Tempest 2000

【てんぺすと とぅえんてぃぜろぜろ】

ジャンル シューティング
対応機種 ATARI Jaguar
発売元 Atari Corporation
開発元 Llamasoft
発売日 1994年4月13日
プレイ人数 1~2人
判定 良作
ポイント ACゲーム『Tempest』のリメイク
ゲームを彩る良質なテクノ音楽
Jaguarの数少ない名作


概要

元々はアタリからリリースされたベクタースキャンを使用したアーケードゲーム『Tempest』が原作。
本作『Tempest 2000』は、その『Tempest』をATARI Jaguar用に移植・リメイクした作品となる。


特徴

  • 基本ルール
    • プレイヤーは自機を操作して、筒状/網状のエリアをラインごとに左右に移動できる。奥から敵が手前に向かってくるので、これをショットで撃破する。ステージごとに全ての敵を撃破できればクリアとなり、次のステージへ進む。
    • 敵が最前まで来るとラインの手前を左右に移動してくる。
    • 「スーパーザッパー」という2Dシューティングでいうボムに相当する武器も存在する。
  • ゲームモード
    • Traditional Tempest:アーケード版『Tempest』に準じたモード。
    • Tempest Plus:基本ルールは「Traditional」準拠だが、AI.Droidによるサポートや2人での協力プレイが選べるモード。
    • Tempest 2000:アイテムなどの要素が追加されたモード。
    • Tempest Duel:2人対戦モード。CPU対戦は不可だが1人用の練習モードはある。

評価点

  • 良質なビジュアル
    • 元々がベクタースキャンを使用したアーケードゲームだったが、原作の雰囲気を壊すことなく、トリップ・サイバー感のあるグラフィックへと昇華させている。
    • 本作以外のJaguarのゲームではパフォーマンスが悪めなこともままあったが、ワイヤーフレームのグラフィックが功を奏したのか、フレームレートもそこまで低くない。
  • よりゲーム性を深めた2000モード
    • アイテムを取得することによって、ジャンプで敵を避けたり、ワープで次のステージに進めたりすることもでき、元々がシンプルなゲームだったため、よりゲーム性を深めることに成功している。
  • ステージ数は全部で100もあり、やり込みがいがある。
  • 充実したゲームモード
    • オリジナルの『Tempest』に準じたモードに加えて、協力プレイが楽しめる「Plus」、アイテムが追加された「2000」、2人対戦ができる「Duel」といったように、様々なゲームモードを搭載している。
  • 評価の高いBGM
    • BGMはワイヤーをメインに描画されたグラフィックに合わせたテクノ音楽を使用しており、全体的に高評価。アメリカ国内ではサントラも発売された。

問題点

  • 筒状のステージだと、左右操作が混乱しやすい。
    • 筒状のステージの場合、自機が上側にいると、左右操作が反転してしまうので、慣れないと混乱しやすい。
    • 原作の『Tempest』がパドルを回して操作するゲームだったので、こればかりは家庭用ゲーム機へ移植する都合上、仕方ないところではあるが。

総評

元々がシンプルなアーケードゲームである『Tempest』に、様々な要素やモードを追加した良リメイク。
本作以外のJaguarソフトにまともな出来のゲームが殆ど無いこともあって、本作はATARI Jaguarの中でも数少ない名作・成功作として語り継がれることになった。


余談

  • 後にDOS、Windows、セガサターン、プレイステーションにも移植されている。
  • Atari 50: The Anniversary Celebration』に、本作が収録されている。
  • また、生みの親であるジェフ・ミンター氏のドキュメンタリー映像や資料、彼の手がけた作品を収録したオムニバスソフト、『Llamasoft:The Jeff Minter Story』(Windows(Steam)/Switch/PS4/PS5/XboxOne/Xbox Series X|S)にも本作が収録されている
最終更新:2025年07月23日 22:24