刃撫魅! ~アタシが産みなおしてやんよ!~

【ばぶみ あたしがうみなおしてやんよ】

ジャンル ヤン娘ママが絶対守ってくれるADV
対応機種 Windows 7/8.1/10
発売・開発元 Hending
発売日 2019年4月26日
定価 9,800円(税別)
レーティング アダルトゲーム
配信 2020年5月10日/9,680円
判定 バカゲー
ポイント みんな違ってみんなママ
馬鹿馬鹿しいノリ


本気で甘やかすんで、夜露死苦!




概要

アダルトゲームブランド「Hending」の2作目。
前作『BUKKAKE!』から2ヶ月も経たないうちに発売された。

DVDドライブがなくてもプレイ可能なダウンロードコードが、パッケージ版に同梱されている。

メインタイトルの「刃撫魅」は「バブみ」の当て字。当て字なのはヒロインの性格的なものもあってのことだろう。
「バブみ」とは年下の女性から感じたり年下の女性に求めたりする母性のことを指す*1
幼児退行して甘えたくなるという意味の「オギャる」とセットで使われることもあり、本作関連では「オギャリス」の語源はそちらだろう。

ストーリー

「頼む、私のママになってはくれないか」
孤独に生きるには、現代社会はあまりにも過酷。
日々懸命に働く大人にこそ、ママが必要とされていた。
主人公「月島 仁」もまた、ママを求める探求者。
そんな彼に見初められ、頼みに応じた女性たちがいた。
「ったく、しょうがねぇやつだな……」
「あははっ、ほらほら先輩、よちよち~」
「ママ、か。ハっ、面白いじゃないの」
「何でも、好きなこと……していいよ?」
何の因果か、集まったのは有名なヤンキー娘(とギャル)。
母性を秘めたママたちに、バブって甘えて癒やされろ!

(公式サイトより抜粋)

特徴

  • ゲームシステムは、至って平凡なノベルゲーム
    • 数時間の共通ルートが終わった時点で、4択の選択肢で4ヒロインの個別ルートに入る。
    • 選択肢はこの一箇所のみのため、ほぼ読み物である。
  • セーブは通常の200箇所、オートセーブの10箇所、クイックセーブ1箇所。
    • 10ずつセーブファイルが表示される横長か、50ずつ表示される画面全体を使う形式を切り替え可能。
      • 前者はサムネイルを見やすく、後者は多くのファイルを一度に見られる。
    • セーブファイルにはコメントを付けられる。
  • システムボイスはヒロイン4人から任意で選べる。
    • 2人以上選ぶとランダムとなる。デフォルトでは4人とも選ばれている。
  • ショートカットキーは任意のキーに置き換え可能。

バカな点

  • 変人ばかりのキャラクター
    • 月島 仁
      • 28歳エリート社長の主人公。
      • 母性エネルギー「オギャリス」を秘めた者のオーラを感じ取る能力を持つ。
      • オギャリスが不足すると幼児退行する。「バブぅっ! バブっ、バブうっ!」
    • 織姫 萌桃香
      • 身長は低いが、力強い金髪ヤンキー。
      • 舎弟が多く慕われているが、意外と初心なため周囲からからかわれることも。「甘えねぇとぶっ殺すぞっ!あたしはてめぇのママだぞ、バカ野郎っ!」
    • 朝比奈 ショコラ
      • 軽い口調のギャル。一応不良ではあるが力は弱い。
      • どちらかと言えば突っ込みに回ることが多い。甘ったるい言い回しが特徴。「せんぱぁ~い、ママとぉいいことしませんかぁ?」
    • 京極 紅愛
      • バンドの元リーダー。不良らしくバイクで暴走する。
      • 仁と共に「ママ」を追求する。萌桃香とは犬猿の仲だが喧嘩友達でもある。「私の『ママ』は他のヤツらとはひと味違う」
    • *2 真冬
      • ヤクザの娘。非常に眼力が強く周りをビビらせるが、実は優しい性格。
      • 極度の天然であり、周囲と会話が噛み合わないことも。「ママのおっぱい、モミモミ……して?」
  • ストーリー
    • オギャリスを求める主人公と、ママになるヒロインとのやり取りは基本的に馬鹿
      • 所々突っ込みは入るものの、作中のキャラクターは馬鹿なことに真剣であり、プレイヤーから見て温度差が笑える。
    • 共通ルートでヒロインが4人とも会合しており、それぞれのママ観が発揮される。
    • 共通ルートを締める、羊水を再現したローション風呂での子宮回帰は屈指のバカシーン。ヒロイン4人が「ヒッ・ヒッ・フー」と呼吸法する中で疑似出産を体験するのは本作くらいだろう。
    • 幼児退行した仁を救うために、母乳を出そうと試みるも出ない……もう駄目かと落胆したところで、専用のミルクの王冠のアニメーションと共に母乳が出るといった、変に感動的に仕立て上げられたシーンもある。
  • エッチシーン
    • やたらと母乳が出る。多くのエロゲーでは全ヒロインの中で1回あるかどうかの授乳シーンが、各キャラ2回以上ある。
    • マイクで性交の過程を実況するショコラ、ロックなBGMが流れる紅愛、脳内の童貞(ボイスあり)と会話する仁などネタに走ったものも多い。
  • BGM
    • 前述したように大した事がない状況でしんみりした曲が流れたり、エッチシーンがロックだったりと、状況とのギャップで笑いを生んでいる。
    • 音楽鑑賞では「ママの探究者」「オギャリス-赦し-」など妙な曲名が付けられている。
  • デフォルトのフォントが「フューリ」
    • 力強いフォントのため闘争シーンなどに合致している反面、エッチシーンなどの甘いテキストではギャップが笑える。サンプル
    • 普段使用されないフォントということもあるが、少々文字の認識に難があり長文を読むのには不向きではある。ただし、ゴシック体や明朝体といった日常的に使用されるフォントも用意されているため、押し付けにはなっていない。
  • システムボイス
    • コンフィグ設定時に「ママが手伝ってやるよ」「あの日の甘え方はなかなかロックだったぜ」などとこれまた独特な声をかけてくれる。
  • 立ち絵鑑賞シーンはデフォルトが全裸立ち絵。

