さくらの雲*スカアレットの恋

【さくらのくも すかあれっとのこい】

ジャンル 100年の時を超えるミステリイADV
対応機種 Windows 8.1/10
発売・開発元 きゃべつそふと
発売日 2020年9月25日
定価 【パッケージ】10,780円
【ダウンロード】8,800円(税込み)
レーティング アダルトゲーム
判定 良作
ポイント 盲点を突くトリックは健在
豊富なキャラによる犯人当ての面白さ
長所も短所も『アメイジング・グレイス』と比較されやすい
きゃべつそふと作品


百年の恋よ、萌え咲かれー



概要

「きゃべつそふと」ブランドの4作目。略称は「さくレット」。

物語冒頭で主人公は2020年から1920年にタイムスリップするが、現実でも2020年に発売された。なおパッケージとダウンロード版は同日発売である。
好評を博した2作目『アメイジング・グレイス』とプロデューサー・メイン原画・企画・シナリオ担当が共通のスタッフであり、ファンから注目されていた。

作中に『アメイジング・グレイス』を連想させる描写があるが、あくまで本筋に絡まない小ネタレベルである。どちらからプレイしてもストーリーの理解に支障は出ない。

ストーリー

「1920年……?」
2020年に生きる青年・風見司は、
桜の木の下から100年前へタイムスリップを遂げてしまった。
――帝都・東京。
そこは新時代への希望に満ち、
文化の華が咲き乱れた、輝かしき浪漫の都。
「初歩だよ、司。最後に残ったものが真実なんだ」
そんな帝都でひとり探偵事務所を営む謎の英国女性・所長。
日々金欠にあえぐ彼女のもとで、司は数々の事件に巻き込まれていき……?
「――さあ、解決編を始めようか」
枝分かれする彼の運命がたどり着くのは、果たして令和か大正か。
100年の時を超え――
今ここに、桜舞うレトロ・ミステリイの幕が開ける!
(公式サイトより抜粋)

キャラクター

+ メインキャラクター
  • 風見 司
    • 2020年から100年タイムスリップした主人公。未来の知識
    • タイムスリップ後は助手として所長と共に生活する。
  • 所長
    • 本名不明のイギリス人。探偵事務所を営んでおり、周りからは「探偵さん」などと呼ばれている。
    • シャーロック・ホームズを愛しており、自身もホームズのようにバリツ等を身に付けている。
    • 事務所こそ豪華だが貧乏なカネの亡者。金に目がくらむと目が\になる。
  • 不知出 遠子
    • 女学院に通う一人娘のお嬢様。趣味は銀座ぶらぶら。
    • 所長のパトロンをしている。
  • メリッサ
    • 不知出に仕えるメイド。ただし料理はフィッシュ・アンド・チップスしか作れない。
    • おもちゃが好きでお化けを苦手としているなど子供っぽい部分もある。
  • 水神 蓮
    • 女学院に通う一般人。性格は大人しいが、妄想が激しい部分がある。
    • 他のキャラクターが役職持ちや特殊な立場のため、立ち絵のあるキャラでは唯一の普通の人物である。
+ サブキャラクター

女性

  • 三枝 マイ
    • 男尊女卑に抗う新米記者。ネタを求めて帝都を駆け回る。未来人の司には興味津々。
    • クリエイターの過去作の『Magical Charming!』のシャロン・デュカスや『ぱらだいすお~しゃん』の「とりの」に近い騒がしい性格。
  • 鳳凰ヶ原 ヒミコ
    • 怪しげな風貌の占い師。オカルトが好き。
  • リーメイ
    • 中国人の麗人。タバコをふかす怪しげなギャンブラー。
  • アララギ
    • 軍服の謎の少女。宙に浮ける神出鬼没の存在。
    • タイムスリップする主人公に助言を残すが目的は不明。
  • 櫻井 雪葉
    • 生真面目な女性鉄道員。
    • マイとは顔なじみで職業婦人同士仲良し。

