このページでは『Hitman: Absolution』(判定:なし)と、そのスピンオフ『Hitman: Sniper Challenge』(判定:良作)を紹介しています。
Hitman: Absolution
【ひっとまん あぶそりゅーしょん】
ジャンル
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暗殺ステルスアクション
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対応機種
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プレイステーション3 Xbox 360 Windows Vista/7
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発売元
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スクウェア・エニックス IO Interactive |
開発元
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IO Interactive
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発売日
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2013年1月24日
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定価
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パッケージ版:7,980円(税抜) ダウンロード版:$79.99
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:Z(18才以上のみ対象)
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配信
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Steam:4,104円 GOG:$19.99
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判定
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なし
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ポイント
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日本語フルボイス付き ストーリー重視の作風に変化 自由度は低下
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ヒットマンシリーズ
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概要
暗殺を題材とする人気ステルスアクションゲーム『HITMAN』シリーズの5作目。
前作までのパブリッシャーであるアイドスの買収に伴い、本作のパブリッシャーは買収側のスクウェア・エニックスが担当していた。
独立後の現在はIO Interactive自らが販売を行っている。
予約特典として『Hitman: Sniper Challenge』というゲームが配信されており、セーブデータ連動特典も存在した(後述)。
ストーリー
前作『Blood Money』でのフランチャイズ壊滅から数年後。伝説の暗殺者エージェント47によってICAの消滅は間一髪で阻止され、組織の再編に伴い47自身もICA所属の暗殺者へと復帰していた。
しかし、エージェント47と二人三脚で仕事をこなしてきた信頼すべきパートナーであるダイアナ・バーンウッドが、自らの所属するICAを裏切って行方をくらませてしまう。
面子を潰されたICAの幹部ベンジャミン・トラヴィスはダイアナの潜伏先を突き止め、エージェント47を刺客として送り込む。
シカゴでダイアナに接触し致命傷を与えた47。ダイアナは最期に、彼女が連れていた謎の少女ヴィクトリアの保護を47に依頼する。
ヴィクトリアを狙う集団との攻防を経て、47は新生ICAで渦巻く陰謀に巻き込まれていく。
システム
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ゲーム進行
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シリーズでお馴染みだった、個別の依頼を受け、各地へ赴いて目標のエリアへ潜入、目標を殺害し帰還する方式は変更され、各チャプターの多くが地続きに語られるようになった。
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ステージ構成も建物全体をエリアとしていた箱庭タイプから変更され、敵の配置された一本道を突破し目標地点へと向かう方式に変化。これにより潜入段階の自由度は失われたものの、標的の暗殺方法などは前作同様に複数用意されている。
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ミッション
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ミッションの中にはミッションが「チェックポイント」で分割されている物がある。
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前作『HITMAN: BLOOD MONEY』に存在した"報酬"、"評判"のシステムはなくなった。
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報酬については、本作では「誰から報酬を貰えるんだ?」ということになるので仕方がない。
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報酬がなくなったので、報酬のつぎ込み先である武器のアップグレードがなくなった。
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任意の武器やアイテムをミッションへ持ち込めなくなっているため、武器のアップグレードのシステムが残っていたとしても、意味がなくなっている。
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代わりにミッションの内容がポイントで評価されるようになった。
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ポイントは扉タイプのチェックポイント毎に評価され、一定ポイント以上でチェックポイントを通過するとスキルが開放される。
なお、開放されるスキルはそのチェックポイント毎に固定で決まっている。
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変装
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本シリーズの特徴である変装であるが、前作では変装中は同じユニフォームの敵に怪しまれて、近づきすぎると見破られるという仕様であったが、本作はより厳しくなっており、たとえ遠距離でも同じユニフォームの敵の視界に入り続けるだけで変装がバレてしまう。
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平服では特に怪しまれないところでも、変装しているとバレる場合がある。
