ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~

【らいざのあとりえつー うしなわれたでんしょうとひみつのようせい】

ジャンル RPG

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション5(ダウンロードのみ)
プレイステーション4
Windows(Steam)
発売元 コーエーテクモゲームス
開発元 コーエーテクモゲームス(ガストブランド)*1
発売日 【Switch/PS4】2020年12月3日
【Win】2021年1月26日
定価 8,580円(税込み・全機種・全メディアで一律)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 良作
ポイント 順当進化した続編
続編に相応しいキャラクターの描写
前よりエロくなったライザ
メインシナリオ面の問題が多い
アトリエシリーズ


概要

シリーズ再興のきっかけとなるヒット作『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』の続編。
アトリエシリーズでは初めて*2主人公が続投される事が話題となった。
システムはおおよそ前作を踏襲しつつブラッシュアップしたものとなっている。


ストーリー

クーケン島での冒険から3年後、ライザは島に残り、錬金術の修行に励んでいました。
そんなある日、王都アスラ・アム・バートにいる友人から「錬金術と関係ある遺跡があるかもしれない」という手紙が届き、時を同じくして、光り輝く謎の石を調べてほしいとの依頼を受けます。
錬金術の修行に行き詰まりを感じていたライザは、友人からの誘いと謎の石について調べるため、ひとり王都を目指して旅立ちます。
王都でライザを待っていたのは、かつて共に冒険をした友人たちと新しい仲間、不思議な小動物との出会い。そしておとぎ話のような伝承と謎が隠された遺跡の数々……。
少しだけ大人になったライザたちの、新たな“ひと夏の冒険”がまた始まります。
(PSNより抜粋)

システム

調合システム

  • 前作から引き続きマテリアル環を使用した錬金システム。新システムも追加されているが、基本的な部分は変わっていない。
    • 基本的に前作のシステムはほぼそのまま残っているが、採取地の調合システムは削除された。
  • エッセンス
    • 本作の新システムで、ジェム還元時にエレメンタルというアイテムが手に入るようになり、そのエレメンタルとジェムを消費してエッセンスが手に入る。
      • エッセンスはマテリアル環に投入可能で、同じ属性のエッセンスを投入する事で一段上の効果を付与する事が可能になる。特殊な効果の最高性能はエッセンスを投入しないと解放されない。
        例えば、「うにのトゲ小」・「うにのトゲ中」の付与が可能なマテリアル環に同じ属性のエッセンスを投入すると「うにのトゲ大」も付与可能になる。ただしエッセンス投入の段階で上位効果に切り替わるわけではなく、上限が追加される形である為、「うにのトゲ大」を付与するには「中」までの素材に加え更に「大」の分の素材もそのマテリアル環に投入する必要はある。
      • 初期の属性とは別のエッセンスを投入するとマテリアル環の属性が変更される。
      • 4属性の他に入手がレアな「光のエレメント」が存在し、これを使用することで「極光のエッセンス」等の光属性のエッセンスも手に入る。光属性のエッセンスを使用すると品質上昇量や属性値上昇量、投入回数等を強化することが出来る。
      • ちなみに、投入回数増加の効果はわずか1回だが、実は その調合中にレシピ開拓するたびに累積する
        これが特に生きるのが装備品。本作のインゴット・布は投入した分だけそのアイテムの持つステータス増強効果が増加する。そのため、最下級の装備品から可能な限り最高品質のインゴット・布だけを投入しつつレシピ開拓し続けて最上位装備まで持っていくことで、ただ作った時とは比較にならない性能を持つ。その個数が増えるというのはかなりのアドバンテージとなる。
  • エボルブリンク
    • 本作の新システムで、使用アイテムに別の使用アイテムを混ぜ合わせる錬金。これによりアイテムに「EV効果」という追加の特殊能力を付与可能。
      • 特定のアイテムを加えることでさらに上位のアイテムへと進化させることもできる。

