英雄伝説IV 朱紅い雫
【えいゆうでんせつふぉー あかいしずく】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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PC-9801以降
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メディア
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フロッピーディスク CD-ROM
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発売・開発元
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日本ファルコム
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発売日
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1996年5月24日
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定価
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12,800円(税3%込)
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配信
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プロジェクトEGG/900円(税別) 2007年5月21日 Win10対応版:2018年12月25日
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判定
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なし
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ポイント
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高い自由度 システムの改良 膨大なオープンシナリオ 粗い部分も多し
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ドラゴンスレイヤー&英雄伝説シリーズ
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概要
『英雄伝説シリーズ』の第4作目。「ガガーブトリロジー」三部作の第二弾となっており、シリーズ最古の時代が描かれる。
前作がシナリオを重視するためそれ以外の面をそぎ落とし、シンプルな内容だったのに対し、今作では新たな試みを交えてゲーム性を重視している。
主人公のメイキングなどの要素を取り入れ、シリーズ最高の自由度が特徴。
ストーリー
2つの神の間で揺れ動く人間たちの大地、エル・フィルディン。
それは「神々の争い」から残る根深き因縁。
人を守りし神として正神殿にまつられるバルドゥス。邪神として破壊的な改革を好む者たちの象徴となったオクトゥム。
8年前のある日…。正神殿カテドラールを邪宗教徒たちが襲撃した。
大聖堂で暮らしていた孤児の兄妹アヴィンとアイメルは、最高導師エスペリウスからそれぞれにバルドゥスの神宝カベッサとクエルポを託された。
混乱の中を何とか脱出した兄妹だが、神宝を狙う邪宗教徒の追跡から逃れるため、兄妹は互いの場所も伝えず、離れ離れに別れて暮らさねばならなくなった。
…やがて、8年が過ぎ、アヴィンが17才になった年、アヴィンを匿った賢者レミュラスは老衰により息を引き取る。
レミュラスは死の間際、知人である賢者ディナーケンが、アイメルの消息を知っていると言い残した。
アヴィンは友人のマイルと共に、アイメルを探す旅に出ることを決意した。
(説明書より抜粋)
前作からの変更点
ダイレクト・コンバット・バトル
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前作同様のフィールドがそのまま戦闘マップになる点は同じだが、今作では個別ターン制のタクティカルコンバットになった。
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行動力の高いキャラほど多くターンが回ってきて、コマンドを入力して一人ずつ行動する。設定を変えれば自動戦闘も可能だが、前作ほど細かく調整はできない。
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移動先を指定し、射程に入った敵に攻撃するというSLG要素が強い点は同じ。
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攻撃したり魔法を使う際には画面下に戦闘アニメが表示され、臨場感を増している。アニメはオプションから高速表示やオフにすることも可能。
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回復アイテムの要素が追加され、戦闘終了時の全回復もなくなった。
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町以外のフィールドは固定画面切り替え式になった。
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街道やダンジョンは、例えるなら一画面が水道管ゲームのように連結した構成であり、画面が切り替わる際にランダムでエンカウントが発生する。
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退却するには画面端まで移動して退却コマンドを使用する事で個別に退却できる。前作同様退却しても敵は居座る。
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前作と違って全滅するとゲームオーバーでタイトルメニューに戻されるが、誰かひとりでも退却できていれば復帰可能。
魔法
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今作では白魔法、黒魔法、精霊魔法の3系統と、キャラクター固有の特殊魔法が用意されている。MPを消費する一般的なシステムになった。
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各キャラクターが使えるのは特殊魔法一つ+どれか一系統のみ。主人公のアヴィンのみ最初にどの系統を覚えるか選択できる。
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前作と違って戦闘後も回復しなくなったため、回復系の白魔法をフィールドでも使用可能になった。
