ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞クイズ

【るいざぐろすほろうぃっつしょうくいず】

ジャンル クイズゲーム
対応機種 Android 4.1以上
発売元 株式会社baton
配信開始日 2020年2月3日
定価 無料
プレイ人数 1人
レーティング 3歳以上
判定 クソゲー
ポイント 二択クイズ一問に答えるだけの「ゲー無」
YouTube動画視聴前提の「内輪ネタゲー」
QuizKnock関連作品
AstroCleaner / 限界しりとり / ホロウィッツ賞クイズ / Wallprime / Tonguess / 人狼将棋 / SprintShout /
超換気 / 白地図マインスイーパ / リーガル・ジャーナル / 漢字ダッシュ / MINE BLOCKS / QKS


概要

テレビ番組『東大王』などで知られる伊沢拓司が代表を務める、YouTuber・テレビタレントとして人気のクイズ集団「QuizKnock」によって開発されたクイズゲーム。

「ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞」とは、1967年よりコロンビア大学で選考が行われている、生物学・生化学において多大な貢献をした研究者に贈られる賞であり、Google Playストアのページでは「このアプリをマスターするだけで全ての日本人ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞受賞者を網羅できます!」とアピールしている。


開発経緯

このゲームは、QuizKnockメンバーの1人であるふくらPが自ら開発・リリースを行なっている。

「何らかのチャレンジで誰よりも高得点を取ったら優勝」という動画企画において、「とにかく高得点を取れるゲームを作ること」を目的に開発しており、クイズゲームとしての品質は度外視されている。

+ 動画

即ちこのゲームはクイズゲームとして遊ぶことを想定していない「内輪ネタゲー」であり、QuizKnock視聴者にとっては「バカゲー」のような存在となっている。
しかし、単体のゲームとして見た場合だとおバカな要素は無きに等しく、開発経緯を考慮せずに手に取った場合はとてつもない「ゲー無」となっていることがわかる。


ゲーム内容

スタート画面をタップすると、クイズの画面に移る。

「生物学や生化学の研究者に贈られるルイザ・グロス・ホロウィッツ賞を現在、日本人で唯一受賞したのは誰?」というクイズであり、選択肢に「利根川進」と「木村資生」の二択が表示される。

正しい選択肢をタップするとクリアとなり、スコアとして「1不可説不可説転点」を獲得できる。

+ 解答

「利根川進」が正解。

結果画面をタップすると、スタート画面に戻る。

以上。


問題点

  • たった一問の二択クイズに答えて終わりという中身の無さ。
    • 無料のクイズゲームとはいえ、あまりにも「ゲー無」である。
    • 「全ての日本人ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞受賞者を網羅できます」という宣伝文句だが、これは「ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞を受賞した日本人はリリース時点で1人しかいないため、クイズも一問しかない」というジョークである。
    • また正解したとして、その人物がどのような功績でルイザ・グロス・ホロウィッツ賞を受賞したか等の説明は一切ない。*1
  • ユーザーの目に優しくない背景色。
    • 本ゲームを構成する4画面全ての背景色が、ビビッドカラー単色となっている。
      そして文字は黒の単色であまり大きくないためかなり見づらく、よく見ようとすると背景色で目がやられてしまう。
      • 他のQuizKnockメンバーからも「マゼンタそのまま貼るのやめろ」とツッコまれている。
  • クイズ画面の「利根川進」と「木村資生」を同時にタップすると、正解画面の上に不正解画面の文字が重なって表示されるバグが存在する。

評価点

  • クイズそのものの出来は良い。
    • ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞を受賞していないもう一方の人物は、イギリスの生物学賞「ダーウィン・メダル」を日本人で唯一受賞した集団遺伝子学者である。
      「世界的に有名な生物学賞を、日本人で唯一受賞している」点では共通しており、クイズプレイヤーにとっては誤答を誘う選択肢となっている。これには伊沢氏も「無駄に手が込んでる」と評している。
  • ゲーム史上類を見ないスコア設定。
    • クイズに正解すると得られる点数「1不可説不可説転」とは、仏典『華厳経』に登場する実在の数詞であり、 10の37218383881977644441306597687849648128乗 、つまりおよそ 10の37澗乗 である。
      音楽ゲームや弾幕系シューティングゲームのスコアがたとえどれだけインフレしても、この点数に到達することは永遠にないだろう。
      • もっとも、1不可説不可説転点を獲得したとして、画面に「クリア 1不可説不可説転点」と投げやりに表示されるだけであり、ハイスコアを競うような機能もないため、「だからなんだ」という話にはなる。

総評

『限界しりとりMobile』や『白地図マインスイーパ』など、QuizKnockがリリースしている他ゲームと比べると、本作は格段にクオリティの低い「ゲー無」となっている。
ただ、前述の経緯の通りこのゲームはYouTubeの企画ありきの「内輪ネタゲー」であり、その価値はゲームの面白さとは異なる部分にあるといえる。

「楽しいから始まる学び」というQuizKnockのコンセプトを考えると、動画とゲームを通じて「ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞」及び「不可説不可説転」の存在を学べることに真価があるのかもしれない。


余談

  • 開発にはUnityが 無駄に 使われている。
  • iOS版の配信も準備していたが、コンテンツが不十分であることを理由にAppleから却下されている。
  • 「1不可説不可説転」はこの世に実在する最も大きい数詞という訳ではない。それ以上の数を表す数詞として、例えば 10の(10の100乗)乗 を表す「グーゴルプレックス」という数詞が存在する。「グーゴルプレックス」は検索エンジン等で知られる「Google」の名前の元ネタでもある数詞「グーゴル」を拡張したもの。
    • ただし、「1不可説不可説転」は前述の通り4世紀頃の仏典を根拠とする古来の数詞であり、半ばジョークの意味合いもある他の巨大な数詞(巨大数)に対しての正統性はある程度感じられる。
  • 内輪ネタゲーなだけあって、Google Playストアでの平均評価は最高の★5.0となっている。
  • このゲームによって、ふくらPは前述の企画で優勝している。
    また、QuizKnockメンバーの1人であるこうちゃんは『太鼓の達人 グリーンVer.』で獲得した約36万点を同じ企画内で提示したところ、最下位となった。

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最終更新:2023年10月28日 10:22

*1 解答の人物は、マサチューセッツ工科大学生物学科教授をも務める生物学者であり、ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞受賞後は、「V(D)J遺伝子再構成による抗体生成の遺伝的原理の解明」でノーベル生理・医学賞を受賞したことで世界的に知られている。