男性

  • 柳楽刑事
    • 正義感の強い刑事。
  • 加藤大尉
    • 陸軍所属の大尉。184cmの長身。
    • 強さや怪しげな噂から「魔人」として畏怖されており、司の前に立ちふさがる。
  • 成田 権造
    • 特需で富を築いた成金。
    • デパートで「ここからここまで全部」を実行するような荒々しい性格。
  • 伏倉 万斎
    • からくり作りが好きな変人。
    • 汚部屋にキノコを生やすほどにマイペースで行動する。
  • 真霧 影虎
    • 流浪の絵描き。--落ち着いた喋り方の大人である。
  • 中森
    • 博物館の看守の年寄り。
    • 敬語で話し、穏やかな物腰である。
  • 怪盗ヘイスト
    • ペストマスクを着ける怪盗。盗みの現場にはカードを残す。

特徴

  • 『アメイジング・グレイス』と同じゲームエンジンであり、基本的な動作は同じ。
    • テキストを読み進めるノベルゲーム。テキストウィンドウには2行で文章が表示される。
  • 一本道シナリオ
    • ヒロインの攻略順は完全に固定。一つの正規エンドを終えるとタイトル画面に戻され、「枝を渡る」項目が解禁される。
    • 「枝を渡る」をクリックすると特定のヒロインに着目した個別ルートが解禁され、終えるとタイトル画面……といった流れで進行する。
+ 「枝を渡る」の詳細。体験版範囲でのネタバレを含む
  • 何故か主人公の知る歴史よりも早く関東大震災が発生し帝都が崩壊する。
    • そんな中に現れたアララギに電報を渡され、違う枝の自分に情報を託す。
    • 枝を渡った先では電報を受け取った司が行動を変え、それに応じて未来も変わるのであった。
  • 章仕立て構成
    • 「序章 桜花風月」のようにそれぞれサブタイトルが付けられている。
    • シナリオ上同じ章を何度も見ることもあるが、繰り返す場合はダイジェストで語られたり、そもそも飛ばされたりするため、既読スキップ作業は必要ない。
  • 選択肢
    • バッドエンドも存在するが、短いテキスト量のためどこで間違えたかはすぐに気づける。
    • メリッサルートにおいては捜査・推理等の選択肢がいくつかあるが、総当たりするまで進行しないので捜査は好きな順で選べる。推理は18歳なら間違えないであろう問題のみ。
      • 間違った推理をすると選択肢が消えるが、ペナルティはない。リアクションを楽しみたいプレイヤーは外れと思う選択を先にすると良いだろう。
  • テキスト
    • 基本的には現代の言葉遣いである。
    • だがオープニングムービーの「所務事偵探イリェチ」(右から読む)や電報におけるカタカナなど、要所でのみ当初の言葉遣いとなっている。
  • さすがに立ち絵はないが、「宮沢 賢治」「後藤 新平」といった実在人物も登場する。

評価点

  • 意外性のあるシナリオは健在
    • 大正時代との価値観の違いや正史との違いに戸惑いつつも、お互いに助け合う様は人の縁の大切さを問うている。
    • 盲点を突くトリックも健在。序盤から張られていた伏線が一気に回収される終盤の引き込みは特に強い。意外な会話やCGも伏線となっている。
    • また、個別ルートそれぞれにテーマがあり、伏線を張りつつも小さな決着をつけるため、一本道構成にありがちな序盤の退屈さを軽減している。
    • メイン・サブ問わずキャラの特色がはっきりしているため、プレイヤーがキャラクター像を掴んだ頃に勢揃いするメリッサルートでのミステリートレインからは特に評価が高い。
  • 豊富なキャラクター
    • 性別・年齢・職業がバラバラな人物それぞれに立ち絵が用意されており、大正で生きる人々が様々な視点から描かれている。
    • メインヒロインでは特に所長の人気がある。金に目がくらむものの、なんやかんや面倒見が良く慕われる人物であり終盤の会話は特に印象に残りやすい。
    • 成金を具現化したような成田権蔵は一発ネタのようなキャラに見えて、作中で「ナリゴン」呼ばわりされるなど、どこか愛嬌があり、プレイヤーからも愛されるおっさんとなった。鳳凰ヶ原ヒミコは色物な見た目の割に仲間思いの正統派萌えキャラとして親しまれた。
    • 過去作と比べて人物が多い故に、怪盗等の正体が分かりにくくなっており、犯人当ての推理の面白さが増している。意外な人間の因縁や繋がりも見所。
    • メインヒロイン4人中3人は本作で初めて名義が確認された声優だが、十二分に演じきっている。
  • エロシーン
    • ギャップ萌えとエロさを兼ねた、少しアブノーマルな流れは健在。
    • 初心なお嬢様を染めたり、いい様にされたり主従逆転したりと、キャラごとにエッチがしっかり書き分けられている。
    • 「胸を乗せたらすっかりおとなしくなってしまいました。殿方というのはこうも単純なのでしょうか」等、笑える要素を含みながらも、趣向に合ったプレイヤーからのエロ評価は高い。
  • 演出
    • PRHYTHM VISIONが手掛けたオープニングムービーが好評。時計や虫眼鏡といった小物を使用しつつ一枚絵を切り替えていくため、疾走感があり、センスの感じられる出来である。
      • 一瞬だけ表示される「地熱発電 モノポール 帝都再建 ミルクホール……」といった単語やラストの人物相関図などが、ゲーム内容に興味を惹かせている。
    • OP曲「桜爛ロマンシア」の歌唱も力強く、エンディング後に聞き返すとまた違った側面が見られる歌詞である。
      • 作中での使いどころも抜群。イントロバージョンとフルバージョンがここ一番で流れ、重要な場面をより強く印象付けている。
    • スタッフロールでは立ち絵のあるキャラ全員のその後が書かれており感慨深い。
      • この際に印象的な一枚絵が使われるが、一枚絵のないキャラは背景で代用されている。

