大盛りチャリ走DX
【おおもり ちゃりそうでらっくす】
ジャンル
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ワンボタンレーシングアクション
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対応機種
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Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売ソフト
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発売元
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スパイシーソフト
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開発元
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LIRENEOSOFT
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配信開始日
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2018年2月8日
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定価
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598円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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チャリ走DX三部作を全収録 安定した面白さは依然変わらず あまり役にたたない復活システム
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チャリ走シリーズリンク
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概要
主にニンテンドー3DSから配信され絶大な人気を博した『チャリ走 DXシリーズ』三部作を移植収録したNintendo Switchダウンロードソフト。
ジャンルはシリーズ通りのワンボタンレーシングアクション。追加要素もあるが、シリーズのオムニバス収録なのでゲームシステムに大きな変更点はない。
なお、スマートフォン向けのアプリソフトとしても配信されているが、本wikiの記事作成対象外なためここでは触れないものとする。
三部作からの変更点
収録されたタイトルは『チャリ走 DX』『チャリ走 DX2 ギャラクシー』『チャリ走 DX3 タイムライダー』の3作。
なお、3DS版をベースとしているためvita版『DX1』におけるクラシックモードやWiiU版『DX1』『DX2』における多人数同時プレイには非対応。
詳細なゲームルールは各タイトルのリンク先を参照されたし。
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ステージモードの変更点
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王冠について、『DX2』『DX3』の3DS版では王冠の色がシルバーとゴールドの2種類が存在していたが、今作ではゴールド(ジャンプオンリーかつ全コイン回収クリア)の一種類のみになった。
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『DX1』ではジュエルアイテムの色がすべて同色だったが、本作では他のシリーズ同様に効果による着色の差別化が図られている。
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また、『DX1』の3DS版では王冠の獲得条件に十字キー移動の有無が設定されていなかったのだが、今作収録版では『DX2』以降と同じく十字キー移動が制限されている物に変更された。
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『DX3』におけるボス戦コースが削除された。それに伴い『DX3』のステージは他のタイトル同様の5コース構成となっている。
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加えて、『DX3』ではドラゴンチャリの性能変更(後述)に伴い、内容が変更されたコースも存在する。
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各変身チャリの性能は概ね移植元と同様だが、『DX3』のドラゴンチャリのみ移植元での不評点を受けてか大幅に変更。高度調節が十字キー上下からジャンプボタンの押し離しに変更され、「十字キーを一切使わずにジャンプボタンのみでステージクリアする」という、概ね王冠の獲得条件の方針に従った物になった。
各変身チャリの名称もほぼ移植元と同様だが、プロペラチャリだけは発売当時の時代を反映し「ドローンチャリ」という名前に変更されている。
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3DS版『DX1』にあったRAM RIDER関連のステージは未収録。その代わりに3DS版では未収録だった隠しステージが追加された。
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有料ダウンロードコンテンツとして『仮面ライダービルド』ステージが購入できる。なお、『DX2』『DX3』におけるDLCは配信及び収録がされていない。
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グランプリモードの変更点
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コースが1種類のみとなり、難易度選択ができなくなった。コースは通例通りランダム作成となり、ジュエルアイテムは登場しない。
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スキンが『DX1』『DX2』『DX3』の選択のみとなり、選択後は各タイトルのスキンがランダムで決定される。
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復活システムについて
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各モードのプレイ中にミスすると「復活システム」が回数限定で作動できる場合がある。
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復活するとチャリが少し巻き戻された状態での再開ができる。復活後のチャリは一定時間の無敵化と浮遊化が発生し、連続ジャンプも行える。
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ステージモードのコースで一度でも復活すると、その時点で王冠クリアが断たれる。グランプリモードでは復活に関係なく距離が計測され続ける。
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チケットと使用チャリについて
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ゲーム中に特定条件を満たすと特定枚数の「チケット」が手に入り、チケット1枚と引き換えに「ガチャ」をプレイできる。
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チケットの入手条件としては「ステージモードのコースをクリア」「グランプリモードで好成績を出す」「1日ごとにゲームを起動する」などがある。
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ガチャでプレイした結果に応じて、ゲーム中に使用できるチャリの種類を増やせる。収集できるチャリは全41体あり。
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ガチャという性質上、ダブり(はずれ)のチャリが頻繁に出る。また、チャリにはレア度設定があり、高いレアのチャリであるほどに出にくくなる。
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チャリには4段階のカテゴリーがあり、その段階にいるチャリすべてを獲得しないと先の段階にいるチャリが当たらなくなっている。
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チャリによって操作性や復活システムの発生回数などの性能が若干異なる。原則としてレア度の高いチャリであるほどに高性能化する傾向にある。
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その他の変更点
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ステージモードにおける各コースにおいて、「クリアの最少ジャンプ回数」「プレイ及びミス回数」「好成績クリアの年月日」の記録が表示されるようになった。
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『DX3』にあった"ずかん"は削除された。ただし、登場チャリの説明を鑑賞できる機能は別途用意されている。
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アワードにおける項目獲得のヒントが示されなくなった。なお、本作におけるアワードは54の項目がある。
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『DX2』『DX3』の移植元では、アワード獲得の際に勲章の色に応じて追加でメダルが獲得できるようになっていたが、ステージ数増大に伴い廃止され『DX1』の物に近い仕様になった。
ステージモードのコース一覧
ゲーム初回時は『DX1』の通常ステージしか選択できないが、コースをクリアしていくと順次他のタイトル及びステージもプレイ可能となる。
『仮面ライダービルド』をプレイするにはダウンロードコンテンツとして購入する必要あり。
『DX1』『DX2』『DX3』の各ステージはすべて5コース構成。『仮面ライダービルド』のみ10コース構成。
チャリ走 DX ワールドツアー
+
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チャリ走 DX ワールドツアー
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通常ステージ
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ステージ1
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パリ
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ステージ2
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アルプス
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ステージ3
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ニューデリー
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ステージ4
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ロンドン
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ステージ5
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北京
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ステージ6
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ハワイ
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ステージ7
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東京
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ステージ8