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黒魔法には「効力」というステータスがあり、消費MPの増加と引き換えに効力の回数分唱えることが可能。複数体に対して使用することも出来るし、一体に複数回唱えることもできる。効力の回数を使い切らず、一回だけ唱えることも勿論可能。
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精霊魔法は精獣を召喚して戦闘に参加させることが出来る。一人のキャラクターが一度に召喚できるのは一体のみ。精獣はオートで戦闘し、倒されるか術者が戦闘不能になると消滅する。なお、召喚できる精獣の属性は一人一種類のみ。
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各キャラは特殊魔法を1つ覚えているが、ほとんどは消費アイテムで代用可能。
成長システム
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キャラクターには武術レベルと魔術レベルの2種類のレベルが存在し、それぞれに対応したステータスが成長していく。簡単に言えば『XANADU』の熟練度システム。
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それぞれのレベルが一定に達すると町にあるソードギルド、マジックギルドで称号と褒賞を貰える。
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武術レベルは通常攻撃を行うことで経験値を得られる。称号と同時に勲章を獲得でき、店では売っておらず1つずつしか拾えないような特殊なアイテムと交換できる。
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魔術レベルは特殊系統以外の魔法を使用することで経験値を得られる。称号と共により強力な魔法を授けられる。
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なお、どちらの施設でも称号を得ると同時にステータスの値をどれか1つ選んで上げられる。
オープンシナリオ
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今で言うクエスト。町にある斡旋所で仕事を請け負い、達成することで報酬を得られる。
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シナリオ進行に応じて新しい仕事が出現したり、以前請けられた仕事が消滅することもある。
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また、特定の仕事を達成すると出現する仕事も存在する。
自由編成
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今作では町に散らばった仲間キャラクターを自由にパーティに加えられるようになった。
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仲間の居場所は情報屋から教えてもらえる。中にはパーティに入れる際に契約料が必要なキャラクターもいる。
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パーティはアヴィンと相棒キャラ含め四人まで(2枠目は固定なので、実質自由に入れ替えられるのは二名)。宿屋で解散することで再度パーティを編成し直せる。
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自由に編成できる仲間キャラ
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ダグラス 武器:剣 魔法:なし 特殊魔法:なし
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アルチェム 武器:ハンマー 魔法:白魔法 特殊魔法:ダミー(囮設置)
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ガウェイン 武器:ハンマー 魔法:白魔法 特殊魔法:ダッシュ(自身の移動力アップ)
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マーティ 武器:剣 魔法:黒魔法 特殊魔法:バインド(金縛り)
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ラエル 武器:斧 魔法:黒魔法 特殊魔法:テレポート(自身を移動)
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ミューズ 武器:鞭 魔法:精霊魔法・火 特殊魔法:ヘイズ(技能アップ)
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エレノア 武器:ハンマー 魔法:精霊魔法・水 特殊魔法:ミスト(技能ダウン)
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ルキアス 武器:剣 魔法:精霊魔法・風 特殊魔法:サイレス(全員の魔法禁止)
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コンロッド 武器:斧 魔法:精霊魔法・地 特殊魔法:マジックシールド(魔防アップ)
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その他
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ゲーム開始直後の一連の選択で主人公の能力・成長方針・魔法系統・特殊魔法が選択されるキャラクターメイキングが用意されている。
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セーブは宿屋やアイテムのテントを使用した際に行える通常セーブと再会時にデータが消えるがどこでも行える中断セーブの2種類が用意されている。
評価点
自由度の高さ
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ほぼメインストーリーを無視して自由に探索が可能で、オープンシナリオをこなしたり、各地の洞窟に隠されたお宝を探すなど自由気ままにプレイできる。
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一応、メインストーリーの進行に伴って仕事が追加されたり消えたりするので、メインストーリーを疎かにして…という事は出来ないが、当時としては十分自由度が高かった。お陰でメインストーリーを忘れやすいなんて声もあるほど。
