脱出ファンタジー アリス・イン・エスケープランド
【だっしゅつふぁんたじー ありす いん えすけーぷらんど】
| ジャンル | 脱出アドベンチャー |  | 
| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | インテンス | 
| 配信開始日 | 2016年3月9日 | 
| 定価 | 500円 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・任意セーブ方式 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 「不思議の国のアリス」をモチーフとした謎解きゲーム ボケツッコミ満載な会話シーン
 ボリュームは価格相応の小粒さ
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概要
謎解きゲームの常連メーカーであるインテンスからリリースされたニンテンドー3DS専用のダウンロードソフト。本作も例に漏れず謎解きゲームである。
本好きの青年「御伽語流」(通称:カタル)が突然、不思議の国のアリスの世界に迷い込み、妖精「フィント」と少女「アリス」と一緒に脱出を試みるという設定。
イベントシーンは会話形式で行われ、主要キャラの姿はかまいたちの夜のようにすべてシルエットで描かれる。ゲームは主にイベントと謎解きを交互に繰り返す形となる。
ストーリー
本が好きな青年、御伽語流(おとぎかたる)は
ある日、図書館で一冊の古い本を見つけた。
そして、本を開くと中から
本の妖精である、フィントが現れた。
「本の世界に行ってみたくはない?」
フィントはカタルを本の世界へと誘った。
誘いに乗ったカタルはフィントに
本の世界『不思議の国のアリス』へ案内してもらう。
しかし、着いた場所は密室となった部屋だった…
なんとフィントのイタズラによって
カタルは閉じ込められてしまったのだ!
フィントによると部屋の謎を解くことで
脱出することができるらしく、
また、部屋を脱出して本の物語を進めないと
元の世界には帰れないらしい……
そして、『不思議の国のアリス』の世界も
おかしなことになっていた……
(公式サイトより引用・誤字のみ修正)
ゲームルール
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ゲームの流れ
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スタンダードな主観視点による謎解きでゲームを進める。探索できる画面が複数あるため、その都度行きたい画面へと移動する必要がある。
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攻略方法としては「アイテムを獲得する」「ヒントを元にパスワード入力を行う」などの行動が主で、ゲームオーバーになる要因は存在しない。
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全3ステージで構成されており、任意セーブからのロードだけでなく、一度プレイしたステージを最初から始める機能も搭載されている。
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攻略に詰まってしまった場合の救済措置として「フィントからの追加ヒント」が確認できる。使用の回数制限やペナルティは特にない。
 
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エンディングは2種類存在する。ステージ3の終盤展開にて、とあるアイテムを獲得しているか否かでエンディングが分岐する。
 
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アイテムについて
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ステージ中で様々なアイテムが獲得でき、先の展開に進むにはそれらを利用する必要がある。
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アイテムは消耗するものとしないものがあり、主に装備する形での使用となるが、どのように使用してもゲームが詰む心配はない。
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2つのアイテムを合成して新たなアイテムを作成することもできる。ただし、合成不可能な組み合わせのアイテムもあり、その場合は何の変化も起こらない。
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アイテムの一種「赤と青の薬」を使用もしくは合成すると、対象を巨大化・縮小化させる効果がある。なお、このアイテムの消耗は一切発生しない。
 
 
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操作体系
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スライドパッド&ボタン操作とタッチ操作の両方に対応。主な操作は「画面の移動」「怪しい箇所のカーソル移動や決定」「アイテムの使用や合成」など。
 
評価点
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謎解きゲームとしては無難な出来
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謎解きゲームに定評を持つインテンスの製作だけあって、謎解きゲームとしては無難な出来と言える内容。
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1ステージあたりにおける探索できる範囲はさほど広くないため、極端に攻略に手こずる局面は少ない。その反面、謎解きの難易度はほどほどに手強い傾向にある。
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ゲームオーバーになる要因がないため、快適にじっくりと攻略を行える。攻略に詰まっても追加ヒントによる救済措置の配慮もなされている。
 
 
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ボケツッコミ満載な会話シーン
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王道の西洋ファンタジーな世界が舞台でありながら、イベントシーンではボケツッコミの応酬が行われる。
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気弱な常識人であるカタルに対し、いたずら好きのフィントとわがままで強気なアリスが絡んでくる流れが全編通して繰り広げられる。
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ステージである喫茶店に対し「現実世界における某大手チェーン店にそっくりすぎる」とカタルが発言するなど、世界観に対するツッコミも多い。
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アリスには「執拗に追いかけてくるハートの女王に復讐する」という二次的な目的があり、プレイ次第ではカタルに愚痴をこぼしながら復讐の実行を企てる。
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全編通して明るい雰囲気でストーリーが進行し、クセの強いヒロイン2人に散々振り回されるカタルの苦悩が喜劇的に描かれている。
 
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ノリがノリなだけに正統派のファンタジーを求めると違和感が強い作風だが、ファンタジーの中で行われるコメディという意味では面白みがあると言える。
 
問題点
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ボリュームは価格相応の小粒さ
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実質3ステージのみのボリュームなので、値段を考えれば仕方がないが、遊べる範囲は限られてしまう。
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攻略に詰まらなければ、おおよそ2時間かかるかどうかという手短さで済まされる。イベントシーンを読み飛ばしてプレイすれば、より時間はかからないだろう。
 
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これといったオールクリア後の特典は存在せず、せいぜいステージセレクトが行えるくらいのもの。エンディングの再鑑賞機能も非搭載。
 
総評
謎解きゲームとしては無難に遊べる安定感重視な内容であり、世界観とギャグの両面に魅力を感じるならば十分お勧めできる一作。
ボリューム的には価格相応で大きなものは期待できないため、一口サイズのお手軽謎解きゲームと割り切るべきだろう。
最終更新:2023年04月18日 07:09