評価点

  • 類を見ないコンセプト
    • ヒロインに甘えるエロゲは数あれど、ヤンキーに甘える28歳が見られるのは本作ぐらいであり、アイデンティティを確立している。
    • あまり掘り下げられないが、おもちゃメーカーを経営する社長という主人公の立ち位置。子供向け商品の開発に悩む描写なども珍しい。
    • ネタも多いものの、豊満なCGやノリノリの声優の演技から、エッチシーンはそれなりにエロい。
    • 愉快なキャラクターと馬鹿馬鹿しさから、ツボにはまれば笑えるバカゲーとして楽しめる。
  • 演出
    • 一文が表示される間に数回切り替わる立ち絵、立ち絵を流用した斜め上から見下ろす構図、動くSD絵など。
    • マイクを使う際のエコーや、複数人が同時にしゃべる等の臨場感のあるボイス。
    • 目新しい技術ではないがそれなりに手が込んでいる。
  • システム
    • バックログ関連を除けば快適な作り。タイトル画面を飛ばす設定にすれば、ゲーム起動直後に前回の続きをプレイできる。
  • オープニングムービー
    • 熱く軽快なノリが本編と合致している。
    • ヒロインの登場に合わせて不良文字「仏恥義理(ぶっちぎり)」「愛羅武有(あいらぶゆー)」等が表示される。

賛否両論点

  • ストーリー
    • 主人公と実母の関係や人格形成の過程が個別ルートで判明するが、あっさりしており、あまり掘り下げられない。
      • ヒロインごとに明かされる要素は異なるが、いずれもあまり他ルートの要素と絡まない。
    • 本作に限ったことではないが、好みの順で攻略してもストーリーの理解に支障が出ないとも言える。
  • エッチシーン
    • 前述したようにネタ寄りのシーンもあり、煽情よりも笑いが先に来てしまうこともある。
    • バカゲーらしさを取るか抜きゲーらしさを取るかの好みの問題ではある。

問題点

  • バックログ関連
    • ロード時にそれ以前のバックログは遡れない。
    • バックログジャンプがない。
      • 印象に残る台詞が多いだけに振り返りにくいのは痛い。バックログからのボイス再生はできるが、演出も含めて見返したい場合に困る。
      • 対処としてはこまめにクイックセーブするか、じっくりと読むかである。
  • CG鑑賞・シーン回想がキャラごとに分けられていない。
    • とはいえCGは8ページ、シーン鑑賞は3ページしかないため、目当ての物を探すのにそこまで時間はかからない。
  • 立ち絵鑑賞モードでサブキャラは選択不可能。
  • 多少誤字脱字があるが、修正パッチはない。

総評

狙って作られた変な属性特化ゲー。出オチに終わらず日常会話からエッチシーンに至るまで属性を生かしており、アイデンティティは十分にある。
癒されるかはともかく、馬鹿馬鹿しいノリが好きな人や新しい扉を開きたい人に向いた一作である。

余談

  • 体験版が配信されている。
    • 独特なノリなので購入前に試すといいだろう。
  • アペンドディスク
    • 予約特典・エロゲー雑誌BugBugの付録の2種類が存在する。前者はハーレム、後者は真冬のシーンが追加される。
  • 2020年に行われたFANZAでのまとめ買いセール「あかべぇそふと15周年記念パック」に本作が含まれていたため、「Hending」はあかべぇそふと系列だと判明した。以前からあかべぇ系列だと推測されてはいたが、この件で確定となった。
    • 「あかべぇそふとつぅ」ブランドは2018年3月30日の『母性カノジョ -子宮 帰還編-』を皮切りに、2019年3月29日に『ああっママになるっ!』、2019年4月26日(本作と同日)に『母性カノジョ2 -知性 崩壊編-』とママゲーを複数発売していた。
    • いずれもロープライス1ヒロインであり、フルプライスは本作が初である。