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バレる速度が相手との距離により変わるので、距離をとること自体の重要性は変わらない。
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インスティンクト発動中(後述)は変装を見破られなくなる。しかし、インスティンクトゲージを消費する。
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人混みに紛れ込んでいると、変装が見破られにくくなる。
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インスティンクト
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[RB(R1)]キーの押し込みにより、押し込み中のみ発動する47強化モード。
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インスティンクト発動中は、壁で隠れた敵や階下、階上の敵すら透けて見える。
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暗殺ターゲットは赤く、イベント関係のNPCは青く、それ以外の敵NPCは黄色く表示される。また、発動中は敵の巡回ルートも表示される。
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攻撃を行う際にインスティンクトゲージを消費する。
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インスティンクトゲージはミッション開始時には半分程度となっている。
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攻撃を成功させるとインスティンクトゲージは回復し、サイレントキル(もしくは気絶)であると大幅回復する。
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インスティンクトゲージを自然回復させるスキルがある。
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インスティンクト発動中は変装を見破られなくなる。
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以上の通り発動中はいろいろと恩恵が得られるものの、発動することで専用のゲージが消費される。
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ゲージは自然回復しないが、チェックポイント通過や敵のヘッドショットなどで回復することができる。
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コントラクトモード
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ステージやターゲットを設定するオリジナルミッション作成モード。オンラインで手軽に配布でき、獲得した報酬で武器のアンロックやアップグレードが行える。
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現在はオンラインサーバー停止に伴いプレイ不可能となってしまったが、後のシリーズ作品にも採用されている。
評価点
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一部において操作性が向上した
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前作ではスニーキング中は[control]キーをずっと押し込み続ける必要があったが、本作では[R3(Rスティック押し込み)]をクリックするたびに立ち状態としゃがみ状態がトグルするようになっており、押し込み続ける必要がなくなった。
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アイテムを投げるときの操作方法が射撃の操作方法と同じとなり、煩わしさが解消した。
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ゴミ箱などへ死体を隠す時、前作ではまずゴミ箱のフタを開けて、それから死体を放り込む必要があったが、本作ではゴミ箱のフタを開けるという手順を経ずにゴミ箱に死体を隠せるようになった。
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相変わらずの細かい作りこみ。
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一部のターゲットに返り討ちにあった場合、相手が勝ち誇る専用ムービーがある、前作同様のイースターエッグなど細部まで手を抜かない作りこみがされている。
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ステージ中で獲得したり購入することで変装が登録されていくコレクション要素などもあり、やりこみがいのある内容になっている。
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難易度による変化
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今作ではEASY、NORMAL、HARD、EXPERT、PURISTの5段階の難易度が選択可能で、敵の強化の他にもインスティンクトによるヒント機能の停止やインスティンクトゲージの自動回復のありなし、チェックポイントの増加といった細かい変化が行われるようになった。
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最高難易度のPURISTでは照準表示以外のアシスト機能が全てなくなるため、難易度が大きく向上する。
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ポイントシューティング
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今作限定で採用されたシステム。インスティンクモード時に発動可能で、インスティンクゲージを消費する。発動すると、周りの景色がスローモーションになる間に、敵を狙撃することができるシステム。これにより、映画のような「敵を神業的な射撃技術で複数の対象者を排除する」という超人的な行為が可能になるため、ゲームの世界でこれを行いたいと願っていたプレーヤーにとっては夢のようなシステムである。
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重厚なストーリー
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前作までと比較し、ストーリー面の描写はより重厚になり、映画的なムービーもあって楽しめるものとなっている。
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シリーズ歴代のパートナーであるダイアナ暗殺から始まり、ヴィクトリアを巡る組織との攻防、これまで依頼主であったICAとの敵対などドラマチックなストーリーラインも良好。
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ストーリーの連続性はゲーム中でおおまかに3つのパートに分けられて表記されることで強調されている。ヴィクトリアを保護してからデクスター一味に彼女が誘拐されるまでのPART1(Chapter2~6)、デクスター一味への接触や潜入の最中にICAが第三勢力として介入してくるPART2(Chapter7~16)、デクスター一味とトラヴィスを殺害しヴィクトリアを取り戻すPART3(Chapter17~20)。
