Orcs Must Die!

【おーくす ますと だい】

ジャンル タワーディフェンス
+ 3Dシューティングアクション
対応機種 Windows Vista, XP, 7~
Xbox360(Xbox Live Arcade)
開発・発売元 Robot Entertainment
発売日 Windows(Steam):2011年10月12日
Xbox360:2011年10月5日
定価 Windows(Steam):980円
Xbox360:1,543円
レーティング CERO: D(17歳以上対象)
ESRB: Teen
参考 Vision エンジン使用
判定 なし
ポイント 日本語ボイス対応
TPSのようでTPSではない


概要

  • かつて『Age Of Empires』シリーズや『Halo Wars』を手がけた、マイクロソフト傘下のEmsemble Studiosに所属していた開発者たちが同スタジオの閉鎖後、新たに立ち上げたRobot Entertainmentにて作られた1作。*1
  • タワーディフェンスとアクション・シューティングを組み合わせたもの。
    • このジャンルについて
       Coffee Stainが2011年初頭に『Unreal Tournament 3』用に製作したMod「Sanctum」を発表し、その後、Coffee Stainが2011年4月にModではない、単体で起動する『Sanctum』をリリース。
       それから半年遅れでTPSタイプの本作と『Dungeon Defenders』が1週間差でリリースされている。

ストーリー

オークの世界と人間の世界をつなぐリフト
オーダーはオークの人間界への侵入を防ぐため、オーク側の世界のリフトを守る砦を築いた。
そのリフトを守る使命を受けたウォーメイジのマスターは戦いの最中、コボルトの血で足を滑らしてコケ、階段で頭を打って死亡してしまった。
残された弟子は、マスター曰く「物覚えが悪く、頑固で、基礎を学ぼうとしない」カス
果たして、落ちこぼれのウォーメイジは世界を救うことはできるのか。

  • しかし、弟子には危機感がなく「爺さんがいなくなって自由にできるぜ!」とご機嫌。

システム

  • 難易度
    • 難易度はステージごとに、「弟子」「ウォーメイジ」、「ナイトメア」の3種類がある。
      • 「ナイトメア」は全ステージを「ウォーメイジ」の難易度でクリア後に解禁される。
  • キャンペーンメニュー
    • キャンペーンメニュー画面にてプレイするステージと難易度を選択して、プレイ開始する。
    • プレイ中でも、メニュー画面の「キャンペーンメニューに戻る」を選ぶことで、ペナルティ無しでプレイを中断できる。
    • ステージクリア型となっており、キャンペーンであるため、ステージをクリアしないと次のステージは解禁されない。
      • ただし、「弟子」難易度でクリアしただけでも、次のステージに「ウォーメイジ」難易度で挑める。
  • 呪文書
    • トラップや武器などが記載されている。最大で30種類となる。
    • 使用するには、ステージ開始前に、スロットに装備する必要がある。
      • スロットは当初は3個だが、ステージクリアとともに増加して、最大10個となる。
      • スロット1番はクロスボウで固定である。
    • ステージをクリアするごとに新しい要素が追加される。
      • 新要素の解禁のために。難易度「弟子」である程度進めるという手もある。
  • ウィヴァー
    • 「鋼」「元素」「知恵」の3人がいるが、ステージごとに1人だけを選ぶ必要がある。
    • 費用を払って、呪文やアップグレード要素をアンロックできる。
    • 「鋼」は、トラップ及びガーディアンを強化する。
      • トラップのリロード時間の短縮、ガーディアンのHP増加と自動回復など。
    • 「元素」は呪文書にない攻撃魔法を解禁する。
    • 「知恵」は主に物理攻撃を強化する。
      • PCの移動速度の増加、命中率の向上など。