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ギザ
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ステージ9
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南極
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ステージ10
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ニューヨーク
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隠しステージ
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ステージ11
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アルカサル
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ステージ12
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ナイトアルカサル
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ステージ13
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アトランティス
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ステージ14
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ヴォルケーノ
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ステージ15
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アテネ
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ステージ16
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ヘルシンキ
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ステージ17
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ローマ
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エクストラステージ
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ステージ18
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エクストラ1
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ステージ19
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エクストラ2
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ステージ20
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エクストラ3
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ステージ21
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エクストラ4
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ステージ22
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エクストラ5
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ステージ23
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エクストラ6
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チャリ走 DX2 ギャラクシー
+
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チャリ走 DX2 ギャラクシー
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通常ステージ
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ステージ1
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おうし座
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ステージ2
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いて座
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ステージ3
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みずがめ座
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ステージ4
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さそり座
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ステージ5
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おひつじ座
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ステージ6
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ふたご座
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ステージ7
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おとめ座
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ステージ8
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てんびん座
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ステージ9
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やぎ座
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ステージ10
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うお座
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ステージ11
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かに座
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ステージ12
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しし座
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エクストラステージ
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ステージ13
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エクストラ1
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ステージ14
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エクストラ2
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ステージ15
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エクストラ3
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ステージ16
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エクストラ4
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ステージ17
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エクストラ5
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ステージ18
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エクストラ6
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ステージ19
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エクストラ7
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ステージ20
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エクストラ8
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チャリ走 DX3 タイムライダー
+
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チャリ走 DX3 タイムライダー
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通常ステージ
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ステージ1
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中世ヨーロッパ
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ステージ2
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恐竜時代
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ステージ3
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西部開拓時代
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ステージ4
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氷河期
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ステージ5
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古代エジプト
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ステージ6
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海賊時代
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ステージ7
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ロココ
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ステージ8
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戦国時代
