ケロブラスター
【けろぶらすたー】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Windows(PLAYISM・Steam) プレイステーション4 Nintendo Switch
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発売元
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PLAYISM
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開発元
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開発室Pixel
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発売日
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【PLAYISM】2014年5月11日 【Steam】2015年10月11日 【PS4】2017年4月11日 【Switch】2018年8月23日
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定価
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980円(税込) |
プレイ人数
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1人
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備考
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PLAYISMでの販売は終了済
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判定
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良作
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ポイント
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開発室Pixelらしい独特の世界観 王道アクションシューティング
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概要
『洞窟物語』で有名な開発室Pixelが手掛けたアクションシューティングゲーム。
C&F(キャットアンドフロッグ)社に勤めるサラリーマンのカエルを操作して「大そうじ」として敵を退治していく。
iPhone版も配信されている。
特徴
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オーソドックスな2D横スクロールによる面クリア型アクション。全7ステージ・ライフ性。
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『いかちゃん』や『洞窟物語』同様に、グラフィックは解像度が低く色数が少なめのドット絵となっている。BGMもピストンコラージュ製の電子音サウンドである。
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隠しを含めた5つのショットを切り替えて進行する。発射できる方向は左右と上のみ。
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敵を倒すとハートの他、コインが手に入る事もありショップに行く事でショットの強化やハート・残機の購入、ライフの増加などが出来る。
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ショットは強化すると名称が変わり順当に強力になっていく。
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ショット一覧
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ショート→ストレト→レーザー→レイドス
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初期装備。真っ直ぐ飛んでいく基本的なショット。強化しても攻撃範囲はあまり広くならないが、最終的に敵を貫通するようになる。
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ファン→ワイド→クアドラ→ニンジャ
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攻撃範囲が広い。クアドラから弾幕となるため、敵にうまく当たらない事も。
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バブル→バルーン→スターマイン
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地上を跳ね回る泡。泡のためか水中では水面へと浮いていく。
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ファイア→バーナー→メルター
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火炎放射器。水中では撃てないが敵弾を打ち消す効果がある他、氷系の敵や障害物に対して有効。メルターになると放つたびに主人公の周りを回転する炎の弾が出現する。
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???
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隠し武器。強力だが入手するには骨が折れる。この武器のみショップでの強化が出来ない。
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一度クリアすると高難易度モードである「残業モード」を選択可能。
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選択すると、ステージの構造が変わり敵が増えるなど難易度が上昇する。カエルの色も変わる。
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ストーリーも変化し「社員旅行に行くため残業を早く片付ける」という話になる。
評価点
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レトロ調のグラフィックとBGMが織り成すコミカルかつ独特な世界観。
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敵味方共に妙な愛嬌がある一方、一部ステージは色味がおかしく表示されるなど僅かながらサイケな部分も窺える。また、物語が進んでいくごとに徐々にダークな側面が見え隠れし、ストーリーもシリアスな内容に変化していく。
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堅実な出来栄えのアクションシューティング。
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難易度バランスが難しすぎず簡単すぎずと程良い。ボスの行動パターンも理不尽と言えるものではない。
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オートセーブに対応しており、またその頻度も多め。ミスになっても残機が残っていれば少し手前から冒険を再開できる。
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各ショットやライフの数も進めていくだけでは強化されないため、ショップへ行く必要がある。裏を返せば強化しないまま進める事も出来るなど、プレイスタイルは幅広い。
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実績・トロフィーにもそのようなやり込みに対応するものが用意されている。
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残機がゼロになってもペナルティは一切無いため気軽に挑戦できる。
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むしろペナルティがないことにより同じステージを繰り返すことで自然とお金が貯まっていき、プレイヤーを強化するという形で徐々に難易度を低下させていくことができる。
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これにより、ショット強化の順番を誤り適切なショットがなくても、周回中にお金が貯まればそのショットが手に入ることで解決される。
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以上から、ゲームの腕に自信がない人も何度かトライしてキャラを強化していけばそのうちクリアできるような作りとなっている。
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やりこみ要素も満載。
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上記の実績・トロフィー(Switch版ではスタンプに差し替えられている)もあり、強化やミス回数に制限をかけた上で何度もトライできる。
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また、クリア後ある条件を満たすと武器の強化状態のみ維持したまま少し敵の増えた2周目に挑戦できる(カエルの色も変化し、明確に別モードとして取り扱われる)
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このモードに入らないと取れない武器や見れない特殊エンディングも存在する。
賛否両論点
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謎が多く説明不足なストーリー。用語の解説もあまりされない。
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意図的にボカされた点も多く、考察も数多い。
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登場人物の死などの『洞窟物語』で見られたダークな部分は控えめとなったが、終盤の展開などには開発室Pixelのおなじみの作風は垣間見られる。
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良くも悪くもシンプルな内容。
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武器装備やギミックを駆使して広大な洞窟を探索し、徐々に隠された謎に迫るメトロイドヴァニア型の『洞窟物語』ファンからは、スマホ向けに単純化されたゲーム内容への不満の声が挙がった。
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もっとも、これらは開発室Pixelへの期待の高さやゲームの方向性の変化への不満といった要因であり、ゲーム自体に対する評価とは無関係。「『洞窟物語』作者の新作」という偏見なしで遊ぶ分には十分に楽しめる内容である。
問題点
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一度ゲームオーバーになると各ステージの最初からやり直しになるため、ボス戦でゲームオーバーになるとそこまでの道中をまた行く事になる。
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操作チュートリアルとタイトル画面が一体化しているのだが、ゲームを始めるたびにタイトル画面で敵を倒す必要があるので少々煩わしい。
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後続で発売されたSteam版、およびSwitch版ではこの問題は修正されている。
総評
980円という安価ながら優良な出来栄えのアクションシューティングである。
フリーゲームながら高い完成度とボリュームを誇る『洞窟物語』と比較されがちな傾向にあるが、本作の完成度は『洞窟物語』にも劣らない。
余談
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PC・iPhone版のみスピンオフとして、C&F社の社員であるピンクのOLを主人公にした『PINK HOUR(ピンクアワー)』と『PINK HEAVEN(ピンクヘヴン)』が短編フリーゲームとして配信されている。操作性は『ケロブラスター』と同等。
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本作の体験版も兼ねており、クリアすると『ケロブラスター』の販売ページへと飛ばされる。
最終更新:2024年09月21日 10:51