シャイニング・フォース外伝II 邪神の覚醒
【しゃいにんぐふぉーすがいでんつー じゃしんのめざめ】
| ジャンル | シミュレーションRPG |  
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| 対応機種 | ゲームギア | 
| 発売元 | セガ | 
| 開発元 | クライマックス ソニック
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| 発売日 | 1993年6月25日 | 
| 定価 | 5,500円(税別) | 
| 配信 | バーチャルコンソール 【3DS】2013年11月6日/524円
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| 判定 | 良作 | 
| シャイニングシリーズ | 
 
概要
ゲームギアで発売された『シャイニングフォース』シリーズの外伝作の2作目。
前作『シャイニング・フォース外伝 遠征・邪神の国へ』の直接の続編となっている。
作品のベース部分は前作とほぼ変わらないため、システムなどの特徴の説明は前作の項に譲り、こちらでは前作からの変更点を中心に記載する。
ストーリー
(説明書3ページより引用。)
 ニック王子の率いるサイプレス軍がイ・オム遠征に旅立ってから3ヵ月。
サイプレス国を乗っ取っていたウォルドルは、イ・オムの配下にすぎませんでした。
あの死闘は、始まりにすぎなかったのです。
すべては邪悪神イ・オムの野望。
それを知ったニック王子は、戦いに傷ついた右手をものともせず、遠征軍を組織し、旅立っていったのです。
 サイプレス軍の留守を守るのは、うら若き見習い兵士たち。
束の間の平和のなかで、毎日の訓練にいそしんでいました。
しかし、そんな彼らにも魔の手は伸びてきたのです。
敵の襲来! しかも兵士たちの注意がそちらに集まっている間に、邪悪神を封じ込めるという「破邪の剣」が盗まれてしまったのです。
敵を追って見習い兵士たちは旅立ちました……。
前作からの変更点
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主人公専用であった「リターン」の魔法を、魔術師ナターシャも習得している。理由は後述の評価点にて。
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雑魚敵の顔ぶれは前作とほぼ同じだが、前作の「サイプレスナイト」と同等のポジションを「イオムナイト」が担っている。
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とある隠しアイテムを獲得すると、エンディングに本編と直接関係のないオマケシーンが追加される。
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前作にあった細かいバグやゲームバランスに影響を及ぼす不具合のいくつかが修正されている。
評価点
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前作に引き続き、幅広い層に対応したSLGの難易度。
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デフォルトでは歯ごたえのある戦術が楽しめるが、手強いと感じたらリターンの魔法などを使ってノーリスクで戦利品を持ち帰り、再度チャレンジするといった稼ぎプレイも前作と同様に有効。
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ただし前作をプレイ済みのプレイヤーを想定しているのか、全体的に難易度は高め。前作と比べると中盤以降の敵の能力がHPを中心に増加している傾向があり、一筋縄では行かない難しさとなっている。
 
 
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前作で不便だったインターフェイス面が改善されている。
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武器は誰が装備できるのかわかるようになった。
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誰がどんなアイテムを持っているかがわかりやすくなった。
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お店で買った武器はその場で装備できるようになった。
 
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前作から地続きとなっているストーリーである以上当然であるが、前作のキャラクターも引き続き登場。
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メイフェアは非戦闘要員となったが軍師として終始主人公をサポート。その他にも先に旅立った遠征軍の数名はストーリーが進むと合流し、心強い味方として活躍してくれる。
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味方ばかりではない。前作で光の軍勢を苦しめたあのキャラも、終盤で再びボスとして立ち塞がることに。
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また隠し仲間として『フォース1』のキャラクターも…
 
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ストーリー中盤で軍が二分され、それぞれが別行動するという、過去作にはなかったシチュエーションが登場。さながら群像劇の雰囲気を味わえる。
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上記の前作からの変更点にて述べた、ナターシャがリターンを習得している理由でもある。
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後の『フォース3』の「二元中継マップ戦闘」の先駆けともいえる展開であり、ストーリー的にもかなり印象深い。
 
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前作同様、ゲームギアの特色を十分に生かした美麗なグラフィック。
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梶山浩氏によるキャラクターデザインとそれを再現した顔グラフィックは今作も良質。
 
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サウンドは前作のものがそのまま続投している他、新曲が何曲か追加されている。
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特にイベント曲のバリエーションが増えたことで、ストーリーにより彩りを与えている。
 
賛否両論点
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前作クリアを前提としたシナリオ
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ストーリーが地続きである関係上、前作のエンディングを見た前提で話が進むため、未プレイのプレイヤーはシナリオに没入出来ない可能性が高い。
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もしシナリオを気にしないプレイヤーであれば、SLGとしては本作単体でも問題なく遊べるだろう。
 
 
問題点
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今作も本陣での仲間との会話はないため、キャラの個性が弱い。
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前作の項にも記載しているが、攻撃魔法の威力に対して敵のHPが高いことから、魔法攻撃が冷遇されがち。ナターシャなどの魔術師キャラの性能を生かすには戦術的工夫が求められる。
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ストーリー前半で「はじゃのつるぎ」が手に入るのだが、この時点では誰にも扱うことはできず、最終ステージで加入するニックに渡すまでは誰かのアイテム枠を1つ潰す荷物になってしまう。
総評
UI面が改善され、前作『シャイニング・フォース外伝』の完結編として、上手く仕上がっている。
シリーズのファンにもゲームギアでSRPGを楽しみたいという人にも前作と合わせてオススメできる一作である。
移植
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後にメガCDで『シャイニング・フォースCD』として前作と合わせてカップリング移植されている。
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また、『シャイニングフォース クロニクルII』というタイトルでモバイルにも移植されている。
最終更新:2023年04月02日 09:01