バトルシステム

  • 「タクティクスレベル」や「コアクリスタル」システムを利用したリアルタイムバトルが前作から引き継がれている。
    • 戦闘参加人数は3人のままだが、サブに1人の4人編成に変更され、サブメンバーとは戦闘中に入れ替えが可能。
    • アイテムの使用回数には制限がなくなり、戦闘中のスキル使用等で上昇する「CC」を消費してアイテムを使用する。
      • 使用時にはCCが足りていれば複数のアイテムを同時に使用する事も可能。ただし使用後の待ち時間は全部まとめて足される為、複数使用すると次の行動はかなり待つ事になる。
    • アイテムの組み合わせで発動可能な「コアドライブ」システムが新規に追加。これは各キャラにつき一回の戦闘で一回のみ発動可能。
      • 特定の属性や固定アイテムの組み合わせで多種のドライブがあり、これらはスキルツリーで解禁可能。
    • 操作キャラは敵の攻撃をガードする事が可能になり、タイミングよくガードするとジャストガードとなりAPも回復する。
      • ただし敵の必殺技のみガード不可。前作同様、ブレイクゲージを溜めてブレイクさせることで中断は可能だが、発動されてしまった際にガードで防ぐ事は出来ない。

その他システム

  • スキルツリー
    • ライザ専用の育成要素でツリー形式の各項目をSPを消費して習得していく。SPは調合時に入手できる他、メインシナリオ進行に合わせて解放する遺跡探求システムでも大量のポイントが手に入る。
      • 大きく分けて3つの育成があり、アイテムのレシピの解禁、素材採取の強化(採取用アイテムのレシピや採取時の補強等)、コアシステムの強化が可能。
  • 遺跡探求
    • 本作シナリオ進行のメイン要素で、新たな遺跡を発見した後はモンスターの撃破や宝箱の回収等を行い、追憶の羅針盤を活性化させる必要がある。
      • 羅針盤の活性化後は遺跡内に遺跡の欠片や遺跡の結晶等が現れ、これらを集めて探究手帖の文章を完成させる事でシナリオ進行に必要なレシピの入手や、大量のSP入手が可能。
  • プレイ期間
    • 前作に引き続き、調合や探索、休憩で日数の経過はあるが、日付の表記はなく、シナリオクリアのための時間制限はない。酒場の依頼も請ければ無期限で、依頼リストが数日で更新される程度の関連度。
  • ロミィの店
    • 専用のコインを利用してのレアアイテムの購入の他、王国内全店舗の開発を行うことが出来る。
      • ロミィに開発用の素材を渡すと(虫)や(神秘)等の属性毎にレベルが上がっていき、レベルが上がる毎に店に置かれる商品の品質等が向上していく。
      • 初めて渡す素材には「特定アイテムが店頭に並ぶ」「扱う商品数が増える」といったボーナスが設定されている物もあり、これらを渡す事で王国内の全店舗の売り物が良くなっていく。
  • キーボード操作
    • 前作でもSteam版は部分的にマウス&キーボード操作に対応していたが、本作で本格的に対応。UIをマウスで直接操作できるようになり、PCゲームとして問題なく遊べる作りになった。 ただし前作にもあったPCの相性で一度コントローラーを接続しないと動作が不安定になることがある問題は依然として残っている。

評価点

ストーリー面

  • キャラクター描写
    • 既存キャラの3年後としての描写や、新キャラ周り等、キャラクター関係のシナリオはキャラの魅力を上手く引き出しており全体的に好評。
      • 特にライザ、タオ、レントは子供らしかった前作から、少し大人びたがそれでもまだ大人になりきれていないキャラとしていい塩梅で描写されている。
    • 本作新登場で本作の重要キャラクターであるフィーに関しても可愛らしさは非常に良く描かれており、フィーを助ける為に頑張ろうという後半のシナリオの動機も感情移入しやすい。