評価点

  • 爽快感がある
    • 処理が軽い
      • 予想以上の数の敵が予想以上のスピードで押し寄せるが、その割にはマシンパワーを必要としない。
      • なお、本作に用いられたVisionエンジンは、2011年にサポートが打ち切られている。
    • 押し寄せる大勢の敵をトラップで一掃したときのスッキリ感が爽快である。
  • コミカルな仕上がりとなっている
    • 『Sanctum』は主人公が何と戦っているのかすら説明されないが、本作は主人公などが独り言を話しまくる。
      • 化け物アゴ男の主人公はカスのくせに「オレって頭良い。イケメンだし」と事実誤認している。「敵を知り己を知れば百戦危うからず(孫子)」というが、これではダメだ。
      • 味方のガーディアンも「上空から来たぞ!」などとセリフを言う。もちろん日本語。
      • オークらも戦闘中に「げっ!トラップかよ」「ちゃんと練習してくればよかった」とぼやく。
  • 敵の挙動がいやらしい
    • 『Sanctum』では、モンスターがむしろ異常なほどに整った隊列を組んで攻めてくるのだが、本作の敵は意外に左右にバラけることがあり、トラップの設置位置に頭を悩ませることになる。
    • 敵の種類は多くはないものの、PCと同様にクロスボウを撃ってくるクロスボウオークや、敵の進攻を塞ぐバリケードをジャンプで乗り越え、味方のガーディアンを優先的に攻撃するノールハンターなど、通常のタワーディフェンスでは禁じ手的なキャラが居る。

賛否両論点

  • 1プレイ10分程度である
    • 短時間でサクッとプレイできる手軽さがある。
    • トラップが整って来たところでステージ終了となることもあり、少し物足りなさが残るステージもある。
      • エンドレスに敵が押し寄せるモードがあっても良かったのではないか。
  • TPSのようでTPSではない
    • 確かに常時PCが描画されるTPSなのであるが、PCは常に画面奥中央方向にしか攻撃できない、FPSのような操作性である。
    • このため、近接武器を装備している場合でも画面奥方向にしか攻撃できないので、敵に背後を取られやすい。

問題点

  • タワーディフェンス要素が物足りない
    • 最初のwaveで仕掛けられる罠は数個であり、オークは1つの罠に掛かったぐらいでは死なない程度のHPがあるため、そのほとんどをPCの攻撃で倒す必要がある。
    • 魔法に「炎」、「雷」、「冷」と属性があり、敵も「ファイアオーガ」「フロストオーガ」というモノがいるのに、トラップで属性のあるものはDLCに炎属性のものがあるだけとなっており、組み合わせの妙が無い。
  • シングルプレイ専用である
    • 先発の『Sanctum』はCo-op対応であった。ただし、PCに用意されたキャラが1種類のため、同じキャラが複数という問題点はあったが。
    • 本作から1週間遅れでリリースされた『Dungeon Defenders』はCo-op前提で制作されており、Co-opするために複数購入してフレンドにギフトとして贈るという消費行動を促し、この3作の中で一番成功した。
      • 完全に余談となるが、この結果を受けて『Orcs Must Die! 2』もCo-op対応となった他、『Sanctum 2』はPCのバリエーションを4人に増やして、かつ、トラップ主体のゲームバランスからシューティングに重きをおいたゲームバランスとなった。

総評

ゲームバランスはタワーディフェンスよりもアクション寄りであり、『Sanctum』では雑魚はトラップで仕留めてボスキャラをPCで倒すというゲームバランスなのに対し、本作では最初の数waveは雑魚の撃破に掛りきりとなる。
また、攻撃手段も本作は、クロスボウ、魔法、近接武器と揃っており、間違いなくアクションの方に力が入っている。
背景設定もしっかりとしており、キャラの立った主人公の独り言で解説される。しかも日本語ボイス付きである。
練り込み不足感のある、値段通りの小品ではあるが、値段通りの価値はあるのではないか。


後の展開

  • 2012年7月に『Orcs Must Die! 2』が発売されている。本作とは異なりWindows(Steam)版のみがリリースされた。日本語ローカライズもきっちりされている。
    • 新キャラクターである「ソーサレス」が加わり、敵の種類とトラップの種類が増え、Co-op対応となっている。
  • 2017年にオンラインゲーム『Orcs Must Die! Unchained』が稼働していたが、2019年4月にサービスを終了した。
  • 『Orcs Must Die! 3』が2020年春にGoogle Stadia向けにリリース予定であることがアナウンスされている。