Sniper: Ghost Warrior 2
【すないぱー ごーすと うぉーりあー つー】
ジャンル
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ステルスFPS
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ASINが有効ではありません。 |
対応機種
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Windows XP/Vista/7/8/10
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開発・発売元
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City Interactive(現:CI Games)
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発売日
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2013年3月12日
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定価
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$29.99(発売時)
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廉価版
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Steam: 2016年1月2日/ 980円
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周辺機器
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コントローラーサポート
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レーティング
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ESRB:M(17歳以上対象)
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備考
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CryEngine 3使用
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判定
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なし
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ポイント
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敵拠点に単独侵入するスナイパー
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My rifle is my best friend, it is my life.
概要
2008年に発売された『Sniper: Art of Victory』から続く『Sniper』シリーズの3作目。PS3/360版も同時発売されている。
2011年に発売された前作『Sniper: Ghost Warrior』はバグまみれであったが、本作は『Payday 2』等と比べても遜色ない程度のまともにプレイ可能なゲームとなっている。
前作はまれに、Win 10でプレイしてもバグが発生しなかったと言うプレイヤーもいるにはいる。
ストーリー
フィリピンでロシア人グループがウイルスをばらまこうとしている。
米海兵隊はウイルスがばらまかれる前にフィリピンの敵拠点を叩くことになった。
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Act.1は上記の通りフィリピンが舞台。
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しかし、フィリピンというよりは中米ぽい雰囲気となっている。
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Act.2は主人公の回想の中のサラエボ市街戦が舞台となっている。
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Act.3はチベットが舞台となっている。
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しかし、ガネーシャなどのヒンドゥー教の神の像などが多くあり、布袋尊まであって再現性はかなり適当である。
システム
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Act
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Act内はいくつかのミッションにわかれており、さらにミッション内は『Hitman: Absolution』のように細かなオブジェクティブに分割された一本道となっている。
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Act.1は3ミッション、Act.2は3ミッション、Act.3は4ミッションとなっている。
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本作も前作と同様に敵拠点に潜入するところから始まる。
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Act.1の最初のミッションはスポッターとのツーマン、それ以降は単独で敵拠点に潜入する。最終的に味方の強襲部隊がやってきて狙撃ポイントから味方のサポートを行う場合もある。
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スポッターは自動で近接攻撃も行うなどのサポートもしてくれる。
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基本的にオブジェクティブをこなしてゆくだけの一本道ではあるが、Act.1の教会付近からはプレイヤーの判断に委ねられる場面も増える。
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基本操作
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Lスティック押し込みでダッシュとなる。
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[B]ボタンでしゃがみと立ちが切り替えられる。[B]ボタンを押し続ける必要はない。
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Rスティック押し込みでナイフによるサイレントキルが行える。
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[Y]ボタンでスナイパーライフルとハンドガンの装備交換ができる。
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敵はアサルトライフルを携帯しているので、接近戦でハンドガンで勝つのは容易ではない。消音器付きなのでステルスで使う。
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モデルはSIG-Sauer P220(9mm拳銃)。実物の最大有効射程は50m程度であるが、ゲーム内では500m先の敵を倒したという報告もある。
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十字キー左([←])でサーモグラフィー着用となり、再び[←]を押すことで脱着できる。ジャングルで植物の陰にいる敵を見つける場合などに使う。
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十字キー右([→])で双眼鏡使用となり、再び[→]を押すことで脱着できる。双眼鏡で敵の様子を斥候し仲間に伝えるオブジェクティブがある。
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狙撃には風の影響や、400m超では重力の影響も考える必要がある。ただし、低難度では予測着弾点が赤いガイドポインターで表示される。
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マルチプレイヤーモードが追加された。
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2013年7月にPvPデスマッチモードが追加された。
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同年9月にはPvPの分隊デスマッチモードが追加された。
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なお、マルチプレイヤーモードは前作にも有った。
評価点
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美しいグラフィック
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Act.1のジャングル地帯は非常に生々しく描かれており、この価格帯にしては美しく、しかもヌルヌル動く。
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(一部)リアルなスナイパー体験
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スポッターとのツーマンセルは、他のゲームではなかなか無い演出である(といいつつ、前作の最終ミッションもツーマンセルだったのだが)。
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標的の距離が遠いと風や重力の影響を受けたり、息を止めると手ぶれが止まるが、息を止めすぎると心拍数が上がってしばらく手ブレがおさまらないなどの細かい制約がある。