システム面

  • バトルシステム
    • 基本は同じだが、敵が複数いる場合の補正が入る点やアイテムが何回でも使えるようになった事で単調さは減った。
      • それ前提でバランスがとられている為、アイテムが無限に使えるからと油断しているとあっさり倒されるときは倒される。とはいえ調合をしっかりして準備万端で挑むと圧倒できる点は前作同様。この辺りは錬金術のやりこみ要素と言える。
  • アクションオーダーの改善
    • 前作のように現在の手持ちで不可能なオーダーが出る事はなくなり、AP不足で対応できない時はあれど、その戦闘中に達成不可能なオーダーが出る事はなくなった。
      • とはいえ相手の弱点や耐性が考慮されない点は変わっておらず、耐性持ちの属性を要求される事は相変わらずある。
  • フィールド探索
    • ツタを登る、水辺を泳ぐ、水中に潜る、ワイヤーで谷を渡る、獣に乗って走り回る、と、フィールド探索で行えるアクションが増えており、探索の飽きやすさは解消された。加えて、水中探索では水中にある入り口から別のフィールドへ移れたりと単純に探索要素としても楽しい。
  • デフォルトで採取前に取れる物が確認できるようになった
  • 採取時に採取場所の目の前に立つと何が取れるかが見えるようになり(初採取の場合「?」表示)、採取に使う道具を選ぶ画面ではそれぞれの採取道具毎に取れる物が表示される機能がデフォルトで適用される。
    • 前作では、終盤になって作れる「幻視ルーペ」を装備しないと使えなかった機能だが、これがないとどのマップでどの採取道具を使えわなければならないか覚えておかないとわかりづらい事も多かったが、その心配がなくなった。
  • 採取道具は一式装備出来るようになった
    • 前作のような取捨選択が必要なくなり、全ての採取道具を持っていけるようになった。前作では装備を選ぶゲーム性というより不便さが目立つ要素だった為、この点は単純に遊びやすくなった。
  • ファストトラベルは前作の不便な点がなくなった
    • 前作で不便さが目立った島内FTのような物はなくなり、単純に全体マップの方のFTのみとなった。
  • 前作に引き続きBGMは今作も好評
    • 特に前半の戦闘BGM「芒種、鼠黐の薫風」等は人気の曲として名前も良く上がる。
  • 次世代機やゲーミングPCに合わせたチューニング
    • ストレージがSSD前提となり、FTが超高速に。前作や他シリーズでFT時に表示されていた「Loading」表示すらなく、FTメニューから目的地を選択して確定ボタンを押した瞬間にそこにいる、という移動速度は圧巻で快適の一言。
    • フレームレートに関しては60FPS天井がなくなり、GPUに合わせた可変フレームレートとなった。ただし、マップよっては前作以上の細かい描画によりGPU負荷が高くなる場合もある。
  • ロミィの店の開発
    • 余った素材を店売り商品を良くしていく開発要素に使える為、ジェム還元と合わせて素材を腐らせることが少なくなった。
      • 素材によっては採取が面倒な物を店で買えるようになるのでしっかり開発を行うと利便性もかなり向上する。
      • 単純にやりこみ要素としても楽しめる。

賛否両論点

前作以上のエロ描写

  • ライザの肉感のある見た目が前作の人気が出た要素の一因であるが、本作では前作と比べものにならないほどに、露骨な描写が散見される。
  • 狭いところを這いつくばって進まなければならない箇所が何箇所かあるが、そういった場所では匍匐前進で進む際にカメラアングルが露骨に胸元やお尻をクローズアップする。
    • 前作でも細いエリアを進む際に体を横にして進む描写があり、その亜種といえるが、カメラアングルが上記の通りであるためかなり気になる。
  • 天候がランダムで変わるが、雨だと衣装が濡れて透ける。
    • これはライザに限らず、パーティメンバーであれば全員同様なのだが、基本的にフィールドでは常にライザを見ることになるため、気になるところである。
  • 錬金の特性選択時にはライザが若干前屈みになり胸元を強調するかのポーズを取る。
  • 新たなアクションである泳ぎの際には、ライザは平泳ぎをするわけだが、特にダッシュ状態だと大きく股を拡げる。泳ぎについても後ろからのカメラアングルとなるため、股を大きく拡げる場面を何度も見ることになり色っぽさを通り越して下品と感じてしまうことも。
  • これらの描写は上述の通り、ライザの外見の魅力を活かした描写であるが、本作ではその描写があまりにも露骨であるため、見るに堪えないと感じるプレイヤーもおり、前作以上に大きく賛否が割れる部分と言えよう。