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ステージ9
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未来
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ステージ10
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時空の門
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エクストラステージ
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ステージ11
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エクストラ1
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ステージ12
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エクストラ2
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ステージ13
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エクストラ3
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ステージ14
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エクストラ4
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ステージ15
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エクストラ5
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ステージ16
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エクストラ6
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仮面ライダービルド
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ダウンロードコンテンツとして購入できるステージ。使用チャリは「仮面ライダービルド」。販売価格は198円。
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TV放送でも活躍していた「ラビットタンク」「ゴリラモンド」「ホークガトリング」の3種類のフォームを切り替えてコースを攻略していく。
評価点
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安定した面白さは依然変わらず
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三部作をほぼ忠実に再現した内容であり、面白さの安定感に一切のブレはない。
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基本ジャンプボタンのみの操作であり、お手軽にプレイできるというランニングジャンプアクションが楽しめる。他は好みで左右移動を行うのみ。
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圧倒的なボリューム感
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三部作のステージモードがほぼ全域にわたって収録されており、シリーズの中でも屈指のボリュームとなっている。
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コース総計は295にも及び、遊べるボリュームが相当な範囲に及ぶ。にもかかわらず、ソフトの販売価格が約600円とリーズナブルなのも非常に嬉しい。
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『DX1』に至っては3DS版にはなかった隠しステージが追加されており、遊べる範囲がより増えている。なお、隠しステージはスマホ版からの移植収録である。
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使用できるチャリの総数もシリーズ最大クラスで、コレクター意欲が沸いてくる。
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様々な姿のチャリが40種類近く登場しており、ガチャで集める楽しみがある。チャリの多くはなぜか食べ物や惑星関連のデザインが多い。
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移植作なのでステージ構造やグラフィック・BGM周りの変更はほとんどない。言い換えればそれらすべてが一作に収録された豪華収録といえる。
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その他作品毎の評価点
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『DX3』の移植元におけるクラウン関連では、十字キー移動が解禁される様になるドラゴンチャリや、クラウンの獲得に全く関係ない上に撃破時に3枚ものメダルが自動獲得となるボス戦が存在するという様に、クラウン関連についての迷走が目立っていたが、今作では前者は性能が変更され後者は廃止。これにより全ステージが基本的なルールの下でクラウンの獲得が出来る様になった。
問題点
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完全なるステージ収録網ではない
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ステージモードのステージはあくまでもできる限りの収録であり、収録が見送られたステージも少なくない。
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『DX3』のボス戦コースがすべて削除されており、3DS版よりも総コース数は劣る。とはいえ、ボス戦コース自体が微妙という批判もあったので仕方がない面もある。
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『DX2』『DX3』のDLCステージはすべて未収録、『DX』のRAM RIDERステージ2種も(デザイン差し替えでもなく)未収録。もちろんライセンスの関係上致し方がないのだが…。
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『DX3』では更にドラゴンチャリの性能が変更されたりした影響もあるのか、原作とは全くの別物のステージになっていたり、ステージ内の難所以外が別物に差し替えられたりと、原作から変化のあるステージが多い。最後に解禁出来る通常ツアーだけあって、概ね原作よりも難易度が上昇している傾向にある。
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グランプリモードのコースが1つのみとなり、事実上のコース統一化となっている。
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もっとも、元の難易度分けがあまり意味がないという意見もあり、コース統一化は無難な変更ともいえる。その代わりに本作は使用チャリによる性能差別化がある。
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ダウンロードコンテンツの縮小化
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現時点でのDLCは仮面ライダービルドのみで、他のDLC配信の予定はない。
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『DX3』では10以上のDLCが配信されていた事を考えると寂しい面がある。販売価格が良心的なだけに、DLCの要望を求める者は多い。
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あまり役にたたない復活システム
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ミス後の救済のために入れたであろう復活システムが、大半の場面で使い物にならない。
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そもそも足場が不安定な落とし穴の場面で巻き戻されても地形の確保がしづらく、まともな操作がままならないままに再ミスというパターンが多い。
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また、ステージモードのコースではどの道王冠クリアが断たれるので、王冠集め目的のやり込みプレイヤーからすれば単に邪魔なシステムでしかない。
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使いどころがあるとすればグランプリモードでの距離稼ぎの延命あたりが実用的なところだが、場面によってはミスが免れない事には変わりはない。
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チケット枯渇によるチャリ収集の詰みやすさ
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ガチャによる獲得できるチャリはランダムなので、チャリを完全収集する前にチケットが尽きる恐れがある。
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ステージモードをやり込むとチケットが多く手に入るが、入手には限りがあるため目当てのチャリが集まる前に枯渇する可能性が十分に考えられる。
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グランプリモードはがっつりとしたチケット稼ぎができるが、相当な好成績を出す必要がある。一日起動でもらえるチケットは雀の涙なので期待しない方がいい。
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レア度の高いチャリは極めて出現率が低いため、よほど運が良くない限りは何回ガチャをプレイしても一向に欲しいレアチャリが獲得し辛い。
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一部ステージのBGMについて
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今作に収録された各BGMはほぼ原作と同様になっているのだが、『DX3』における「大航海時代」(ステージ7)「戦国時代」(ステージ8)の物については、楽曲のループ部が非常に不安定な物になっている。それにより、今作のBGMの移植度は不完全な物と化したのは否めない。
賛否両論点
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1人専用ゲームへの変更・統一
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これまでの据え置きハードで発売されたチャリ走DXシリーズの移植作品では、いずれの作品でもMiiを用いた2人協力プレーや多人数プレイヤーとの対戦プレーが可能になっていて、「携帯機では一人で黙々とプレー、据え置き機では多人数でワイワイプレー」と比較的プレイヤー間の棲み分けが成されてきたのだが、3作目の据え置きハードで発売された今作では残念ながら多人数プレーが削除されてしまい、結果的に1人プレー専用ゲームになってしまった。
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中でも特に大きいのが『DX3』。これまでの据え置き機作品では対戦プレーの際に原作ステージのBGMやスキンを使用する事が出来たのだが、待望の『DX3』の据え置き機版に当たる今作ではそれが出来なくなり、対戦プレーから唯一ハブられを喰らってしまった点について残念に思うプレイヤーもいる。
総評
『チャリ走 DXシリーズ』三部作の集大成としてのボリューム感は極めて高く、多少削られた部分もあるものの広範囲に遊べる一作であるのは間違いない。
新規プレイヤーはもちろんの事、追加要素もあるので従来プレイヤーにも再度楽しめる出来といえる。
最終更新:2024年04月20日 23:27