルバム」にてママのミニゲーム部分をプレイする事ができるようになる。
 
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「ごちそうしよう」
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おともだちを招待して料理を作り、ごちそうするモード。
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「おりょうりしよう」のモードと異なり、大きな失敗をしてしまうとそこで終了となってしまう、いわゆるハードモード的存在。
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最初に選べるおともだちは2人だが、食べさせたことのないおともだちに食べさせることで追加されてゆき、最終的に8人となる。
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こちらのモードでも最後に100点満点で評価され、食べさせることができれば新しいメニューが開放される。
 
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「うでだめし」
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8種類の料理の工程の中から1つを選択し、おともだちと協力して制限時間内にどれだけこなせるかに挑戦するモード。
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2人同時プレイ方式となっており、1人で遊ぶ場合にはCPUがおともだちを操作する。
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「ごちそうしよう」のモードをクリアすることで選べるおともだちが増えていく。
 
評価点
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料理のレパートリーの広さ
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今作では全51種類の料理を作ることができる。
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メニューには「ハンバーグ」や「オムレツ」といった定番だけでなく、「おはぎ」や「エクレア」等の甘味のほか、「ケバブ」や「ラタトゥイユ」といった国際色豊かなものまで幅広いジャンルが取り揃えられている。
 
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Wiiリモコンによる「料理をしている雰囲気」
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タッチペンでの画面の操作がメインだったDS版と違い、Wiiリモコンを料理道具に見立てた直感的な操作であり、あたかも本当に料理をしているかのような気分を味わうことができる。
 
おバカな点
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幅広すぎるメニューのバリエーション
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評価点で挙げた「レパートリーの広さ」だが、「コーヒー」や「シリアル」といった、「果たしてそれは料理と言っていいのか」というものまで用意されている。
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ちなみに「シリアル」の調理方法は「器に入れて牛乳をかけるだけ」という単純なものだが、牛乳を注ぎすぎてこぼしやすく、意外と難しい。
 
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調理場に犬がいる
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ゴミ箱を咥えて持ってくるなどのお手伝いをしてくれるほか、食材を落としかけた時に飛びついて食べようとする邪魔をしたりと何かと存在感をアピールしてくるのだが、そもそも衛生上の観点から動物をキッチンに連れ込むべきではないのでは…?
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さらに、見守る立場ではあるもののママが犬を撫でている。
 
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料理のスケールが大きすぎる
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例えば「お寿司」で「マグロをさばく」という工程があるのだが、画面に現れるのは巨大なマグロがまるごと一尾。
 どうやって調達してきたのか、マグロを1から捌く家庭は日本にどれくらい存在するのかと疑問が絶えない。
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また、ピンチのときに出現するママのサポートもツッコミどころ満載で、巨大なサンドイッチに押し潰されたり、鍋に入りかけた調味料の瓶を驚異的な肺活量を使って吹き飛ばしたりと、いろいろ狂っている。
 
    
    
        | + | 画像 | 
| マグロ解体シーン | 巨大なサンドイッチに押し潰されるママ |  
| 竜巻が発生するほどの肺活量 | 舞空術を使い先に食材をキャッチせよ! |  | 
問題点
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制限時間が短く、難易度が高い
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各料理の工程においてリモコンの持ち方や動かし方が絵で表示されるが、素早く理解し操作を開始しないと間に合わないことが多い。
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また、料理の工程によっては途中で「火力ゲージ」などがいきなり出現し、適切なところで止める必要があるのだが、瞬時に内容を把握して操作しなければならないため、これを初見で成功させるのは難しい。
 
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リモコンの反応が悪い
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例えば「包丁でものを切る」ような動作は、マキ割りをするかのような大袈裟さが要求される。
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制限時間内に大量のノルマをこなさなければならない調理工程だと、全力で振り回さないと間に合わず、非常に疲れる。
 
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キャンセル行為が不便
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いったん調理過程に入ると、クリアor失敗するか時間切れにならないと戻れない。
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ポーズ機能もなく、ホームボタンによるハードウェアの一時停止しかできない。
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また、調理進行状況の画面でBボタンを押してしまうと1から全てやり直しとなってしまう。
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キャンセル確認のメッセージがないため、工程数の多いメニューの終盤でうっかりBボタンを押してしまうと精神的ダメージが大きい。
 
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料理のレシピ集としては使えない
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材料の分量については一切説明がないので、このソフトのみを参考に実際に作ることはできない。
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「おりょうりアクション」というジャンル名からもわかるように、あくまでもWiiリモコンを調理道具に見立てて料理の雰囲気を楽しむというのがゲームの趣旨である。
 
総評
Wiiでは「リモコンによる操作」という、今までのハードにはなかった特徴を活用したゲームがたくさん登場されたが、このゲームもその特徴を目いっぱい活用した一本である。
だが、低年齢層向けとは思えないほどの高難易度なうえにリモコンを大きく動かす必要があるためプレイ後の疲労感が激しく、プレイそのものの爽快感はあまりない。
一方で、見た目のインパクトやツッコみどころだらけの過剰な演出はバカゲーと呼ぶに値するクオリティで、大人がこれを目的にプレイするなら案外楽しめるかもしれない。
余談
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日本での知名度は今一つな本シリーズだが、海外に輸出したところ大ヒット。その要因は、海外では日本ほど料理が手軽に浸透していないのが理由とされる。
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これを考えると、初代の海外ヒットを念頭に置いて開発されたであろう今作が国際色豊かなのはもちろん、フレークが料理として収録されていることや、ママが犬を連れている理由がなんとなく理解できるだろう。
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現在でも非常に人気が高く、続編や派生作品が作られており、2010年12月の時点で全世界でのシリーズ累計売上が1200万本を超える。また、家庭用ゲーム機ならずiOS/Androidでもプレイできるようになっている。
 
最終更新:2022年11月19日 14:00