問題点

ストーリー面

  • 全体的に非常に薄味のメインシナリオ
    • キャラ描写は良好であるが、メインとなるストーリーは「遺跡を探検したら(持っていた)卵から謎の生物であるフィーが孵る」「古代の遺跡は5個あるらしいのでそれらを探索してみる」「フィーが徐々に弱っていくので助ける方法を探す」くらいの内容であり全体的には薄味気味。
      • 前作の大ボスというべきフィルフサについても最終的にシナリオに絡んでくるが、その理由としては「自分達が行った行動で、フィルフサが外に出てくるようになってしまったので、出てくる前に倒してしまう」というもので、危機感こそあるものの、盛り上がりにはイマイチ欠ける。
    • ストーリーは破綻していないし後記一部キャラ描写を除けば不快な点もないが、前作と比べると淡々と進んでいくため、気付くと終わってしまったという感想は多く聞かれる。
    • メインシナリオを進めるとサブシナリオが一気に解禁されるという仕様であるため、遺跡探索を終えると怒濤の量のサブシナリオが発生し、本筋の話が進まないという事態も。
  • 「遺跡探究」の情報がストーリーでほぼ言及されない
    • 本作の目玉システムである「遺跡探究」によって、物語のバックストーリー(フィーの正体、古代文明が滅んだ原因、フィルフサを示唆する内容など)が数多くプレイヤーに開示されるのだが、ストーリー上では言及されることが基本的にない。
      • 遺跡探究そのものがストーリー攻略に必須となるものを除けば全て任意であることが原因と思われるが、遺跡探究の内容がストーリーと連動しないこともあり、探究で得た情報で対策を考えるといったこともなく行き当たりばったりでキャラが動いてる印象を受けてしまいがち。
      • そもそも、遺跡探究については、本来ライザ達の目的であるはずなのにそれが任意のサブイベントとして扱われているため、ストーリーと連動出来なかったというのが大きな問題だろう。結果的に重要な情報に対して何の関心も示していないという歪な状態が延々と繰り返されてしまう。
  • 前作未プレイだと理解しづらい点はやはりある
    • 物語の本筋は遺跡探索とフィーに関する事なのでストーリーを理解できないような事はないように作られてはいるが、前作の内容が前提の要素も多い為、やはり前作未プレイだとわかりづらい点も多い。
  • エンディングの展開
    • 物語として悪いものではないのだが、本作の最終的な展開については不満の声も多い。
      • そもそも、前作では、どうしようもないと思われる状況をライザの才能と錬金術で丸く解決するという結末であったことを考えると本作におけるビターエンドは落胆の声が出ている。
+ 物語終盤のネタバレ
  • フィーを助けるために行動していたライザ達であるが、フィーは元々異界でしか生きられない生物である。
    • 各遺跡に残っている(異界の)魔力を吸収しなんとか生きていたフィーであるが、徐々に弱っていくことは避けられず、そもそも異界の魔力そのものも有限である。
  • 物語最終盤、異界への門を見つけたライザ達は異界から出現したフィルフサの王種を撃退するが、門を放置しておけば新たなフィルフサが出現することから、アンペルによって門は封印されることになる。
    • 門を封印する直前、アンペルに「フィーを異界に返すならばチャンスは今しかない」と言われるのだが、ライザは迷わずフィーを異界に返す。
      • フィーが異界の生物であり、こちらの世界では生きていけないことを踏まえ、異界に帰せば生き存えることが出来るという判断が故の選択であるが、ライザは前作ではどうしようもない、という状況を持ち前の閃きと錬金術でなんとか解決した実績があるだけに、フィーをこちらの世界で生きていけるようなアイテムを作り出せなかったということに落胆の声も聞かれた。