賛否両論点
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時勢に合わせ、よりカジュアルになったゲームプレイ。
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プレイヤー自らの模索を重視し、複数の選択肢を用意してそのままだったこれまでと比較すると、迷いにくいマップ構成や親切なアドバイス表示、ミニマップ・物体を透過しての敵表示、画面上のキー表示の増加など当時の一般的なTPS作品と同様の初心者のとっつきやすさを実現する要素が多く存在する。
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5年ぶりの新作ということもあって時勢に合わせた内容の一新を図っており、実際シリーズに慣れない初心者でも詰まることなくプレイできるものへと変化している。洋ゲー特有の理不尽さは薄れたものの、それらの犠牲として自由度が奪われたという点においてシリーズファンからはあまり良い印象を抱かれていない。
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ムービーによる強制的な暗殺失敗、追跡者の目を掻い潜っての脱出、敵が47の潜入を認知している状況での潜入など、『HITMAN』らしからぬ、軍人が主人公の一般のステルスアクションゲームを彷彿させるシチュエーションが非常に多い。
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肝心な暗殺も「通り道に重要人物がいるので、通る前に殺しとく」といったものが多い。
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どんなに派手に暴れても、次のエリアには影響しない。
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従来作であれば爆発物でも使おうものならたちまちマップ全体が大騒ぎになっていたが、本作ではどんなに派手に暴れても、壁1枚隔てた隣のエリアは平穏そのもの。これによる本作独自の自由度もあるものの、従来ファンからすれば興ざめでもある。
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インスティンクトは便利だが、ゲージを回復させるために無用な作業をする羽目になることが度々あり、興ざめに一役買ってもいる。
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本作で初めて映像化されたICAの全貌が、これまでのシリーズのイメージといささか異なる。暗殺者組織というよりユニークな暗殺者が率いるハイテク傭兵部隊と化している。前作で47以外のエージェントが全滅したのでイメチェンしたのかもしれないが。
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特に初登場した
途端にそのミッションで全員が殺害された
「セインツ」が良くも悪くも印象的。トラヴィスの部下で、ラバースーツにウィンプルという
SM女王様+修道女のような見た目の暗殺集団
だがその風貌ゆえにイロモノ以外の何者でも無く、またこのような正規エージェントのいるICAは何なんだとプレイヤーから言われても仕方ない。
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※今作のICAに関する詳細なツッコミ所
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チャプター14で、セインツが47が潜伏しているモーテルに襲撃を仕掛けてくる。
が、周辺住民に通報されるリスクをまったく考慮してない脳筋連中なのか、あろうことかロケットランチャーをモーテルにぶっぱなすという衝撃的な手段をとる。
これでは、簡単に足がつく間抜けな行動であるため、あっけにとられたプレーヤーも少なくなかっただろう。
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そもそもICAなら、サプレッサー付きの銃器などいくらでも調達可能であるのだから、それでモーテルを襲撃するという手段をなぜ取らなかったのかが、理解に苦しむところ。47が潜伏していたのは、銃犯罪のリスクの多いアメリカ国内なので、サプレッサー付きの銃器で襲撃すれば、「ただのサイコパスにより大量殺人事件」でカタがついたというのに。
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チャプター16は、47がホープタウンから脱出を図るという内容だが、
なんと、『ICA部隊がホープタウンを文字通り、軍事作戦で制圧している中を47が脱出する。』というもの
。実際の場面をみればわかるが、あのレベルの軍事作戦を起こしてしまうと、もはやアメリカ大統領やCIAやペンタゴンにいくらコネがあっても、隠蔽はできないレベル。前述のセインツもそうだが、なぜ、わざわざ足がつくような行動をやらかすのだろうか。
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チャプター14とチャプター16を総括するなら、「見栄えや派手さばかりを重視しすぎた故の弊害」というところか。
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最終ミッションでトラヴィスとようやく対峙できるのだが、ラスボスのはずなのにビビったのか、47が直接手を下して始末はできず、その小屋のドアに爆弾をしかけてトラヴィスを始末することになる。ラスボスなんだから、せめてプレーヤーの手で始末させてくれよと少なからずのプレーヤーは思っただろう。その前にいる3人組の傭兵が実質的なラスボスといった形になるが、彼らは見た目も行動も兵士然としたものであり、セインツと比べるとかなり地味である。しかしその反面、歴戦の実力者といった凄みもあり、実際普通に手強い。それゆえ余計に「セインツとか何だったんだ?」と思えてくる。
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ちなみに他のナンバリング作品では、ラスボスと直接対決で始末できる事が多い。
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シリーズのアイデンティティを排してまで図ったリニューアルは成功とは言い難く、他社の有名タイトルの劣化版と化してる感が否めない。
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ステルスアクションとしては及第、『HITMAN』としては駄作、という厳しい評価をするシリーズファンも多い。
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シリーズファンのみならず、英デイリー新聞も「IO Interactiveはシリーズの強みを理解していなかったようだ」と酷評した。
問題点
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同じ名前で異なる効果のものがある
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「チェックポイント」は、ミッションの区切りとなるドアのようなタイプと、ARPGのセーブポイントのような見た目のもの(混同防止の為、以降「セーブポイント型」と表記)の2種類ある。
