みつけて! おじぽっくる+(プラス)
【みつけておじぽっくるぷらす】
ジャンル
|
おじさん探索収集ゲーム
|
|
対応機種
|
ニンテンドー3DS
|
メディア
|
ダウンロード専売
|
発売元
|
バンダイナムコエンターテインメント
|
開発元
|
Appliss
|
配信開始日
|
2016年3月2日
|
定価
|
612円
|
プレイ人数
|
1人
|
セーブデータ
|
1箇所・オートセーブ方式
|
レーティング
|
CERO:A(全年齢対象)
|
判定
|
なし
|
ポイント
|
キモかわいい「おじぽっくる」を探すゲーム 全54種類のおじぽっくるが登場 退屈なおじぽっくる集めの作業
|
概要
バンダイナムコエンターテインメントが発売、アプリゲームの活動がメインのApplissが開発を行ったニンテンドー3DSソフト。
小さい妖精「おじぽっくる」を収集していくアプリゲーム『みつけて! おじぽっくる』に新要素を加えた移植作にあたる。
公式のジャンル名は「おじさん探索収集ゲーム」と名乗っているが、明確なジャンルでいえば作業ゲーム兼鑑賞ゲームというべき内容。
「神様ぽっくる」の頼みで、男子小学生「サトウサトシ」の家の部屋に迷い込んだ様々なおじぽっくるを見つけ次第に保護していくというストーリー設定。
なお、原作の主人公は女子大生だったが本作では男子小学生に変更されている。それに伴い部屋のレイアウトや置かれている生活用品が原作と少し異なっている。
原作にもいえる事だが、主人公と神様ぽっくるの会話イベントはあるものの、主人公は作中で姿を見せる描写がない。
ゲームルール
-
ゲームの流れ
-
サトウサトシの家の部屋(以下:部屋)の中に出現するおじぽっくる達を探し、ひたすらに保護していくというのが大まかな目的となる。
-
スライドパッド・十字キー・LRボタンで部屋の視線変更ができ、それを利用して部屋の中のどこかにいるおじぽっくるを見つけていく。
-
おじぽっくるを発見するとタッチで「妖精水」をかけられ、そのおじぽっくるは保護される。その際に特定のハートをばらまいた後に消滅する。
-
一度に出現するおじぽっくるの数には限りがあり、出現させるにはしばらく待たなければならない。なお、出現するおじぽっくるの種類は常にランダムとなる。
-
原則としてゲームは先述の繰り返しで進んでいき、神様ぽっくるが指定した51種類すべてのおじぽっくるを保護すればエンディングとなる。
-
ハートポイントの使い道とレベルアップについて
-
おじぽっくるを保護すると特定の「ハート」をばらまき、それを回収すると「ハートポイント」としてストックされる。
-
出現したハートはタッチ(スライド)やYボタンで回収できる。Yボタンを押すと一括回収してくれるのでそちらで操作した方が楽となる。
-
メインとなるハートの出現方法はおじぽっくるの保護だが、時折出現する「おつまみ」を発見次第にYボタンを押すと、ハートに変換・回収できる。
-
本作にはレベルの概要があり、特定数のハートポイントを消費する事でレベルアップができる。
-
レベルアップすると「新たなおじぽっくるやおつまみの出現」「おじぽっくる最大出現数の増加」「おじぽっくるのリアクションが増える」という恩恵がある。
-
次のレベルアップを行う度に要求されるハートポイントの数が増えていき、それ相当のハート回収が必要となってくる。
-
新たなおじぽっくるの出現はレベルアップが必須なので、エンディングを迎えるためにはレベルアップを最大まで行わなければならない。
-
ハートポイントの使い道はレベルアップ以外にも「アイテム」の購入にも行える。
-
アイテムにはおじぽっくるを見つけやすくなる「コンパス」や、おじぽっくるに何かの変化が起きる「杖」といった2種類のアイテムがある。
-
各アイテムは「1回のみの使い切り」と「無制限で使える」ものがあり、後者のアイテムは莫大なハートポイント消費が必要となる。
-
図鑑について
-
保護したおじぽっくるは「図鑑」に登録され、どの位に集まったのかを確認できる。
-
図鑑には対象となるおじぽっくるの発見(保護)回数・特徴・獲得できるハートポイントの数の情報が表記される。おじぽっくるの総数は54種類。
-
おじっぽくる以外にも今までに出現したおつまみの表記もここでされる。おつまみは6種類あり。
評価点
-
おじぽっくるがキモかわいい
-
本作最大の特色といえる点。おじぽっくるが容姿や仕草が非常にキモ可愛らしい。
-