      • また、本作のキャッチコピーは「君を離さない。たとえ、この力を失っても――」である。このキャッチコピーはまさにこの場面を指していると思われるのだが、そのキャッチコピーに反して迷わずフィーを送り返す、つまり離してしまっているということにキャッチコピーと真逆の行動をしている、と疑問を覚えたプレイヤーは多い。ライザはフィーと一緒にいることで、フィーから特殊な力を受けていることが分かっていることから、この力を失っても、の意味はそうなのだが、「君を離さない」といっているのに迷わず送り返したことに対して「キャッチコピーと違うじゃないか」と疑問を覚えたプレイヤーが多い。
      • どうやら「君を離さない」というのは、「フィーが生きる道を離さない」という意味であるらしい。そのように考えると「フィーによって得た力を失ったとしても、フィーが助かる道を選ぶ」という流れとキャッチコピーが一致することになる。
      • キャッチコピーでネタバレをするわけにはいかなかったという事情は汲めるが、結果的に真逆の意味に受け止められる可能性が極めて高いキャッチコピーというのは否めない。
    • ライザが迷わずフィーを送り返したというのも、ライザなりに考えに考え抜いたが、なんともならないという結論に至った結果、やむを得ず選んだ道なのだろうが、最後の選択を衝撃的なものにするためか、ライザが試行錯誤している描写が全く無いため結論ありきの物語のように感じられてしまうのも残念な点。
  • 一部キャラの描写について
    • 概ね好評なキャラ描写だが、一部には不評な点もある。
      • クラウディアは商人としての成長描写はともかく、ライザに対する独占欲の強さを自己嫌悪するようなキャラ描写が目立っており、この点には不評も多い。作中でも二人の世界に入りやすい点をパティに指摘されており、あえての描写なのはたしかだが、ほほえましいというより少々やり過ぎな印象が強い。
      • レントは前作から家庭環境に問題を抱えていたが、それを引きずって一人だけテンションの低さが目立つキャラになっている。最終的には前作のような明るさを取り戻すが全体的に明るい作風の中で一人だけ悪目立ちしてしまっている。
    • どちらも、子どもから大人への変化の過程での繊細さを描いているということなのだろうが、目立ってしまうというのは事実である。
  • 一部キャラの未加入
    • 前作パーティメンバーであるアンペルとリラはストーリーでも早めに再会するものの、独自の調査をするという事でパーティに入る事はない。最終ダンジョンに向かう際には同行するのだが、最終ダンジョンで早々に別方面の探索に行ってしまう為かやはりパーティメンバーとはならない。
    • ボオスも前作の事もあって剣の修行をしている描写が有り、戦闘面でも期待できそうな描写は入るが、本作ではまだ修行中という為か未加入で終わってしまう。
      • 3人とも前作からの続投キャラかつ人気もあり、前者二人は元々パーティメンバーだった事、ボオスは成長し戦闘も期待できそうな描写があるだけに最後まで加入しなかった事には残念な声が多い。
  • メインストーリー進行に行き詰った時に何をすればいいのか少々わかりづらい
    • どこか指定の場所へ行けばシナリオが進む場合にはマップにその地点が表示される為に迷う事はないのだが、特定の大型雑魚の指定回数撃破や特定の素材アイテムの入手は少しぼかしたヒントはあれど地図に表示されない*3為、少々気づきにくい。
      • 特にたまたまメイン進行に必須の素材を取り漏れた場合は、イベント進行中のエリアの探索個所を回り直して入手できるアイテムを確認しなおさないといけない。
  • 天気や時間と描写の齟齬はそのまま
    • 前作から引き続きだが、シナリオ進行的には助かるものの、夜や大雨の中でシナリオを進めると違和感を覚える事も多い。

