いかちゃん
【いかちゃん】
ジャンル
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2DアクションRPG
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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メディア
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ダウンロード
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発売元
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Pikii
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開発元
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開発室Pixel、Nicalis
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発売日
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2016年11月30日
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定価
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300円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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セーブデータ
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3個
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判定
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なし
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概要
『洞窟物語』を開発した「開発室Pixel」の初期作品を3DSに移植したもの。
主人公のいかちゃんになって、地震と崩落によって隔絶された海中洞窟を探索。海の仲間たちの救世主になっていくお話。
システム
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作中では2Dの横スクロール式でレトロゲーム風に表現された海中洞窟を、探索することになる。
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いかちゃんはステージ中の1×1サイズのブロックに収まる程度の大きさ。
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いかちゃんのアクション
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何も入力しない時のいかちゃんは真上を向いており、十字ボタンやスライドパッドの入力でいかちゃんの向きを斜め上45度に設定できる。それ以外の向きにはできない。
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なお十字ボタン・スライドパッドだけではいかちゃんを移動させられない。
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Aボタンで足から泡を出し、反動で頭が向いている方向に小さくダッシュする。連打するとダッシュで進める距離が段々と大きくなっていく。
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序盤の道中で「とんがり帽子」を拾うとダッシュ時の頭突きに攻撃判定が出るようになる。
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さらに終盤にて「コンデンサ」を拾うとAボタンあるいはBボタン長押ししてから放すことで、真上か真横にロケット頭突きを出せるようになる。
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海中洞窟は頭突き等で壊せる壁でふさがれていることがあり、真横へのロケット頭突きでないと壊せない壁というものも存在する。
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その他
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地面に足がついていない状態であれば、いかちゃんは重力にしたがって落下。落ちはじめはゆっくりであるが、長い距離落ちると段々落下速度が速くなっていく。
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海流が流れているエリアがあるが、そういったところは逆らって動くことが出来ない。
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いかちゃんのパラメータ
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主に体力とレベル(経験値)のパラメータが存在する。
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体力はハートマークの残基で表記される。ダメージ1回受けるごとに残基が0.5~1個分減少する。
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道中にあるニボシのようなアイテムをとると0.25個分回復し、経験値が少しもらえる。
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体力が0になると、最後にセーブしたところからやり直し。セーブ以降に取ったアイテムや経験値はなかったことになる。
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経験値がたまってレベルアップ時に体力が全快する。
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ゲーム開始時のレベルは0で残基は2個。レベルがあがるごとに残基は1個ずつ増えていく。
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敵など
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左右を泳いで時折針を立てるハリセンボンのような敵、一定間隔でジャンプするカニやヒトデのような敵が現れる。
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いずれも下からのジャンプ頭突き一撃で倒せるが、いかちゃんのレベルが低すぎるとダメージが通らないことがある。
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ダメージが通ってない場合はガラスのコップを軽く叩いた時のような音が鳴る。
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敵が攻撃態勢になり点滅している時に触れるとダメージ、同じく壁から生える赤いトゲに触れてもダメージ。
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ボス戦も存在する。敵の攻撃をかいくぐりながら適切な位置取りをして何発か頭突きを当てる技量が問われる。
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NPC
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通りすがると自動で話しかけるキャラクター。主にイソギンチャクのような見た目のものと、大きな魚のような見た目のものがいる。
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アイテムをくれたり逆にこちらから渡したり、先に進むには何が必要かある程度ガイドしてくれたりする。
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作中でどこで何をすべきかのガイドはあまりしてくれないが、基本的にNPCと会話することを徹底していれば、先に進むために必要なフラグが建つことが多い。
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持ち物
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拾ったアイテムはYボタンで確認できる。一部の持ち物は、確認しないとどんな効果があるかわからない。
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中には体力回復薬(消費アイテム)も存在する。
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セーブ拠点
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ホタテ貝のような場所に入ると眠った後セーブ可能。使用回数は無制限。
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眠れば体力は全快するほか、倒した敵が復活する。
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スロットは3つあるが、別のスロットにセーブしたりは出来ない。
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プレイ時間は効率よく進めれば30分ほどと思われる。やりこみ要素は特に無く、必要なアイテムの回収・譲渡、ボスの撃退を経て最終的に船を操作し、今まで出会ってきたNPCを全員回収すればエンディング。
評価点
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絶妙な操作性
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いかちゃんの操作方法に良い意味で、絶妙な不自由さとクセがあり、アクションゲームとしての個性確立に成功している。
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いかちゃんの立ち位置を少しずらす、真横にすばやく泳ぐといった場合でもそれなりに試行錯誤の余地がある。
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段々とできることが増えていくゲーム設計である
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序盤はダメージを与えてくる場所に触らないようにいかちゃんを操作する内容である。
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「とんがり帽子」を入手すれば、体力を全快するセーブ拠点に入り浸りながら、敵を倒しては休み・・・といったレベリングも可能。敵の配置も特に意地悪ではなく、アクション初心者にもそれなりにやさしい。
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終盤になれば、さらにロケット頭突きを用いて、新たに壊せる壁が出てきたり、ボスへの攻撃手段を入手したりできる。
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その他
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NPCとの会話が案外作りこまれており、ゲームの進捗度合いによって細かく変わる。
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探索時、快活なファミコン風のBGMが流れる。
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グラフィック自体は地味な部類であるが立体視に対応しており、海中洞窟などが奥行きがあるように表現される。いかちゃんが泳いでいるときの泡は立体視すると飛び出してくる。
賛否両論点
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赤いトゲのギミック
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狭い道やはげしい海流が流れているところにやたらと生えているので、ゲームの難易度を上げる要素として機能しているが、それをプラスに思う人もいれば手軽にアクションがしたいがために邪魔に感じる人もいると思われる。
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序盤に入れる「ニボシ」と「赤いトゲ」まみれの小さな部屋があるが、これが完全に初見殺しの罠である。
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入ると入り口をふさがれてしまい、終盤に手に入れるロケット頭突きを使わないと出られない。ロケット頭突きがないと赤いトゲで死ぬしかない。
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良くも悪くもシンプルな内容
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プレイしていてストレスとなる点では決してないが、価格相応の控えめなボリュームではある。
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ゲームをすばやくクリアしたい人にとってはプラスになるか。
問題点
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ガイド情報が若干不足してる
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3DS下画面にマップのおおまかな形を表記はしてくれるが、目的地へのガイド等はない。
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行き詰った場合、いろいろなNPCに話しかけることを徹底してれば先には進める傾向ではあるが、先に進める上で重要な情報を1回しか話してくれないような場合もあるので、聞き逃しには注意が必要。
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通りすがったときのNPC
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通りすがったNPCには必ず話しかけてしまうので、狭い場所にNPCがいる場合、無駄な会話をしてしまうことはある。
総評
先に進めるための方法が若干わかりにくいという問題点はあるものの、独特な操作性による面白さはあり、レベリング機能やセーブ拠点といったプレイヤーを補助するシステムも手厚い。小規模ながら手堅くまとまっている作品といえる。
最終更新:2024年09月22日 17:42