ゾンビハンター
【ぞんびはんたー】
ジャンル
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アクションRPG
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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1Mbit+256KbitROMカートリッジ
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発売元
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ハイスコアメディアワーク
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開発元
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レナール
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発売日
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1987年7月3日
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定価
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4,900円(税別)
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判定
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なし
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ポイント
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元はタイアップ企画の懸賞品 スナック感覚で遊べるボリューム ハック&スラッシュ要素強めの「GAME Bモード」 バグとハマり要素が足を引っ張る しっかりしろよ!
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ハイスコアメディアワーク作品 ゾンビハンター / ファリア 封印の剣
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概要
かつて存在したゲーム雑誌「ハイスコア」に持ち込まれたタイアップ企画によって誕生したゲームソフト。
当初はエスキモーから発売された同名のアイスクリームの懸賞品専用として8000本が製作されていたが、口コミで評判が広まったのを受けて市販化された。
後日、バグ修正といくつかのアレンジを施されたMSX移植版が発売されたが、こちらの評判は極めて悪い。
タイトルからはやや想像がつき辛いが、本作の世界観は一貫して中世ファンタジーの様相を呈している。
ストーリー
ここパルマの都は、火、水、土、風をつかさどる4人の精霊たちによって守られ、長い平和な時代が続いていました。
しかしある時、土の精霊ドルゴが反乱を起こし、この世界のエネルギーをコントロールするライフシーカーを、地下迷宮へ奪い去ってしまったのです。
命の源を失ったパルマの都は、悲しみと暗闇に満ちていました。
風の精霊エアリアルは、配下のビューズにドルゴを倒せる勇者を捜し、ライフシーカーを取り戻すことを命じました。
そして今、ビューズに選ばれた戦士ゼビは、ドルゴがいる地下迷宮へと旅立ちます…。
特徴
全6ステージ構成の横スクロールアクションRPG
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戦士ゼビを操作して最終ステージで待ち構えるドルゴを倒し、ライフシーカーを取り戻すのがプレイヤーの目的。
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ステージ2~5はそれぞれ2つのステージからどちらか一方を選ぶ選択式となっている。
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アクション自体はBボタンによる攻撃とAボタンによるジャンプ操作のオーソドックスなタイプ。
ステージ攻略
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ステージは敵が立ち塞がるエンカウントポイントが随所に存在する。
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エンカウントポイントでは進行方向のスクロールが止められ、敵グループを全滅させないと先に進めないようになっている。
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ステージ1は地上ステージ、ステージ2以降が地下迷宮ステージとなる。
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地下迷宮では明かりを照らすのに「ロウソク」が必要になるほか、ダメージ床、ダメージ天井、落とし穴といった仕掛けが登場。
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落とし穴に落ちると逃走不可の専用エンカウントが発生し、戦闘に勝利すると穴の手前まで戻る。
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各ステージの最奥にはボス部屋があり、中で待ち受けるボスを倒せばステージクリア。
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ボス部屋には鍵が掛かっており、ステージ数以上のレベルの「かぎ」を持っていないと開かない。
この条件に当てはまる「かぎ」は原則、ボス部屋の手前で出現する敵が持っている。
敵キャラクター
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敵はステージに最初から配置されている訳ではなく、上記のエンカウントポイントに到達すると出現、最大4体のグループで襲い掛かってくる。グループの敵を全滅させると宝箱が現れる。
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倒さずに画面外に消えた敵は「逃げた」扱いとなり、最後に残った敵に逃げられると宝箱が手に入らなくなる。
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地下迷宮ではロウソクを所持していない場合、全ての敵が不確定名:ゾンビとして出現、シルエット表示となり残り体力が一切分からないままの戦闘を強いられることになる。
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攻撃パターンとシルエットから正体を察することは比較的容易。
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敵の攻撃は物理・魔法のいずれかの属性に分類されており、それぞれに対応した防具を装備することで受けるダメージを軽減できる。
成長システム
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敵を倒すごとに経験値を獲得でき、一定値に達するとレベルアップできる。
またドロップする宝箱からは、通貨(ゴールド)やアイテムが手に入ることがある。
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先に進むにつれて敵の攻撃力や耐久力も上がってくるため、他のオーソドックスなRPGと同様、適宜レベルアップとアイテム収集によるゼビのアップデートが攻略の上で肝要になってくる。
カリントの店
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ステージ左端や特定の場所で矢印キー上+Bボタンを押すと入ることのできるショップ。
先述したゴールドで品物を買ったり、手持ちのアイテムをゴールドに換金できる。
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店によって品揃えが大きく変わる。各ショップの品揃えを把握することもゲームの難易度に影響する。
