「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。
【あさしん くりーど おでっせい】
ジャンル | アクションRPG | ![]() ![]() ![]() |
|
対応機種 |
プレイステーション4 Xbox One Windows Nintendo Switch |
||
メディア | PS4 | BD-ROM/ダウンロード併売 | |
One/Win | ダウンロード専売 | ||
Switch | クラウドゲーム | ||
発売元 | ユービーアイソフト | ||
開発元 | ユービーアイソフト ケベック・スタジオ | ||
発売日 | 2018年10月5日 | ||
定価 | PS4/One/Win | 8,400円 | |
Switch | ダウンロード:無料 | ||
シーズンパス:730日/8,400円 | |||
レーティング | CERO:Z(18才以上のみ対象) | ||
備考 | Oneパッケージ版は海外限定 | ||
判定 | 良作 | ||
ポイント |
麗しくも血湧き肉躍る古代ギリシア 主人公の性別が選択可能に シリーズのお約束が良くも悪くも撤廃 シリーズ最大規模の圧倒的なボリューム 海外で物議を醸したDLCシナリオ |
||
ASSASSIN'S CREEDシリーズ |
己の運命を選択せよ。
ユービーアイソフトが販売するステルスアクション『ASSASSIN'S CREED』シリーズのメインタイトル11作目。
前作『ORIGINS』でRPG的要素が導入されることになり、本作はこのオープンワールドRPGとしての路線を全体的に発展させたものとなっている。
舞台は前作からさらに400年ほど時代を遡った古代ギリシア。
前作はアサシン教団の始まりを描いたいわば「エピソード1」だったが、本作はそのさらなる前日談として「第一文明の遺産」をテーマにした「エピソード0」とも言える内容となっている。
紀元前480年。
スパルタの英雄レオニダス1世は、わずか300人の部下と共にギリシア・テルモピュライにて大国ペルシャ軍に勇猛果敢に立ち向かい、名誉の戦死を遂げた。テルモピュライの戦いから49年後の紀元前431年。
レオニダスの孫である主人公はギリシア西部のケファロニア島にて傭兵として日々の暮らしを送っていた。
その頃、ギリシアではアテナイを中心としたデロス同盟とスパルタを中心としたペロポネソス同盟間にて、後にペロポネソス戦争と呼ばれる戦乱が勃発し、全ギリシアを巻き込んで戦火は広がりつつあった。
島から離れることになった主人公は、二大勢力の戦争に巻き込まれつつも自身の家族と出生の秘密を探る長く険しい旅へと赴くのであった。そして2017年の現代。英雄レオニダスの槍と何者かの遺伝子が付着した本が発掘される。
アブスターゴ社からアサシン教団側へとなし崩し的に参加することとなったレイラ・ハサンは、遺物に残されしDNAを基に2400年以上もの時を越え、さらなる過去世界で何があったのかを垣間見ることとなるのであった。
美麗なグラフィック
超特大なボリューム
史実とのシンクロ、歴史上の偉人との絡み
プレイアビリティの向上
面白味の増した戦闘システム
+ | ネタバレ注意 |
大幅に上がった自由度
お使いゲーからの脱却の試み
秀逸なシナリオ
ディスカバリーツアー
これは『ASSASSIN'S CREED』なのか?
ファンタジー要素
海戦の必要性
「ポリティカル・コレクトネス (政治的な正しさ)」関連
+ | ネタバレ注意 |
現代編について
前作で問題視されていたレベル制の改善がない
選択が重要というコンセプトだが、選択肢絡みで色々と問題がある
前作に比べて馬の動きが体感的に悪く感じると言われることがある
ビューポイント
グラフイック
NPC
広大かつ緻密に作られた大地と海、複雑すぎない戦闘システム、プレイヤーに遊びの幅を持たせる要素…とAAAタイトルに求められるポイントは押さえており、様々な賞を受賞しGOTY候補にも選ばれるなど、一般的観点から見れば高評価のゲームである。
前作の舞台であった古代エジプトに比べると古代ギリシアは創作作品の題材になりやすいものの、やはり我々が今を生きる世界から2400年以上前の過去世界を疑似体験し人類史に残る偉人たちと交流できる作品というのは他に例がない唯一無二の作品と言える。
しかし、シリーズが纏っていた神秘的な雰囲気は薄れてしまっており、前作での問題点も改善しきれてなかったりと過去作から通して遊んでいるファンが諸手を挙げて賞賛するかというと疑問符がつく。
DLC編の一件が代表されるとおり外野から政治信条・ジェンダーの議論に巻き込まれる災難もあった。
プレイ体験面に焦点を当てれば、過去作に比べより「ゲームらしく」改良されており、完璧なキーコンフィグやシナリオ分岐の楽しさ、UIの改良、薄めの現代編など過去の『ASSASSIN'S CREED』が合わなかったという人ほど勧めやすいという、ある意味シリーズの異端児ともいえるゲーム性を持った作品である。
『ASSASSIN'S CREED』という名前にこだわるシリーズファンには気になる点が多いかもしれないが、前作に引き続き「古代世界史RPG」としては良作という評価が妥当であろう。
+ | Switch版とPS4/One版の比較動画 |
*1 ヨーロッパで同性愛が禁忌とされるのはキリスト教が広まった以降のことであり、それ以前の古代ギリシャでは同性愛は当たり前のことだった。
*2 例えば、本編中に戦う敵が弱体化する、要求される金額を簡単に稼ぐことができる等。
*3 シナリオの都合上スパルタの本拠地であるラコニアとアテナイの本拠地であるアッティカ、他にも味方NPCが指導者になっている間の都市では起きない。
*4 オートセーブは5つ、クイックセーブは2つ。
*5 ちなみに、日本版ではレオニダス1世の吹き替えも同じく中田譲治氏が担当するという点まで踏襲している。
*6 そこから派生して「アルファツイッタラー」といった語もある。
*7 さすがに子供や鍛冶屋といった特殊なNPCは殺害不可。また、敵対していない限り暗殺は一切不可能。
*8 本作のギリシア神話世界のDLCもあくまでVR再現のようなもので、現実ではない。
*9 過去作では死んではいけない人物を殺害するとミッション失敗になって強制リロードされる等の物語上の強制力があった。
*10 当時のオリンピックは女人禁制とされ男性しか出場できず、観戦すらもごく一部の者のみに限られていた(後者に関しては諸説あり)。作中においてもこれを踏まえたサイドクエストがある。
*11 そして、主人公が「この地に可能性を感じる」といった予言めいたことを言うシーンがある。
*12 発表時のタイトルは『ASSASSIN'S CREED CODENAME RED (仮称)』