Beholder
【びふぉるだー】
| ジャンル | リアルタイムADV | 
| 対応機種 | Windows 7~10 Mac OSX 10.10以降
 Linux
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| 発売・開発元 | Warm Lamp Games | 
| 発売日 | 2016年11月9日 | 
| 定価 | 980円 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 管理人は見た! | 
 
概要
Warm Lamp Gamesはシベリアの会社である。本作は「Kickstarter」にて開発資金を募って制作された。
Beholderとは、ファンタジー作品にでてくる目玉のモンスターではなく、本来の意味の「監視者」を指す。
主人公は分配省によってD型アパートの管理人に任命されており、ゲームの世界が超監視社会であるため、アパートのメンテナンスだけでなく、アパート住民の監視も行う必要がある。
ゲーム画面は『Fallout Shelter』に酷似しているが、プレイヤーがアパートのレイアウトを変えることは出来ない。
1プレイは8時間程度である。
システム
アパートの住民を24時間監視する。主人公は特殊な注射を受けていて、寝る必要がない。
会話中のみ時間が止まるが、それ以外はリアルタイムで時間が経過する。
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タスク
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法務省から電話がかかってきて、主人公がこなすべき任務を連絡してくる。
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もしくは、家族やアパートの住民から要求される。
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妻から「子供にチョコレートキャンディーを買ってあげて」など。
 
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タスクには制限時間があるものがある。
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タスクを達成できれば「評判ポイント」が上昇する。
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法務省からの任務によるタスクであれば成功すると現金がもらえ、失敗すると罰金が取られる。
 
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レポート
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住民の条例違反に関する情報をまとめてレポートを作製する。主人公の事務室の机で作成可能。レポートを作製するには「証拠」が必要である。
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レポートを送った後、法務省から返事が届く。レポートに不備があると罰金を取られる。
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住民を告発するレポートが受理された場合、警官がその住民を逮捕しに来る。無事逮捕されれば、賞金が受け取れ「評判ポイント」が加算される。
 
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プロフィール
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住民に関する情報をまとめてプロフィールを作製する。主人公の事務室の机で作成可能。プロフィールを作製するには「情報」が必要である。
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プロフィールを送った後、法務省から返事が届く。内容に不備があると罰金を取られる。
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情報1件は、密告による逮捕1件と同報酬のため、プロフィール作成が主な収入源となる。
 
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国家的な商店
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主人公の「評判ポイント」で、監視カメラが、現金でアパートのメンテナンスに必要な工具が購入できる。チョコレートキャンディーは売っていない。
 
評価点
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自由度が高い
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どの住民を入居させるか、どんな情報を収集するか、密告すべきか、見逃すべきか。いろんな選択肢があり、マルチエンドである。
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ただし、ベストエンドに至るには、いつ、何をすべきかはほぼ固定的ではある。
 
問題点
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日本語訳が酷い
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「ー(長音)」と「-(半角ハイフン)」の取り違えが多発しているなどの誤字脱字や、「</b>まじめな</b>」などというタグの打ち間違いまである。
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オープニング及びエンディングのナレーションは日本語に吹き替えられているのだが、エンディングの吹き替えはちゃんとした日本語になっているのに、字幕は変な日本語のままである。
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2017年10月のアップデートで翻訳が大幅に改善された。まだキャラクターの言葉遣いに違和感があるものの、内容が十分に把握できるようになった。
 
 
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セーブはオートセーブだけである
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ユーザーからの任意セーブのリクエストに対して、Warm Lamp Games は任意セーブを付ける意向はないと正式に回答している。
 
総評
旧ソ連のメーカーが製作した密告シミュレーションADV。実に笑えない。
忠実に公務員の任務をこなすだけ、ではなく法務省の意向通りに証拠をでっち上げることも出来る。クライムゲームに分類されているのはその点があるからだろうか。
何が不正で、何が正義か。一見バカゲーのようだが、実は非常に重いメッセージを含んだ作品である。
最終更新:2022年05月23日 18:43