LocoRoco
【ろころこ】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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発売・開発元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント
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発売日
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2006年7月13日
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定価
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4,800円
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判定
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なし
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ポイント
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気になるボリューム不足と難易度の低さ BGM・キャラクターなどはおおむね好評
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LocoRocoシリーズ 1 / おいでよ / 2 / Midnight Carnival
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PlayStation Studios作品
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概要
2006年にSCEより発売されたPSP用アクションゲームソフト。発売も開発も全てSCEが担当。
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PSPのキラータイトルとしてSCEがかなりの巨額の広告費をかけて大々的に宣伝を行った。
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しかし実際の売り上げは乏しく、初週売上は3万2634本であった。(累計では154,816本まで伸びた)
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そのほかある時期が来ると期間限定で無料のスペシャルステージが配信されるなど、ソニーは本作に対して相当力を入れていたようだ。
ゲームシステム
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基本
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複数のステージで区切られた横スクロールアクションである。地形を傾けたりゆすったりして、ロコロコと呼ばれる黄色いスライムのような生命を先へ導く内容。
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『キャメルトライ』に似たゲーム内容だが、あちらとは違い、画面を360°自由に回転させることはできない。
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地形操作(ロコロコの操作方法)
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L/Rボタンを押すと地形が傾き、重力がはたらく方向が変化する。斜面を作ることで球体のロコロコが転げ落ちるようにして先に進めるようになっている。
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L/Rボタンを同時押しすると地面が揺れ、ロコロコがジャンプする。
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赤い木の実に触れるとロコロコが大きくなる。
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ロコロコが大きくなっている状態で○ボタンを短く押すと、雷がふってきてロコロコが分裂する。下記でダメージを受けたりしていなければ、分裂できる数は「食べた木の実の数+1」逆に○ボタンを長く押すと分裂したロコロコがひとつに合体する。
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赤い木の実は目に見える場所にあるとは限らず、近くを通ることで初めて咲くように出現するものがあったり、隠し通路を進んだ先にあったりする。
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障害物
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基本的に、黒いトゲトゲとモジャと呼ばれる侵略生物が障害物となる。
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黒いトゲトゲは設置型トラップのようなもの。ロコロコの体が傷つき小さいロコロコが切り離される。この小さいロコロコを放置していると消えてしまい、結果としてロコロコの体の縮小化につながってしまう。
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モジャモジャは空中を浮遊するホコリのような生命体。ロコロコをみつけるとかじりついてくる。ジャンプで体当たりすることで倒せる。
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障害物でロコロコが1匹もいなくなってしまうとゲームオーバー。
評価点
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独特な世界観
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まずパッと目にするのはその平和すぎる世界観である。本作の敵であるモジャ軍団が襲って来たにもかかわらず、特にこれといったことはなく物語が非常にのんびりとしている。
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取扱説明書のキャラクター紹介でも単純な設定しかついておらず、侵略しに来た理由も設定されていない。
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また、このゲームの言語は「ロコロコ語」という架空の言語である。わかりやすくいうとアニメ「ピングー」で使われる「ピングー語」とよく似たものである。
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ステージのデザインも多種多様。緑あふれるステージ、雪氷につつまれたステージ、機械部品が跋扈するステージなどがある。
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中毒性のあるBGM
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ゲームステージに流れるBGM及びキャラクターソングには全て上記のロコロコ語による歌詞が付けられえている。
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特にキャラクターソングの一つである「ロコロコのうた(イエロー・バージョン)」はオリコン初登場にて33位を獲得している。
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ロコロコはステージを進めるにつれて使える種類が増えていが、全て違う歌を歌うようになっている。
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豊富なギミック
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ステージ中には様々なギミックが用意されており、眺めているだけでも楽しめる。
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気流に乗るとめまぐるしいスピードでステージを先に進めるので爽快感がある。
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氷のようにすべる地面、ロコロコが乗っかることで沈んでしまう柔らかい地面、ロコロコを細かく砕く歯車などが登場する。
問題点
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ボリュームが少ない。
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収納されているステージは全50個。一見多いように見えるが1ステージの平均時間は5~10分程であり、4時間もあればあっという間にクリアできてしまう。
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各ステージにおいてロコロコを20匹集めたり、「ムイムイ」という生物を3体集める、クリアタイムを競うなどのやりこみ要素はあるにはあるが。
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難易度が低い。
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ロコロコにダメージを与える「トゲ」やモジャといった厄介なキャラはいるものの、全体的な難易度は他のアクションゲームと比べても低い方である。
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操作性が悪い。
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基本的にLとRボタンで地面を傾けて操作するだけなので精密な操作が難しく、思ったとおりに操作できない。
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自分で好きなステージを作ることができる「ロコエディタ」の自由度が低すぎる。
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一部のパーツについては使用制限が付いており、オリジナルなステージを作ることが難しい
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また、他のミニゲームが後に『2』等に引き続き登場したのにもかかわらず、「ロコエディタ」は継承されなかった。(本システムがミニゲームの一つであると考えると唯一継承されなかったミニゲームとなる。)
総評
L/Rと○ボタンだけで操作できるというとっつきやすさは長所だが、アクションゲームとしてはやや簡単な部類でややボリュームに難がある。独自言語と歌、独特な主張をしてくる地形による不思議な世界観を楽しめるゲームといったところか。
余談
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後に本作はシリーズ化され、2007年には新作タイトルとしてPS3専用ゲーム『おいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!』が2007年9月21日にPLAYSTATION Storeで配信された。価格は800円。
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さらに同年12月4日にて続編の『LocoRoco2』が発売された。本作の問題点を大幅に改良しており、高い難易度を持つステージが次々登場した。
最終更新:2024年11月18日 05:59