おさわり探偵 なめこ大繁殖
【おさわりたんてい なめこだいはんしょく】
| ジャンル | パズル |  
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| メディア | 3DSカード | 
| 発売元 | サクセス | 
| 開発元 | ラクジン ビーワークス
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| 発売日 | 2013年2月28日 | 
| 定価 | 3,990円(税5%込) | 
| プレイ人数 | 1~2人 | 
| セーブデータ | 1個 | 
| 廉価版 | ぐっどぷらいす 2014年3月13日/2,200円(税5%込)
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| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 「なめこ」を消すマッチ3パズル モードは3つだけで余りにボリューム不足
 「おさわり探偵」でやる必要性も薄め
 無 料 版 を や れ
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| おさわり探偵シリーズ 1 / 2 / 3 / なめこ大繁殖 / なめこリズム
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THE なめこのパズル ~なめこ大繁殖~
【ざ なめこのぱずる なめこだいはんしょく】
| 対応機種 | Nintendo Switch |  
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| 発売元 | D3パブリッシャー | 
| 開発元 | ビーワークス サクセス
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| 発売日 | 2018年12月20日 | 
| 定価 | パッケージ版:3,080円(税込) ダウンロード版:2,037円(税込)
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| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | Switchへの移植版 対戦はJoy-Conおすそ分けに変更
 それ以外の変更点はなし
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| THEシリーズ | 
 
概要
『おさわり探偵』シリーズの主人公「小沢里奈」が、相棒かつ本シリーズのマスコットの「なめこ」を原木から大量に収穫する過程をパズルゲームに落とし込んだ作品。
廉価版が出ているほか、発売元がD3パブリッシャーに変更されてSwitchに移植されている。
こちらは『SIMPLEシリーズ』と同じ『THE ○○』のタイトルが付けられており、広義の『SIMPLEシリーズ』に含まれるが、公式に『SIMPLEシリーズ』のナンバリング作品にはなっていない。
基本ルール
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本作は『ZOO KEEPER』などで知られる、「マッチ3」タイプのパズルゲームである。
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全10種類の「なめこ」が8×8のマスにランダムで敷き詰められているので、どれか2マスを入れ替えて同色のなめこを3つ並べて消していくのが基本スタイル。
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入れ替えてもなめこが消えなかった場合、その入れ替えは無効になりキャンセルされる。
 
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収穫
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なめこは同色のものを縦か横に3列並べると消すことができる。この消す作業のことを「収穫」と呼んでいる。
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なお本作では縦に並べた場合を「縦収穫」と、横に並べた場合を「横収穫」と呼んでいる。
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収穫されて空白になったマスは下のマスが繰り上がる形で補充される。一番下のマスには新規のなめこが補充される。
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収穫したなめこの種類によって、異なる点数(単位は「Np」)が入る。
 
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連鎖
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一度の交代で同時に2つの収穫を行ったり、収穫でできた穴を補充するなめこがさらに3つ並ぶと連鎖になる。
 
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かたまり収穫
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同色のなめこを2×2の形で正方形状に集めると、そのなめこを中心に4×4の範囲が種類に関係なく一挙に収穫できる(画面からはみ出る分は切り捨て)。
 
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いちれつ収穫
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同色のなめこを縦もしくは横に4つ並べると、その列すべてのなめこが種類に関係なく一挙に収穫できる。
 
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タイムゲージ
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パズルや後述の「探偵試験」のモードは、左の赤いゲージが0になるまでプレイできる。赤いゲージはおよそ30秒分を反映している。
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収穫を行うとわずかに回復、コンボやかたまり・いちれつ収穫によって大幅に回復する。
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残り5秒程度になると、画面が赤く点滅して知らせてくれる。
 
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スロットなめこ
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画面に、時折スロットのようになめこが入れ替わる「スロットなめこ」のマスが現れる。
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これをタッチしてスロットを止めると、8×8の面全体にわたってこの絵柄と同じ種類のなめこを全て消すことができる。
 