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ジャングルでギリースーツを着た芋砂敵を探さなければならない場面もある。
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なお、Act.1の初期装備はRemington MSR。敵のスナイパーを倒すとSnayperskaya Vintovka Dragunovaが鹵獲できるが、1丁しか携帯できないためSVDを拾うとMSRを捨てることになる。MSRのほうが遠距離での命中精度は高いため、終盤の味方の援護パートのためにMSRを温存することになる。
Act.2の初期装備はRemington M24 SWS。有効射程は800mでかつ連射がきかないため米陸軍でも市街戦向きではないと烙印を押されている。SVDを拾いたいが落ちていない。
Act.3の初期装備はChey-Tac M200となる。M200は14kgもの重量があるのだが…。
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ストーリーはちゃんとしている
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因縁の相手との再会そして復讐というしっかりとしたストーリーがある。
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オブジェクティブは意外とバリエーションが有る
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ミッションはジャングルとリゾート地、市街地、高地が用意されている。
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同一ミッションでもエリア内の敵の殲滅のオブジェクティブもあれば、スルー
力
が試される潜入ミッションもあり、バリエーションがある。
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ただし、ほとんどのオブジェクティブは最適解が存在し、オブジェクティブ達成方法の自由度は低い。
賛否両論点
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敵拠点潜入スニーキングと狙撃の両方がある。
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スニーキング要素は前作からあり、本作こそはスナイプのみだと期待した購入者はさすがに多くはないであろう。
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前作はどちらかというとスニーキングの方に重点が置かれていたが、本作は前作に比べるとスナイプ成分が増えてはいるが。
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スナイプだけではさすがに単調なゲームとなっていたのではないだろうか。
問題点
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ミッションが一本道すぎる
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しかし、Act.1の最初のミッションの複雑な立ち回りをプレイヤー自らが死に覚えで切り開くのはハードルが高すぎるとおもわれる。
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隠れきれているのか分かりにくい
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隠れきれているかどうかのインジケーターがなく、敵の視線しか目安がないため、安全が確保されているか分かりにくい。
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オートセーブしか無い
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オートセーブはオブジェクティブ単位で行われるが、10分以上掛かるオブジェクティブもあり、失敗した時の手戻りが大きいため、任意セーブも併用できれば再プレイが負担にならなかったのではないか。
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コントローラーでは匍匐が出来ない
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キーボードの[Z]キーを押すと匍匐となるが、コントローラーには匍匐の割り当てがない。
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この為、コントローラー使用ではAct.2の最初のミッションで詰まることになる。
総評
タイトルは前作からのナンバリングとなっているが、基本コンセプトは変わらないものの、前作とは違って普通にオススメできる出来となっている。
ただし、ナイフでのステルス殺やスルー
力
が試される潜入ミッション等があり、スナイプ一辺倒だと思って購入するとコレジャナイということになる。
雰囲気は『メタルギア』シリーズで、プレイ内容は『Hitman: Absolution』の劣化版といった感じの作品となっている。
余談
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日本のSteamストアから直接購入した場合は日本語版として購入できるが、それ以外の購入方法では日本語はつかない。
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本作の体験版に含まれていた日本語ファイルを他国版に入れると日本語に変更可能だったのだが、体験版は現在配布終了となっている。
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海外パッケージ版限定で発売された『Collectors Edition』にはサウンドトラック、アートブック、スナイパーハンドブック、マルチプレイ専用コンテンツとして武器2種とプレイアブルキャラ4人が同梱されている。
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Steamでも同じ名前のセットパックが配信されているがこちらはアートブックとスナイパーハンドブックは同梱されていない。
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2013年3月27日には追加シナリオとなる「Siberian Strike」が有料DLCとして配信されている。
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名前の通り極寒のシベリアを舞台としたミッションで、ロシア政府が極秘に建設した軍事施設の潜入調査のために送り込まれたCIAの諜報員からの連絡がある日を境に途絶え、急遽捜索に向かうことになったというのが主な内容。
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パラレルワールド設定のようで、DLCのCIAの諜報員は本編のスポッターであるディアスとなっているようである。
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本編はヒントが多すぎるとお嘆きの貴兄向けに、DLCでは「Black Opsのため、誰からもサポートが受けられない完全な単独潜入である」とのこと。
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2002年設立のCity Interactiveは元々バリュープライス帯のゲーム開発とパブリッシングを事業の中心としていたが、2008年にこれまでの低価格路線を止めることを表明。
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2010年に発売された前作を機に一般的なミドル~フルプライス寄りのゲーム開発とパブリッシングへと方針を切り替えることとなった
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City Interactiveは本作発売直後に、現在のCI Gamesへ社名を変更している。
続編・派生作品
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『Sniper Ghost Warrior 3』(PS4/One/Win 2017年4月25日発売)
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『Ghost Warrior』シリーズナンバリング第3作。シリーズ初のオープンワールドが採用されている。
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『Sniper Ghost Warrior Contracts』(PS4/One/Win 2019年11月22日発売)
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前作から打って変わり、5つのマップを行き来しながらミッションをこなすセミオープンワールドとなった『Ghost Warrior』の新シリーズ。
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海外から4ヶ月後に発売された日本語版(One版のみ未発売)は、レーティングがシリーズ初のCERO:Z(18歳以上のみ対象)となっている。
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『Sniper Ghost Warrior Contracts 2』(XSX/PS4/One/Win 2021年6月4日発売 PS5 2021年8月24日発売)
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『Contracts』シリーズナンバリング第2作。システム面が進化したでけでなくヘッドショットで敵の頭部が破裂する等、表現もより過激になっている。
最終更新:2022年08月31日 16:00