【しーじーむかしばなし じいさんにどびっくり】
ジャンル | サウンドノベル | ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
発売・開発元 | アイディアファクトリー | |
発売日 | 1996年3月8日 | |
定価 | 5,800円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:A(全年齢対象)(*1) | |
配信 |
ゲームアーカイブス: 2007年4月26日/628円 |
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判定 | クソゲー | |
バカゲー | ||
ポイント |
IF黎明期を象徴する迷作の1つ ツッコミ不在の超低予算CG紙芝居 エンディング総数100以上(水増し無し) バカゲー要素は賛否両論気味 セーブできないせいで遊び辛いゲーム |
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IF TVシリーズ 厄 友情談疑 / CG昔話 じいさん2度びっくり!! / 厄痛 ~呪いのゲーム~ |
アイディアファクトリー(以下IF)から1996年に発売されたサウンドノベルで、『厄 友情談疑』に続くIF TVシリーズ第2弾。
この時期のIF作品といえば、チープな完成度や破天荒な作風(*2)で知られ、カルトな人気を博していおり、本作もまた例外ではない。
初めに書いておくと、本作のバカゲー要素は人を選ぶ。
良く言えばシュールかつ不条理、悪く言えば安っぽくてしょうもないギャグの応酬で、人を食った言い回しも多い。
同じノリが『厄 友情談疑』で「プレイヤーにケンカを売っているだけの作風」と批判を浴びた反面、本作は初めからコメディとして書かれているため、評価点として捉える意見も多い。
本稿で扱う内容は、人によって「バカゲー要素」にも「クソゲー要素」にもなり得る事を念頭に置いてお読み頂きたい。
+ | ツッコミ所・超展開の例(一部) |
+ | 詳細(ネタバレ注意) |
+ | 詳細(ネタバレ注意) |
+ | 一応ネタバレ注意 |
「刺さる人にはとことん刺さるが、決して万人にお勧めできない」
そんなIFゲーの特徴をこれでもかと言うほど体現したゲーム。
まず、劣悪なCGとチープなギャグの時点で好みが大きく分かれる。
発売時期を考えてもクオリティは高くないが、マイナス要素一辺倒というわけでもない。チープなりに好き放題やっているからこその味がある。
バカバカしさがツボにハマれば最高の一作で、ファンも決して少なくない。一言多いばあさんに振り回されながら、ツッコミ所の数々を堪能できる。
そこにふるいにかけてしまったのが、セーブ不能という欠点である。シナリオを楽しむ時間よりテキスト送りの時間が上回るのは、流石に擁護できない。
たとえノリが合致した人でも、そこそこ遊んだ程度で投げ出してしまいかねない。せっかくのバカゲー要素がゲーム面でスポイルされている。
『厄』に比べてほとんど内容が語られないのは、完走の苦しさもあると思われる。軽く見る分には楽しめても、本格的に遊ぶと苦行と化す。
まるで、本サイトのスルメゲー判定の真逆を突っ走っているような有様である。
IFゲーを象徴する名文句「買うな。俺は買うが。」は本作にも当てはまる。
それを踏まえた上で、度胸試しをしたい人、節操の無い不条理ギャグに関心を持った人ならば、是非触ってみてほしい。
*1 ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載。
*2 ゲーム内に環境問題啓発ムービーを入れるなど。
*3 垢で人形を作る元ネタからして常軌を逸しているので、突っ込むのは野暮かもしれないが。
*4 全部の選択肢を見ようとすると、複数回見ることになるエンディングも数種類ある。
*5 ちなみにこのルートに突入すると、どう進めても鬼を討伐できなくなる。
*6 全部で4人。名前はABCDで表現されるため、誰が誰だかは不明。
*7 そのうち2つは、途中の経路によって変わる。
*8 もちろん、2020年代の現在であればスマートフォンを使うのもアリ。
*9 2006年放送のホビーアニメ。元グッズの販売終了を良いことに整合性などをガン無視し、全力で悪ふざけした脚本をコンセプトに作られた。
*10 2010年代にテレビ東京系列で放送されたコメディドラマ。「予算の少ない冒険活劇」という謳い文句のもと、ロケ地もセットも脚本も安く作り上げたが、そのシュールさが大受けし、3シーズン続くほど好評を博した。