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ドアタイプのチェックポイントはミッションの得点集計の区切りともなっており、得点に影響するミスを犯した場合にチェックポイントからやり直せるのは有り難い。
なお、扉タイプのチェックポイントはレーダー上にその位置が表示される。
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セーブポイントタイプは文字通りセーブポイントのようなもので、"起動"した場合、扉タイプと同様に「直前のチェックポイントからやり直す」の対象となる。
のであるが、セーブポイントタイプの場合、殺した(or気絶させた)はずのNPCが復活している。このため、セーブポイントタイプの場合、技量によっては進むことも戻ることもできなくなるハマりを起こす場合がある。
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ミッション中はこれらのチェックポイントでのセーブのみとなり、任意の地点でのセーブはまったくない。
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チェックポイントのセーブは前作のミッション中のセーブ同様、ミッションを抜けると消えてしまう。
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イベントムービーの増加
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全編に渡ってまともなストーリーが付いたのは歓迎すべきことではあるが、ミッション内のイベントムービーが多くなったことは、飛ばせるとはいえ同じミッションを何度もプレイする本作のようなタイプのアクションゲームにおいてはテンポが削がれる。
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47の扱いが不自然
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ストーリー中で47が幾度となく致命的な失敗をする上に、失敗してもさほど大きな不利益を被らない。
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自分の護衛対象を狙う相手を殺しに行ったら、物陰から相手の護衛に不意打ちで気絶させられ、護衛対象も奪われる。護衛対象の居場所を掴んで近づけば汚職警官にまたも不意打ちで気絶させられて拘置所行き…とやらかしだらけ。どう考えても不意打ちを食らいすぎであり、とても「伝説の暗殺者」とは思えない。
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しかも47を気絶させた後の扱いが雑で、全員47の正体を知っているのに手をかけようとせず、「自分が手を出さずとも死ぬ」と放置あるいは成り行きに任せる。前シリーズまでの敵側の頑張りは一体なんだったのだろうか。
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情に脆くなった47
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今作の47は「自分と同じ悲劇を繰り返さないため」、「ビクトリアに情が移ったから」という理由でICAに反旗を翻ることになる。が、このような情に流された47はシリーズファンからすれば、違和感を感じるであろう。
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汚職警官たちに牛耳られているホープタウンに対し、作中「この町には掃除が必要だ。」というセリフが飛び出すが、これまでのドライな47には全く合致しないイメージの発言のため、この発言に違和感を感じたファンも多かっただろう。
総評
前作である『HITMAN: BLOOD MONEY』は大幅に増加した自由度が評価点となったのに対し、本作では他社の近代的TPSに寄せカジュアル化したことによりマップの直線化やチェックポイントによるミッションの分割、持ち込み武器を選べないなど、様々な自由が奪われた形となっている。
新たな客層を呼び込むという目論み自体は間違っているわけではないが、作品の根幹を担っていた「自由なゲームプレイ」の更なる向上を望んでいたそれまでのシリーズのファンにとっては期待はずれの作品となってしまった。
余談
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IO Interactiveは本作のプロモーションとして、Facebookにてフレンドをエージェント47が暗殺してくれるというアプリを公開したが、炎上したため即日削除することとなった。
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2019年1月12日にはOne向けに、15日にはPS4向けの『Hitman: Absolution HD』がダウンロード専売で発売された。
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同作は海外では『Hitman HD Enhanced Collection』として『HITMAN: BLOOD MONEY HD』とのカップリングで販売されているが、『HITMAN: BLOOD MONEY HD』の国内販売は行われていない。
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なお、コントラクトモードは削除されている。
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2020年6月13日にGOG.comで同サイトのサマーセールの締めを飾るイベントという形で本作のWin版が72時間限定で無料配布された。
Hitman: Sniper Challenge
【ひっとまん すないぱーちゃれんじ】
ジャンル
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FPS
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対応機種
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プレイステーション3 Xbox 360 Windows Vista/7
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発売元
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スクウェア・エニックス
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開発元
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IO Interactive
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発売日
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2012年9月6日
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定価
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無料
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判定
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良作
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ポイント