モード一覧
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かんたんモード
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既定の得点(Np)を獲得することでクリアになる面クリアモード。こちらは練習用のモードで、ステージ5で終了となる。
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いずれかのなめこを収穫する(消す)度に、次に収穫できるなめこが強調されるヒント機能が自動で働くようになっているため、難易度は非常に簡単になっている。
 
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ひたすらモード
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かんたんモードと同様の面クリアモード。いずれかの面でタイムゲージが無くなりゲームオーバーになるまで、無限にステージクリアを続けるエンドレス形式で、ハイスコアが記録される。
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こちらのモードでは、ヒント機能はボタンでの任意発動方式になっている。
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累計得点が10000Np単位に達する度に、上記のヒント機能の使用回数が1回増える。
 
 
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じいの探偵試験モード
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本作のやりこみ要素であり、じいが主人公の里奈の探偵力を鍛えるべく用意した10個の試験。それぞれ「お題」が固定で用意されている。
 
    
    
        | + | 10のお題一覧 | 
・横収穫を15回行う(縦収穫を行うと減点対象)・なめこを150本収穫する。方法や色は問わない
 ・連鎖を合計20回行う
 ・いちれつ収穫を合計3回
 ・かたまり収穫を合計5回
 ・タイムゲージをピンチの状態から満タンにする
 ・いちれつ・かたまり収穫以外の方法で原始なめこ(ピンク色)を15本収穫する
 ・連鎖を途切れず7連続成功させる
 ・ランダムで選ばれた2種類のなめこをそれぞれ15本、6本ずつ収穫する。指定数をオーバーすると数え直しになる。
 ・いちれつ収穫を縦と横それぞれ2回ずつ行う。指定数をオーバーすると数え直し。
 
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開始時の持ち点として、「探偵IQ」が100与えられている。
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探偵IQは、お題をクリアできずに時間切れになってしまうと-100される。
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お題をクリアすると、条件によって探偵IQが最大で+100される。この加点の幅は無駄行動やクリアまでの時間経過に応じて減らされていく。あまりにも時間が掛かってしまうと、クリアしても減点される。
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なお探偵IQはマイナス値まで低下することはなく、0まで下落してしまった際の減点は無効になる。
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最終的に10のお題を達成した時点での探偵IQがハイスコアとなる。
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通信対戦モード
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対戦では、タイムゲージという概念がない。そのかわりHPに該当するゲージがあり、タイムゲージと同じ要領で回復する。
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逆に、収穫を行うことで相手のHPゲージを削ることができる。先に相手のHPゲージを0にした方が勝ち。
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収穫に成功すると、「かび」を相手側に送り付けることができる。「かび」はなめこに取り付き、何の色なのかを分からなくしてしまう。隣接した部分を収穫したりタッチすることで消すことが可能。
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Switch版『THE なめこのパズル』では通信対戦がなくなり、Joy-Conを分け合ってのローカル2人対戦に変更されている。
 
問題点
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価格にまったく見合っていない薄い内容
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やることが殆ど無い。言ってしまえば、本作のボリュームは小沢里奈シリーズ「本編」に付属するミニゲームのレベル。
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ニューゲーム時から4つのモードがあるが、「お試しモード」はチュートリアルであり、すぐに終わってしまうので、ちゃんとゲームのボリュームに貢献しているのは事実上3つだけ。
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その3つにしても、エンドレスモードである「ひたすらモード」、「通信対戦」の2つはクリアという概念の無いモードであり、残った「探偵試験」も10分程度で終わるチャレンジモードである。
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プレイ状況によって解放される新要素といったものもないので、ゲームの底が浅い。
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ルールそのものも、ありがちなマッチ3パズルであり目新しさも無いので、無料の携帯のゲームアプリを探せば本作と似たようなゲームが遊べてしまうだろう。本作の価格も (多めに見積もってせいぜい)1,000円未満のDLソフトといったところ。
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ちなみにこのゲーム、発売前からサクセスの公式・Yahoo! Mobageにおいて無料版が配信されていたコンテンツなので、なぜパッケージ化しようと思ったのかすら謎。強いて言うなら操作はやりやすいか…?
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2019年11月末にサービスは終了したため以降は本作でしかプレイできなくなったが、それまではぶっちゃけ無料のこちらをプレイすれば十分であった。無料ブラウザ版とこちらで、システム的に様変わりしたものもない。
 
