MAID iN HEAVEN ~愛という名の欲望~
【めいどいんへぶん あいというなのよくぼう】
ジャンル
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SLG+ADV
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 廉価版
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 SuperS
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対応機種
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Windows95/98
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発売・開発元
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PIL
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発売日
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1998年12月18日
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定価
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9,350円(税別)
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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良作
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バカゲー
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概要
SM系の作品で一世を風靡していたストーンヘッズのSM専門レーベルPILが出した『あゆみちゃん物語』のフォロワーともいうべき作品。
また、本作はメイドものの先駆的な作品という側面も併せ持っている。
安月給で働いている巨乳のメイドさんを求める助平なサラリーマンの主人公のもとに、彼のためにメイドになってやってきたという幼馴染のなぎさとラブラブメイド生活を描く。
システム
大体の基本的なシステムはフォロー元の『あゆみちゃん物語』と同じシステムである。
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1日の進行は早朝の出勤前→帰宅中のアダルトショップへの立ち寄り→帰宅後の部屋で進行し、基本的にHは帰宅後の自室で行うことになるが、シナリオが進むと出勤前にHをすることも可能になる。
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ただし、Hの最中にどちらかの体力が尽きた場合はなぎさからのお小遣いが入らなくなるため注意が必要。
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なお、7日ごとに日曜日となりその際になぎさを外に連れ出してHすることも可能。
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また、季節ごとに独自のイベントも存在。
評価点
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フォロー元同様、単純明快なコンセプトによるゲームへのハードルの低さ
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非常に分かりやすいゲームではあるので、基本的に何も考えずに楽しめる。
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パラメータも単純化されており、プレイのハードルも低い。
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これまでのPILに多かった陰鬱な作風とは異なり、主人公はおバカでスケベな明るい性格ではあるので感情移入もしやすいのも大きい。
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テキストもおバカ全開・ギャグ全開で展開するため、バカゲーとしてもレベルが高い。
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豊富なHパターン
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こちらもなぎさに対してのみリソース集中なのは変わらないため、Hシーンの量は243枚と破格。
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CGはメーカーの色彩ゆえにSM系の割合が多いものの、ライトSMのレベルではあるので陰鬱さも全くなくとっつきやすいため実用性も高い。
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季節ごとのイベントも存在しており、単調さを和らげているのも大きい。
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フォロー元では明確にはなかったエンディングも本作では存在。
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印象的なBGM
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要所要所で入る音楽はゲームの雰囲気に合っており評価も上々。合いの手的に入ってくるSEもギャグ的でおバカ感をさらに盛り上げてくれる。
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特にOPで流れる「メイドさんRock'n Roll」は歌詞内容の過激さゆえにアダルトゲーム界における電波ソングの代表作として筆頭に挙げられるほど。
問題点
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フォロー元同様やはりヒロインが実質1人のため、展開はどうしても限られてしまうのはフォロー元同様。
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また、閲覧済みCGがほとんどになってしまう終盤は作業感がどうしても強くなりやすく、この段階になると飽きが来てしまいやすい。
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イベントのランダム性が若干強めで、欲しいCGのあるイベントがなかなか発生しないということも比較的起こりやすい。
総評
『あゆみちゃん物語』の完全なフォロワー的な作品であるが、本作はPILのメーカー色を色濃く出しつつもバカ路線をさらに強化したことでまた違った独自の魅力を発揮している。
理不尽さも少なくこれまでの大多数のPIL作品とは異なり全体的におバカで明るく受け入れやすい雰囲気で進むので、フォロー元同様複雑なシステムやハードな展開が苦手な人にお勧めできる。
その後の展開
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MAID iN HEAVEN 生乳版(2000年2月18日発売)
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ムービーを追加し、CGに実際のAV女優の朝倉まりあを起用した実写版。
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MAID iN HEAVEN SM3800版(2002年1月25日発売)
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Windows2000以降に対応した廉価版。ゲーム内容に変更は無し。
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MAID iN HEAVEN SuperS(2005年3月18日発売)
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原画を全部描きなおしてCGの解像度を上げフルボイス化したリニューアル版。
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オリジナル版と同じくキリヤマ太一氏が原画を描いているが、画風が変化しているのと彩色のタッチが変わっているためかなり印象は異なる。
余談
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本作は原画担当のキリヤマ太一氏が企画書で「メイドさんで『あゆみちゃん物語』」と身もふたもないことを書いたらそれがそのまま通って制作されたという経緯を持つ。
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もっとも、当のアリスソフトからはよくできているとの好評を持って受け入れられた模様。
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インストール先のフォルダ名はルートフォルダに「巨乳メイド」...そのまんまというかなんというか...
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本作の開発がきっかけとなって、ストーンヘッズは「CODEPINK」などのSM系以外のゲームを開発するブランドも立ち上げるようになった。
最終更新:2022年05月29日 10:34