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作中では店の場所は明示されていない。門のような場所や、天井に空いた穴が入口であることも。
ゲームオーバー
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ダメージを受け続けてPOWが0になると、「あなたは死にました GAME OVER」と表示されゲーム終了。
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残機やコンテイニューのような救済措置は一切ない。そのため慣れない内はシビアに感じるだろう。
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その後プレイ時間が表示され、攻略度合に応じたメッセージが合成音声付きで表示される。
もちもの
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プレイヤーは最大で10個のアイテムを持ち運びできる。
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うち1つは武器枠で、ここにセットされたものがBボタンでの攻撃に使用される。
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一応全てのアイテムを武器として使用できるが、攻撃力の設定されていないアイテムで攻撃してもダメージを与えられない。
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全てのアイテムには1~8のレベルが設定されており、回復アイテムなどを除いて基本的にレベルが高いほど効果も高い。
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レベルは耐久力にも関わっており、もちものコマンドによる使用や攻撃に応じて徐々に消耗していく。
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例外として、レベル8のアイテムは攻撃による消耗がなくなる。
+
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アイテム一覧
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近接武器:打撃によってダメージを与える。
名前
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解説
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つるぎ
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威力は最低だが壊れることのない近接武器。物理属性。
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まほうのつえ
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つるぎとほぼ同威力の近接武器で装備するとレベルが下がる。魔法属性。
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いかずち
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威力はそこそこだが長持ちする。魔法属性。
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かたな
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つるぎと比べるとかなり強力。物理属性。
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はがねのつるぎ
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威力はかなり高いが消耗も激しい。物理属性。
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遠隔武器:前方直線に弾を放つ。
名前
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解説
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たんけん
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威力は控えめ。物理属性。
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しゅりけん
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たんけんより威力がやや高い。物理属性。
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すいしょうのつえ
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大きな魔法の弾を前方に撃ち出す。魔法属性。
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地形武器:地面を這って進む弾を放つ。
名前
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解説
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メイス
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威力はそこそこ。物理属性。
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ほのおのまほう
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威力はそこそこ。魔法属性。
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炸裂武器:周囲に爆風を起こしてダメージを与える。
名前
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解説
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ばくだん
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足元に爆弾を落とし、ワンテンポ置いて周囲に爆風を起こす。物理属性。
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さくれつだん
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主人公の周囲に広範囲の爆風を起こす。消耗が激しい。物理・魔法属性。
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特殊武器:もちものから使用する他、一部は武器としても使える。
名前
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解説
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どくやく
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使用すると一定時間、敵の動きを鈍らせる。
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まほうのとけい
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使用すると一定時間、敵の動きを止めることができる。
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まほうのほん
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使用すると敵全体にダメージ。魔法属性の近接武器としても使用可能。
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おおいかずち
