【ないとぅるーす やみのとびら】
ジャンル | アドベンチャー | |
対応機種 | プレイステーション | |
発売元 | ソネットコンピュータエンターテインメント | |
開発元 | バリエ | |
発売日 | 1996年11月1日 | |
定価 | 6,800円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
備考 | 同年8月9日に出たセガサターン版の移植 | |
判定 | クソゲー | |
ポイント |
"中二病"全開のカルトADV1作目 稚拙なテキストで顰蹙を買う 立ち絵もシステムも粗雑 輪をかけて酷いPS版追加シナリオ ある意味バカゲー? |
1996年発売のADV。
元々はセガサターンで発売されていたが、本作はそのPS移植版に相当する(こちらの方が知名度は高い)。
当時は言語化されていなかった"中二病"の要素を盛り込んだホラーサスペンスだが、そのシナリオは出来が悪く、厳しい評価を受けている。
+ | ゲーム冒頭より。長いので折りたたみ |
+ | 顕著なものを抜粋 |
+ | 人体発火ルート |
+ | 旧校舎ルート |
+ | 例えば、主人公が戦闘中にこんなことを口走ったりする。 |
中二心をそそるノベルゲーム……と言えば聴こえは良いが、本作の問題はそこでは無い。
商業作品にあるまじき文章、煩雑な構成、一貫性の無いテーマに突飛な展開と、物語でやってはいけない要素がとことん詰め込まれている。
これをプレイヤー個人がどう感じるかは別にしても、好意的に評価する声はあまり無く、本作は概ねクソゲーの烙印を押されている。
三幕構成(*13)を守らないシナリオは読者の目にどう映るか、創作のいちケースとしては参考になるかもしれない。
*1 改行位置は原文ママ。
*2 主要人物が噂をしたり、クラス中がその話で持ちきりになったりするなど。
*3 あるルートのみ先生から窘められる描写があるのだが、この文章が出てくるルートにはその描写が無く、同級生と誤認しやすくなっている。
*4 文脈を見る限り、おそらく「行ける場所」の誤植。
*5 いちおう多重人格についてはパッケージやOPで伏線が張られている。
*6 適当な映画をいくつか見て、話が動き出したところの再生時間を確かめてみるとわかりやすい。ハリウッドの脚本術でも、大まかにその辺りを事件発生の目安としている。
*7 ルートによっては俊英が同じセリフを言うので、先にそちらを遊んだプレイヤーは受け入れやすいと思われる。しかし全てのプレイヤーが別ルートから遊ぶわけでは無い。
*8 登場人物も「そんなの初耳」「突拍子も無い話」という反応をしており、ライター自身無理のある展開を自覚している節がある。
*9 ただし途中からはウイルスの存在により出るに出られない状況になったとも解釈できる。
*10 そもそもワクチンは発症前に打たなければ意味が無いのだが……。
*11 一部の選択肢を選んだ時のみ登場。場合によってはその状況でさらにトーストを焼いている事も。
*12 当時の若本氏はTVアニメで起用される機会がまだ少なく、アニメはOVAでの活躍が多かった。
*13 脚本の方法論。物語を3つのパート(事件開始前の第1幕、事件と向き合う第2幕、事件を解決する第3幕)に分け、各段階に応じて的確な執筆を行うもの。理論は色々あるが、「第1幕は最初の1/4程度」「主要人物は第1幕までに出しておき、事件解決のきっかけは第2幕までに入れておく」「第1幕で提示した問題を第3幕できちんと解決する」といった要素は大まかに共通している。
*14 同年にソネットコンピュータエンターテインメントとバリエがレイアップに吸収合併されたため、3作目だけ発売元がレイアップに変わっている。
*15 劇中では「焼死した生徒の身元は不明」という扱いなのだが、アニメシーンではその生徒がバッチリ目撃されている。