【概要】
- 死者蘇生とは、死んだ生物の命を蘇らせる術の総称である。屍舞烏や神楽などが行う、死体や非生物を操る術とは違い、死者の肉体や意識まで完全に復活させる蘇生能力を指す。死者の蘇生を行うには世の理を捻るほどの強大な力や、魂に関する多大な造詣を必要とする。多くは強力な武具や道具を用いて行われ、個人の能力で死者の蘇生を行えるものはさらに希少となる。
- あらゆる死者蘇生の術は一つの魂に限り一度しか適合しない。いかなる術によっても複数回の蘇生を行う事は不可能である。無制限に命を蘇らせる事ができるのは神の御技とされる。作者は、四魂のかけらに蘇生能力はないと明言しており、「ある状態で固定するだけであり、それが四魂のかけらの怖さ」だとしている。ゆえに、琥珀や七人隊は四魂のかけらで蘇生されたわけではなく、奈落が蘇生させた上でかけらでその状態を固定した存在である。
- 裏陶は、死者の骨と墓土をこね合わせて焼き上げた人器を作ることができる。彼女は魂の転生などにも造詣が深く、人器に死者の魂を入れ込むことで死者の蘇生を行う事ができた。遺骨さえあれば人格や記憶も生前のままに蘇生できる上、人器は生命活動による寿命がなく、崖から落ちる程度では壊れないほど丈夫であるなど、蘇生能力としては極めて次元が高い代物である。人器の製法は陶器と似ており、肉体の芯は硬く無機質だが、外側は柔らかく人肌と変わらない。人器を作成した段階で死者の魂が転生済みだと失敗する。裏陶に蘇生された人物として桔梗がいる。
- 殺生丸は、天生牙によってあの世の使いを斬る事で、死者を蘇生させることができる。死者の肉体に群がるあの世の使いを斬る事が条件であるため、神楽のように肉体を残さずに死亡した人物を救うことはできない。肉体を斬る事さえできれば、その人物が死亡するに至った損傷も回復する事ができる。そのため、天生牙で復活した直後に同じ傷で死亡する事にはならない。厳密には殺生丸個人の能力ではなく、犬夜叉の父の牙に由来する力である。殺生丸に蘇生された人物としてりん、邪見、甘太の父がいる。
- 殺生丸の母は冥道石によって、冥界へ取り残された魂を呼び戻す事で死者の蘇生を行える。蘇生対象は相手の魂が冥界に存在する場合にのみ限られるが、死者蘇生は一度きりという概念に含まれない。本来は蘇生対象外である二度目の死を迎えたりんもこの力で甦る事ができた。通常、死者の魂はあの世へ昇天するため、魂が冥界に取り残されるのは例外的な事象である。よって、冥道石は無制限に死者の蘇生を行えるわけではない。厳密には殺生丸の母個人の能力ではなく、犬夜叉の父の持ち物だった冥道石由来の能力である。殺生丸の母に蘇生された人物としてりんがいる。
- 奈落は死者に肉体を与え、さらに四魂のかけらを埋め込む事で死者を復活させる事ができる。単に四魂のかけらを埋め込むだけでは琥珀のように肉体を固定する力しかないとされている。その為、奈落は死者を復活させるにあたり、肉体を蘇らせる別の手段を持っている事になる。奈落による四魂のかけらを用いた死者蘇生も復活できるのは一度きりに限られる。琥珀や七人隊はかけらを失えばそのまま死亡し、再びかけらを埋め込まれても蘇る事はない。奈落に蘇生された人物として琥珀と七人隊がいる。
- 魍魎丸は自分の肉片を死体に憑依させる事で死者を復活させる事ができる。厳密には蘇生能力というよりも、魍魎丸が寄生する事で再生力と妖力を共有する能力である。蘇った者は魍魎丸の意のままに支配される。魍魎丸に蘇生された人物として冥王獣がいる。
- 桔梗は命を賭した浄めの術を死者蘇生の術として用いる事ができる。命を賭して四魂のかけらに強大な浄化の光を宿すのが浄めの術だが、その光を死者に与える事で命を復活させる事ができる。死に際の全身全霊の念によって発動する術であるため、必然的に使えるのは一度きりであり、あくまで四魂のかけらを媒介に発動するため、桔梗単独でこの術を使い他人を復活させる事はできない。制約は重いが、既に一度死亡し復活不可能な人物にも有効である。桔梗に蘇生された人物として琥珀がいる。
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最終更新:2024年04月28日 01:11