賛否両論点

  • 一部の個別ルートは好みが分かれやすい
+ 評価が分かれやすい2ルートの軽いネタバレ
  • 水神 蓮
    • 「人の家にいついたはぐれ狼を野良に返す」「ドイツに気楽にいけないため日本でバームクーヘンを作る」「南極磁石を探す」の3つが同時進行するシナリオ。
    • 一般人なのが仇となり、バームクーヘン以外に蓮がほとんど絡んでこない。そのため依頼人であるサブキャラの男3人の方が印象に残りがちである。
    • 後々に繋がる伏線やキャラの性格の掘り下げにはなっており、下記のメリッサルートの面白さの下敷きになってはいる。
    • 恋愛描写は優遇されている方であり、エロシーンは一二を争う強烈さのためこちらは話題に残りやすい。
  • メリッサ
    • 観測者が参加していたり、ヒステリーを起こすキャラがいたりと、イレギュラーな章である。
    • 寝台列車内で起こる事件……と作中唯一の正統派ミステリに挑戦したルートと言えるのだが、ライターが推理小説家ではないためか肝心のトリックや推理等のロジック自体はあまり巧みとは言い難い部分がある。
    • 異常事態とはいえ、ネガティブな印象を持たれるような行動を取ったキャラクターの心情に納得できるかで評価が分かれる。
      • このルートでイレギュラーな行動を起こしたキャラクターは、スタッフロールで該当CGが使われているため、晒しあげのようになってしまっている。ネタとして笑い飛ばすか、不愉快に感じるかはプレイヤーによって意見が分かれた。
    • 前述したように「メリッサルートからが特に面白い」と言われやすく、このルートを好意的に見るプレイヤーも少なくない。
  • 所長の本名
+ ネタバレ
  • 終盤で本名が明かされるが、何故隠していたのかは明確に語られない。
    • 「ヘイスト」「S」「カヤノ」等、正式名称不明な人物が多いため、犯人当てにおけるミスリードとして機能しているが、名前に重大なトリックが仕掛けられていると思っていると肩透かしを食らう。別のところに大きな仕掛けがあるため、ブラフの一種としてみるプレイヤーもいる。
    • 司が昔飼っていた猫の話をするシーンが序盤にあり、そこから本名を隠した理由を推察できるが、あくまで作中では明言されない。
      • この時点では重要なシーンとは考えにくいため、このシーンを覚えていないプレイヤーもいる。