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使用すると敵全体にダメージ。魔法属性の近接武器としても使用可能。
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すいしょう
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使用すると敵全体にダメージ。魔法属性の武器にもなり、さくれつだんと同じ爆風を起こす。
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防具:もちものから使用して消費することで装備が可能。
既に装備中の防具を再度使用した場合、新旧問わずよりレベルの高い防具が再装備される。
名前
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解説
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ヘルメット
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装備することでぼうぎょが上昇。
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よろい
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装備することでぼうぎょが上昇。
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たて
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装備することでぼうぎょが上昇。
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ブーツ
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装備することでぼうぎょが上昇。
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ガントレット
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装備することでぼうぎょが上昇。
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ゆびわ
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装備することできりょくが上昇。
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まほうのうでわ
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装備することできりょくが上昇。
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くびかざり
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装備することできりょくが上昇。
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使用アイテム:もちものから使用する使い捨てアイテム。
名前
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解説
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たべもの
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POWを少しだけ回復。タイアップ元に倣ってかアイスキャンデー型。
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くすりのびん
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POWを中程度回復。
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つぼ
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POWを大きく回復。
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いのちのみず
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POWを全回復させる。
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ふくろ
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使用するとボス部屋から脱出する。
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その他アイテム:持っているだけで効果のあるアイテム。
名前
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解説
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ロウソク
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持っていると地下迷宮を照らし、敵の正体を暴く。レベル8のものを除いてエンカウントごとに消耗。
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かぎ
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レベルに対応したボス部屋の扉を開く。高レベルのものは物理属性の近接武器としても使用可能。
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その他仕様・小ネタ
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レベルが一定値に達すると、わずかにジャンプ力が上昇する。これを用いて前述のカリントの店に行けるポイントが存在する。
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ゲームオーバーの項で少し触れたが、本作はタイトルコールやゲーム終了シーンで合成音声が使用されている。
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電源ON直後のメーカーコールであるクリアな「ハイスコア!」やタイトル画面の
下手したら聞き取れないレベルに低音の「ゾンビハンター!」は非常にインパクトがある。
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タイトル画面表示中にIIコンのマイクに息を吹きかけると、画面のロウソクが一時的に消える小技がある。
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スタート、A、B、右を同時に押しながら電源を入れると、ゲームではなくタイマー機能が起動する。
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タイトル画面でセレクトボタンを押すと「GAME B」という、いわゆるハードモードで遊べるようになる。
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ゼビのステータスが更に低くなることで相対的に敵が強くなるほか、通過したエンカウントポイントで再度出現する敵とアイテムドロップが完全ランダムになるのが大きな特徴。
評価点
お手軽に遊べるボリューム
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プレイ時間に個人差はあるが、1周あたりおよそ1時間~1時間半でクリアできるボリューム。
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アクションゲームがベースだが、時間制限がないことやエンカウントシステムによる独特の間の存在により、ルールに急かされることなく自分のペースで攻略を進めて行ける。