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なおオープンシナリオの入れ替わりからゲーム全体を3区分に分けられるが、前作までのような章仕立てになっていない。
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パーティ編成の自由度が高いのも良点。前作までは完全固定だったので、好きなキャラで攻略できるようになったのは嬉しい。アヴィン一人旅での攻略も達成されている。
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一部のオープンシナリオは特定のキャラクターをパーティに入れていると攻略がスムーズに進むといった場合もある(一部は必須)ので、色々なパーティを試すのも良い。
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店には序盤から店売りの装備品が全て販売されているので、購入するのは大変だがいきなり強力な装備を手に入れて攻略を楽にすることも可能。
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自由編成については後のシリーズでも(最終盤限定だったりはするものの)採用されていった。
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キャラメイクも様々なビルドが可能。周回ごとにビルドを変える事で新たな発見がある。
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修得する魔法だけでも、黒魔法は戦闘で活躍できるが育成するには敵の取り合いになるため武術レベルや他の黒魔法使いと競合するため並行して育てにくい、ただし終盤は敵の敵HPが高いため育成環境がよくなる。精霊魔法は一度召喚するだけで経験値が入るため白魔法に次いで育てやすく、属性次第では強力、ただし精霊が攻撃しても経験値にならないため育成は召喚して即撤退の繰り返しあるいは勝利間際に無駄に召喚することになりがち。白魔法はフィールド上でもHP回復に使えば経験値が入るため毒状態を利用すれば育てやすく、最強の回復魔法はステータスを無視してHP全快できる強力さを持ち戦士系ビルドとの相性が良い…といった具合に違いがある。
シナリオ
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宗教同士の対立とその神々に翻弄される人々という世界観はシリーズ屈指の重苦しさが付きまとう。
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前半こそマイルの追っかけ娘な少女シャノンとの騒動や行く先々で事件に巻き込まれるといったよくある展開も多いが、中盤以降はアヴィンの身に降りかかる悲劇と再起、神々を巡る戦いが描かれていく。
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明るい雰囲気だった前作から一転、アヴィンがやや無口なのもあってどこか暗いイベントが多く、鬱展開も交えることでプレイヤーに強い印象を残した。
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前作をプレイしていると、繋がりに気づいてニヤリとしたり先の時代に思いをはせたりして楽しめるだろう。
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オープンシナリオの方はちょっとしたお使いやダンジョン探索が多いが、盗賊シャムシール団に関連した連続イベントなども用意されている。
戦闘システムの改善
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手動戦闘が追加されたことで、前作のようなAI任せで不利になる状況が減った。
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自動戦闘も細かい設定こそ出来なくなったが、各キャラクターはそれぞれの立ち位置を考えた行動をとってくれるようになった。
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例えば、遠距離攻撃可能なブーメランを装備し、白魔法が使えるマイルを自動に設定すると、一定の距離を保って攻撃し、仲間のHPが6割以下になると回復してくれるという形。
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レベル上げの際も自動戦闘で放置していればいいので楽。ただし、自動では地形を考慮しないため後衛が道を塞いで前衛が遠回りするハメになる…といった状況もあるので、自動と手動のバランスは取れていると言える。
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攻撃等の際に戦闘アニメーションが表示されるようになったのも改良点。前作はテンポを重視してか魔法エフェクトがショボかったが、大きく改善されている。
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その分、一回の戦闘に時間がかかるようになったが、オプションから戦闘アニメを高速化したりオフにする事も可能。
音楽
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例に漏れず、今作の楽曲も良好。タイトルメニューで流れるオルゴール曲「朱紅い雫~memoria~」や「製鉄の町~ギア~」など印象的な曲も多い。
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ただ、一部楽曲は非常に短い期間しか聴けないので、じっくり聴きたい人には少々不評ぎみだが。
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ファルコムゲーでは初のMIDI音源に対応した。
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FM音源とはガラリと印象が変化する曲もあり、FM音源版と聴き比べてみるのも楽しい。
賛否両論点
セーブシステム
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フィールドでセーブするのに200ロゼもするテントが必要になった点は不評。他のシリーズ作品ではどこでもセーブだったので不便に感じられる。
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開発者の想定としては普段のセーブは中断機能で行い、ボス戦などの直前セーブをテントで行う…という形だったと思われるが、家族・兄弟でプレイする場合にはやはり不便にしかならなかった。