問題点

  • アフターストーリーの存在した『アメイジング・グレイス』と異なり、本作はヒロインとのエピソードが全て本編にまとめられた。
    • その影響で個別ルート終盤はエロシーンの比率が高めであり、テンポを悪くしている。
    • 設定上アフターストーリーを作りにくいため、やむを得ない部分もあるのだが。
      • アダルトゲーム雑誌BugBug2024年10月号のインタビューでは本作のエロシーンについて「ストーリー部分とのバランスが悪いという声もあった」と振り返られている。
  • 時代錯誤な要素や発端不明な要素が幾らかある
    • 「ネフェルティティの胸像」が日本で所有されているなど、正史と異なる意味が分からないままの単語もいくらかある。
    • ただ、時代錯誤な点はある程度終盤の展開で強引に説明できる。
+ ネタバレ
  • タイムスリップに関してはご都合主義な部分がある
    • 本来の歴史から歪みが大きくなりすぎると、その枝(一つの並行世界)は破綻するとされている。
    • だが、主人公の周囲の人物の生死が変わっても、主人公が産まれる事実は変わらないなど、パラドックスは主人公サイドに都合よく解決されている節がある。
    • このあたりは詳しく説明されないため、解釈が分かれやすい。
  • セーブ関連
    • エンディング後の巻き返しが面倒な仕様がある。
    • 80ヵ所のセーブ+クイックセーブがあるので、見返したいプレイヤーはこまめにセーブしておくと良い。
+ 全エンディングを見た後は……
  • タイトル画面の「枝を渡る」が「?????」となる。
    • セーブを残しておらず、最後から二番目のメリッサルートを見たければ、共通ルート→遠子ルート→蓮ルートと再度一からやり直す必要があり中盤~終盤のイベントを見るのに手間がかかる。
      • もっとも選択肢等でセーブを取っていればこの手間は幾分軽減できる。
    • 「話が収束した」演出ではあるが、ユーザビリティとしては不親切である。不具合と勘違いしたプレイヤーもいる。

総評

『アメイジング・グレイス』が衝撃的なトリックだった故に期待されていた一作だったが、本作もまた盲点を突いたトリックで期待に応える出来となった。
個別ルート毎に小さな決着をつけるため、中だるみが軽減されており、キャラゲーとしての恋愛要素もそれなりに確保されている。
タイムリープ周りの設定等にやや強引な部分もあるものの、全体的にはシナリオ・キャラのバランスの取れた一作である。

余談

  • 『あまいろショコラータ』が紹介されたエロゲー雑誌BugBug 2019年11月号にて、省スペースでラフ画と簡易インタビューが発表されたのが初出。
    • 当時は本作の情報が有料雑誌にしかなかったため、公式サイトが公開されていた『あまいろショコラータ』と本作の情報が混合されがちだった。
  • 公式サイト公開時に、ファンからは『アメイジング・グレイス』との関連性を指摘されていた。
    • あくまで本筋にかかわらないファンサービスレベルの演出のため、『さくレット』を先にプレイした人はもう一度両方のスタッフロールを見てみるといいだろう。
    • 2020年12月25日の公式Twitterでは、このネタを補足するような動画が投稿されている。
      • このような事情もあり、本作と『アメイジング・グレイス』は比較して評価されやすい。
  • 本作発売前にきゃべつそふとFANBOXが開講されており、支援者にはオープニングムービーと体験版が1日早く配られていた。
    • 体験版は「1章のみ」が公開され、後に「1~4章」のフルバージョンが公開された。現在は後者だけをダウンロードすれば良い。
  • 別ブランドだがシナリオライターが共通の『もののあはれは彩の頃。』のゲーム内のテレビ番組ネタがセルフパロディとして本作でも使われている。
    • ファンサービスなのか、双六・祇園といった重要だった単語も本作で使われている。
  • 同日にサウンドトラックが発売された。
    • KyoKa氏が歌う主題歌もフルバージョンで収録。
  • 発売カウントダウンボイス
    • 発売5日前から「カウントダウン連続殺人事件」が公開され、発売1日前までこのシナリオが続いた。
    • 殺人事件と言いながらも、そもそも死んでいないギャグシナリオであり、本編とも無関係である。
  • きゃべつそふとちゃんねる
    • 「逢瀬アキラ」「KyoKa」「相模恋」の3人がパーソナリティのラジオ番組が本作の発売前からYouTubeにアップロードされ始めた。
    • 遠子の声優発表などはここが初出であった。
  • 声優関連
    • きゃべつそふと皆勤賞の「藤咲ウサ」は初めてサブヒロインの担当となった。
    • 『アメイジング・グレイス』メインヒロインの「月白まひる」もサブヒロイン担当である。
    • 本作で好評を得た猫田みけは後に『天ノ少女』のサブヒロインでも名義が確認された。
  • 配信に関するガイドライン
    • 発売から一ヵ月後の月末からは製品版プレイ動画のアップロードが認められている。ただし条件として18禁シーン・物語の核心・誹謗中傷は禁止されている。
    • 上記のように許可されていたが、ガイドライン違反を巡るトラブル発生により、2021年2月8日に体験版以外の配信は禁止と改訂された。
  • 2021年5月8日にサークル無人少女から発売された同人誌「ちょっとえっちな本2」に本作のイラストが収録されている。
    • 作家はゲームと同じく梱枝りこである。
  • 2022年4月16日に『きゃべつそふとCafe』が開催された。
    • 本作関連の飲食品や描き下ろしグッズが提供されている。
  • 萌えゲーアワード2020にて「シナリオ賞」を受賞した。