全員が妖精でありながら中年体系のおっさん顔で、素直に可愛いとは到底いえないが独特の愛嬌が感じられる。まさに「小さいおっさん」そのものである。
-
各種おじぽっくるによって色んな仕草を行ってくれるのも見所で、あえてゲームを放置しておじぽっくるを好きなだけ眺めるという楽しみ方もある。
-
おじぽっくるの容姿は多種多様で、いかにもおっさん臭い服装を着ているものもあれば、忍者や動物のコスプレなどのキワモノファッションのものもいる。
-
非常に分かりやすいゲーム性
-
基本は「無限に現れるおじぽっくるを探していく」だけのゲーム内容であり、特別に難解なシステムはない。
-
プレイ感覚としては昆虫採集のそれと同じで、視線変更を駆使して部屋に出現するおじぽっくるを手当たり次第に探していけば確実にエンディングへと近づく。
-
部屋の敷地面積はさほど広くはないので、大体は簡単におじぽっくるを見つけられる。しかし、絶妙な位置に隠れている事もあり、多少手こずりやすい局面もある。
問題点
-
時間のかかる作業プレイ
-
好意的にみれば分かりやすいゲーム性だが、裏を返せばひたすらにおじぽっくるを探していく作業でもある。
-
とにかくおじぽっくるを救出してハートを回収しないと一向にレベルアップができないので、手当たり次第におじぽっくるを探す作業と化す。
-
次のおじぽっくるが出現するまでに約1分の時間がかかる。そのため、おじぽっくるがいなくなるとしばらく待たなければならず、なかなか事が進まない。
-
レベルアップする度に要求されるハートポイントが増えるので、さらにレベルが上がりにくくなるのも厄介な要因となる。
-
先のレベルで出現するおじぽっくるは回収できるハートが増えていく傾向にあるが、そもそも出現する種類がランダムなので稼ぎどころが安定しない。
-
おつまみは比較的多くのハート回収できるが、おつまみ自体がなかなか出現しないためあまり大きな利益は期待できない。
-
アイテムの杖を使えば大量のハートを獲得できるチャンスとなるのだが…。
-
杖を購入するために必要なハートポイントが割高で、特に無制限に使える杖が超プレミア価格なため購入までにかなりの時間と手間がかかる。
-
無制限の杖さえ手に入れば爆発的にハートが回収しやすくなるので、面倒でも先に無制限の杖を購入した方が後々に攻略が楽になる。
-
おじぽっくるに出会えないもどかしさ
-
出現するおじぽっくるの種類がランダムなため、出会いたいおじぽっくるになかなか遭遇できないという問題がある。
-
本作には好きなおじぽっくるを自由に選んで仕草を鑑賞できる機能がない。よって、そのおじぽっくるが出現するまで待ち続けないといけない。
-
好きなおじぽっくるを箱庭に入れて鑑賞するシステムもないため、箱庭ゲームとしての楽しみも皆無。そういう路線を期待すると確実に裏切られるだろう。
-
シークレットおじぽっくるの解禁方法
-
54種類のおじぽっくるのうち、通常のプレイでは2種類のおじぽっくるはシークレット扱いで絶対に出現しない。出現させるには以下の条件を満たす必要がある。
+
|
2種類のおじぽっくるの解禁方法
|
1つめのおじぽっくるの解禁はバンナム側の本作公式サイトにアクセスし、そこで知らされる隠しコマンドをゲーム中に入力する必要がある。
サイト内には「10匹のおじぽっくるが隠れているので、そのすべてをクリック」との指示があるので、それを達成すれば隠しコマンドが公開される。
もう1つめのおじぽっくるの解禁は本作と同時期に発売された3DSソフト『太鼓の達人 ドコドン! ミステリーアドベンチャー』を購入する必要がある。
前者はオンラインとサイトが観覧できる環境さえあれば無料で解禁可能だが、後者は他のソフトを購入しなければならず事実上の抱き合わせ商法である。
図鑑にはシークレットを含めたおじぽっくるの枠があり、解禁できないおじぽっくるは永遠に空枠のままとなる。
任天堂側における公式サイトでは堂々と「追加課金一切なし」と表記されている。確かに「課金」はないものの、このやり方は企業としてどうなのか…。
|
総評
ゲームとしては良くも悪くも分かりやすい作業ゲーであり、その地味に面倒な作業感をレベルアップのための通過点と割り切れるかどうかで評価が変わる一作。
キモかわいいおじぽっくるを眺めつつも、昆虫採集感覚でおじぽっくるを探していく事に楽しみを見いだせるのならばプレイする価値はあると思われる。
最終更新:2020年05月15日 19:54