@SIMPLE DLシリーズ Vol.25 THE ソリティア ~クロンダイク・スパイダー~
【あっとまーくしんぷる だうんろーどしりーず ぼりゅーむにじゅうご そりてぃあ くろんだいく すぱいだー】
ジャンル
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テーブル
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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D3パブリッシャー
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開発元
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トムキャットシステム
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配信開始日
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2014年4月2日
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定価
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300円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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クリアタイムを競うゲーム性
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@SIMPLE DLシリーズ
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概要
SIMPLEシリーズのうちの3DSのDL専売作品。
トランプゲームの「クロンダイクソリティア」、「スパイダーソリティア」の2つを収録した作品。
クリアまでのタイムを競う内容である。
ルール
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基本的なルールは、Windowsアプリに収録されていることもある「ソリティア」および「スパイダソリティア」と同じだが一部変更点もある。
クロンダイクソリティアの特徴
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A~Kの13枚×4マークから成る52枚がシャッフルされ、場札と山札に分けられる。
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場札は、8列(左から1枚,2枚,3枚,4枚,5枚,6枚,7枚,8枚重ねた状態)に並べられる。それ以外が山札となる。
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場札の移動
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場札のうち一番上にある札は表にすることができる。
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表になっている札は、番号順に積み重ねることで他の列に移動することができる。
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たとえば3の数字のカードの上に2の数字のカードを載せられる。J(11)のカードの上の10の数字のカードを載せられる。K(13)のカードは空になっている列におくことができる。
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その他、黒のマーク(スペード・クローバー)と赤のマーク(ハート・ダイヤ)を交互に積み重ねなくてはならない。
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数字が連続したひとつの列は、まとめて動かすことが可能。
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表になった場札を他の列にのせていくことで、下に埋もれた場札を表に返していく必要がある。
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山札と場札を上手に積み替えて、「上がり場」に、同じマークごとにA→2→3→…→Q→Kの順に場札を集めきればクリアとなる。
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難易度は2段階。山札から同時に1枚配りだすモード、3枚配りだすモードの2つから選べる。
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金額方式(山札の配りなおし回数に制限がつくモード)は搭載されていない。
スパイダーソリティアの特徴
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A~Kの13枚×8セット(=104枚)から成るカードをシャッフルし、場札として並べる。
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場札は10列(6枚、6枚、6枚、6枚、5枚、5枚、5枚、5枚、5枚、5枚)残った50枚が山札となる。
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場札の移動
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ソリティア同様に、表になっている札は、番号順に積み重ねることができる。
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違うマークの上に何か別の場札を載せることはできるが、複数種類マークが混ざった列を1括で移動することはできない。必ずマーク1種類分に限定されたエリアだけ動かせる。
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何も無い空の列には、マーク・数字にかかわらずどんなカードも動かして置くことができる。
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山札の取り扱い
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山札をクリックするごとに、各列に1枚ずつ(計10枚)カードを配っていく。
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空の列があると配れない。
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難易度は3段階ある。(易:マーク1種類、普:マーク2種類、難:マーク4種類)
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その他機能
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制限時間はないが、ゲーム開始からクリアまでにかかった時間を常に計測されている。
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「1手戻す」も使用可能。実質回数無制限(150手程度巻き戻せる模様)だが、プレイ時間はそのまま増え続けるというデメリットはある。
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手詰まりになると教えてくれる。ギブアップするか、1手を戻し続けるか選べる。
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山札をどこからどこへ動かせるか表示するヒント機能が搭載されている。使用するたびにプレイ時間が3秒プラスされていく。
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さらに、プレイ時間1分プラスのペナルティを負うことでヘルプ機能も使える。裏になっている場札をランダムで1枚選んで、どこかへ動かす。
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クロンダイクでは山札の横に、動かされる。スパイダでは場札の上に数字が連続するように載せてくる。
評価点
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ルール説明は一応しっかりしている
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取り扱い説明書がセットされている。ゲーム中にルール説明はされないが、初心者でも遊び方が分からないといった事態にはならない。
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スパイダーソリティアにて、「場札に空の列があると山札を配れない」といったルールもきちんと説明してある。
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ゲームとして破綻はしていない
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タッチ操作は可能。3DS用のソフトとしてのオリジナリティは最低限保っている。
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1手戻す、ヒント閲覧、ヘルプ使用の3つのコマンドはいずれも3DSのボタン操作で手軽に行うことができる。
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クロンダイクソリティアでは、ボタンひとつで自動でカードを上がり場に載せて行く操作も可能。
賛否両論点
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ヘルプの存在
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タイムロスというペナルティにさえ目をつぶれば、ヘルプの性能が破格。
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クロンダイクルールでは、これを使っていればまず詰みはありえないが、逆に言うと使わないとクリアできないことが殆ど。
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Windows版に基本的に搭載されている「ソリティア」の場札は7列(左から1,2,3,4,5,6,7枚)積まれている。本作はさらに8枚を加え8列積まれているので、山札に対して場札の率が高いためこのような問題が起こる。いかにヘルプを使わずに少ないタイムでクリアできるかが、本作の醍醐味になるかもしれないが。
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スパイダソリティアの高難易度版(マーク4種類)は初心者にとっては無理ゲーに近い難易度だが、ヘルプを使うことで裏になっている山札を表に返し続けてくれるのでクリアの確率を高めることはできる。
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キャラクターの登場はない
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ゲームは殺風景にはなるが、ひたすらソリティアには集中できるつくりといえる。
問題点
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一3DS画面の表示方法に起因する問題
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ソリティアは3DSの下画面で行われるのだが、一番下に積まれているカードをタッチ操作でつかみにくい。
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スパイダーソリティアでは列ごと動かすことがよくあるので手間取りやすい。
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下画面が小さい通常の3DSだと、トランプが小さく表示されてしまいタッチペンの判定以前にそもそも見づらいといった問題も起こりうる。上画面はタイマーを表示するほか、下画面を鳥瞰図のように表記しているだけでありあまり存在意義がない。
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あくまでタイムアタックしかできないこと
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(挑戦した回数とクリアできた回数は記載されるものの)勝率を%で出してはくれない。またクリアまでのカード移動回数の少なさを競うことも出来ない。
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価格相応のボリュームである。
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Windowsの付属アプリとして搭載されているケースも多いので、本作を買ってまでプレイする意義を見出すのは難しいかもしれない。
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スパイダソリティアでは、連続で「1手戻す」を選択しているとバグり、一部の場札が表になったまま残ることがある。
総評
Windowsでもよく見る、オーソドックスなトランプゲー「ソリティア」「スパイダソリティア」をひとまとめにプレイできる一作である。
大きな欠点こそ無いがボリュームは値段相応であまり期待はできず、3DSならではのゲームソフトといってよいのかは微妙なところ。ヘルプ機能とそれに準じて発生するタイムロスをいかに抑えてクリアできるか、といった本作特有の駆け引きを楽しむことは出来る。
最終更新:2022年12月22日 19:50