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ゲームに慣れてくるとプレイヤーなりの攻略法が自ずと見い出せるようになり、繰り返しプレイに向いた作りとなっている。
レベルデザインは堅実
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敵の配置については、「新キャラが単体でお目見え→複数体で出現→過去に出現したキャラの複合パーティ」というように、先に進むごとにプレイヤーの上達を見越したレベルデザインが図られている。
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宝箱によるアイテムドロップの確率は比較的高く、獲得できるアイテムの種類も豊富。
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使用するにせよ換金するにせよ、少なからず攻略の助けになること請け合い。
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中盤以降はテンポよくレベルが上がり、POWと攻撃力が目に見えて上昇する。
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後述の問題点で挙げるバグさえなければ、成長要素のバランスは非常に良いものであるはずだった。
バリエーション豊富な武器で自分好みの戦い方が楽しめる
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射程別に大きく分けて近接・遠隔・範囲といったカテゴリの武器が存在。もちものの上限と相談しつつ複数の武器をストックしておき、使い分けることが出来る。
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「つるぎ」以外は原則使い捨てになるが、「つるぎ」自体は例え高レベルでも強敵相手には心許ないので、普段は「つるぎ」を使い、難敵には温存していた強い武器で挑むといった攻略が有効となる。
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敵キャラにも物理攻撃に強い敵、魔法攻撃に強い敵といった具合に特徴付けがなされており、スムーズに対処する上でも武器の使い分けは重要な要素。
ハマれば中毒性の高い「GAME B」モード
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特徴で述べた通り難易度が高くなるが、ランダム要素の導入によってアイテムドロップから強力なアイテムを引き当てるハック&スラッシュの要素が非常に強くなっている。
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リアルラック依存ではあるが、序盤から最強装備の入手も可能で、その場合は圧倒的火力でタイムアタックを狙うことも出来る。
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完全に確率に左右されるため大味であることは否めないが、本作においては1987年当時のゲームとしては珍しいリターンの振れ幅の広さもあってか、刺さる人には刺さる不思議な中毒性を持っている。
賛否両論点
最序盤の難易度がやや高め
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ステータスの低い初期状態では、最序盤で出てくるガーゴやダルケンといった雑魚敵にも当たり負けしがちな上に、最初のレベルアップまでおよそ15体の敵を狩る必要があるため、プレイが軌道に乗るまで多少の根気が必要となる。
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回復するにも宿屋のような施設はなく、頼みの回復アイテムも最序盤では非常に値が張るため、頻繁に被弾しているとジリ貧に追い込まれがち。
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このことから慣れない間は頻繁に「しっかりしろよ!」のボイスを聞く羽目になることだろう。
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基本的に敵キャラの攻撃によるダメージ判定は、敵の振る武器もしくは放つ弾にしか発生しないので、レベルを上げるまでは敵の攻撃の間隔を見極めて無理をしないのがセオリーである。
ロールプレイングゲームとしての要素やストーリー性はほぼ皆無
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全体の流れは画面右へと進んでボスを倒すというシンプルなもので、コンティニューやパスワードといったものは皆無。
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世界観やストーリーについては、タイトル画面のあらすじと、エンディングで軽く触れられる以上のものは存在しない。
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ステージ上も隠し店以外の探索要素は存在せず、成長要素のあるアクションゲームという趣が強い。
情報で埋め尽くされた画面
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画面構成は大まかに分けて下3分の1がウィンドウ枠、上3分の2がアクション枠として明確に区切られている。
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ウィンドウ枠で逐一情報を把握できるのは良い点ではあるのだが、その分メインとなるアクション画面が常に半分だけ表示されているような状態であり、他のアクションゲームと比べるとやや窮屈な印象を受ける。
BGMのバリエーションの乏しさ
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ジングルを含めてもBGMの総数が10曲未満と少なめな上に、アクション面のBGMが1曲のみ、ショップ画面と落とし穴エンカウントのBGMが共用といった使われ方がなされていることから、BGMが露骨に使い回されている印象が強い。
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一方でボス戦用のBGMがラスボス含めて3曲あるなど、妙な方向に力が入っている。ただしラスボス戦用BGMについては、こちらもエンディングと共用の扱い。
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1曲ごとのクオリティ自体は悪くなく、特にアクション面のBGMは十分尺が長く良く作りこまれた、いわゆる「聴き減りのしない曲」なのだが、シーンに応じた起伏に乏しいのが残念なところ。
ボス敵について
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ボスキャラはラスボスのドルゴを含めた3種類。
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どれも雑魚敵と比較すると大きく描かれており、一見迫力があるグラフィックなのだが、行動パターンがいずれも「ゼビに近づきながら弾を放つ」といったものであり、アクションゲームのボスを攻略する感覚に欠ける部分がある。
ゲームオーバー時に流れるボイスについて
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ゼビの倒れたステージに応じて「しっかりしろよ!」「がんばれよ!」「あとすこし!」のメッセージがボイス付きで流れる。
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メッセージ自体は激励を意図したものと思われるが、声のテンションや抑揚が独特なこともあって、人によっては煽りと捉えられてしまうことも。
問題点
アクションとしての爽快感はイマイチ
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賛否両論点でも触れたが、アクション画面がかなり小ぢんまりしている上、ステージの構成やゼビのアクションも画面の範疇で最適化されたかのようにコンパクトになっている。
