サナララ

【さならら】

ジャンル ビジュアルノベル
対応機種 Windows 98/Me/2000/XP
発売・開発元 ねこねこソフト
発売日 2005年4月29日
定価 5,800円
レーティング アダルトゲーム
配信 2010年1月15日/3,800円
判定 なし
ポイント ちょっとだけ平凡な生活から離れた全体的に穏やかな世界観
複数ライターによって生じた「Story」での評価の差

概要

ねこねこソフトの7作品目。(ファンディスクを除く)今作では元々はサブライターであった木緒なち氏をメインライターに、藤宮アプリ氏が初CGを担当したりと実験的なものである。その為、公式ではミドルプライスにしたと公表している。システムとしては、短いパートで構成される「Story」を一話ずつ読み進める方式(全四話)で、攻略ヒロインを選択することはできない。主人公は各「Story」に1人おり、合計主人公数は4人となる。

あらすじ

どこにでもある町を舞台に、ふとしたきっかけで始まる不思議な話を収録した18禁ビジュアルノベル。最も気の重い、月曜日。ふとしたキッカケで始まった、不思議な一週間。一緒に暮したり、学園に通ったり、お菓子を作ったり、夜の校舎に忍び込んだり、普段と「すこし」だけ違う、そんな世界の物語。(公式HPより)

評価点

  • 作品の雰囲気の統一
    • 全体的に雰囲気は明るい作品として統一しており、個性の強いヒロインによって繰り広げられるギャグと日常パートは非常に人気。
      • 藤宮アプリ氏を中心とする原画を担当する人達による可愛らしいCGによってキャラクターの相乗効果も大きな評価点。
  • シナリオ
    • 誰にでも一生に一度のチャンスを叶える「システム」に対して初めては主人公に警戒心を持つヒロインだがゲームを進めるごとに分かるヒロイン達の心情を知り、優しく接する主人公達の評価は高い。
      • 特にのちに『レコンキスタ』のメインライター等で評価される海富一氏の3章のラストは決して純粋に幸せなエンドとは言えないものの、ヒロインの心情の告白には屈指の泣けるシーンとなっている。またこの告白も衝撃的だが唐突なものではなく、細かく伏線が張られていたことも分かる。
  • BGMや挿入歌
    • 雰囲気にあったものが多い。特に挿入歌のKAKO氏の「春風」は特に人気である。

賛否両論点

  • 選択肢
    • 選択肢があるものの、ルートが変わることがないため必要がないという意見がある。
      • しかし、ストーリーの分岐がない為、詰むことはない。シナリオに集中できる、ライトユーザーに優しいという意見もある。

問題点

  • 「Story」の質の差
    • 複数ライターの為生じてしまった問題。特に2章は伏線や印象に残る最後の展開などがなくただ時間がループするだけのものとなっており評価はかなり低い。
      • 2章さえなければ完璧だと主張するファンまでもいる。
  • 各シナリオの中盤
    • 日常描写を終盤になるまでかなり行う為、物語が進むのが遅い。
      • ミドルプライスは平均プレイ時間が短いものが多く(本作もこれに該当する)為早くシナリオの展開があった方が良かったかもしれない。
  • Hシーン
    • 物語的に悲しいHシーンが多く、キャラクターの事を考えると使い物にならないファンが多い。

総評

コンパクトにストーリーをまとめた一作であり、シナリオの腕前の差はあるものの、全体の雰囲気の統一はされている。
心が暖まる「ちょっといい話」を読みたい人はミドルプライスで買いやすい為、是非プレイして欲しい作品である。

余談

  • 2010年8月27日に発売されたオムニバスソフト『ねこねこプレミアムBOX 3』に本作が収録されている。
  • 後に新規シナリオとして、「のぞみシナリオ」を補完するある人物のシナリオと完全新作のシナリオ一篇、および後述する「樋口シナリオ」の3章が新たに追加された『サナララR』が2012年に発売された。
    • エロゲはリメイク後にオリジナル版のダウンロード販売が停止することが多いが、『サナララ』と『サナララR』は共にダウンロード販売されている。前者は約700円安く買える。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2021年09月28日 10:26