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予約者限定配信タイトル 意外と豊富なやりこみ要素
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概要(Sniper Challenge)
『Hitman: Absolution』の予約者向けに配信されたスピンオフタイトル。その為、現在では入手は不可能。
ビルの屋上にいるターゲットと護衛を狙撃するファーストパーソンシューティングとなっている。
特徴(Sniper Challenge)
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とあるビルの屋上で行われているパーティーに紛れ込んだターゲットを狙撃する。ターゲットは会場内を歩き回り、いずれいなくなってしまうため時間内に暗殺する必要がある。
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狙撃対象はターゲットとその護衛たち。ターゲットだけを始末すればクリアになるが、始末した人数が多いほど高いスコアを得られる。
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狙撃したところを他の護衛や周囲の人間に見つかると騒ぎになり、ターゲットたちは逃げ出してしまう。誰にも見つからないように全員を始末できれば「サイレントアサシン」ボーナスを獲得できる。他にもボーナスを獲得できるチャレンジ要素が用意されている。
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インスティンクトも用意されており、本編同様に使用可能。
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こちらを発見した敵側は反撃してくるが、距離が遠いため47はダメージを受けることはなく、死亡によるゲームオーバーはない。
評価点(Sniper Challenge)
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狙撃を主体としたゲーム性
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暗殺の定番である狙撃がメインであり、ターゲットたちをいかに気付かれないように始末していくか考えるのが非常に楽しい。敵の動きやマップも隅々まで作りこまれており、非常に出来が良い。
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狙撃した敵の隠し方も多彩に用意されており、ビルから転落させるのは当然、池に落として隠したり、エレベーターの中に落としたりと様々な趣向が凝らされている。他にも近くを撃って気を逸らしたり、吊られた酒樽を落として圧死させるなど単に狙撃する以外の方法も用意されている。
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クリア時には狙撃できた人数などから割り出されたスコアが表示され、オンラインランキングも用意されている(現在は終了済み)ので、スコアチャレンジも熱い。
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豊富なチャレンジとネタ要素
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スコア稼ぎ用の要素も豊富に用意されており、狙撃してから一定時間以内に狙撃していくキルストリークは当然として、会場内のハトを全滅させたり、とある場所に立っている忍者を倒したり、なぜか会場に設置された地雷を狙撃したりとネタ的なチャレンジ要素も用意されており、それらを全てを見つけるだけでも非常に楽しめる。
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これらのチャレンジ要素はゲーム内実績も用意されているので、個別に達成して全て埋めるのも楽しみのひとつ。また、本編の重要人物も顔出ししており、物語の繋がりを感じさせる。
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本作をクリアしたセーブデータがあると、『アブソリューション』本編で使えるスナイパーライフルなどの特典が貰えるおまけ要素があるが、チャレンジをクリアしてスコアを稼ぎまくると特典がより豪華になっていった。
問題点(Sniper Challenge)
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反応がやや敏感なため、コントローラだと照準が合わせにくい場合がある。
総評(Sniper Challenge)
予約限定であることが惜しくなるほど非常に作りこまれた良作シューターである。
豊富なチャレンジ要素によるやりこみもあって、プレイヤーからは非常に好評を受けていた。
好評だったこともあり、同作を元にしたスマホ用ゲーム『HITMAN Sniper』が配信されている他、続編の『HITMAN2』に「スナイパーアサシンモード」として復活するなどスピンオフゲームとして受け継がれていった。
余談(Sniper Challenge)
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『Sniper Challenge』は前述の通り予約者限定で発売後に購入しても入手できないが、Steam版のみアイドスの発売したタイトルをまとめた「Eidos Bundle」に収録されていたため、これを購入すると入手できた。
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IO Interactiveがスクウェア・エニックス傘下から離脱したため、同バンドルからも削除され、完全に入手する手段がなくなった。
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日本では宣材としてユービーアイソフトのタイトルを含むスクウェア・エニックス発売のCERO:Z指定ゲームユーザーを対象にプロダクトコードが配布された。
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『HITMAN HD Tlirogy』にもプロダクトコードが同封されていた。
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ストーリーは一応Absolution本編と繋がっており(前日譚?)本編中のある場所にてラジオを付けると「スタリオンアーマメンツのCEO リチャード・ストロング・ジュニアが何者かに狙撃され殺害された」といった旨のニュースが聞こえてくる。
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残念なことにランキングサーバーが停止されたことが原因で、現在はインストール済みであってもプレイ不可能になってしまっている。
その後の展開(Sniper Challenge)
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2014年10月3日に本作の流れを汲んだスピンオフ『Hitman Sniper』が、2022年3月3日に続編の『Hitman Sniper: The Shadows』がiOS/Androidで配信された。開発はSquare Enix Montréalが担当している。2017年6月にIO Interactiveがスクウェア・エニックス傘下から独立したものの、シリーズ作品が開発されている事からスクエニとの関係は続いている物と思われる。
最終更新:2024年03月11日 19:50