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加えてゼビの動きはもっさり気味という意見もある。当時のアクションゲームとしてはそう悪くない操作性なのだが、
Bボタンによる攻撃の判定が現れるレスポンスが若干遅く、特に飛行型の敵に対しては攻撃を当てるのが難しい。
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敵グループを全滅させたタイミングで経験値などの報酬獲得アナウンスが入るが、このアナウンス中の数秒間、アクション画面にポーズが掛かる仕様も地味にアクションのテンポを削いでくる。
遠隔武器・地形武器の扱い辛さ
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上記にあるアクションの問題点に関連するが、ボタン操作からワンテンポ遅れて弾が発生する仕様に加え、連射が効かないため、近接武器や炸裂武器と比べるととても扱い辛い。
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地形武器に至ってはその特性上、飛行型の敵キャラにはほとんど役に立たなくなるため、これ一本で戦い抜くことは困難である。
一部の敵キャラの行動パターン
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飛行型の敵キャラである「ポトム」は、ゼビに対して一定の距離を保ちつつ弾を撃つ、という行動パターンを取ってくる。近接武器では捉えることも難しく、また飛行型であるため遠距離攻撃も当てづらい。
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ようやく追い詰めたと思いきや画面外に逃げられた、というケースもザラ。加えて物理防御力も高く、武器によってはダメージを与えにくいこともあって、本作の中でも屈指のストレスフルな敵キャラである。
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上記とは別に、ゼビがしゃがむと逆に近寄ってくるという行動パターンを持っているので、積極的に狩るならばこの習性を利用するといい。
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なお、うまく後ろに回り込むことができれば、その間一切弾を撃たなくなるためサンドバッグにできる。
レベルアップにまつわる理不尽なバグ
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レベルアップ時に防御力がリセットされるバグ
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レベルアップに伴ってステータスが軒並み上昇するはず……なのだが、この内「ぼうぎょ」と「きりょく」については何故か防具を一切装備していない素の数値に変化してしまう。
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いずれかの防具を装備しなおすと適正の値に戻るため、レベルアップ時のステータスの再計算の方法にミスがあったと考えられる。
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ファミコン版ではこのバグの存在のせいで、後半ステージに進むにつれてダメージが飛躍的に上昇するように感じられてしまい、図らずも体感難易度を上げてしまった要因となっている。
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このバグを回避する術はなく、対処として「レベルアップ用にスペアの防具を複数用意する」「意図的に敵を逃がして少しでもレベルアップのペースを遅らせる」といった一見意図不明な攻略法も生み出されてしまった。せっかくの成長要素を歪な形にしてしまったのが残念でならない。
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敵を倒す度にレベルアップ処理が発生するバグ
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ならばそのバグが発生しないよう、最大レベルまで上げてしまえばいいのではないかという考えに至るだろうが、最大レベルまで上げると今度はこちらのバグに直面することになる。
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レベルアップ処理といっても最大レベルのままステータス上昇はせず、戦闘の度に上述の防御力リセットのみが発生するという理不尽な状況に追い込まれる。
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この現象は特定の経験値まで到達すると一時的に発生しなくなるが、そこから更に一定数の経験値を獲得すると再発生するおまけまでついている。
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敵の攻撃を極力回避するように努める、回復アイテムを潤沢に買い込むなどの堅実なプレイでもゲームクリア自体は可能。だが存在と対策を知っているか否かでゲームバランスに大きく影響を及ぼすという意味では致命的なバグと言えよう。
GAME Bモードのハマりパターンについて
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GAME Bモードでは一度通過した箇所でのエンカウントやアイテムドロップがランダムになると述べたが、これはクリア必須アイテムとなる「かぎ」の入手に関しても例外ではない。
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これはすなわち「かぎ」を取り逃した状態で先へ進むと、該当ステージの「かぎ」を固定ドロップするエンカウントに二度と遭えなくなることを意味している。
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こうなるとほぼ詰みに近い状態。豪運を信じて「かぎ」がドロップするまで粘るか、諦めてリセットするかはプレイヤー次第。
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上記の理由から、GAME Bを遊ぶ際はあらかじめ「かぎ」が手に入る地点を把握しておくことが推奨される。
総評
懸賞品からの商品化という経緯を辿った稀有な作品。
ステージの構成はシンプルでも、プレイヤーのスタイルに応じて様々な攻略法を追求できるのが本作の特徴であり、最大の魅力。
タイムアタックにチャレンジするも良し、まだ見ぬ強力な装備を追い求めるも良し。
全体的なクオリティは手放しで褒められたものではないが、その魅力に取り憑かれたプレイヤーは、気付けばあと一回、もう一回とプレイしている、そんな不思議なゲームである。
余談
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実はタイトル画面にスペルミスがある。
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「PUSH START BUTTON」と表記すべきところが「PUSH START BOTTON(”U”が”O”)」となっている。
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フォントの形状のせいか、すぐスタートされて細かく見ていない人が多かったせいか、意外と気づかれなかったようだが、とあるゲーム雑誌の紙面で指摘されていた。
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任天堂のファミコン40周年記念キャンペーンの一環として開催された企画の「ファミコン国民投票」の第2回テーマ「「ハイスコア」といえば?」において、ネット投票の結果本作が2位を獲得した。
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本来では最高得点の意味だったが、メーカーがハイスコアなこと、及び前述の通り起動するといの一番に「ハイスコア!」のボイスが流れることから「ハイスコア」の単語で真っ先に本作を連想したファミコン世代も多かったものと思われる。
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ちなみに1位は『スターソルジャー』であった。
最終更新:2024年01月24日 14:23