SHOOT THE BALL
【しゅーとざぼーる】
ジャンル
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カジュアル
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対応機種
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Newニンテンドー3DS Wii U
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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賈船
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開発元
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RCMADIAX
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発売日
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2017年4月19日
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定価
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300円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーディング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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2017年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点 本当に無料の素材を組み合わせただけの内容 それをなぜか300円で販売する暴挙 それでいてクオリティは無料配信ゲーム以下 WiiU版には致命的なバグあり
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備考
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ニンテンドー3DS非対応
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
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概要
アメリカのインディーズデベロッパーであるRCMADIAX開発のWiiUとNewニンテンドー3DS専用のDLソフト。
「カジュアル」というジャンルを掲げ、「気軽に遊べる簡単なゲームソフト」として300円という安さで販売されたゲームだが、その内容はあまりにもお粗末な物だった。
ゲームエンジンとしてUnityを使っているが、Unity自体がNewの付いていない旧型3DSに対応していないのでNewでしか遊べない。
特徴
使用できるのはタッチパネルのみ。
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公式曰く『タッチしてボールを撃つだけの気軽なゲーム』
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画面の中心に時計回りに回転している丸い発射台があり、その周りに反時計回りに回転している( )や[ ]の形をした障害物がある。
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プレイヤーは障害物の隙間を目がけて、タイミング良く発射台から外側に向けてボールを発射する。
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障害物にぶつからずボールを発射することに成功し、画面外に到達すると1点入る。
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ボールが1度でも障害物にぶつかるとゲームオーバー。
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5点ごとに背景の色と障害物の形が変わり、回転のスピードが速くなる。
問題点
ゲーム内容が薄すぎる
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300円という値段を考慮しても内容があまりにも無さ過ぎる。
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難易度選択やステージ選択といった物は無く、出てくる障害物もたったの4種類。
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やり込み要素もただ単にハイスコアを目指す事しかなく、ただただタイミングに合わせてボールを撃つだけのダレやすい内容となっている。
ミスを起こしやすい
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ゲーム自体は単純なのだが、本作の不親切な設計によってミスが起こりやすくなっている。
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5点ごとに背景の色と障害物の形が変わるのだが、何の前触れも無くいきなり変わるために『ボールを撃ったタイミングで障害物が変わってぶつかり、ゲームオーバーになる』という理不尽なミスを起こしやすい。
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背景の色も目に優しくない蛍光色が多いため、長くやってると目が疲れてくる。
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さらにWiiU版には「ボールが大きくなる」「一度に二つのボールが発射される」「四隅にボールを撃つと点数のカウントがされない」など様々なバグがある。
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特に点数関係のバグは頻繁に起こる上に致命的であり、このバグによってステージの切り替えが突然起こったりするために余計にミスが起こりやすくなっている。
システムの不備
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ハイスコアがリセットされる
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ゲームを終了するとハイスコアが消えてしまう。
ハイスコアを記録するという最低限の遊び方すらできない。
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キーコンフィグがない
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使えるのはタッチ操作だけであり、ボタン操作には対応していない。せめてボタン操作ぐらい対応しても良かったのではないだろうか。
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WiiU GamePadだけでのプレイができない。
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基本的に一画面で完結できる筈のゲームであるのだが、WiiU GamePadだけでのプレイには非対応。完全にテレビ画面の無駄遣いになってしまっている。
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3DS版も上画面には説明文が出ているだけであり、全く活用されていない。
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BGMも単調であり、すぐに飽きてくる。
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更にはボールが発射されたり、障害物にぶつかったりするときの効果音もない。
評価点
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「気軽に遊べる」の売り文句は嘘ではない。
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タッチパネルしか使わないため、ちょっとした時間に遊ぶことができるのは一応事実である。
総評
内容が薄いことが問題視されることはゲームにはよくあることだが、ここまで内容の薄いゲームは過去にも今にもお目にかかれない。
正直なところ、本作は無料で配信されているゲームに劣るクオリティだと言わざるを得ない。
特にWiiU版に至ってはこのようなゲームでありながらバグが存在しており、碌にプログラミングができていない事が丸わかりである。
こんなゲームに300円払うくらいなら、同じアセットを使った無料アプリをダウンロードした方がマシだろう。
余談
アセットフリップ疑惑
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このゲームは、Unityのアセットストア(有償/無償を問わず開発用の素材や追加機能などが入手できる)で無料で入手できるサンプルゲームをそのまま流用してリリースされた代物である。
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元のアセットはEpilex Gamesが公開した「Shoot The Ball - Ready To Publish Fun Arcade Game」。そのまま出されても仕方なさそうな名前ではあるが、それを本当にやってのけたのである。同様のゲームはスマホアプリ含めて他社でもリリースされているようだが、そちらはどれも無料であり、効果音があったりハイスコアが記録されたりと何かしらの手が加えられているが、本作は有料にもかかわらず何も手を加えられていない。
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こうした粗製濫造ゲームは一般的に「アセットフリップ」と呼ばれており、ゲーム業界全体の問題となってしまっている。Steamなどのパソコン向けのダウンロード販売においては、アセットのみで構成された低品質な有料ゲームが多く出回って久しく、CS機でもCEROを通さず審査費用が無料のIARCを通したゲームの配信が許可されるようになってから一気に蔓延。「少ないながらも稀に発覚してストアから削除される珍事があった程度」も過去の話となり、今となっては当たり前のような光景となってしまった。有名どころでは『Urban Street Fighting』辺りだろうか。
その他
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WiU版はKOTY2017にて次点入りを果たし、その年の総評にも「本作の存在意義の無さは史上最凶と言っても過言では無い」と評された。
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なお、KOTYまとめwikiでは開発元が賈船と紹介されているが、正しくはRCMADIAX。
発売元の関与だけなのに間違われた賈船もある意味被害者
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発売元の賈船はYouTubeの紹介映像を限定公開(一覧に出ず検索にもかからない設定)にしている。なお、賈船公式YouTubeチャンネルの紹介映像は、現在他のものも含めて限定公開状態となっている。
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賈船はホームページ上で本作のルビを「ショットザボール」と誤植している。
最終更新:2023年10月19日 16:51