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結局不評だったためか、リメイク版ではどこでもセーブに戻されている。
ゲームバランス
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『イースII』のヒット以降、優しめのゲームバランスを重視していた当時のファルコムとしては難易度は高めに調整されている。
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強めの敵が序盤から登場するのは勿論、レベル上げにも資金稼ぎにも時間がかかる構成のため延々と稼ぎを行う時間が多くなりがちで、根を詰めると飽きやすい。
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自由度こそ高いのだが、メインシナリオの順路から外れる行動を取ると容易く強敵ばかりが出現する場所に踏み込むようになっているため、探索もそれなりに制限される。最序盤のウルト村からフィルディンまでの道中、脇道に入って斥候鳥の群れに壊滅させられるのは誰もが通る道だろう。
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特に洞窟には中盤以降に登場するモンスターの群れと固定エンカウントする部屋が存在し、桁違いのモンスター達に一切の行動ができないまま嬲り殺しにされる事が多い。その分、強力な装備品の入った宝箱が置かれているので、鍛えて倒す価値はあるのだが。
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アヴィンのビルドによっては最初の見晴らし小屋からウルト村までの道中すら鬼門となる。魔法使い系ビルドを選ぶとかなりキツい。この辺りが高難易度と言われる由縁である。
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移動中に使用するテント以外にMPを回復するアイテムが無く、特に黒魔法使いは長いダンジョンやボス戦でMP切れになりやすい。
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最重要ステータス「技能」「精神」
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命中、回避、クリティカルはこれらのステータスに集約されている。物理は技能、魔法は精神で判定される。威力は武器や魔法の性能に頼れば済むため、技能・精神が高ければ楽になり低ければ苦労するバランスになってしまっている。
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終盤は最強の黒魔法リーンカルナシオンが猛威を振るうが、精神を集中的に高めていないと回避されてノーダメージということがしばしばある。
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精霊魔法もこれらのステータスが高い風属性の精獣が一番強い。
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ただ、レベル上げについては時間こそかかるがオート+矢印キー左右固定で自動レベル上げが出来たり、強力な武器・魔法を入手すると効率が上がるため満足いくまで稼ぎを行うのも容易い。
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前述の魔法使い系ビルドも序盤こそ辛いが、黒魔法系は射程と威力と効力を兼ね備えたエアリアル・ラブリスを習得できる中盤あたりのレベルになると著しく成長率が上がり、戦士系ビルドを圧倒する戦闘力を発揮できる。ガス欠も早くなるが。
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本作の魔法は非常に強力なので、後半は魔法使い無双になる場合も。魔術レベルばかり上げているとHPが育たないので、武術レベルも疎かには出来ないが。
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特殊魔法も強力なものが多く、敵の動きを止めてクリティカル必中になる武術レベル上げのお供の「バインド」や魔法を無効化して敵を弱体化する「アンチマジック」など救済的なものもある。
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結果的にオープンシナリオをこなしつつ稼ぎを行ってちょうどいいくらいのバランスにはなっている。
問題点
マップの使いまわしが多い
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街や村を結ぶ街道やダンジョンのマップはほとんどコピペで構成されており、しかもパターン自体が少ないため嫌でも使いまわしが目に付いてしまう。
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同じ形状のマップ(一画面)の連続のため迷いやすく、分岐点の多いダンジョンではマッピングが必要不可欠。幸いマッピングはしやすい方ではあるが。
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また、マップ(一画面)自体もやたら入り組んだものが多いため狭く、戦闘では簡単に渋滞を起こす。
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オープンシナリオのためにあちこち移動する必要があるが、『I・II』の「ワプの翼」のようなファストトラベル手段は存在しないため行き来が非常に面倒くさくなってしまった。
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一応、3つの拠点を結ぶワープが用意されてはいるのだが、拠点から遠い場所が多いため使い勝手は悪い。
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裏技でアヴィンの移動速度を上げられるので、円滑に進めたいなら使うのを推奨。本作プレイヤーの常識となっているほど認知されている。
シナリオのボリュームと描写不足
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メインシナリオだけなら前作までと比較すると非常に短く、レベル上げを考慮しても10時間程度で終わってしまう。オープンシナリオを入れてようやく前作と同程度のボリューム。
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自由にパーティ編成が可能というシステムの弊害でメインシナリオ、オープンシナリオ共にキャラクターの扱いに大きな差がある。