システム面

  • 遺跡探索が二度手間
    • 追憶の羅針盤の活性化後には遺跡内の各所に散らばる欠片等を集める事になるが、結果的に一度探索済みのエリアを再探索する羽目になる。所要時間自体は後述の理由もあり、そう極端に嵩増すわけではないが、単純に面倒くさい印象を受けたプレイヤーは多かった模様。
      • 探索ついでに採取をしたり、欠片のおかげで広い遺跡の見逃しがなくなりやすかったりとこのシステムの利点もあるにはあるが、面倒くささの方が目立つ。
      • 遺跡探索自体は楽しめてる人からも出来れば遺跡到着時から解禁してほしかったと言われている。
    • シンボルエンカウントなので基本的には戦闘の回避が容易で、戦闘すればLv上昇も早く、Lvが上がればほとんどの敵は自らライザから逃げていく按配など、くまなく歩く事への配慮は見られる。(特にシリーズ経験者の場合、遺跡が重要な頃でも調合関連に費やす時間の方が自然と、圧倒的に多くなると思われる。)
  • SP余りが早く、用途が無くなる
    • 序盤から中盤にかけては採取や調合、戦闘にとSPによる解禁要素はどれも早く解禁したい物ばかりで多少取捨選択で悩みもするのだが、しっかりと遺跡探索を毎度終わらせていると中盤過ぎにはSPの使い道がなくなってしまう。
      • それ以降も遺跡探索でSPを大量に入手できるが、他の使い道もない為、実質無報酬になってしまう。DLCで追加される遺跡でも同じシステムがあるが、こちらに関してもSPはただ余らせるだけになってしまう。
      • 余ったSPをジェムに交換出来るシステム等があれば良かったのだが。
  • 畑が遠く不便
    • 前作に引き続き本作も畑に錬金術で作った種を植えて収穫することが出来るのだが、畑のある場所がマップ入口から大回りしないといけない場所になっており、種植えや収穫の為に訪れるのが非常に面倒。
  • 各種絞り込みの不便な点
    • せっかくソートや絞り込み機能があるが、2次ソート機能などはないので、「所持数の多い物」を優先しつつ「特性素材順」に並べるといった事が出来ず、ジェム還元の際に「余っている素材で特性の低い物をジェムに」といった事がしづらい。
    • ロミィの店で「所持している(図鑑に登録済みだ)が、まだロミィに売った事の無いアイテム」を検索する方法がない為、「ロミィにアイテムAを売ると、アイテムBが特定の店で陳列される」要素のチェックがかなり面倒。

戦闘システム面

  • 戦闘開始直後の単調さは相変わらず
    • 最初は通常攻撃とスキルの使用でタクティカルレベルやCCを上げる作業になりがちで、戦闘開始直後の単調さは前作から相変わらず。
    • 中盤以後はキャラクターの強化により戦闘開始直後からそれなりのCCを持ち、高性能に調合した低Lvの攻撃アイテムの連発で格下を瞬殺可能になる。一方で、高CCのアイテムや、それらをコンボして発動する必殺技が、調合・習得可能時期から随分長い間は非実用(使うべく通常攻撃・スキルを連発する内に戦闘が終わる)水準に留まってしまう。
  • 戦闘全体の把握のしづらさ
    • 大型の敵の見づらさは多少改善されたが、操作キャラが目標の敵を見ている視点の為、複数の敵がいる際にそれぞれがどう動いているかが分かりづらい。

総評

システム面は『ライザのアトリエ』の順当進化と言える。
ただシナリオ面はキャラ描写は好評だが、メインシナリオについては不満が多い。
練りこみ不足な新要素等もあり残念な点も目立つが、総合的に見れば『ライザのアトリエ』の2作目として及第点と言ったところ。


余談

  • 前作と合わせ売上は100万本を突破。
    • これを記念して前作及び本作両方に無料のDLC衣装が追加された。
  • 2021年3月29日にNHN PlayArtとドワンゴが共同開発したゲームアプリ「#コンパス【戦闘摂理解析システム】」で主人公のライザがコラボ参戦が決定。
    • 本作の宣伝も兼ねていたが2020年11月の生放送で事前にコラボ告知をしていたため、コラボ枠では異例となっている。

その後の展開

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最終更新:2023年10月17日 11:51

*1 現在のガストはコーエーテクモゲームスの社内開発部門兼ブランド名となっているためこの様に表記している。

*2 据置機でのリリースから時間が経って発売されたシナリオの繋がっている携帯機での続編で過去作の主人公続投という例はあった。

*3 大型雑魚はマークが変わるが、シナリオ進行に必要かは表示されない