Synapse
【しなぷす】
| ジャンル | ローグライトFPS |  | 
| 対応機種 | プレイステーション5 | 
| メディア | ダウンロード専用 | 
| 発売・開発元 | nDreams | 
| 発売日 | 2023年7月4日 | 
| 定価 | 4,180円(税込) | 
| レーティング | IARC:12+ | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | 良作 | 
| 備考 | PSVR2専用 | 
| ポイント | 銃撃と超能力を使用するローグライトFPS PSVR2の新機能を活用している
 | 
 
概要
nDreamsがPlayStation VR2専用でリリースしたVRFPSゲーム。
特徴
- 
操作にはPS VR2 Senseコントローラーを使用する。
- 
右手にはピストルを所持しており、敵などを銃撃することが可能。
- 
R2トリガーを引くことで射撃ができる。残弾が無くなった場合はカートリッジを交換する必要がある。基本的に弾は倒した敵が落とす。
 
- 
左手ではテレキネシスを使用して箱や爆発するドラム缶などを動かすことが可能。
- 
アイトラッキングに対応しており、プレイヤーの視線の先にある物体をL2トリガーで掴んで移動させることが可能。掴んだ物は敵にぶつけて攻撃などができる。
- 
他にもテレキネシスを使用して動かせる足場なども存在する。
 
- 
左手の手のひらを上に向けることで、自分や敵の位置などを把握できるHUDが表示される。
 
- 
ローグライト系のVRFPSゲーム
- 
一つのエリアごとに一定数の敵が存在し、それらを全て倒すことで次のエリアへと進むことができる。
- 
エリアを進む際には、選択肢の中からパワーアップを選択することができる。このパワーアップは死亡すると消滅してしまう。
- 
エリア内には武器やサイキックを強化できる像が置いてあることがある。
- 
上記とは別に永続的なアップグレードも存在し、解除した実績に応じて入手できる「インサイト」を消費して、永続的にプレイヤーの能力を向上させることができる。
 
評価点
- 
テレキネシスと射撃を組み合わせた操作体系
- 
本作最大の特徴であるテレキネシスを活用したアクションは爽快感抜群。
- 
拳銃を使用した射撃は弾を消費する一方、テレキネシスには使用制限が一切ない。そのため、弾を温存するためにテレキネシスを上手く活用することが求められる。
- 
アップグレードをすれば、テレキネシスで敵そのものや、敵が投げてきたグレネードなども掴むことができるようになり、戦い方の幅が広がる。
 
- 
初期武器のハンドガンにはポインターがついており、敵を狙いやすくなっているのも評価したいところ。一般的に片手での銃撃は狙いを定めにくいため、ポインターがあることで片手でも敵を撃ちやすくなっている。
 
- 
PSVR2の機能を活用したゲームシステム
- 
PS VR2 Senseコントローラーのアダプティブトリガーが活用されており、拳銃の引き金の再現はもちろんのこと、サイキックを使用してドラム缶を持つ場合、トリガーを完全に押し込むと爆発してしまうが、完全に押し込まず弱めに引けば、爆発させずに移動させることができる、といった具合に活用されている。
- 
前述したように、PSVR2のアイトラッキングも活用されている。どの物体を掴むか視線で選ぶことができ、他ではあまりできないゲーム体験が可能となっている。
- 
ヘッドセットの振動にも対応しており、臨場感のあるゲームプレイが楽しめる。
 
- 
区切りがつけやすいゲームデザイン
- 
VRゲームはその特性上、長時間プレイすると疲労感が溜まりやすいものとなっているが、本作はローグライトという性質上、何度も挑戦するゲームデザインであるため、合間に休憩を挟みやすい。
- 
また、ローグライトとは言うものの、永続的なアップグレードがある都合上、プレイヤー自身のスキル向上が求められるゲームデザインではなく、何度でも挑戦し、段々と強くなっていくタイプのローグライトとなっているので、死亡(ゲームオーバー)に対するプレッシャーがこの手のジャンルにしては低め。
 
- 
その他
- 
リロードシステムが比較的簡単。弾切れの際はマガジンを下から押し込むだけで交換できるため、リロードに手こずったり、慌ててリロードできないという状況に陥ることが少ない。
 
賛否両論点
- 
全体的にモノクロな画面
- 
本作のグラフィックはモノクロをベースにしているため、人によっては味気なく感じてしまうビジュアルとなっている。
- 
特にゲーム全体を通して殆どこのグラフィックであるため、全体的に変わり映えは少ない。
 
- 
だが、その一方で敵や一部のオブジェクトは、ネオンカラーで色付けがされており、どれがサイキックで掴める物体で、どれが敵なのかが、かなりわかりやすく、視認性で言えばかなり優れている。
- 
他にも、モノクロ基調のグラフィックだからこそ、スタイリッシュで良いとの意見もある。
 
問題点
- 
全体的にボリュームは少なめ
- 
まず絶対的なコンテンツ量が不足している。
- 
敵の種類も少なく、大ボスなども存在しない。マップの種類もそこまで多くない。
 
- 
ジャンルこそローグライトではあるが、リプレイ性には乏しい。
- 
前述した永続的なアップグレードは、この手のジャンルに慣れていないユーザーにとっては遊びやすくて良いのだが、裏を返せばプレイを繰り返すほど難易度が下がっていくことになる。
- 
同じローグライトVRFPSの『COMPOUND』などと比べると、リプレイ性はかなり低く、遊びごたえで比べるとそちらには劣る。どちらかというとライトゲーマー向けのゲームデザインと言えるかもしれない。
 
- 
クリアまでのプレイ時間は、余程VRFPSが苦手でもない限り6~8時間程度。値段も考慮すれば、VRゲームとしては標準的なボリュームではあるが、大ボリュームとは言えない。
 
- 
ストーリーはあってないようなもの
- 
ゲーム開始直後に、チュートリアルも兼ねて色々と人物の名前や設定などが説明されるが、正直本編のゲームプレイには一切関わらない。
 
総評
PSVR2の新機能を活用してテレキネシスと銃撃を使って戦う、基本は抑えつつも新しい体験が楽しめるVRゲーム。
ボリュームはやや少なく、ストーリー性にも乏しいという欠点はあるものの、VRFPSの基本は抑えているため、総合的な出来は中々悪くない。
PSVR2ならではの機能を活用したVRFPSは中々ないため、PSVR2でアクション・FPSを短い時間でサクッとやってみたいという方には十分おすすめできる一作。
最終更新:2025年06月16日 07:09