サウルスファミリーの大冒険

【さうるすふぁみりーのだいぼうけん】

ジャンル アクション
対応機種 Nintendo Switch
メディア ダウンロード専売
発売元 SHINYUDEN
開発元 Fraxel Games
配信開始日 2020年11月26日
定価 790円
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 翼竜が主役の横スクロールアクション
程よいゲームバランスで遊びやすい
ボリュームは価格相当


概要

スペインのゲームメーカーであるFraxel Gamesが開発した『Super Saurio Fly: Jurassic Edition』*1の日本語ローカライズ版。

ジャンルはスタンダードな横スクロールアクションゲーム。主人公が多段ジャンプによる飛行ができる点は『星のカービィシリーズ』と通じるものがある。
生まれたての我が子(卵)たちを悪い恐竜にさらわれたため、親である翼竜である「サウルスパパ」と「サウルスママ」が卵の奪還に挑むストーリー設定。


ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 全5ワールド・16ステージを順々にクリアしていく。一度プレイしたものはステージセレクトが可能だが、それまでのプレイ状況はリセットされてしまう。
    • コントローラーを2個繋げた状態であれば、特殊な形式での2人同時プレイが行える(下記)。またオプションで3段階の難易度が選択できる。
  • 操作体系
    • 移動とジャンプ、そして3種類の攻撃で主人公であるサウルスを操作していく。
      • アナログスティック等左右で左右移動。同じく下でしゃがみ。ジャンプボタンでジャンプを行い、水中以外の場面では多段ジャンプによる疑似飛行も行える。
      • 攻撃ボタン1で近距離攻撃。攻撃ボタン2で攻撃ゲージを消費しての飛び道具攻撃を行う。共に空中からの攻撃も可能。
      • サウルスが水中にいる場合はアナログスティック等とジャンプボタンの組み合わせで水中移動操作。攻撃ボタン2で口からの水噴射攻撃
    • 切り替えボタンでサウルスをパパかママのどちからに切り替える(1人プレイ)。もしくは2P側のサウルスを出現させて一緒に操作できる(2人同時プレイ)。
  • アイテムについて
    • 主にそのまま放置や敵を倒す等の条件で以下のアイテムが登場し、取得すればサウルスたちの戦況を有利にしてくれる。
      • 定期的に出現する「コイン」を100つ集めると1UPの効果。さらには1つ取得すれば1UPする「ミニサウルス」のアイテムも稀に登場する。
      • ハート」を取得するとライフが1ポイント、「」を取得すると3ポイント回復する効果。前者は比較的多く出現するが、後者の出現率は非常に低い。
      • たいまつ」のアイテムを取得すると攻撃ゲージが最大になり、ゲージが尽きるまで飛び道具攻撃を放つ事ができる。たいまつは複数色の種類あり。
        飛び道具攻撃はサウルスによって性能が大きく異なる*2。さらにはたいまつの色によっても若干の性能差が発生する模様。
    • ライフ最大時にハートか肉を取得、もしくは攻撃ゲージ最大時にたいまつを取得すると、それぞれがコインへと変換される。
  • ステージクリアとミス条件について
    • ほとんどのステージにはボスが待ち構えており、ボスを倒せばクリア。ボス不在のステージは奥にある扉へと侵入すればクリア。
      • ステージクリア後においてもライフや残機等のステータスがそのままの状態となっている。サウルスのライフが少ない場合でも回復はなされないため注意が必要。
    • 残機制かつ5ポイントのライフ制を採用しており、ライフが尽きるとミスとなり残機消耗。すべての残機を失うとゲームオーバー。
      • 敵やその攻撃及びトラップに触れると共通で1ポイントダメージ。落とし穴転落や即死トラップに触れると即ミス。コンティニューはステージ最初からのやり直し。
    • ミス後の復活は通常では画面の切り替わりの最初の地点から、「チェックポイント」に触れた場合はそこからの復活ができる。
      • 2人同時プレイにおいては、2P側がミスすると一定時間置いた後に残機消費で途中復活できる。1P側がミスすると先述と同じ位置での復活となる
    • プレイ人数を問わず残機以外のステータスは各サウルスの個別として扱われる。すなわちライフ等を消費しても相方サウルスへの影響はない。
      • 逆にいえば操作中のサウルスがハートやたいまつ等を取得しても、相方サウルスのライフや攻撃ゲージの回復は一切なされない事を意味する。

評価点

  • アクションゲームとしての遊びやすさ
    • アクションゲームとしては「先に進んでボスを倒す(もしくはゴールに向かう)」的な分かりやすい内容で遊びやすい。
      • 各ステージの構造は程よい長さで中だるみする事もなく、特別に足止めを食らう局面はほぼないためテンポは軽快な部類に属する。
      • 操作性は基本良好で、多段ジャンプ(水中操作)に若干の連打が必要な事を除けば、操作の忙しさに追われる事はほぼないといっていい。
      • ステージによっては「強制スクロールで止まる事が許されない」「ほぼ全域において水中操作を強いられる」といった個性的なステージの数々も見受けられる。
    • 難易度は程よく、可もなく不可もない絶妙なゲームバランスに仕上がっている。
      • ライフ数が多いためちょっとやそっとのダメージではミスになりにくい反面、敵やトラップの動きを見極めないと連鎖ダメージの洗礼を受けてしまう。
      • サウルスが飛行できる仕様ではあるものの、敵の攻撃やトラップが多方面に迫ってくるため、適当に飛ぶだけでクリアできるような甘い難易度でもない。
  • サウルスたちがゆる可愛らしさ
    • アニメチックなグラフィックで描かれた、サウルスたちの容姿がゆるくて可愛らしい。
      • 殺伐とした雰囲気は少なく、全編通してほのぼの路線でサウルスたちの活躍が映し出される。敵側もへんちくりんなな面子ばかりでコミカルさが際立つ。

問題点

  • ボリュームは価格相当
    • 販売価格的に贅沢はいえない面もあるものの、総合的なボリュームはあまり多くない。
      • 基本的な難易度は大人しめかつ各ステージの道のりはさほど長くないため、腕前次第では2時間も満たない程度(推測)の短時間でオールクリアできてしまう。
      • オールクリア後のおまけや称号集めなどのやり込み要素は非搭載。何かの高嶺を目指す目的も特にないため、一度クリアすると熱が冷めやすい。

総評

遊びやすさという意味では非常に優秀なアクションゲームであり、小難しいルールや過剰に難しい難易度抜きでプレイするには適任な一作。
ボリューム的にはやや小粒ながら、価格を考慮すれば十分な価値がある内容。特別に優れた部分は少ないものの、荒削りさもあまりない手堅い作りといえる。

最終更新:2021年09月19日 08:09

*1 2018年4月にWindows(Steam)版と海外Switch版がリリースされている。日本語版と異なりこちらはFraxel Games自身がパブリッシャー

*2 サウルスパパはブレスを吐く攻撃。サウルスママは石斧を投げつける攻撃