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強制加入するキャラはまだいいが、特にイベントに絡まないキャラも多く、イベントでの掘り下げなどもないため非常に影が薄くなってしまっている。
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一応、一部のオープンシナリオでは特定のキャラがいると仕事がスムーズに進む事もあるが、この出番も特定キャラに偏っている。
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エンディングではアヴィンの下に仲間達が集まってくる描写があるのだが、仲間にしなかったキャラは登場しないため最小限の人数で攻略してしまうと寂しい事になってしまう。
金欠になりやすい
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前作や『軌跡シリーズ』と同じく換金アイテムを店で金に換える方式が採用されているが、前作と違って換金率が1ピスカ=5ロゼで固定になり、金欠になりやすくなっている。
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オープンシナリオで稼ぐことを前提としていると思われるが、装備品や仲間を雇うための契約料もかなり高めなので、準備だけで使い切ってしまいやすい。特にテントが200ロゼもするため序盤はテント代を稼ぐだけでも苦労する。
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また、敵が逃走すると当然ながらピスカは獲得できない。今作の敵AIはHPが一定以下になるとすぐ逃げようとするので戦闘が長引く要因にもなっている。
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ちょっとしたネタバレ
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シナリオ上で手に入る決戦用の剣があるのだが、ラスト連戦の二戦目でしれっと弱体化してしまう。
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予想外の展開で、装備していると戦闘が苦しくなる。展開を理解したうえでなら正しくはあるのだが。
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もともと技能力と魔力が上がる以外は店売り武器のほうが強い程度なのは、救いなんだか罠なんだか…。
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総評
前作に続いて重厚なストーリーを描きつつ、ゲーム性を両立させようとした実験作。
まだまだ実験的な部分が多かったため歪な部分が多いのも否めないが、本作のシステムは後の『軌跡シリーズ』に受け継がれているので高いポテンシャルを秘めていたと言える。
三部作の中ではファンからの思い入れが強い作品でもあり、粗さはあっても魅力も多い佳作RPGである。
移植
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PS The Legend of Heroes IV 朱紅い雫(1998年8月27日発売 開発:GMF、発売:亜土電子工業)
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PC98版準拠の移植。どこでも自由にセーブ可能。PS版『白き魔女』同様キャラが大きく、街道などはスムーズにスクロールする(描画だけで、エンカウントや戦闘の枠組みは同じ)。
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レベルが最大の50になった後さらに経験値をためていくと、戦闘での行動順が回ってこなくなりゲームに支障をきたすバグがある。
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これより前に出たPS版『3』『1・2』とパッケージイラストの画風が異なり、なぜかセルアニメ調。(同じ画風のイラストも存在はしている)
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Win 英雄伝説IV 朱紅い雫(2000年12月7日発売 開発・発売:日本ファルコム)
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自由度の低下と引き換えにシナリオを大幅補填、システムを刷新したフルリメイク。能力ビルドやオープンシナリオはなく、傭兵のような扱いだった仲間たちもシナリオに関わるようになった。
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シナリオの改変についてはファンからの不評意見も多いが、ガガーブトリロジーという枠と繋がりを強調した内容になっており、キャッチコピーにも『最後の
英雄伝説
。』と打たれている。
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PSP 英雄伝説 ガガーブトリロジー 朱紅い雫(2005年6月2日発売 開発:マイクロビジョン、発売:バンダイ)
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Win版準拠の移植。フィールドが3D化されている。前作の問題点だったロードは改善されている。
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PC98版はプロジェクトEGGで配信中。
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MPU-401のエミュレーションに対応しているので、MIDI音源でのプレイも楽しめる。
余談
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1999年~2000年に『新・白き魔女』『海の檻歌』『朱紅い雫(Win版)』の三本が続けざまに出て、特に後者2つは三部作を強調しているため、Win版との差が大きい本作はシリーズから置いて行かれたような位置にいる。
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後に発売される『軌跡シリーズ』は所々に自社ネタがあり、本作からキャラクターのダグラスと攻撃魔法のリーン・カルナシオンが『碧の軌跡』に、モンスターではコンペが武装して『空の軌跡SC』に登場…などがある。
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中でも、三作目にあたる『英雄伝説 閃の軌跡』は、本作のオマージュと言えるネタが多数ちりばめられている。
最終更新:2024年11月28日 23:20