さくらの雲*スカアレットの恋 (CS版)

【さくらのくも すかあれっとのこい】

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4




発売・開発元 エンターグラム
発売日 2021年12月23日
定価 【通常版】8,228円
【限定版】10,978円
【DL版】7,810円(税込み)
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 良作
ポイント 追加エピソードあり

概要(CS版)

  • アダルトゲームの移植を多く手掛けるエンターグラムによるコンシューマー移植版。
    • 18禁要素を削っただけの移植も多い中、本作は追加要素がある。

特徴(CS版)

細かい差異はあれど、原作と同じく一般的なノベルゲームである。

  • オープニングムービー(曲)が「夢見ハナビラ」に変更された。
  • エンディング後にタイトル画面に「後日譚」が追加。
    • 原作の原画家・シナリオライターによる追加エピソード。選択肢はない一本道。
    • 立ち絵が追加された二人のキャラクターとともに、小さな謎を追うミニエピソードである。
  • CS版に合わせてのUIの調整
    • CGモードでキャラクター名のタブが右から左に移動。放置で差分CGに切り替わっていく。
    • 2ページに分かれていたミュージックモードが1ページにまとめられた。
      • その他にも細かい変更点は多いが省略。
  • 一部表現の変更
    • CS化にあたり、アダルトCG・エッチシーンテキストはカットされている。
    • 入浴シーン等は湯気で乳首を隠すなどして、微エロ表現として残されている。
    • 日常パートにおける下ネタなどもほぼ残っている。ただし作中の卑猥な紙芝居のタイトルはカットされた。

評価点(CS版)

  • 追加要素
    • 新ムービー・追加エピソードの双方に新キャラクターが追加されているが、違和感なく馴染んでいる。
      • 原作のムービーこそないが、楽曲は収録されているため、ゲーム内で2つの聞き比べも可能。
    • エピソード自体はちょっとしたものだが、本編が終わった寂しさを埋めるファンディスクのような感覚で楽しめる。

問題点(CS版)

  • ストーリーの賛否・問題点は原作からほぼ据え置きである。
    • エッチシーンがカットされたため、事件には集中しやすくなっている。
  • タイトル画面で流れる曲が変わる演出がなくなった。
    • 原作は通常時は「Modern Romanesque」、ED後に「Sacralet」が流れて余韻を残すという演出があったが、本作は最初から「Sacralet」が流れるようになったため、ED後の余韻がやや減っている。

総評(CS版)

一部表現が変更されているものの概ね忠実な移植。
追加要素があり、ただのエロ抜き移植に終わっていないため、エッチシーンを重視しないプレイヤーや、18歳未満ならこちらを選ぶのもありだろう。

余談(CS版)

  • 限定版のパッケージはメリッサと蓮という組み合わせだが、ゲーム内でこの二人の絡みは少なく、CS版でも会話は追加されていない。
    • この絵は新オープニングムービーには使われているが、ゲーム内では使われない。
  • エンターグラムは後に『ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-』のSwitch/PS4移植を販売し、本作とのセット版も同日に発売された。
    • ただしこの2作に作中の繋がりはない。本来は『アメイジング・グレイス』『さくらの雲*スカアレットの恋』の2作が繋がっているが、無関係なカップリングとなっている。前者は販売元が「dramatic create」でSwitch版も販売されていないからだと思われる。
  • CS版も体験版が配信されている。
最終更新:2025年02月18日 01:25