 
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おさわり探偵要素の弱さ
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本作は、パズルゲームに『おさわり探偵』の世界観や登場人物が使われているだけの状態。
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ストーリーモードも無いのでストーリー性はほぼ皆無であり、本作だけプレイしても、主人公や彼女を取り巻く人物、ひいてはなめこの設定がほとんどわからない。
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本当に最低限のストーリーが「じいの探偵試験」で繰り広げられるのみ。パッケージのキャラも右下の小沢里奈しか登場しない。それ以外の3人はマルチプレイをしないと出会えないし、会ったところで人物紹介は一切ない。
 
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キャラの説明コーナーといったものもないので、本編を知っているファンの喜ぶようなキャラゲーの体裁をなしているのかが限りなく怪しい。パズルゲームが好きで『おさわり探偵』シリーズを知らない人を引き込もうにも、本作のみでは全く世界観に没入できない。
 
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「じいの探偵試験」が鬼畜
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やりこみ要素なので難しいのは当然なのかもしれないが、理不尽ともいえるレベルに達している。難易度の段階的な調節もできない。
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見かけは簡単そうな題もあるが、慣れていないうちは特にタイムオーバーしがち。
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また「課題に直結しない無駄な行動」は減点対象になるのだが、正直このあたりはなめこの初期配置や新たに配置されるなめこの色にも影響される。
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なめこの配置を大々的に変えたいのなら、画面上部のなめこを収穫する必要があるが、画面上側で3列並べられない状態になってしまえば、ほとんど運ゲー状態。
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「かんたんモード」と「対戦モード」にあったような画面の大部分にわたるなめこを一掃するギミックがないので、なめこの配置が一度でもいいので悪いものになるとあっという間に時間のジリ貧に追い込まれる。
 
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「ぴったり●本収穫」は、意図しない連鎖によって勝手にオーバーさせられがち。
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画面内に見えているなめこによる連鎖だけなら自分が連鎖に気付けなかったで済むが、画面外から新たに追加されるなめこまではプレイヤーも干渉できず、理不尽さがある。
 
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あまりにも時間をかけて粘るとじいの評価に響くので、クリアしたにも拘らず100点減点というのも珍しい話ではない。
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プレイヤーの甲斐なく100点減点された日には、10ステージも続く試験に対してすらモチベーションが下がってしまう。「じい」から次の試験の存在を知らされて、小沢里奈がやるきなさげに(まだあるの…。)と心の中でつぶやくが、これが皮肉にもプレイヤーの心理を見事に代弁してしまっている。
 
 
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ロード
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メニュー画面からモード選択画面に移るときに1秒前後のロードが入る。この2画面はよく切り替えることになるのでやや気になる。
 
評価点?
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ゲームの設計の不可解さはある意味小沢里奈シリーズらしさなのかもしれない。
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ごく基本的な部分
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操作性は良好である。一時停止機能もきちんと搭載してある。
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わかりやすいチュートリアルも付属している。
 
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対戦について
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対戦モードでは、デイジー、まなみ、ちとせといった『小沢里奈』シリーズのキャラも登場する。
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対戦ルールでは、お邪魔キャラに該当する「かび」を送りつけるという新しい駆け引きが出来るようになる。
 
総評
一応はマッチ3パズルという既にルールが確立したパズルのため、エンドレスモードをやりこむことで多少のボリュームは発揮してくれなくは無い。
とは言え、この内容の薄さでは、やりこむ以前の問題としてゲームに対するモチベーションが保てるかどうかが最大の問題になるだろう。
本編を除いたやりこみ要素の難易度もやたらと高いので、ひとつのパズルゲームとして楽しめるかも疑問である。
少なくとも、コストパフォーマンスが良いとはお世辞にも言えない内容なので、プレイする際には注意と覚悟が必要。
『おさわり探偵』シリーズのファンアイテムとしても余りに微妙であり、それでも手に入れておきたい、というモチベーションが無ければ勧められない作品である。
最終更新:2022年09月26日 16:32