NieR Re[in]carnation ストーリー資料館
知識の杖
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nier_rein
とある町に物知りな魔術師がいました。そこに真剣な顔をした若い男達がやってきます。男達は町一番の美人に惚れており、恋人にするにはどうすればよいかと、魔術師に助言を乞いました。
魔術師は男達に試練を言い渡しました。まずは私の家の掃除をし、幾つかの薬草を採ってくる。そして町の中を千周走り、一番始めに戻ったものに女を惚れさせる魔術を教えると。
男達は魔術師の試練に挑みます。しかし、町を千周は辛いものです。暫くして男達は気がつきます、この苦行こそが「魔術に頼らず己の力量で惚れさせろ」という魔術師からの助言であることに。
男達は感謝を伝えるために魔術師の元へと向かいました。すると、そこには町一番の美人がいるのでした。魔術師は男達に採取に行かせた薬草で惚れ薬を作り、美人を落としていたのでした。
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自らの意思を決めるために影響を受ける要素。
問題領域における意思決定のうえで対象となる概念対象および科学的事実や客観的事実然り
事実に対する判断規則や判断手続き
問題領域において誰もが知り得るものでもあり
経験に基づく「目分量」や「直観力」然り
あるいは推論の制御にかかわるものであり
どれを選択するか焦点をどこに当てるか
つまりはそれら、事実・判断・推論
「思いや考え」他者に価値があると認められた自身に揺るぎない「正当化された真なる信念」
これらを理解するもののみが力を発揮する
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その魔術師には語り合える友が一人もいなかった。別に魔術師が、人間嫌いだったわけではない。少し知識をひけらかす癖があったが根は悪い人間ではなかった。だが、彼と交流を持った人達は、次第に彼の元から去っていった…。
ある日、魔術師に原因不明の病が発症する。熱は上がり続け、動悸も激しく、手足は痛み、眩暈も起こりまともに歩けない。自らに魔法を施したが、全く効果も見られず…。傍らにあった愛用の杖を手に、魔術師は村の薬屋に向かった。
ようやくのことで薬屋に辿り着く。そして、自分の症状を説明した。『今、我が身におけるさまざまな症状は常人が知り得る定義の範疇をすでに逸脱し、尚且つ我が研究結果をも超えた驚愕なる事実、つまり……』
薬屋は首を傾げた……。
結局、話が通じず薬を貰えなかった魔術師はそのまま息絶えた……。大事なことは、詰め込んだ知識を、ただ垂れ流すことではなく、万人にわかる言葉で伝えること。それに気づけば、ただの食当たりで彼も死ぬことはなかっただろう…。
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