ブレイク・スルー
【ぶれいくするー】
| ジャンル | シューティング | 
| 対応機種 | PC-6001 | 
| 発売元 | コムパック | 
| 開発者 | 黒沢隆 | 
| 発売日 | 1985年 | 
| 定価 | 3,800円 | 
| 判定 | 良作 | 
 
概要
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三段変形を特徴とした横スクロールシューティング。
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『超時空要塞マクロス』の影響をモロに受けており、変形などはまさしくそれ。
システム
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三種類の形態への変形が可能。変形はバトルスーツ⇔ホバーククラフト⇔インターセプターという経路で行われる。このため変形は必ずホバークラフトを経由する。
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バトルスーツ:ロボット形態。最大5発まで連射が可能。壁に当たってもミスにならない。飛ぶことはできず、ジャンプしかできない。縦に長いため、当たり判定が大きい。
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ホバーククラフト:コンパクトにまとまった飛行形態。2発まで連射が可能。壁に当たるとミスとなる。この形体に変形すると強制スクロールとなる。当たり判定はバトルスーツの半分ほど。
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インターセプター:飛行機形態。連射はできない。壁に当たるとミスとなる。動きのスピード自体は、ホバークラフトと同じ。この形体も強制スクロール。当たり判定は最も小さい。
 
評価点
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各変形が生かせる作り。
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敵の攻撃は比較的激しく、さらに出現場所も相手もランダム。地形の問題もあり、全てを殲滅するのはかなり難しい。このため攻撃力が高いとは言え、バトルスーツのみで進むのはまず無理。要所要所での変形が必要となってくる。
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ステージは起伏に富んでおり、迷路状の場所も多い。これが判定の小さいインターセプターの使い所を、考えさせている。もちろんインターセプターだけで進めるほど甘くなく、スコアも上がらない。
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ステージ終わりには、ボスキャラも用意されている。対応機種のSTGにしては珍しい作り。
 
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豊富な敵。
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動きも攻撃も単純なものから、飛び跳ねるような厄介なもの、山のように弾を撃ってくるものなど様々。また先に進むほど種類が増えるので、これも面白味の一つ。
 
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動きも比較的滑らか。
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スプライト機能のない機種にしては、カクカク感があまりない。
 
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十分なボリューム。
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全3ステージと一見少ないようだが、一つ一つのステージがかなり長い。またミスをすると結構戻されるため、実際の長さよりも余計に長く感じる。
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ループ制が多かった当時のSTGの中で、ENDまで用意されていた。
 
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難易度変更やプラクティスモードまである。
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破格の親切設計。双方とも当時では、まず見られなかった。
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ゲームオーバー後、たどり着いたステージからの再開が可能。1ステージが長いため、これはありがたい。
 
問題点
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難易度が高い。
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迷路状の場所で、通行止めをしているかのように敵が群がってしまう場合がある。付け入る隙がなかなか見つからず、無理に突っ込んでミスなどが起こりやすい。群がる前に先に進むのが攻略法となるのだが、出現した敵によってはそうもいかない場合もある。
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飛び跳ねるような敵が何種類かおり、動きが読みづらく苦戦を強いられる。逃げるのがベストなのだが、いつもそう上手くはいかない。
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ミスをすると大幅に戻される。これも先に進みにくい要因の一つ。
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もちろん難易度設定を変更して、簡単にする事は可能だが。
 
総評
モロにマクロスの影響を受けているとはいえ、その三段変形が単なる見栄えだけではなく、ゲーム性として反映されているのは見事。地形も多彩、敵の種類も豊富、STGとして飽きさせない。当時として珍しくオプションが充実しているのも、見逃せない。
単純なゲームが多かったPC-6001シリーズの中では、かなりの出来のSTGといえる。
最終更新:2025年01月12日 22:01