GAIA'S MOON
【がいあずむーん】
ジャンル
|
強制横スクロールアクション
|
対応機種
|
ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
|
発売元
|
アークシステムワークス
|
配信開始日
|
2012年7月25日
|
価格
|
200DSiポイント
|
プレイ人数
|
1~2人
|
セーブデータ
|
1個
|
レーティング
|
CERO:A(全年齢対象)
|
判定
|
なし
|
ポイント
|
1ボタン上昇下降アクションゲーム 清々しいまでの"さっぱり"内容
|
概要
アークシステムワークが定期的にリリースしているDSiウェアソフトの一角。本作は海外ゲームのローカライズ作品である。
ジャンルとしては、1ボタンで操作できる事を売りにしている、強制スクロール型横視線アクションゲームに該当する。
公式サイトでは『ARC STYLEシリーズ』の1タイトルとして紹介されているが、ゲームタイトルにはシリーズの冠が付けられていない。
空飛ぶ魔法の杖に乗る少年、アトレーユを操り、ガイア星で起きた異変の謎を確かめる為に冒険するというストーリー設定。
オートセーブ方式。一部モードにおいては、DS本体1台使用による二人同時プレイも可能。
主なルール
-
本作は「ADVENTUREモード」と「2PLAYERSモード」の各モードがプレイできる。
共通ルール
-
ゲームの流れについて。
-
アトレーユ(対戦モード時は1P側がアトレーユ・2P側がライバル少女)を操作し、ステージを攻略していく。
-
各キャラにはライフゲージが存在し、「時間経過で自然消滅・定期的に出現する障害物(敵)に接触・下降操作をしすぎてしまう(画面下位置に触れる)」のいずれかでゲージが減少してしまう。
-
時折出現するアイテムを取得する事で、ライフゲージが少し回復する。
-
操作系統。
-
各プレイヤーの操作は以下の通り。
-
専用ボタンを押しっぱなしにすると操作キャラの上昇、ボタンを離すとキャラの下降が行える。上昇下降には独特の慣性は働く為、それを踏まえた操作を行わなければならない。
-
操作キャラは常に画面の中央部におり、そこから上昇下降を行う形となる。前後斜め移動などの操作は一切ない。
よって、本作におけるゲーム内で行える操作は「アイテムを取得しつつも、上昇下降操作でひたすらに障害物などを避けていく」行動のみとなる。
-
A・B・X・Y・Rのいずれかのボタンがアトレーユ(対戦モード時のアトレーユも含む)側の、Lボタンはライバル少女側の操作となる。
各モードにおけるルール
-
ADVENTUREモード
-
アトレーユを操作し、全6ステージ構成を攻略していくメインモード。
-
ゲーム開始前に「EASY」「NORMAL」「HARD」の難易度選択が可能。難易度が高い程にスクロールスピードが上昇する(障害物などが避けにくくなる)。
-
各ステージのスクロールが特定地点まで達するとステージクリア。クリア後はライフゲージがある程度回復された状態で次ステージへと進める。
-
逆にステージ途中でライフゲージが尽きてしまうとゲームオーバーとなる。なお、ゲームオーバー後のコンティニュー機能は非搭載である。
-
全ステージをオールクリアすると、難易度が上がった状態での周回プレイが続行される。
-
特定のスコアに達した状態でゲームを終えると、スコアランキング表示・及びネームエントリーの登録ができる。ゲーム内におけるスコアは、プレイ時間が長くなる程に多く蓄積される。
-
2PLAYERSモード
-
アトレーユとライバル少女を同時に操り、サドンレスプレイを行うモード。
-
ストーリーモード同様に難易度選択が可能。その後はランダム選択によるステージが開始される。
-
どちらかのライフゲージが尽きるまでステージは続けられ、最後まで生き残った側が勝利となる。
問題点
-
ストーリー描写が皆無なADVENTUREモード。
-
明確なストーリー設定がされている割に、まともなストーリー描写がないのはおかしい気がしてならない。
-
「アトレーユやライバル少女がどういう性格のキャラなのか?」「ガイア星やラスボスらしきキャラがどういう存在なのか?」など、最低限の描写すらない始末。
-
地味に難易度が高いADVENTUREモード。
-
アトレーユのライフゲージ燃費がかなり悪く、少しゲージが減っただけでも死亡フラグの危機に陥ってしまう。
-
回復アイテムのゲージ回復量があまり多くなく、ゲージが自然消費される仕様も相まって、後半ステージにおいては障害物などに触れなくてもゲージがガス欠気味となる。
-
簡単操作とはいえ、上昇下降には独特の慣性が働く関係上、慣れない内は障害物を避けにくい事態が多い。障害物配置の密閉率が全体的に高めなのも厄介な要因である。
-
しかも、本作にはコンティニュー機能がない為、いくら先にステージに進んでいようが、ゲームオーバーになってしまうとそこでジ・エンドである。
-
とはいえ、運が絡む要素はほとんどなく、障害物のパターンさえ把握できれば、オールクリアはさほど難くない。
各ステージが約1~2分程度でクリア可能な構造であるが故に、やり直しの負担が比較的少ないのが救いではある。
-
水増しな難易度バリエーション。
-
各モードの難易度差はスクロールスピードの差異だけで、それ以外の差別化が全く図られていない。
-
ただでさえプレイヤーが行える操作が少ないのに、難易度が水増しというのは如何なものか…?
-
また、ADVENTUREモードにおける高い難易度はスクロールスピードが早い関係上、BGMのサビに突入する前にクリア(BGM終了)という残念な気持ちにさせられるステージもある。
賛否両論点
-
良くも悪くもシンプルな1ボタン操作。
-
本作は「ボタン1つで障害物などを避けていく」だけのゲームである。
-
好意的に解釈すれば「誰にでもプレイできる超簡単操作」といえるが、やはり「できる事が少なすぎてゲーム性が浅い」という問題も目に付いてしまう。
-
ある意味、DSiウェアらしいライト趣向なゲームではあるが、「いくらなんでもシンプルすぎやしないか?」という疑問は拭いきれないところだろうか。
評価点
-
グラフィック・BGM周りに関してはそこそこ良い。
-
少々粗いドットながらも、ファンタジー色溢れるグラフィックは見所あり。
-
各ステージの背景は"円型が回転する"感じの多重スクロール描写となっている、奥行き感の表現が結構凄い。それなのに、ゲームが見辛くなる様な過剰さが皆無な点も評価に値する。
-
何気にBGMが神曲。
-
曲数は少ないものの、メロディラインが強調された楽曲が流される。ステージ1・3・5で流されるピアノ楽曲は特に素晴らしいが、サウンドテストで聴けないのが悔やまれる…。
総評
平たくいえば「慣性付き上昇下降のみで操作する、イライラ棒ライクなアクションゲーム」であり、特に優れている訳でも、問題がある訳でもない平凡な出来に収まっている。
遊ぼうと思えば普通に遊べるが、ゲーム自体がシンプルすぎるのでマンネリに陥るのも早い。まぁ、200円相当の作品にあまり贅沢はいえない面もあるが…。
最終更新:2015年07月21日 22:56